先月号、「生きろ」という言葉と共にリヴィオの心臓を撃ち抜いた牧師。
パニッシャーごと抱え込んでいた腕の力を緩めると、リヴィオの体は力なく地面へと
崩れ落ちます。
その様子を孤児院の内側から観察していた爺様は息を呑み、驚嘆の声を上げます。
戦闘能力としては、施された改造手術の世代の差を考えても明らかにリヴィオの方が上であったにも
関わらず、その形勢を逆転させた牧師の異常なまでの闘争センスが爺様のお気に召したようで。
(いや、それ全然嬉しくないですけど)
はるか遠く壁越しに叩きつけられた牧師の殺気に、くぐもった笑いをこぼしながらひどく嬉しそうに
声高に叫びます。
「よくぞ!!!よくぞそこまで成長した!!ニコラス!!!」
(いや、だからあなたに誉められても嬉しくないんだってばさ)
爺様の叫びと同時に互いのパニッシャーを構えなおし、同時に発砲する爺様と牧師。
今回はこの牧師の得物、「パニッシャー」についての回想が若干ありました。
訓練中の牧師に渡された巨大な装甲銃「パニッシャー」。
地面に置かれたそれと並んだ牧師の身長がパニッシャーよりも低いのが凄く印象的な一コマなのですが。
爺様の説明によれば、パニッシャーは『ミカエルの眼』133年の歴史上9挺しか作られておらず
牧師に与えられたものが10挺目になるとのこと。
それを与えられることは『ミカエルの眼』の一員にとって最高の栄誉となるのだそうです。
ところで「パニッシャー」という言葉なんですが。
なんでも英語で『処刑人』という意味になるそうです。
(すでにご存知の方も多いのかもしれませんが、管理人はついこの間知りました。)
んで、和英辞典を引いてみたんですが、「処刑」の欄には載ってませんでした。(おや?)
調べたところ「Punish」が「処罰」という意味なのでそちらのようです。
そうなると、先月号でピンとこなかった牧師の通り名も、得物の名前っていうだけでもなかったんだなぁと
再認識する次第です。(でもやっぱり・・・ごにょごにょ)
壁越しの師弟対決はやがて間合いを詰め、至近で互いの銃口を突きつけあうに到りますが、爺様の攻撃も
ここまで。
傷を受け、血を吐いた爺様を見下ろしながら突きつけた銃口を下ろすこともせず、牧師は静かに宣言します。
「おんどれが生きている限り「この家」の子供らに安寧はない。リヴィオも返してもらう」
牧師って前から思ってたけど、ホントに情が強いなぁって思います。彼にとって『身内』は例えどんな姿になって
いたとしても守るべき存在であるってことがよく分かる台詞ですよね。
しかし、事態はそう易々と事を運ばせてはくれません。
爺様のお付きの皆さんは屋根の上から、この事態を眺めておりました。
その背中には牧師の得物と酷似した巨大な十字架が背負われていて。
その中身が牧師の得物と同じくパニッシャーで、それを使用して攻撃された日にはいくら牧師でもかなり分が悪くなる
ことは容易に推測できたのですが、実際の展開は予想をはるかに上回るものでした。
屋根の上から牧師たちの上を飛び越え、着地した彼らはそのまま地面に跪き一人の人物にかしずきます。
その相手は爺様ではなくて。
ユラリと両手を広げてそこに立っていたのは、まごうことなくリヴィオの姿でした。
しかし、その内側には彼ではない別の何者かの気配が感じられて。
それを察した牧師は放り投げられた『二重牙』をパニッシャーでブロックしつつ、リヴィオの姿をした別の何かに向かって
ハンドガンを発砲します。
しかし、その銃弾は不意に現れた生身ならぬ腕によって、体に届くことなく食い止められてしまいます。
リヴィオの内側から現れたその腕はスーツの背を破って表へと現れ、付き人の差し出した3挺のパニッシャーを構えると
まるで呪縛を解かれるように剥がれ落ちたドクロの仮面の下からは見たこともないような顔が現れて。
それが「ラズロ」の正体。もう一人のリヴィオの存在。
その登場を受けて来月号は、更なる波瀾が予想されるのですが。
が!!
え〜付き人さん達の屋根からの頭上越えハイジャンプ以降、ここら辺一連の流れのあたりは突っ込みどころが満載すぎて
ですね。困ってしまうのですよ。
まずお付きの方々。あんたら爺様のお付きと違ったんかい!!
リヴィオくん、その腕、二人羽折?二人羽折ですか?
ラズロは中に埋まってるの?融合しちゃったの?もとは別々の人間を一つの体にドッキングですか?
きっと『ミカエルの眼』ではワポルの「バクバク工場」システムが適用されてて、そん中に入れると二人の人間が肩車したり
二人羽折したりしてドッキングできる方式が採られているんですね。チェスマーリモの類似品かしら?
(←ここら辺『ONE PIECE』知らない人には何がなんだかでゴメンナサイ。ちょっと思い出したもので・・・)
違うとしたら、改造手術の時に誰かがオプションでつけたんですかね?便利そうって?
(いやそれ絶対違う)
そしていきなり出てきた3挺のパニッシャー。
ついさっき「133年の歴史上10挺」っていったばっかりなのにいきなり量産体制ですか。
「今なら3つでお値段据え置き!」前回購入者が泣いて怒るテレホンショッピングの常套手段ですね。怒っていいよ牧師。。。
しかも牧師のとカラーリングが反転してます。いわゆる「レアパターン」ですか。黒パニッシャー(略して黒パニ)。
「僕、他のと同じじゃ嫌なんだよね」って色付けの際、ラズロが注文つけてたりしたらものすごーく嫌な感じって思ったり・・・。
そして、仮面が剥がれたリヴィオ。
仮面と一緒に髪の毛まで剥がれるっちゅうのはどういうことーーー!!
ヅラですか!?ヅラなんですか!?(しかも半面のみ)
その姿で黒パニ3本抱えて見開きに立たれた日には、なんだかもう異世界の存在です。
諦めの悪いリヴィオ君が前回の牧師とははき違えたレベルで何かの次元を超えてしまったとしか思えない・・・。
悪かったよ。私が悪かった。無理して張り合わなくてもいいから。ね?
リヴィオがこうも大々的に変わってしまうと、心配なのは牧師なんですが。
たのむから妙な気起こして、巨大化したりとか光線出したりとか、ベルトのプロペラ回して変身したりとかしないでね。
それお話変わっちゃうから・・・。
そしてラスト。ラズロの通り名が出てきます。
『ラズロ・ザ・TRI−P(トライ・パニッシャー)OF DEATH』
うぉーーー。「トリップ オブ デス」って爺様の通り名じゃなかったんだ。
しかも「トリップ」は「トライ・パニッシャー」の略だったんですか!
・・・って、そうすると爺様いよいよ何しに来たの?
「不肖の弟子たちのガチンコ対戦観戦ツアー」
帰んなさい。今すぐに(=_=+)。
っていうか、ラズロ。牧師の得物を持ち出しただけでは飽き足らず、タイトルコールまで持ってく気だよ、この人。
「トライ」は台風氏の専売特許なの!
パニッシャーだけならまだしも、そこまで踏み込むのはどうよ。(と台風ファンは呟いてみる。)
台風氏、マジで早く帰ってきて・・・。
あなたがいないと皆、暴れたい放題だよ・・・。
すいません。真面目に語ろうかとも思ったんですが、どうしても色々気になってしまってダメでした。(特に後半)
(事態の緊迫度合いは先月号といささかも変わっていないはずなのに)
しかし、パニッシャーが3本も出てきて、それに対抗する手段なんてあるのかっていう思いはありますし、
ここまで変わってしまったリヴィオを本当に元に戻すことが可能なのかも心配ですし。
もしもダメなら、リヴィオを救いたい一心の牧師はどうすればいいか分からなくなるんじゃないかとそこも不安で。
ある意味これって牧師をトコトン追い詰める展開なんですよね。
きついです・・・。
ラズロ戦を牧師がどう闘っていくのか。
それ見守るとともに『怪獣大決戦』的な展開が来ないことを(ないとは思いつつ)祈って次号に臨みたいと思います。
(台風氏にも出て欲しいのはヤマヤマなんですが、今の展開ではしばらく望み薄かな〜とも思うので・・・)
|