●2001年8月号報告書●


「もう分かんないんだ、どんな表情すればいいのか」発言をして保険屋さんと分かれた
台風氏は牧師と一緒にナイブズによる大量殺戮の現場となった街へ赴きます。
鋭い刃物で切り裂かれたため鏡のように滑らかな断面を見せる柱の残骸を前に呆然と佇む台風氏。
「おーい、トンガリ!!そこは崩れ易いらしいで早よ来!!」
相変わらずお守り役な牧師ですが、最近板に付きすぎてて怖いです。
そのままじゃカマボコになっちゃいます。

案内役のじいさんに「追金くれなきゃここで置いてくわよ」と言われて
「金とは違うがこれは気持ちや存分に受け取り」
って語尾にハートマーク入りそうないきおいでにっこり笑いながらじいさんタコ殴りにしてるあたり、
牧師やっぱ聖職者違うやろって思うんですが。
さて、殺戮現場の中枢に来た牧師と台風。
そこで台風氏、レブナント伯の最期の幻なんかが見えたりしてます。
異世界交信ですな。
残留思念追えるのもプラント能力の一つなんでしょうか。
見上げた先にはラストランを終えたプラントの残骸があったりして。
「テスラ…」
というなぞの呟きと女の子らしきシルエットを皮切りに舞台は子供時代のSHIPへと移ります。

SHIP編冒頭、台風兄弟のバースデーパーティーが開かれてたりして。
レムさん再登場でいきなりパーティー用のヒゲ眼鏡つけてたりして意外とお茶目な一面を見せております。
満一才を迎えた台風兄弟。通常の人間の子供で言えば10才くらいになるんでしょうか。
「なんかあらためてもの凄い満一才だなって思っちゃって…」
レムの発言は至極まっとうなものだと思います。
「ずるして短く母親をやってたみたい」
そういって微笑む彼女の笑顔に何故か悲しさを感じる台風兄弟。
レムと自分達のほかには起きている人間は誰もいない環境で幾万の眠り人たちを前に希望と不安を 膨らませる台風氏たち。
データからかわいい子を見つけてコールドスリープ中の実物の顔を観に行くあたり、普通の男の子してる感じです。
「・・・・なれるかな…?友達に」
意外にもその言葉を発したのはナイヴズの方でした。
「それにはきっと僕達も努力しなければならないと思う」
幼い頃、人間との関係に懐疑的であったのはむしろヴァッシュの方であったのかなと思わせる場面でして。
凄まじい学習能力で過去の人類の歴史も学んでいく台風氏たち。
その中で異質なものが受け入れられず迫害される場面もあったことを知識としては知っていきます。
「それでも僕たちを生んでくれたものたちなんだ。受け入れてくれるのを信じたい」

自分たちを受け入れてくれたレム。
多少の不安はあるにせよ、最初に与えられたものが拒絶ではなかったことが人間に対する基本的な信頼感を 生んでいたのは確かなようで。
その思いがより強かったのはむしろナイブズの方だったようです。

しかし、誕生一年目にして自分達が異質な存在であることを自覚してるってのはホントすごいを通り越して凄まじいですね。
具体的な比較対象はレムしかいなかったでしょうに…
そして鳴り響く非常ベルの音。
船団の運行システムにエラーが発生したことにより乗組員のコールドスリープが解除されます。
システムの回復作業をしながらハッとするレムの表情は明らかにその事態が望ましくないことを示していました。
クルーが起きてくると何かまずいことがあるようです。
やっぱ台風兄弟の存在かな?
なぞはなぞとしてこの回は完となります。



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