ダッシュボード(アッパーパネル)の脱着   Last Update:2002/5/13


  


■重 要

   助手席用エアバッグを正規の方法でキャンセルしている車は関係ありませんが、 ダッシュボードのアッパーパネルを外すためには、 助手席用エアバッグの電源線を外さなければなりません。 その際、 エアバッグが誤爆する可能性が無いとは言えません。
アッパーパネルを外す作業に自信と責任の持てない方は、 ディーラーに脱着していただくことをお奨めします。

このページに書かれていることを参考にしてご自分で作業を進めることは構いませんが、 作業は全て自己の責任において行ってください。 もちろん作業により不具合が発生した場合も、 自己責任によるものとして対処願います。
 

   助手席用エアバッグを正規の方法でキャンセルしている車はバッテリーを外す作業が割愛できるので関係ありませんが、 バッテリーを外すとメーター内に表示されるトリップコンピューターの情報がリセットされてしまいます。
リセットされる情報は、
 ・平均速度(Km/h)
 ・平均燃費(L/100Km)
 ・トリップメーター(Km)
の三つです。
外気温度と走行可能距離は、 メーター設置後再計測し直します。
 


■工 具

  ・トルクスドライバー(サイズ:T25)

  ・10mmボックスレンチ


■取り外し手順

助手席のエアバッグを正規の方法でキャンセルしている車は、 印の付いている作業はスキップできます。

  ※前作業
  ・ツィーターグリルを外す(A2−1

・エアコングリル(正面)を外す(A2−2
  ダッシュボードの両サイドと中央にある三つのグリルのうち、 運転席の両サイドに位置する二つのグリルを外す。

・エアコングリル(サイド)を外す(A2−3

・グローブボックスを外す(A2−6

・助手席のアンダーパネルを外す(A2−5

@バッテリーを外す
  ※助手席用エアバッグを誤爆させないために一番最初にバッテリーを外します。 バッテリーは、マイナス端子側を外します。

助手席用エアバッグを爆発させるには電気を使いますが、 メイン電源の他に予備電源としてエアバッグユニット内のコンデンサーに電気を蓄えています。 コンデンサーに蓄えられた電気を放電させるためにバッテリーを外したあと最低でも5分は放置します。

 
A助手席エアバッグの電源線を外す
  まず、@で作業したバッテリーのマイナス端子を外してから5分以上経過していることを確認します。

万が一エアバッグが誤爆しても被害を少なくする為に、 グローブボックスの蓋は閉じておきます。 また、 エアバッグが膨らんだ時のことを想像して、 顔や身体がエアバッグに触れない距離を保って作業します。

ダッシュボードの裏を覗くと、 直径8cmほどの金属の円筒の端に白いコネクターがあります。 コネクターの少し上の正面に爪があるので、 指で押しながら引き下げます。

 
  Bスクリューを外す(1)
  アッパーパネル上面の両サイドにあるツィーターグリルの中に、 それぞれ1箇所スクリューがあります。  
  Cスクリューを外す(2)
  アッパーパネルの両側面にあるエアコングリルの中に、 それぞれ1箇所スクリューがあります。  
  Dスクリューを外す(3)
  運転席の両サイドに面してるエアコングリルのうち、 ダッシュボード中央のエアコングリルのところに2箇所(画像左)。 ドア側のエアコングリルのところに1箇所スクリューがあります(画像右)。  
  Eスクリューを外す(4)
  メーターの庇のところに上向きに2箇所スクリューがあります。  
  Fスクリューを外す(5)
  ダッシュボードの蓋に隠れて2箇所あります。
右上のところに上向きに1箇所、 ”SRS AIRBAG”の文字の最初の「S」の下に上向きに1箇所スクリューがあります。
 
  Gスクリューを外す(6)
  助手席用エアバッグの固定ボルトを外します。 グローブボックスを取り外したところの内側上面に10mmの六角ボルトが3箇所横に並んでいます。

※車の年式によっては、 一番ドアよりのボルトに助手席用エアバッグのアース不良のリコール処置として、 メッシュワイヤーを接続しているものもあります。

 
  Hダッシュボードを外す
  ダッシュボード全体をやや上に持ち上げながら手前に引くと全体が外れます。

ダッシュボードの助手席側の裏にはエアバッグユニットが装着されて重くなっているたま、 ダッシュボードを車外に取り出すときは、 助手席側から出します。
 


■取り付け手順

  @ダッシュボードを装着する

A助手席用エアバッグを固定する
  エアバッグユニットのリコール処置をしてある車は、 元の状態になるようにアース線を設置します。

Bスクリューを締める
  全部で11箇所のスクリューを締めます。
・ツィーターグリル内 … 2箇所
・正面のエアコングリル内 … 3箇所
・側面のエアコングリル内 … 2箇所
・メーターの庇の裏側 … 2箇所
・グローブボックスの蓋 … 2箇所

C助手席用エアバッグの電源線を差し込む
  ※エアバッグの電源線を差し込み忘れ、 Dでバッテリーを接続し、 且つ車のキーでACC位置以上に回すと、 始動時のコンピューターのチェックでエアバッグのエラーが検出されてしまい、 以降助手席と運転席のエアバッグが非作動となってしまいます。
メーター内の警告灯にも”SRS”が点灯したままになります。

エアバッグの非作動を解除しSRSの警告灯を消すためには、 ディーラーでコンピューターをリセットするしかありません。

Dバッテリーのマイナス端子を接続する