KRの2013年 CDアルバムBest10
2013年に購入・試聴したアルバムより
新譜・旧譜かかわりなく
1アーティスト1アルバムを基本としてのチョイスです
此度は個人的な思い入れ度強く
ワールド色薄しです
能書的感想随時手直中
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2008年 CDアルバムBest10
2009年 CDアルバムBest10
2010年 CDアルバムBest10
2011年 CDアルバムBest10
2012年 CDアルバムBest10
美ジャケ万国博覧会
Fatalistische Albums −運命のアルバム−
Зара
"В тёмных глазах твоих" (2013) [Russia]
いつの間にかお子様を産んで、昨年はアメリカ公演も成功させたらしい
クルド系アルメニア人のロシアのボーカリスト、 Zara の新譜は24曲収録の2枚組♪
普段はエキゾチックな美貌を活かしたロシアン・ポップスを歌う事が多いけど
このアルバムでは、今までコンサートでは歌っていたロシアの名曲のカバーや
ユダヤの愛唱歌に、何度もアレンジを変えて歌いこんでいるアルメニア民謡
ヴィソツキイ、オグジャワ、エフゲニー・ドガなどの作品に
ロシアの詩人のエセーニンやジャック・プレビュールの詩による曲などを、
1枚目は管弦楽によるクラシカルな伴奏でじっくりとドラマチックに、
2枚目はギターとピアノとパーカッションによるアコースティックな伴奏で
ロシアンロマンス風にしっとりと歌っていて
多分 Zara 本人の念願叶った作品なのでは〜と思わせる
美し〜く聴きごたえ満載のアルバム
Зара и Стас Михайлов - Спящая красавица
↑
同じ頃に発表された Stas Mihailov とのデュエットによるイケイケポップス
(新譜には収録されとりません)
収録曲のライブ・バージョン
↓
В тёмных глазах твоих
Мой ласковый нежный зверь
Рождественская
Я несла свою беду...
オフィシャルサイト
(ロシア語・英語)
Caro Emelard
"The Shocking Miss Emerald" (2013) [Netherland]
昨年5月に訪れたベルリンのテレビやCD屋でよく流れていたのが
フランスの ZAZ と、オランダのジャズ・ボーカリストの Caro Emelard
どちらもドイツで新譜がリリースされたところでプッシュされてた様子
ZAZ は日本盤も出てそうなので、この Caro Emelard の2ndを
ベルリンの VirginMegaStore でこうにうしてみたのですが
ヨーロッパのカバレットの雰囲気を漂わせたシャレたジャジーなアルバムで
Janz jud! ← ベルリン弁で「めっちゃええやんっ」の意
御本人ジャケ写より見た目ちょっと Adele チックなボリュームでしたが
これは掘り出し物、日本でも紹介されるべきっっと思っていたら
日本盤もちゃんと出ていたし
Villege Vanguerd が店頭で押し押し販売しておりました
がっちょんちょん
Tangled Up
オフィシャルサイト
(英語)
Johanna Kurkela
"Hyvästi, Dolores Haze" (2010) [Finland]
6年前に訪れたヘルシンキ郊外の大型ショッピングモールの
CDコーナの安売りワゴンセールで
内容も分からないままジャケ買いした内の1枚が
Johanna Kurkela の2007年の2ndアルバム
ジャケデザインのインパク値が薄めだったで、その年のBest10には入れなかったのだけど
フィンランドの湖水のほとりの木々を渡る風のような爽やかさを持った
北欧トラッドの耳馴染みが良かったので
昨年ヘルシンキを訪れた際に
それ以降のアルバムをがっつり買い込んできたのだけど
2008年の3rdアルバムは今までとイメージが変わらなかったのに
この2010年の4thアルバムでは、今までの爽やかなトラッド風味を残しながらも、
ポップで華やかで少しアグレッシブに変身しておりましたっっ
2012年の5thアルバムとなると歌い方も変えちゃってる曲もあったりして
あれれヨハンナさんっどこ行くの??っと
正直ちょっとドキドキでございます
Hyvästi, Dolores Haze
オフィシャルサイト
(フィンランド語・英語)
ありゃもう新譜が出てるのね
Александр Вертинский
"К Столетию Со Дня Рождения" (1989) [USSR]
10年ほど前、ロシアン・ポップスが縁で知り合ったロシア人のメル友に
「好きなロシアのアーティストって誰?」と問われて
その時 Anna Prucnal がその作品を歌ってるのが超気に入って
CD探して聴いたりしてた「ヴェルチンスキーが好き」と答えたところ
「死んだ父が好きで集めていたレコードがあるのをあげる」
と数枚送ってくれたアルバムのうちの1枚が
1989年にアレクサンドル・ヴェルチンスキーの生誕100年を記念して
ソ連でリリースされた2枚組アルバム
1917年のロシア革命から逃れて
亡命者として世界を巡っていた20 - 30年代の非公式録音に、
43年に念願叶ってソビエト連邦と化した祖国に帰国した後に
各地で行なわれたコンサートや、
1957年に亡くなる直前に出演した映画からの録音などから
センチメンタルでメランコリックな「ロシア、銀の時代」の
ロシアンロマンスの代表曲が収録されているアルバムを
10年越しでやっとこさ聴いて、デジタル化もしてみました
Спасибо, папа Казаков, кто находится в небе России.
Я слушаю внимательно ваши виниловые пластинки в Японии,
Таковы мои сокровища.
Документальный фильм
Лиловый негр
То что я должен сказать
Только раз бывают в жизни встречи
Μελίνα Κανά
"Μόνο Κόκκινο" (2009) [Greece]
「ギリシャのアーティストでは誰が好き?」と問われて
「メリナ・カナが好き」と答えると「しぶっっ」とか言われるのだけど
いいじゃんクールでさっぱりしてるけど
どこか艶っぽい感じが好きなんだものそうだもの
で、やっとこさ手に入れたのが
メリナ・カナが作曲家の Pantelis Thalassinos とコラボレートした2009年のアルバム
Thalassinos とのやデュエットもあったり
珍しくラテンアレンジの曲もあったりして
カナさんカッコいい〜っ
Μόνο Κόκκινο
オフィシャルフェイスブック
(英語)
あれ最近のカナさん金髪のショートカット??
Ishtar Alabina
"7" (2013) [France]
双子を出産して休養していたらしいイシュタールの2012年の復帰アルバム
ひゃあ出産後でもこんなにキレイっっ
ラッパーと共演した "Mi Amor" や
"Adios Barcelona" のようなラテンアレンジの軽快なアラブ・ポップスのみならず、
ユダヤの民謡 "Dona Dona - Petit Garçon" や、
ブルガリアのチャイルド・ソング "Oblache Le Bialo"なども歌って
ちょっとお母さんぽいのもステキです
Mi Amor ft Luis Guisao
Oblache le bialo
オフィシャルサイト
(英語)
Kaiti Kink Ensemble
"Under the Iron Sky" (2012) [Finland]
「ナチスが月から攻めてくるっ」ってな煽り文句で話題になった
2012年のフィンランド映画「アイアン・スカイ」は
おいおいアホアホこりゃこりゃドイツ人見たら怒るし〜っとか思いつつも
だんだんナチスの方が可愛らしく感じられてくるキワキワ映画
・・と思いきや
「博士の異常な愛情」的なオチのエンドクレジットに
音楽を担当したスロベニアの実験音楽ポップグループ Laibach と
フィンランドのボーカリストの Kaiti Kink による
執念じみた内容のエンディングテーマ "Under the Iron Sky" が流れたとたん
一気にDVD-RAMに焼き入れ保存版名作と昇格したのでありました
時は過ぎたけれど、思い出は私のもの
あなたにもう一度会える時をじっと待っているの
時は過ぎ、思い出は色あせても
あなたは私のものと言える時が来るのを
ずっと待っているわ
いつか
私達はまた会えるのよ
あのIron Skyの下で
おお戸川順的粘着気質
ヤツらはも一度攻めてくるのね
きっと
今度ドイツ人にイケズされたら
「このクリスタルナハト野郎っ」と言ってやろう
なんてね・・アカンアカン
でもこの映画に出てくるような
髪の毛ふさふさした背の高い美丈夫なんて
ドイツではもう絶滅した模様
映画のサントラ盤もありますが
こちらは Kaiti Kink と
ゲームや映画音楽作曲家の Tapani Siirtola と Joonas Naskali によるアンサンブルが
「アイアン・スカイ」にインスパイアされて製作した2012年のアルバム
"Under the Iron Sky" はサントラ版とは違う別バージョンですが
Kaiti Kink がシルキーな声でアンニュイに歌っている
ネオクラシカル・ダークウェイヴといった感じのアルバムです
Laibach - Under The Iron Sky
↑
かっちょいいサントラ盤
アンニュイなアルバム盤
↓
Under the Iron Sky
オフィシャルサイト
(英語)
Yma Sumac
"Early Yma Sumac" (2013) [Peru]
ペルー出身の超絶技巧のコロラトゥーラ・ボーカリスト、イマ・スマックが
アメリカで活動する前にフォルクローレシンガーとして
1943年頃にシングルでリリースしていた
「アルゼンチン・セッション」と呼ばれている録音は
今までもその中の数曲がベストアルバムやブート盤に収録されていたけれど
B面収録のインスト曲なども全曲まとめてデジタルリマスターされて
イギリスで遂に正式リリースされたよ待ってたよよ〜ん
録音としては古いけれど
アメリカでの録音は電子楽器によるアレンジで
超絶技巧とエキゾチックさだけを求められていたような録音が多いだけに
このアルバムはアコースティクな素朴な味わいと
イマ・スマックの輝く歌声と
愛と執念てんこ盛りの力の入った解説が
充分堪能できるのだ〜いわ〜い
A Ti Solita te Quiero
Virgenes del Sol
David Bowie
"The Next Day" (2013) [UK]
正直、♪れっつだん
す
♪♪ と口ずさみながら出演映画を見ていただけの身としては
完全引退も囁かれていたデヴィッド・ボウイの
66歳にして10年ぶりの復活劇を語る事は申し訳なくてできませぬが
気になる事ちょっと1つ
先行発表されたボウイのベルリン時代を振り返るような曲
「Where Are We Now?」の歌詞に
「二万を数える人々が"邪悪の橋"を渡る」とあるのですが
この Böse Brücke ってのは直訳すると確かに「悪い橋」なのだけど
ホントはベルリンの壁が崩壊した時に
東ベルリン市民が大挙して押し寄せた西ベルリンへの検問所の先にある
線路をまたぐ、わりとドでかい鉄橋の名前なのです
そうなると、曲のイメージちょい変わるかも
Where Are We Now?
The Stars (Are Out Tonight)
"Berlin tut gut"
(1988) [West Germany]
昨年ベルリンで行った軽音楽コンサートのアンコールで
"Berliner Luft" が軽快に演奏されると、観客手拍子足拍子で大喜び
「ベルリン・オペレッタの父」と呼ばれるパウル・リンケが
1899年に作曲した "Berliner Luft" (ベルリンの空気)は、
ベルリンで行なわれるコンサートのアンコールなどで頻繁に演奏される曲で
ベルリン人はこの曲に親しみを感じておるのです
ベルリンのCDショップには大抵「Berlin」というコーナーがあり
懐メロやらポップスやら、ベルリンにちなんだ曲を集めたアルバムが
たくさん販売されているのだけど
このアルバムもその中の1枚
ジャケットの写真が「ブランデンブルグ門」ではなく
西側のランドマークの「記念教会」なのは
このアルバムがリリースされたのが
ベルリンの壁崩壊前夜の1988年の西ドイツだからで
アルバムの体として
ベルリン観光にやってきた女性が
おっさんガイドの運転する車でベルリンの名所を回り
2人の会話を間に挟みながら
"Ich habe noch einen Koffer in Berlin" "Solang nach untern Linden" など
バウル・リンケやヴィリー・コロなどが作った
古いながらもベルリンっ子なら誰でも知ってる曲など、その場所に合わせた曲が
明るく景気の良いマーチ風のアレンジで流れる、といった形が取られております
この女性はハンブルグから、当時陸の孤島だった西ベルリンに
エアフランスに乗ってやってくるのだけど
西ベルリンには西ドイツのルフトハンザが乗りいれる事が出来なかった事が思い出されて
ここでちょっとしみじみ
最初はなんやら機嫌の悪そうな女性に
ベルリン訛りのきっついおっさんガイドは
まず思いっきり深呼吸をさせて
"Berliner Luft" を体験させてから
ベルリンの名所を回っていき
その名ガイドの甲斐あって、ベルリンを堪能した彼女は
思いっきりベルリンに魅せられ、再訪を誓いつつ
名残惜しげにハンブルグに帰って行くのでありました
まあ正直そう出来のよろしいアルバムではないけれど
そろそろと東ヨーロッパが動き始めたこの時期に
このアルバムを企画したドイツ人の心中は如何に〜
などと、そんな勝手な深読みをさせてくれます
Berliner Luft - Marsch -Chorus
こんなワタシを責めないでっ
★ジャケ聴き2013年Best10★
ついついジャケに魅かれて聴いてみたけど
大当たりだったアルバムも順不同で御紹介
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