中合会津店


2010年2月28日、中合会津店はいよいよ最後の営業日を迎えた。



中合会津店は1963年、地域の経済人などが発起した「若松デパート」として営業を開始、 その後1968年に中合の資本が入り「会津中合」(=中合とは別法人)となった。 「会津中合」としては、およそ8割の資本をもつ中合と共同販売企画などは行ってきたが、 仕入れなどは個々に行っていた。テレビCMも「会津中合」独自で放映していた。 そして、1993年5月1日に中合と対等合併し、「中合会津店」となった。 その後、中合は同じダイエー系の清水屋などを次々傘下におさめ、中合会津店を含め東北北海道に6店舗を持つ 百貨店となった。

親会社のダイエーの破綻という荒波にも、「黒字店舗」として耐え抜き、中合6店の最古参として 会津若松市の中心街である神明通りの中核店舗ともなり地域の人々に親しまれてきた。

しかし、郊外店進出による売り上げの減少や店舗の老朽化も進んだ。 売り上げも1992年度の49億3000万円から2008年には25億4000万円に半減していた。 そのさなか、神明通りにある「まちづくり駐車場」敷地に新商業ビルを建て、中合会津店が入居する構想があった。 実現すれば、中合会津店にとっても、神明通りを中心とした商店街にとっても起死回生の一打となるはずだった。 ただ、サブプライムローン問題に発する世界的な不況は予想以上に地域経済にも打撃を与え、 中合の営業力強化と経費節減を柱とした中期経営計画を進める上で、 中合会津店は黒字経営ながらも今後の収益改善が見込めず、建物等の維持費の増大が 今後も続くことから、現在の建物を建て替えてまで営業を続けるメリットは無いと判断。 新ビル構想からも離脱し、2009年5月22日に中合会津店の閉店方針を発表。2010年2月末をもって営業終了することとなった。



中合会津店営業最終日。周辺道路では係員が駐車場の満車を告げる看板を掲げていた。 神明通りの顔であり続けた中合会津店。



中合会津店に出入りする買い物客で活気づく神明通り。 周辺商店では「ありがとう中合会津」と銘打ったセールも開催されていた。



店内も、最後の買い物をする大勢の市民で混雑していた。家族連れの姿が多く、今まで一緒に買い物をした憩いの場で 最後の思い出を作っていたようだ。



冬の淡い夕陽を背に受け、あと3時間ほどで営業を終える中合会津店ビル。 最後の店内の様子を写真に収める夫婦や、店員さんと別れを惜しむ主婦の姿もあった。 地下食品売り場の棚はほぼ空っぽ。 婦人服売り場も半分くらいの棚が空いた状態であった。 6Fの日用品売り場では、大きな布団を買い求める市民も。



店じまい閉店セール。完全閉店まであと1日。 私も大幅に値引きされていた身の回りのものを買い求めました。 最後なので、サービスカウンターで「中合の商品券をください。」と商品券を買い求めると、 店員さんに「全国共通の方が良いですよね?」と親切に確認されましたが、 「福島で使いますから」と中合商品券をゲット。もっとも商品券自体には、中合会津店で買ったという 証は無かったのだが…。 最近、中合の商品券を見てませんでしたが、裏面を見ると、
「この商品券は中合六店(福島店、会津店、清水屋店、三春屋店、棒二森屋店、十字屋山形店)でご利用になれます。」
と、6店体制のものに変わっていました。



時計は18時に近づき、いよいよ閉店の時刻が迫る。 薄闇のなか、塔屋の『中合』の文字を照らす照明が一段と輝いて見える。



まもなく営業を終了する中合会津店。店内からは、まばゆいばかりの光が中合会津店からアーケードに溢れている。 この光には開店以来47年、たくさんの人々の、たくさんの思い出が詰まっている。 家族で選んだ服、記念日のお祝いの品、おばあちゃんに買ってもらったおもちゃ…。



だんだんと人が退けてきたが、店内はまだ活気に包まれている。 4階の喫茶メイプルでは、中合繋がりのグループであろうか、懇談会らしきものが催されていた。 閉店時間が近づいても、店内には多くの買い物客が残り、特に1階フロアではまもなく営業を終了するとは 思えないような熱気に包まれていた。 18時30分が近づいても、「どうぞご覧ください」との呼びかけが。 閉店時刻5分前になると、店内にはお別れのテーマが流れはじめた。 店を出て、最後に店の様子を振り返る買い物客もちらほらと。

我々も最後に中合会津店に突撃。紳士服売り場で自分にぴったりのマフラーが残っていて、大幅値引きでゲットしました。 ちょうどマフラー持ってなかったので、春先までだいぶ重宝しました。



18時30分をまわり、アーケードに面した正面入口には大勢の市民などが詰めかけ、中合会津店の最後の様子を見守っていた。



中央にマイクが設置され、中合会津店店長の閉店の挨拶が始まる。

「2月28日、午後6時半をもちまして、中合会津店は閉店させていただくことになりました。… …。
『またどうぞお越しくださいませ。』というお言葉は、もうかけられません。… …。
46年の長きにわたりまして、皆様から賜りましたご支援とご愛顧に感謝申し上げます… …。」



そして店長の「ありがとうございました。」の挨拶と同時に、入口に集まった中合会津店の従業員が深々と頭を下げ、 集まった買い物客からは大きな大きな拍手が送られた。 感慨極まり涙を流しながら中合会津店の最後を見守る買い物客も。

店長の「それでは、皆さん、さようなら。」の大きな声とともに、従業員が入口の中に整列。

18時53分、大勢の買い物客に見守られ、鳴りやまぬ大きな拍手の中、若松デパート...会津中合...中合会津店46年の歴史に終止符を打つ最後のシャッターが閉じられる。  







大勢の買い物客が店の前に残る。会津地方唯一のデパートの灯が、ここに消えた。



ありがとう、中合。
さようなら、中合。