沖縄やんばるで鳥見 2018年7月!

2018年7月25日(水)~7月29日(日)



 7月27日(金) やんばるで鳥見1日目!

 3時半頃から起き出して、のんびり準備。
 4時半に菊田さんがお迎えにきてくれた。菊田さんの車の助手席に乗って出発。
 道脇をライトで照らしながら松の木の上で休んでいるヤンバルクイナを見つけてくれた。


 少し明るくなってくるとヤンバルクイナたちは木から降りてきてエサ探しをするそうだ。
 林の奥から「クリャァー クリャァー」「キョキョキョキョー」という鳴き声が聞こえたりした。

 ヤンバルクイナ(Okinawa Rail)は1981年に新種記録された国の天然記念物で沖縄島北部のみに1500羽ほどが生息しているそうです。雌雄同色で区別は難しいそうですが、雌のほうがやや小型だそうです。

こんな風に道の脇を歩いているのをいち早く見つけてくれる

素早く藪の中に隠れてしまうのが多い

人家の庭を歩いているのもいる

この部落には3つがいのヤンバルクイナがいるそうだ




 アカヒゲもあちこちで「ピッ、クララララ」「ヒーヒララ」「ピー、ピョイ、ピョイ、ピョイ」という澄んだ鳴き声が聞こえた。道路脇のコンクリートのくいにも止まっていた。目が慣れてくると、道路にちょんちょんちょんと出てきているのを見かけたがすぐ林の中に入ってしまう。

 アカヒゲ(Ryukyu Robin)は国の天然記念物で、沖縄のコマドリといったところです。雌雄の区別は顔から胸にかけて黒いのが雄、白っぽいのが雌です。遊歩道や林道でさえずるのですが、見つかりません。いきなり目の前に出てきて、林や藪の中に消えてしまうことが多いです。自然のままのアカヒゲはなかなか姿を撮らしてくれません。エサ探しに夢中で林道に出ている時がチャンスです。




 宿の近くに来たとき、「フィッ、フィッ」というノグチゲラの鳴き声がすると菊田さんが車を停めて、あたりを見渡し、あそこに居ますねといとも簡単に見つけ出してくれた。
 見ていると飛んで、近くて光線の加減が良いほうに留まった。しかもその下のほうにも幼鳥が2羽いると教えてくれた。待っていると親と思われる個体がどんどん上のほうに移動し、飛んでしまったがそれを追うように子供が上がってきた。
 凄い!大興奮でシャッターをきりまくりました。
 菊田さんがおっしゃるには、ノグチゲラは見られても1枚目の写真のようなほぼシルエットの写真か、深い森の中の枝かぶりの写真になってしまうそうだ。こんな良い条件で撮れたのはラッキー以外何もない。

 ノグチゲラ(Okinawa Woodpecker)は大きさ30cmくらいの「やんばる」固有種のキツツキで、ヤンバルクイナよりさらに貴重な国の特別天然記念物に指定されています。生息数は600羽くらいだそうです。雄は頭頂部が赤く、雌は茶色いが、子供の時は雌雄とも頭頂部が赤いそうです。よく地面に降りてエサ探しをしているそうです。


成鳥のオス

この後飛び去った

幼鳥

幼鳥




 道脇の林から「ツキ・ヒ・ホシ・ホイホイホイ ギッギッギッ」というサンコウチョウの声。見るとサンコウチョウがいた!こんな道路からすぐ脇の明るい林の中なのにサンコウチョウがいるなんて凄い!こんなに簡単に見れてしまっていいのかな?
 この後もここを通ると声はしたが奥のほうに入ってしまったようだ。しかも複数で飛び回っていた。

 サンコウチョウは夏鳥として本州以南に渡ってきて繁殖します。くちばしと眼の周囲が鮮やかなコバルトブルーで、オスは長い尻尾のような尾羽根が特徴的です。鳴き声もとても特徴的で、鳴き声が「月、日、星」と聞こえることから「三光鳥」の名が付けられています。沖縄にいるサンコウチョウは「リュウキュウサンコウチョウ(琉球三光鳥)」という亜種だそうです。
 ヤンバルクイナ、アカヒゲ、ノグチゲラの3種で「やんばる固有3種」と呼ばれるのだが、もうこの時点で、3種とも見せてもらった。もう大満足です!
 しかもサンコウチョウも見れたし、ラッキーです!



 8時ごろ、一度宿に戻って朝食。
 朝食もボリュームたっぷり。焼シャケ、目玉焼きとポーク、サラダ、ヒジキ煮物、青菜おひたし、キンピラゴボウ、ゴーヤの甘酢漬、梅干し、海苔、ワカメと豆腐の味噌汁というメニューだった。おいしく完食しました。
 お迎えは9時の約束なので、それまで朝撮った写真を見直して、ノグチゲラが綺麗に撮れていて感激!
 FaceBookに速報を流してしまった。

 9時頃、菊田さんがお迎えに来てくれ、まずは沖縄本島の北端「奥」のほうに行って川沿いの林道を走りながら探しましょうと出発。
 林道に入ってすぐサンコウチョウの声、探すといた!


 3羽のサンコウチョウがヒラヒラと飛び交っている。なかなか奥の方なので撮るのは難しい。
 サンコウチョウを撮っていると、アカショウビンの「キョロロロロロ~」という声や、アカヒゲの「ピッ、クララララ」という声が聞こえてきます。
 アカショウビンの声がひときわ大きくなったけど、姿は見えません・・・。
 林道を先に進むとアカヒゲが出てきます。

この子はオス、ガードレールの上を飛びながら渡っていました

この子はメスの幼鳥らしいです
 ゆっくり、じっくり林道を進んでくれて「奥」の部落に到着。ちょっと早いけど「タチントー」という地元のお母さんたちがやっているお店でお昼。豆腐チャンプルー定食にした。豆腐に野菜と豚肉・ポークがいっぱいで美味しい。
 菊田さんは手作りアジフライ定食を注文。揚げたてで美味しそうでした。これも500円というか、定食は500円でした。のんびりと温かい空気の流れるお店でした。

タチントーとは奥港にある夫婦岩のことで、海上から奥を
見守ってくれている「かりゆしの岩」をさすそうです。

豆腐チャンプルー定食500円(沖縄そば、モズク酢、漬物付き。
パッションフルーツもどうぞと出してくれた。)


キノボリトカゲ


 午後は与那にある琉球大学の演習林を歩くという。でもその前にちょっとお昼寝。木陰が気持ち良かった。眠気はすっきり。

 琉球大学の施設で受付をしたあと散策開始。
 日差しさえさえぎれれば林の中は涼しい。
 ノグチゲラを探して歩いたが、鳴き声は遠くでしか聞こえなかった。アカショウビンの声も遠かった。

 大きいキノボリトカゲがいた。

 アカヒゲだけはあちこちにいて、時には林道を先導するように歩いてくれた。

アカヒゲ オス

アカヒゲ オス

アカヒゲ メス

アカヒゲ メス

 約1時間ゆっくりと歩いて車に戻った。
 喜如嘉(きじょか)にも寄ってみましょうと言ってくれ、イグサの田んぼも見て回ったがチュウサギがいただけだった・・・。最近は作物がイグサでなくて、アヤメの1種のほうに変わってしまい田んぼの様子が変わったので、あまり水鳥はいないそうだ。

 安田のほうに戻りながら、周囲を見て回るとヤンバルクイナがまさに今から水浴びしようとするところに出会った。珍しいシーンを見せてもらった。しかも5分くらいずっと水浴びしていた。途中でカワセミもすぐ近くに飛んできた。


 5時前に宿に送ってくれて本日は終了。
 シャワーを浴びて、洗濯。あとは部屋で今日の写真を整理。



 19時になると夕食ができましたよと呼んでくれた。
 夕食はゴーヤチャンプルーとぷるぷるテビチの煮付け、マグロとイカの刺身、デザートはマンゴー。今夜もボリュームいっぱいで、美味しい。刺身にはシークゥワサーがレモンの代わりについていた。
 お腹いっぱいになったので、夜の散歩。
 何かカサカサ音がすると松の木の方を見上げるとオオコウモリがいた。


 遠くでコミミズクの声も聞こえていた。






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