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<第1回BFリーグ ワンマッチ 第3コート試合結果>


<第1回BFリーグ ワンマッチ試合結果>

【高貴なる蜜壺】香成院霧羽(コウゼイインキリハ)vs【人生を変える反乱児】煉丞(レンスケ)



 今月 日に開催されたBFリーグの開幕戦。オープニングの試合で白熱した会場をさらに熱狂させる一幕が、場内第3コートでも起こっていた。――「まさか、こんな試合になるなんて…」と駆けつけたファンを呆然とさせた、あの試合を振り返ろう。


 開幕戦の午前の部では、ファンからの投票によって組まれた対戦カードの数々に注目が集まった。BFリーグの見どころは、別個の団体に所属しているがために組まれなかった選手同士の対戦カードが実現している点が大きい。

中でも開幕が決定して以来、全国のファンの間で期待されていた対戦が会場内第3コートで行われた。


 関東学生リーグ1部所属の姫条院女子大学BF部の香成院霧羽と、アマチュア選手たちの試合を実施する団体「アウトサイドリーグ」所属の煉丞によるワンマッチである。

 共に21歳でありながら片や一流大の学生、片や「賭けBF」で生計を立てている“真剣師”と呼ばれるファッカー。

 正規のルールで対戦は初めて。本来であれば見られない二人のファックの行く末に、全国から注目が集まった。



「そぉっすね……。まぁ、俺からしたら温室育ちの金持ち女なんかじゃ、俺らみてーにハードな世界生きて来たガチのファッカーのオナホにもならねーんじゃねぇかなって思ってます。ま、とりま開幕戦ではこのスカした勘違い女に本物のBFを教えてやりたいっすね」

「あら?それは光栄だわ。――最も私は、お猿さんのように低能なふるまいをする貴方の様な男性未満の生き物とバトルファックをしたいと考えた経験は露程もないのだけれど」

「思った通りで、本当に気取った女だよな、お前って。ガッコ―でお勉強ばっかしてて頭膨らませてる暇あったらさ、シリコンでも入れてその貧乏な胸でも膨らましてろ」

「……失礼、記者の方々に御伺いしたいのだけれど、いつから日本は“人権”というものをこんな類人猿にも認めるようになったのかしら?テレビをご覧になってる国家権力の皆様方には、この野性の類人猿を手近な動物園のお山の中にでも入れてあげたらいかが?」

「口の減らねぇ奴……。前会った時もそうだったけどよ、つまらねー冗談ばっか言ってる暇があったら俺のチンコでもしゃぶってろよ。そのセンスが無いギャグ言ってるよりは、絶対に気持ちよくなれると思うぜ?」

「そう。では貴方の拳闘に期待するわ。ところで今『前会った時』とおっしゃったけれど……ごめんなさい、貴方は一体どこのどなたかしら」

「!!」



 試合開始前、記者会見の場で交わされた以上のやり取りはファン達の燃え上がる期待にさらなる油を注いだ。


そして当日、紅コーナーから香成院霧羽3段が登場。日本BF史上4番目の速さで黒帯を獲得して3段位まで昇進すると、日本代表として世界BF選手権のダブルスにも登場した秀才だ。

 名家の流れを汲む御嬢様ファッカーであり、現在は姫条院女子大学の3年生としてBF部で活躍している。

合理的なファックを心がけている理論派で、膣の締め付け技術は同年代のファッカーの中でも抜きんでている。初めて闘う相手のペニスにも、まるで真空パックのように膣壁を密着させる「ペニス合わせ」の技量は正確無比。

尿道やカリ首など男性の敏感な泣き所にピッタリと襞をフィットさせ、一度のグラインドで最大限の快楽を対戦相手に叩き込んでいく。繊細なペニス合わせのセンスは多くの男子が認める所で、過去には隙間なくペニスに吸着する膣に金玉を枯らされた世界ランク1桁だいのトップランカーが「香成院半端ないって」と試合後に号泣したことは良く知られている。


 さらにプックリと高く盛り上がった“モリマン”は平均レベルの男根なら根元まで飲み込んでしまう懐の深さも武器で、竿の先端から付け根までにネットリと絡みつくヒダが無数の刺激を与える。「彼女とのファックで騎乗位に持ち込まれるのは非常に危険」と、解説の元日本王者・栄山巧二冠も太鼓判を押す。

 

 しかも、近年はゲームメイクの感覚に磨きをかけているのが香成院の恐ろしいところ。

幼いころから日本舞踊を嗜んできた彼女は腰の強さでも多数の男子を圧倒しており、仮に相手が強烈なピストンを突き込んで追い詰められても、しぶとい粘り腰で耐え抜いて、逆に攻め疲れた男から騎乗位を奪い、全身の筋肉を使って加速させた腰を重くスイングし、相手の精液を吸い取ってしまう。

 後には、調子にのって前半で腰を振ったばかりに主導権を奪われた、間抜けなオトコのミイラがゴロンとリングに「コヒューコヒュー」と音を立てて一個転がっているだけだ。


 しかし、今回の相手はそう簡単にはいかない――そう感じさせる強さを誇るオトコだった。


 白コーナーでふてぶてしくゴングが鳴らされるのを待つ煉丞。決して恵まれたとは言えない家庭環境で育った彼は中学卒業と同時に日雇いのアルバイトをしながら、非公式で行われていたBFのリングに立ち始め、頭角を現す。


 “真剣師”と呼ばれる腕利きのアマチュア選手たちにもまれながら経験を積むと、「アウトサイドリーグ」へ電撃参入。そして一昨年、ネット放送「アマベちゃんねる」にて行われた『元全日本女王をイかせたら100万円』と冠した企画に登場したことで一躍全国的なファッカーになる。

 1ラウンドから元女王・三杉愛凜のパイずりを恐れずに積極的に攻めたてると、コーナーに追い詰めた三杉からテイクダウンを奪う。そのままサイドポジションを取って激しく手マンで攻めると、怯んだ三杉の膣に勢いよく挿入。間髪入れずに荒々しいピストンを叩き込み、3〜4年前まで日本中の男達から精を搾り取って来た女の身体を一方的に蹂躙した。

 最後は豪快なピストンに耐え切れなくなった三杉が勢いよくエビぞりになって絶頂。その時の嬌声はリングに設置されたマイクを通してスピーカーから客席中に伝わったが、あまりの声の大きさに音声が割れてしまった程だ。


 レフリーのストップを受けた煉丞がピストンを止めた後も、女王だった女の肉体はしばらくビリビリと震え続けていた。射精後も相手の震えが止まらない程力強いピストンは彼の出自にちなんで「スラムピストン」と呼ばれ、彼の代名詞に。


「人生を変えた奇跡のピストン」とも呼ばれた鮮烈なファックを見せた煉丞は、試合後に「俺はクソみたいな両親にろくに育てられもせずに放置されていた」「その底辺からセックスで成り上がる」「自分の人生をBFでつかみ取る」とマイクアピール。会場は男性ファン達の割れんばかりの拍手と歓声に包まれた。


 あまり素行の良い選手ではないがあどけなさが強く残るルックスや、小柄な体格が与える可愛らしい印象から「反抗期の中学生みたい」と女性ファンからの指示が高い。

また、挑発的、生意気な発言を繰り返しながらも、リング外に転落した相手を引き揚げてから勝ち名乗りをあげる姿が良く見られることから「根は良い奴そう」と言われることも多い愛されているヒールだ。


「何せ、精密機械のように狂いの無いペニス合わせを使う御嬢様と、力任せに狂わせるスラムピストンを振るう叩き上げの対決ですからね。正反対の2人の対決への注目度は計り知れませんよ」(BFリーグ関係者)


 会場中の視線を集めて行われた一戦。果たしてどんな激戦が繰り広げられるのか、注目が集まった――――




 ――――のだが……




「ひょ、っひょぉおおおおおお!!!!」





「不思議。一体どうして、こんな男未満の が、BFリーグのリングに上がる程の自身を持てたのかしら。BF史の七不思議ね。是非解明してみたいわ」


 

 圧巻だった。

 あまりの一方的な展開に客席から包装席まで、居合わせた全ての人間が言葉を失っていた。



「っひぎ!っひぎ!!ひぐう!!ひぃいいいいあああ!!!!あぐ、あぐ、あぐ、っぐっほぉおおおお……!!っあ、ッッあ、ッツあ、あぁ………っぎぃぃっひひひぃいいいいい!!!」



 人生を変えるピストン―――そう言われた男は今、温室育ちの女子大生の股の下で白目を剝きながらよがり狂っていた。


「由々しき問題……とでも形容すればいいのかしら。こんな害虫の様な選手もどきにうろつかれては、バトルファックと言う競技の立場にマイナスに働く他ないわね」


 下で汗だくの男がビクビクと痙攣し、上では汗ひとつかいていない美女が雪の用紙白い肌を道着の隙間から見せている……ここまで優劣が明確に現れる試合は珍しい。


 しかも、試合前までは「白熱した試合になる」と予想されていた二人だ。これには「何故、ここまで差が開いたんでしょう……」解説を務める卯橘理事長も驚きを隠せない。

「理事長として、そして年齢が近い選手と言うこともあって注目していたんですが…ちょっと、言葉が出ません」

 卯橘は苦笑いしながら口を押えていた。


 ネット上で取引されていた双方の勝敗に賭けたチケットも、トレーダーたちが呆気に取られたのか優劣が結した後も暫く値動きが無かったという。


 果たして、何がこのような呆気ない結果を導き出したのだろうか?

 煉丞は開幕早々間合いを詰め、インファイトを仕掛けたが一瞬の間に抱き止められ、唇を奪われると「アイツはBF選手のコスプレをしてるだけの“ま〜ん”だから」等と放言していたビッグマウスを香成院の長くしなやかな舌で妖艶に攪拌され、反撃も出来ないまま完膚なきまでに内部から叩きのめされた。


「ここはウチの作戦勝ちでしたね」と、セコンドを務めた姫上院大学4年生の射場京香は語る。「相手は挿入後の展開に注意するあまり、オーラルの攻防への対策が疎かになっていましたから」と満足気。確かに香成院と違ってしっかりしたBFの教育を受けていない(加齢の事情的に受けようもないのだが)煉丞は、そのプレースタイルに弱点を抱えたままだったのだ。「もし彼がどこかスクールでまともなレッスンを受けていたらアッサリ改善できたでしょう」と射場は指摘する。


 煉丞は鼻血を噴き出しながらも何とかダウンだけは堪えたが、それもつかの間。香成院の白く細い腕に、トンと柔らかい手つきで押されるがまま仰向けに転倒。テイクダウンを取られると、そのまま香成院がマウントポジションを獲得した。

 慌てた煉丞から引っ繰り返される前に再びディープキスを仕掛け、同時にピンと勃起していた煉丞の乳首に爪を立てた。


 溜まらず脱出しようと煉丞は香成院の顔を両手で押し退けようとしたが、快楽に痺れた手には上手く力が入らない。そのまま30秒ほど、一方的に快感を口と乳首から流し込まれた。


「――ップハ。あら?どうしたのかしらお猿さん?お口が止まってるわね。会見場ではあんなに威勢よく動いていたというのに……変ね。何かトラブルでも起きたのかしら。あったのならいつでも言って頂戴」


 しかし、驚異的な快楽の口内の粘膜に深々と撃ち込まれ、神経が焼き切れるほどの刺激を与えられた煉丞は返す言葉も無い。


「では挿入するわね。貴男が言う“BF選手のコスプレをしているま〜ん”の女性器で大変恐縮なのだけれど、精一杯腰を振らせてもらうわ」

 そう言ってタップリ糸を引いている自身の女性器を押し開けると、煉丞のペニスをゴクゴクと呑込んでいった。


「っはがぁああ!!」

 入れただけで、煉丞は新たに下半身から注入される快感に悶絶する。


「面白いリアクションを見せてくれるわね。貴男はBFよりもリアクション芸人という生業の方に適性があるんじゃなくて?」


「ひぎ……ひぐぅ……」

 鋭い目つきで、自分を初心者向けのロデオマシンのように易々と乗りこなしている女を睨み上げるが、最早その去勢もむなしいだけ。


「『信じられない』ーいや、『信じたくない』って顔をしてるわね。でも、これが事実なの。どう?ご理解して頂ける?」


 人一倍高い粘度を誇る粘膜がピッタリと吸着して逃さない。後は 最適化されたポンプのように、下から精液をただ組み上げるだけ。


「作業ゲー……と、今この試合を見ているヲタク達だったら言うのかしら?コレはこれで面白みが……

 無いわね。うん、実際にやってみてクリアにわかったわ。ただ退屈なだけね」


 退屈そうに艶やかに輝く長髪を掻き揚げる。

「BFは、やもすれば不埒で下品で取り返しがつかない恥を後世まで残してしまうリスクと隣り合わせなスリルにある……そうおもっているのだけえれど、今回は全くね。こんなローリスクな試合があるとは思わなかったわ」


 そして、自分の股の下で弱々しくもがいている男にトドメを指すべく、女の口舌が滑らかに回転する。


「私に言わせれば、“叩き上げ”などは貧困層の勤労意欲を刺激するために支配者が広めた方便でしかない。そうでしょう?一体どうすれば、幼いころから上質な教育と実践を続ける環境で育った人間が、教育と呼べる行為を受けようがない吹き溜まりで時間だけ過ごした人間に負けるなんてことが起こりうるのかしら?

教えて欲しいわね。あなた御自慢の“スラムピストン”とやらで」



「ホラホラ。感じさせてごらんなさい?今のところ私は、一度だって快感と定義できる刺激を認識できていないのだけれど。おかしいわね。今私が夢を見ているのでなければ、私はバトルファックと言う互いを性的に興奮させる競技の最中にいるはずなのに。

コレは何かしら。ただ単調なペースで腰を振る新種のエクササイズ?パンパンと腰を振ると下で野垂れているオスのお猿さんが下卑た嬌声を上げる、という子供向けの遊び?


ねぇ?教えて頂ける?大学でもあらかた性に関する講義は受けたけれど、今私がやっているような行為は学んだことがないわ。きっとまだ不勉強な私が学んでいない新しいものなのでしょう?


さぁ、そのダランと開いた醜悪な口腔を閉じて、私の疑問を解消して欲しいの

言ってご覧なさい。  哀れで  惨めで  愚かで  醜悪な反乱者サン」





 圧倒的。圧倒的な実力差。


 BFリーグが明らかにしたもの――それは、今まで過剰に評価されていた選手の実力が白日の下にさらされることであったのだ。これに関して、「今回の出来が悪すぎたのか、それともアマベちゃんねるでの出来が良過ぎたのか……いずれにしても、煉丞は大した男じゃないってことですよ」と、試合後に射場は語っていた。


「全く。余りにも貴方の見せ場がないものだから配慮してダウンを申請しなかったのだけれど……そろそろ飽きてしまったわね。私も。そして客席に座る有象無象の人達も」

 そっと五本の指先を煉丞の頬に這わす。


「だからもうジ・エンド……としましょう。これに懲りたら、二度とリングにはあがらないことね。せめて“自分に何かが成し遂げられる”、“自分の人生を自分でつかみ取る”……そんな病的な誇大妄想を、皺が足りない小さな脳味噌から消去出来たら、またいらっしゃい?」


 涙で濡れた煉丞の顔を、物珍しい品物を愛でるようにツルリと撫で上げていく。


「そうやって雀の涙ほどでも謙虚さを得られれば、もう少しマシなBFが出来るんじゃないかしら。少なくとも、1ラウンドが終わるまで相手の女の子から逃げ切れる程度にはなれると思うわ」


 フィニッシュブローを放つため、香成院の腹筋に力が込められているのが見える。


「ところで貴方は御自分の御両親を嫌っている、というコメントを出していたわよね?

私だって、貴方の両親の様な低能な受精卵しか作れないにもかかわらず子作りに励むような罪人の下で育ったら、親を怨むに決まっている。同情するわ。貴方の境遇に。私のように自分の子どもに人並みの知能指数と教育を与えられる親から生まれていれば、今日の結果も違っていたハズ。

――でもね、昔から言うでしょう?『蛙の子は蛙』って。そういうことよ。貴方は貴方が大嫌いな親と同じ。それは決した逆らえないカルマなのよ。

だから決して気に病まないことね。貴方が人生の敗者なのは当然なのよ。だって、敗者の子どもなのだから貴方は初めからそういうカルマを苦しみながら終えていくだけ」


 淡々と香成院の口から語られる世間の常識は、果たして煉丞の耳に届いていたのだろうか。


「二度と『這い上がる』なんて非人道的な妄言を口にして、私の前に―――いえ、人前に出てこないで頂戴。貴男が“運悪く”成し遂げてしまった活躍を目撃して、勘違いした無能の親が繁殖行為に及んで、何の可能性も持たない子供達を産み落としたら世界の損失だもの。そんな愚行は、私の中の正義感が許さないのよ」


 汗や涙、そして精液。全身の水分をあらゆる形で垂れ流した青年は、もう誰が見ても「ブサイク」「キモイ」としか言えないルックスをビックスクリーンに映し出されながら、目の前の輝かしい未来へ繋がる扉が元々開いてなどいなかった―――それどころか、自分の前には存在すらしていなかったという事実を、根こそぎの子種を搾取されながらやっと理解したのだった。


「勝者、香成院選手!」

 余りの惨状に顔色を失っている男性リングアナウンサーの声が響き渡った。


 スックと起ち上がった香成院の足元では、粘っこい白い液体をピュッピュッと吹きあがる汚い噴水が1つ「コヒューコヒュー」と空気を吐きながら振動していた。

今回もまた、いつもどおりの風景が彼女の試合後には繰り返されたのだった。


 試合後のインタビューでも、香成院は饒舌だった。

「――そうですね。他愛ない……という言葉は正確に今回の圧勝を表現するには物足りない言葉だと思うのですが……」

 ビクンビクンと思い出した様な射精を不規則に繰り返す故障したBF選手を見下ろしながら、香成院は深くため息を漏らす。


「まあそうですね。他愛ない、と言っておきましょうか。今後はもっと正鵠を射た表現をこなせるように語彙を増やしておいた方がよさそうですね」

 煉丞サイドの陣営は呆然と破壊された味方の下へ歩み寄ると、いそいそと彼を担ぎ上げて引き揚げた。

「まぁ、今回は所詮アウトサイドリーグの“BF選手僭称者”が紛れ込んだだけのこと。スポンサーの方々も、一刻も早く彼を解雇すべきだと理解していただけたのではないかしら」


「最も、彼の場合は自身がBF選手だと精神の最深部から信じ切っていたようですから、彼自身も憐れな青年だと考えています。ぜひ、第2の人生を歩んでほしいと思います」


 華やかな勝利の栄光を当然とばかりに味わっている女の陰で、二度と這い上がることができなくなった男は担架に乗せられ、正気を失ったような笑顔を浮かべながら「俺の、俺の、俺の人生が始まる」「俺は自分の実力で這い上がるんだ」等と、意味不明な言葉を何度も何度も口にしていたという。


 そして昨日、BFリーグ協会から煉丞が本日付でチームを解雇されたというニュースがBF界を駆け巡った。「選手としての実力が不十分だったため」「試合後にプロのファッカーとして不適切な態度を取った」ということが理由とされている。


 同日に更新された香成院のブログの中では今回の解雇騒動について「当然の判断を下した協会に安心しました」「以後こう言った実力不釣り合いな選手が摘発、解雇されることを切に願います」と書き込んだ。


「ただ、不安なのが煉丞の去就ですね。彼は今までBF一本でやってきていましたから、まともな学歴や職歴は皆無。あの試合で日本中にネガティブなイメージを浸透させてしまった以上BF選手として生計を立てるのは難しいはずですが、他に職業選択の道があるのかどうか……。一般的に引退したBF選手は指導者になったりAV業界のアドバイザーにつくケースが多いですが、理論派とは言えなかった彼にその道は難しいでしょう。下手したらBFジムの“ディルド役”や“サンドバッグ役”と言った、下積みの選手がバイト感覚でやる仕事に一生を捧げることになるかも……」(卯橘理事長)


 うかつに「人生を変える!」等と息巻いてしまった男の末路は、やはり悲惨なようだ。


(文/取材:絢嶋杏奈)

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