今月はいいよ〜かなりいいよ〜〜
なんか満足すぎてまともに言葉が出てこないくらいよかったよ〜〜〜・・・・・・・・(ウットリ)
…って自己解決してたら報告書でもなんでもなくなってしまうので、とりあえず中表紙の
話なぞから。
(事前にお断りしておきますが、今回は異常に長いです。かなり舞い上がってます。そこらへん
踏まえた上で読んで頂けるとありがたいです)
今月の中表紙は久しぶりに牧師です。
私の記憶する範囲内で牧師が中表紙飾ったのは確か今回が2回目な気がするんですが。
(台風氏と一緒に出てるやつは1回あったかな、コミックのマキシマム編一巻あたりで)
1回目はまんま「ウルフウッド」って題名の回だったのよね確か…。
つまり、表紙に彼が出てくるってことは今回は彼の出番がメインってことが予感されるわけであって、
頁ひらく前からかなりドキドキでした。
牧師が主体的に動いてる回ってかならず何かしらターニングポイントチックな展開だのネタ振りだのが
登場するからこりゃ気が抜けないなぁと。
あけて初っ端、牧師とは別人らしき人物の腕が映し出されます。
その袖口には白く小さな十字架。
「待て、ニコラス、待て!こんな事をしてただで済む訳は無いぞ。考え・・・・・・・直せ!!」
待て、ってあんたがちょっと待てって感じですぅ。
誰ですかあなたはー、牧師のなんなんですかー、こんな事ってなんですかーーーーーっ(>_<)
と、出足から混乱きたすこの展開。
おそらくはウルフウッドの前任者、初代「チャペル」かな、とは思うんだけど。
テレビシリーズとは違う流れを踏むのであればウルフウッドとの関係も違っている可能性はあり
断定はできない状態です。(だからきっと青リンゴの奪い合いは演じてくれないだろう)
制止の言葉を掻き消すように響く一発の銃声。
硝煙の立ち昇る銃を片手にたたずむ牧師の後ろ姿。
「終わったでボウズ共…ワイはもう戻れへんけど…これでもう安心や・・・・」
呟いて虚ろな瞳で振り向けば、そこには教会の前に佇むナイブズの姿。
その向こうには子供達の影がみえて。
目を見張る牧師の前でナイブズの左手が見る間に姿を変え、あらゆるものを瞬時に切り刻む鋭い翼が
頭をもたげます。
その傍らでエレンディラがうっそりとした笑みを浮かべて呟きます。
「いったでしょ、ナイブズはやるつもりだって」
・・・・でここでガバッと起き上がった牧師がしこたま机にぶつかってへたりこむと・・・・。
(夢落ちです(^^;))
しかもしばらく動けなかったところから察するにぶつけ所も悪かったらしく…
(そこのお店のテーブルが特注製だったのが更に不運…)
しかし、夢の内容から察するに牧師は教会に戻らないつもりなんだろうか…?
「戻れへん」って関西弁は自分の意志で「戻らない」とも帰りたいけど「戻れない」
とも取れるってことで解釈は分かれるところみたいです。
せっかく頼んだお酒もほとんど手付かずのまま酒瓶持って夜の街を彷徨うウルフウッドに
ナイブズからの伝言が伝えられます。伝言役は当然ザジ・ザ・ビースト。
伝言自体は特に意味のあるものではなく「今まで通り」。
それより気になるのはザジ君の台詞でして。
「まだ働くの?彼のために。「死天使(ミカエル)の眼」も難儀な契約をしたものね。
人間そのものを追い詰めている事に気付いてるのかな」
死天使の眼ってなんすか??契約って?契約ってなに??
ウルフウッドってばガンホ−以外にも所属団体あったってこと?(聖職者連盟とか?)
あ、分かった。教会組織の中にそういう団体があるんだ。
教会の闇の部分を司どってて、人身売買の斡旋とかブローカーとの仲介とかを密かに
執り行うような組織なんだよ、きっと。
人身売買の対象となるのは当然各地に点在する孤児院に集められた子供達で、
里親探しを名目につれていかれたりするわけだ。
もちろん裏側を知っているのは限られた人間だけで教会や孤児院で働く一般の聖職者
たちにそういう事実は知らされていないのね。
で、ウルフウッドも元々孤児院育ちだから教会の仲介で犯罪組織のようなところへ
送られてしまうわけだ。
直接教会組織とのつながりはないように見えながらその実裏側では密接に関わっている
闇の組織の実動隊としての役割を持った組織にね。
やがてその腕を見込まれて教会の裏組織である「死天使の眼」の一員となるのだけれど、
その時にはその組織が果たしている本当の役割については知らない状態なわけだ。
ただ表立って動けない教会の裏側で活動する組織という以外にはね。
やがて孤児院の子供を元手とした人身売買という事実を目の当たりにする。
それも自分の育った孤児院が再びターゲットとして選ばれることになる。
仲介人は昔自分を孤児院からつれだしたのと同じ人物。
今は自分の直接の師とも言える存在の男。
子供達を守るため、過去の自分を断ち切るためにウルフウッドがその人物を射殺した
って考えると冒頭部分の展開とピッタリ一致する気がするんだけど。
・・・・んでウルフウッドは当然組織から追われることを覚悟するんだけど、
皮肉なことにというか、「死天使の眼」は単に教会内部の組織に留まるものではなく
実際には人外の存在であるナイブズとの特殊契約を結んでいる組織であったわけだ。
この契約は対等な人間同士というよりは神と人との契約のようなものになるのだろうけど。
で、ウルフウッドが射殺した人物はナイブズ直属の実動部隊ガンホ−の一員でもあり、
その弟子にあたるウルフウッドはいわば後継者の役割を担わされることになった……
……ってな感じじゃないかな。
あたらずとも遠からずだと思うんだけど…当たったらどうしよう?
(多分違うさ…違う方がいいよ…救われないもん、これじゃ…)
さて仕切り直して本編へ戻ります。
ザジ君が去った後、場面はウルフウッドの回想となります。
フィフス・ムーンの事件後、ウルフウッドはナイブズより指令を受けてました。
「「弟」を探しだし、保護し、これ以上傷をつけずに連れて来い」というもの。
考えてみればこれから2年間、ヴァッシュ探しの旅が続いたわけで……大変だったろうな牧師。
ナイブズってば命令はするけど軍資金はあんまりくれそうにないし・・・・・。
(多分活動資金は「死天使の眼」から出てるのよ。教会だったら各地に支部があるから使いやすいし
金の出所を不信がられない最低限の資金が与えられるのね、きっと)
今度その間の苦労話とかも外伝で描いて欲しいです。
人外の存在と相対した時の圧倒的な威圧感を思い出し、自分と旅するあの男もまた同じ化け物なのだと
物思いに耽るウルフウッド。
その時フイに頭上から名を呼ばれて驚いて上を見上げると、そこには屋根に腰掛けてこちらを見下ろす台風氏がいて
その後ろには巨大な五番目の月が穿たれた大穴の輪郭も鮮やかに明るく輝いているのです。
台風氏の立てひざ座りがかなりラブリーです♪
同じ屋根の上に登って背後から近づきながら話し掛けるウルフウッド。
何気ない風を装いながら、おもむろに懐から取り出した銃の照準を台風氏の後頭部にピタリとあわせます。
構図がめっちゃ格好いいです。
台風氏手前で下からの煽り、3/4頁ぶち抜きで月を背負って立たれた日にゃ、クラクラです。
−−(簡単に引けそうやな、それだけで脅威の半分は消えるんか)−−−−−−−−−−
そう考えながら銃を収めるウルフウッド。振り返って「どしたの?」と聞く台風氏に「いや別に」
とそっけなく答えながら何事もなかったかのように振舞います。
振り返ったヴァッシュが激ラブ♪
上目遣いでキョトンとしてまるで子犬状態・・・
牧師じゃなくても撃てなくなるよぅ卑怯だよぅ(>_<)
ナイブズの元を訪れた時、撃とうとしてどうしても撃てなかった牧師。
でも、台風氏を撃たなかったのはナイブズを撃てなかったのとはまた違う意味があると思うのです。
(正確には思いたいっ)
でも、最初から本気で撃つ気はなかっただろうに銃口向けちゃったあたり、牧師ちょっと酒に酔ってたかも
しれないなーと思ってみたりして。
さて、そのまま問題なく夜が明けてくれればよいのですがそんなはずもなく。
ならず者を迎えにきた州警察の護送車がその一味によって乗っ取られたからさあ大変。
仲間を奪い返し意気揚揚と奪った護送車で逃走する彼らの前に台風氏が立ちはだかります。
って言っても相手は大型トレーラー。
いかになんでも無茶だと思うんだけど無茶と無謀を押し通すのが台風氏の台風氏たる所以でもあり。
傍らを通過したトレーラーの背後から銃を構えますが、その時トレーラーから飛び出した一味の一人に
背後を取られる形となってしまいます。
相手の武器は刃物系の大型飛び道具。
台風氏の背後から迫るその獲物を防いだのは店の中から蹴り出された頑丈な作りの特注机。
その背後には牧師がいたりして。
見開き一ページのこの場面は見ごたえたっぷりって感じでしてパニッシャー構えて
腰を落とした戦闘態勢な牧師と前方に銃を構えたまま振り向かない台風氏のコンビ
ネーションがなんとも…しかも牧師のパニッシャーの構え方からして衝撃で砕け
散った机の破片が台風氏に当たらないようにという配慮も伺えて(←深読みのし過ぎ?)
かなり嬉しかったりして…♪
もちろんこの机、冒頭部で牧師がぶつかったあの机。
自分のせいなのにちょっと八つ当たりちっくな意趣返しの意味も込められてたりして?
(お店のご主人泣いてました・・・)
でも丸い机で良かったね、四角い机じゃ蹴っても転がってくれないものね。
(それ転がしたらそれはそれで男前やと思いますが…)
で、台風氏はトレーラーと牧師は刃物使いの一味の一人と対峙する形になるのですが、
トレーラーの外壁は固すぎて普通の銃弾では刃が立たず、もともと対戦車用の大型銃器である
パニッシャーは一対一の戦闘向きとはいえず、それを察したお二方、同時に対象をチェンジします。
時計回りの入れ替わりシーンは格好いいことこの上もなく。一ページぶち抜きで迫力満点って感じでした。
(スピード感もあったし)
ただ、ハンドガンタイプの銃を扱うヴァッシュの動きに巨大なパニッシャー振り回さんといかん
ウルフウッドがついていくのはかなり大変だろうなぁ…
そんな無理な体勢でそんなもん振り回して腰痛めんかなぁ、と余計な心配をしてみたりするんだけど…)
それでどうにか無事(?)ならず者一味の逃亡を食い止めた二人。
立ち上がりかけてよろめいた拍子でしょうか。
牧師の背中に台風氏がもたれかかります。
ハッとなって振り向く牧師。
但しそれも一瞬のことで。
「ああ、悪いウルフウッド」
そういって台風氏はすぐに起き上がります。
振り返ることなく無防備な背中をさらしたまま、左手を軽く上げて
(多分"助けてくれてありがとう"という意味なんだろうなぁ)歩いて行く台風氏を見送りながら少し不機嫌そうな牧師の姿。
その時になって牧師はようやく自分が無意識のうちに台風氏に背中を預けていたことを自覚するわけです。
「不覚やぞ、ウルフウッド!!」
って自分で自分につっこみいれてるあたりウフフって感じです。
頭かかえて悩んでるフリしたってダメです。
頭でどうのこうのと考えてたって動物的直感の部分で台風氏を信用したからこそ無意識のうちに背中まかせてたわけでしょ?
武器を持った相手に自分の背後に立たれる危険性は十分に知っているはずなんだから。
できればそのまま素直に台風氏を信頼していて欲しいなー。
でもあんまり素直になられるとそれはそれで不気味な気もするから、今回みたいに意地っ張りな感じでもいいんだけどね。
戦闘シーンは今までもたくさんあったんだけど、2人が協力して戦う場面って漫画の方ではこれまでほとんどなかったから
今回の事件は事件の規模としてはささやかながらも重要なターニングポイントであることは間違いなしなのです。
あと、牧師ばかりが台風氏のことで悩んでるのはフェアではないので台風氏にも少しくらい牧師のことで
あれこれ悩んで欲しいんだけど……それはあんまり期待できそうにないからなぁ
原作台風は達観してるとこあるから牧師の思惑なんてどうでも良くて、「君は君だろ」くらいの感覚でさらっと流しそう…。
報われないねぇ牧師…。
「誰のせいでワイが悩んでる思うてんねん!」ってムキになっても想いは空回り。
なんか片思いチックで可哀想…。
そうやってこれからも台風氏に振り回されていくんだろうなぁ。
最近「子守役」が板についてきてる気がするよ。
(台風氏に限らず保険屋のお姉ちゃんズに対してもね・・・)
次号あたりでミリィ嬢と世間話でもして気紛らわせて下さい。
流石に長くなったので今回はここらへんで打ち止め。
(どこかで締めないとエンドレステープ状態で同じところをグルグル回ることになるので)
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