【第2ラウンド】
休憩を終え、阿久津と藤本は下着を着用していた。
第2ラウンドはまた下着を着けた状態でスタートする。
「じゃ、そろそろ始める?」
「ちょっと待って。…本番戦の練習したいんだけど」
「えー!! やだー」
「そう言うなよ。練習できるチャンスが全然なくてさ」
本番戦とはもちろんペニスをヴァギナに挿入するセックスでのイかせ合いである。
どちらに有利かは一概に言えないが、女子の方が本番行為への抵抗感は遥かに大きいだろう。
「えー、本気で言ってるの?」
「本気本気。…試合用コンドームもちゃんと用意してる」
「ほんとだ!……ねぇ、開けてみて?」
「開けたら使わないといけなくなるけど?…結構高いのに、これ」
「えーそれは…とりあえず見たいから見せてよー」
BFの試合用コンドームは、超薄型でフィット感が高く、装着したままの激しい動きにも耐えられる高性能品だ。
肌の触感も良く通すので普通のコンドームよりはるかに上質の快感を得られるが、生本番の感触とはやはり異なる。
人によっては、「生より気持ちいい!」など失礼千万なことをのたまう者もいるが…
「へぇ〜。すっごい薄いんだね。色も半透明な感じ?」
「うん」
「これ、最初からつけてバトルするの?」
「いや、挿入する前に付けるんだけど」
「え〜、そんなの付けてる間に私、逃げちゃうよ。それか、後ろから奇襲攻撃!」
「やめろって」
「最初からつけておけば?」
「勃起してないと付けれないよ」
阿久津のペニスは、1R終盤にフェラでスッキリさせられてしまった為に萎んでしまっていた。
「それだったら、まず私がお口でおっきくしてあげるよ、付けるのも私がやりたいー」
「待てよ、休憩中の接触は無しだぞ。」
「じゃあ2Rを始めたらまず座ってね。抵抗しちゃだめだよ」
「ちゃんと勃起したらすぐ止めろよ。それに藤本の方の準備も必要だろ」
「私の方は自分で用意できるから心配しなくていいよ」
「じゃあ勃起したら本番戦だからな」
「わかったー」
どうやら合意が成立したようだ。
本番戦は二人にとってまだ負荷が高いので、合意の上で練習するのは事故防止にもなる良い考えである。
ただ、藤本の得意なフェラを先に受けてしまうのが阿久津にとって不利に作用する恐れはある。
拒否すれば本番戦ができなくなるのを危惧したのか、阿久津は藤本の要求を全面的に呑んでしまった。
「じゃあそういうことで…2R開始!」
阿久津は合意した通りにその場に座りこんだ。正直である。
「じゃあ、脱がせるね」
「うん」
藤本は阿久津の足元にしゃがむと、パンツをするりと脱がせた。
フニャチンがぽろりと露出する。
「わー。阿久津のって普段はこんな感じなんだね。大きさが全然違う」
「しゃべってないで早くしろよ」
「あ……じゃあいただきまーす パクッ」
「食べ物じゃないよ」
藤本はさっそく阿久津のフニャチンにかぶりついた。
バキバキに勃起したペニスと違い、容易に頬張ることができるようだ。
口の中でモゴモゴと舌を動かしている。
そしてペニスを口に含んだまま頭を上下に振り始めると、すぐに阿久津がため息を吐いた。
「うぁ……」
「ん、ひもひいい?」
「うん。上手い、お前フェラ上手いわ」
「ふふ♪」
さらに藤本はフェラしながら頭を数往復させ、ちゅぽんと音を立ててペニスを口内から解放した。
フニャチンはあっという間に屹立した勃起ペニスになっていた。
「はぁはぁ……よし、もう挿れれるだろう」
「…待って!! いま着せてあげるから」
「自分の準備もできてるのか?」
「あ……うん?」
「藤本も脱いで、ぬらしておけよ」
進行はややグダグダ気味である。
藤本は自分でパンツを脱ぎ、次にペニスにコンドームを「着せて」いった。
しかし、「自分の準備」の方は手付かずである。
公開オナニーめいた行為をするのが恥ずかしいのだろう。
「はい。ぴったり!……でもこれ、表面が乾いてるね」
「平気だろ」
「えー、ちょっと舌でぬらしたい」
「早くしてくれよ……」
阿久津は苛だっているが、藤本はお構いなしにゴムフェラを始めた。
「れろれろ……ちゅぱちゅぱ……」
「ハァハァ……」
「ちゅぽちゅぽじゅぽ!!……じゃあ、いれるね」
「えっ!お前が?」
「うん、阿久津は何もしなくていいよ♪」
「くそっ!」
阿久津は飛び起きようとしたが、藤本が先に動き始めていた。
騎乗位は回避しても、座位での結合となりそうだ。
藤本に主導権を取らせてしまった報いだが、体位はあとから変更することもできる。
出鼻を挫かれただけで、男にとって致命的な劣勢とはいえない。
グッ……
「ん……」
ゴムを纏ったペニスの先に藤本の膣口があてがわれ、ゆっくり沈められていく。
藤本はやや苦しげな表情だ。
「どう?平気?」
「ちょっと……引っかかるかも」
やや潤滑不足のようだ。
藤本は踏ん張りながら少しずつ逸物を胎内に収めていく。
阿久津はおとなしく身を任せている。
「よし、全部入ったな」
「ふぅ〜〜」
「う、動くぞ!」
藤本は深呼吸してしばらく動かずにいたかったようだが、
阿久津はもう待ちきれず、座位のまま下から腰を振り始めた。
座位は、女子が上に乗っているので男の方から腰を振るのは少し大変である。
「う……」
藤本は、顔をしかめて手で阿久津にしがみつく。
ブラジャーはまだ付けたままである。
自分からでも外して全裸になり、体を密着させていった方が効果的なのだが、そうする余裕もなさそうだ。
「ハッ…ハッ…!!」
阿久津は藤本を乗せたまま腰を動かしてピストンをしている。
ストロークは安定しており、セックスの基本はしっかり身についていそうだ。
藤本は阿久津の動きに合わせて腰をクイクイとくねらせて、カウンター気味の動き。
座位では上の女性がリードするのが普通だが、逆の関係になっている。
阿久津が一定のリズムで動くことで、藤本はそれに合わせやすく、タイミングが合ってきている。
「ん……ふぅっ……」
藤本が甘い声を出し始めた。
「…ちょっと気持ちよくなってきた……」
「そっか」
「阿久津は、どう?」
「俺は気持ちいいよ。入れた時からな」
「よかった」
ここで藤本の逆襲が始まった。
座位のまま胴に抱きついて、キスをする。
ブラは付けたままである。
さらに自分から腰をくねらせ、阿久津からセックスの主導権を奪う。
「ん〜ちゅっ…ちゅっ…」
「おお……」
キスをしながら腰を動かしてペニスを包み込むと、相乗効果が見込める。
だが、腰の動きがやや小さく単調である。
阿久津も負けじと腰を振り、下からのピストンで対抗する。
ようやく、わずかにバトルファックらしい雰囲気になってきた。
「あっ、あ、あっ…!」
ピストンなら阿久津に分があるようだ。
藤本が逆に感じさせられて大きく喘ぐと、阿久津は抱きついた身体ごと前に押し倒そうとした。
優利な体位に変更するチャンスと見たのだろう。
藤本は地面に手をついて支えようとしたが、その手も阿久津に取られてしまい、背中を地に着けることになった。
座位から正常位系の体位への移行である。
「おしっ!」
正常位になると、阿久津は掛け声をあげた。
最初から正常位で本番戦をするつもりだったのだろう。
座位に比べて男が責めやすいのは言うまでもない。
さっそく、座位の時より大きなストロークで腰を動かす。
「あっ、あん、あん、あん!!」
藤本の喘ぎも大きくなる。
本番戦では相手を先にイかせたら自分が直後にイっても、自分だけにポイントが入る。
とにかく先に相手をイかせることが重要だ。
阿久津は有利な体位で一気に攻勢に出るつもりのようだ。
「んッ!!」
しかし、勢いよくピストン運動を繰り出した阿久津の顔が歪んだ。
藤本の股が急激に締まり、ペニスをきつく締め付けてきたからだろう。
股だけではない。
太ももや、下半身全体に力をこめて締めているのが画面越しでもわかる。
強烈な締め付けを受けて、阿久津の動きが急に鈍くなった。
「どう?締めてるの、わかる?」
「…そ、そりゃな」
「膣トレ、がんばってるんだよ」
日々のトレーニングは嘘をつかない。
やはり藤本、志向性が体育会系である。
攻め気を挫かれた阿久津は、激しく突くのをやめて入り口付近を浅くねっとりと擦りつけるような動きに変えた。
「あん……んんっ」
「くうっ……」
お互いに快感を隠せず、声が出ている。
阿久津の腰の動きは鈍ったままだ。
時折、身体をピクりと震わせている。
「あっ…イきそうになってる?」
「…いや、まだ」
「嘘…本当はイきそうなんでしょ」
「……耐えられるって」
「おちんちん、締めてあげたら気持ちいいんでしょ?きゅぅーって」
「うおっ……」
「ナカに出しちゃっていいんだよー?」
藤本の言葉責めはまずまず聴けるものだが、締め付けだけではイかせるのは難しい。
もっと腰をくねらせて往復させる運動が必要だ。
正常位では女性は動きにくいので、藤本は再び起き上がって座位に戻そうとした。
座位が好きなのだろうか?
スポン!
「あっ!」
間の抜けた音と共に、ペニスが膣から抜けてしまう。
正常位→座位の体位変更を相手の協力なしに行うのは無理があった。
藤本の立場なら抜けたペニスを手や口で愛撫してとどめを刺せば容易にポイントを稼げる。
しかし、藤本は愚直に座位でペニスを挿入し直してしまった。
今回は、すぐにヌルリと奥まで挿入できた。
「ふぅ……んっ」
藤本は座位で阿久津に抱きつきながらキスをする。
そして緩やかに腰をくねらせる。
阿久津はイきそうになっているのだから、もっと激しく攻めたいところなのだが…
女性がセックスで自分から激しく腰を振る、というのは決して簡単なことではない。
初めのうちは特に、ほとんどの女性がうまくできないものである。
「はぁっ……はぁっ……」
藤本の拙攻に助けられ、阿久津の危機はピークを過ぎたようだ。
イきそうな状態は過ぎ、余裕が出てまた自分から動けるようになっている。
阿久津にとって、座位よりも正常位の方が危険な体位であるようだ。
藤本の脚力をも利用した締め付けが強力なのだろう。
「ちゅぅぅ……」
お互いに唇を吸いあいながらゆっくり腰を動かしあっている。
息はぴったり合ってきたが、バトルファックではなくまた普通のセックスのようになっている。
なんともたどたどしい……。
座位でつながったまま、阿久津は急に藤本のブラを外し、藤本の頭の上にかぶせた。
「ちょっとー!」
抗議する藤本をよそに、阿久津は両手で藤本の乳房をまさぐり、揉みしだき、乳首を摘む。
藤本はなぜかブラを手に握ったままだ。
「あん!」
背を反らせて感じている藤本。
阿久津は藤本の片方の太ももに手を差し込むと、持ち上げるようにしながら押し倒した。
再び座位から正常位へ、しかし今回は普通の正常位ではなく、片足を持ち上げて藤本の身体を斜めにしての変形正常位だ。
この変形正常位ならば藤本の膣トレによる締め付けカウンターをかなり無力化できる。
ググッ……
座位のときより深くペニスが挿入されていく。
「はぁ……っ」
子宮口まで届いていそうな深い挿入。
ヴァギナの奥は未開発であろうが、深いところまでペニスが入り込んでくる感触が恍惚とした表情にさせている。
今度は締め付けに妨害されることもなく、阿久津は自分のペースを守って着実に膣内へペニスをグラインドさせていく。
「あっ、ああっ、あああん!!」
「ふっ、ふぅっ」
「あ、阿久津、それ上手、あっ、あっ、あっ!!」
藤本はされるがままになっている。
目を閉じて、もたらされる快感に集中している。
まるで自分から進んでイかされようとしているようだ。
もしかして、初めての膣内イキができそうなチャンスを逃したくないのかもしれない。
バトルファックは、イかないように我慢しなければならない競技なのだが……
「あっ、あっ、そこ、そこイイっ、そこぉっ!!」
「ここか??」
「そう、あっ、あんっ、そこぉ、激しく、あん、あん、突いてぇ!!」
「おおっ、はっ、ふっ!」
「あん、あん、あん、イイっ、あん、あん!!」
パンパンパン!!
阿久津は全力でピストンしている。
藤本の肉感的な太ももを打ちつける大きな音。
かなり体育会系のセックスになっている。
細身の阿久津だが、肩を振り乱し、息を乱しての猛攻だ。
獣のような喘ぎ声が部屋にこだまする。
−そしてしばらくの激しいセックスの末に。
「あ、イく、もう出すぞ!!」
「あ、あ、あ、あーーーーーっ!!!」
阿久津は大きく体を震わせ、射精したようだ。
藤本も絶頂に達した反応が認められる。
ほぼ同時である。これは驚きだ。
「ハァ、ハァ、ハァ……」
激しいセックスの後、力尽きたように二人はぐったりしていた。
………
しばらく休んだあと、ようやく藤本が起き上がる。
試合用コンドームを確認すると、中には白濁がたっぷりと溜まっていた。
「わー。白いの出てるよ」
「ふぅ」
「…ね、気持ちよかった?」
「気持ちよかったというか……疲れた……」
「あはは、激しかったもんねー」
「って、藤本もちゃんとイったよな?」
「イった……と思う」
「よし!」
「でもどっちが先だったのかな?」
「……わかんない。もしかしたら、藤本にもポイント入るのかも」
「えーそうなの?やった」
「わかんないよ。先生に聞いてみるか」
「うん。先生ー。聞こえますかー?」
いきなり話しかけて来られたので、判定結果を伝えることにする。
「阿久津に1ポイント。よって阿久津2−1藤本」
「よっし!!」
「えー。私は無しかぁ〜」
「そりゃ最後、頑張ってたの俺だし」
「こんなに出したくせに〜」
藤本はコンドームの白い部分を指でぷにぷにと摘むが、判定結果に不満は無さそうだった。
自分が攻めてイかせたわけではないので、感覚的にも納得できるだろう。
時間は、2Rの15分弱。
普通のセックスよりハイペースだが、本番戦を無事こなせただけでも良しとすべきか。
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そして得点状況は阿久津2−1藤本。
休憩を挟み、残り時間はあと5分もない。
1Rの終盤と似たような試合展開となっている。
阿久津はこのままリードを守りきれば判定勝利だが、さらに1回イかせればKO勝利となる。
藤本が逆転勝利するには、2回イかせるか、1回イかせた上で10カウントまたは戦闘不能に追い込むか、
ギブアップを取った上で同様の事を行うか。
技術的に見て、藤本が5分以内に連続射精させるのは難しいだろう。
よって、逆転のためには大技でイかせるのを狙うことになる。
そんな大技を藤本が持っているかどうかは疑問だが……
「じゃあ最後…行くよ!」
試合再開だ。
後がない藤本がすぐ積極的に前に出る。
阿久津は自分からしゃがんでしまった。
激しい本番戦で動いていたのは阿久津だったので、やはり疲労が激しいようだ。
阿久津は背中を地面につけてガードを取ろうとする。
しかし藤本は立ったままガードの足を越えてくる。
強引にのしかかってマウントポジションを奪うつもりだろう。
試合終盤でこの迫力で来られるのは阿久津にとっては厳しいはず。
マウントを取られてはたまらないので、阿久津は上半身を起こし、尻を引いて逃げようとする。
だが、藤本は両腕で阿久津にしがみつく。
身体と身体が密着し、阿久津の胸板に藤本のFカップがむにゅりとひしゃげる。
「あっ」
阿久津の開いた口を、藤本の唇が塞いだ。
キスしたまま、藤本が両腕で阿久津を抱きしめる。
熱烈なハグだ。
「あふっ」
呼吸困難になった阿久津は、首を横に向けてキスから逃れる。
「もー、逃げないで」
「い、息が……」
阿久津は逃げきれず、藤本に抱きしめられたまま壁際に追い詰められてしまった。
1R終盤と同じで、また女子に体力負けしているところが悲しみを誘う。
逃げ場を失った阿久津の唇を藤本が強引に奪いにいく。
「ちゅぅぅ……」
「ふぐぅっ」
阿久津は苦しげにもがいている。
「勝ち逃げは許さないよっ」
藤本はますます腕に力をこめて抱きしめていく。
ハグというより拷問技の「サバ折り」だ。
女子が男子にかける技としては珍しく、たまに体重差マッチで非力な男への見せしめとして使われる程度。
「ぐぅっ……」
「苦しい?大丈夫?」
「ぐ、ぐるぢ……」
「苦しすぎたらギブアップして」
「…し、しない……」
「ふーん、平気なんだったらもっと強くしちゃう。ぎゅーーーー!!」
「がぁぁぁっ!!」
「もう力ぬけちゃってるよ。逃げられないでしょ」
「あ……がっ……」
藤本の言うとおり、阿久津は疲労困憊状態で強ハグをかけられ、
四肢が麻痺して力が入らなくなっているようだ。
呼吸も正常に出来ていないように見える、かなりの窮地である。
藤本としてはギブアップをうまく言わせて逆転勝利につなげる大チャンス。
「ぎゅーーー!!」
「ふがぁぁぁあああ…」
「あれー?お腹の下に何か固〜いのが当たってるよ?」
「ぐぁぁぁ」
「ね、なんで?苦しいのに気持ちよくなっちゃったの?」
「そんなこと…ない…」
「うそ!じゃあなんでこんなカッチカチに勃起してるの!正直に言って!」
「うっ…胸が……当たってる…」
「へぇ〜、苦しくても胸が当たったらこんなに勃起しちゃうの?」
「しかた…ないだろ…」
「阿久津ってほんとおっぱいに弱いんだねー。…これ、好きなんでしょ?」
むにゅむにゅむにゅ
「あ、あ、あーっ!」
「ふふ♪…今、おなかの下でピクピクしたよ?もうイきそう??」
「ヤバい…!」
「いーよ、このままイっちゃっても。…出して♪」
「い、いや…だ…」
「出して、出して!」
むにゅむにゅ……チュクチュク……
藤本は阿久津を抱きしめながら、胸板におっぱいの感触を刷り込んでいく。
阿久津のペニスは藤本の身体に押しつぶされてカメラから見えなくなっている。
どうやら藤本は画面から見えないペニスに下腹のやわらかい所を擦り付けて射精を誘っているようだ。
残り時間はあと2分だが、苦痛と快楽の二重攻撃に阿久津は2分間も耐えられそうにもない。
「んーーーっ!!」
阿久津の四肢がピクピクと痙攣する。果ててしまったか?
……いや、辛うじて射精はこらえたようだ。
こらえたというより、ペニスに触れる下腹の刺激が少なすぎて射精できなかった、という方が正しいかもしれない。
「…おなかが阿久津の汁でベトベトだよぉ」
「ご、ごめん」
「謝んなくていいけど。私がしたことだし」
「……」
…いやいや、藤本は大事な勝負所で意味のない会話をしている場合ではない。
無力状態になっている阿久津に、時間内できっちりトドメを刺さなければならないのだ。
さて、試合終盤、勝敗の分かれ目で藤本がとった行動とは…?
1. 阿久津を射精させようとする (正ルート、正シナリオ)
2. 阿久津からギブアップを奪おうとする (入れ知恵ルート、IFシナリオ)
1.
藤本はイきそうになっている阿久津に気づき、射精させる作戦に出た。
すなわち、抱き締め攻撃をやめて「押さえ込みキス手コキ」に移行したのだ。
1Rにも藤本はキス手コキで阿久津を射精寸前に追い込んだ。得意技なのだろう。
チュクチュクチュク……
「ううっ」
藤本がリズミカルに阿久津のペニスを扱きあげると、すでに我慢汁まみれのペニスが淫らな音を奏でた。
そのまま藤本はねっとりと阿久津の唇を奪い、舌を絡ませていく。
1Rに阿久津によるアナルへの反撃を受けた反省からか、左手で阿久津の右手をしっかり握っている。
…良いキス手コキではあるのだが、阿久津は「助かった」と思っているかもしれない。
阿久津は強ハグによる全身麻痺と呼吸不全で窮地に陥っていたのだ。
藤本がハグを解除してくれたことで、全身麻痺は快方に向かい、呼吸も確保できるようになる。
しかも苦痛と快感の二重攻撃だったのが、快感攻撃ひとつだけに減ったのである。
チュクチュクチュク……
「ちゅっ……ちゅぅぅ……」
「ううっ……」
藤本は阿久津をしっかり押さえこみながらキス手コキを続ける。
阿久津は完全に押さえこまれてしまっているので、もはや脱出を諦めて耐えるしかない。
時間はあと1分あまり。非常にきわどい勝負になってきた。
「ほら、早くイって。出しなさいっ」
「くぉぉぉ…」
「むにゅむにゅされるの好きなんでしょっ」
むにゅむにゅむにゅ
「ううーっ!」
シコシコシコシコシコシコシコ……
藤本は高速手コキで阿久津をイかせにかかる。
阿久津は必死の形相で我慢している。
激しい手コキはイかせようとする意志の表れだが、40分間酷使してきた阿久津のペニスには刺激が過ぎるかもしれない。
「ちゅうううう……」
藤本はさらにディープキス。
まるで淫魔のように、阿久津の舌ごと吸引するような激しいキスだ。
阿久津の目がとろんとなって身体の力が抜けていくのがわかる。
強引なディープキスだが、非常に効果的なようだ。
だが時間がもうない。射精が近いのは確実だが、どうなるか??
シコシコシコシコシコシコシコ……
ピピーーッ!!
ここでゴング代わりのアラームが鳴った。
試合時間終了である。
藤本は最後に阿久津を射精させることはできず、試合は阿久津の2−1勝利。
「あーーっ!!時間が足りないよー!!」
「ハァハァハァ……」
悔しがる元気がある藤本に対して、阿久津は息も絶え絶えである。
これではどちらが勝者なのかわからない。
「もぅ!阿久津って我慢しすぎー!」
「ゼェゼェ……」
阿久津の頑張りは評価されるべきだが、
藤本の試合運びの拙さ、試合中のミスの多さはまだ改善の余地が大いにある。
柔道の優れたバックボーンがありながら、勝てる試合を落としてしまうのは非常にもったいない。
「大丈夫?立てる?ダウンカウントしていいー?」
「……カウントはやめろ」
「あーあ。今日は勝てると思ったのになぁ。阿久津に連敗かぁ……」
「…藤本と試合するのマジ疲れる…投げてくるし…力つぇぇし……」
「そんなことないもん。…でも、クラス変えられちゃいそうなんだ。フェザーに。」
「マジで?」
「マジでー」
成長期の体重の問題である。
筆者からもフェザーへのクラス変更を進言するつもりだったが、すでに北川教諭からも話していたようだ。
藤本本人は、階級アップをとても嫌がっているようだ。
だが無理な減量を強いるわけにいかないので、こればかりは本人の意思があってもやむをえない。
北川教諭も筆者もフェザーが適正だと考える以上、クラス変更は避けられないだろう。
「あーあ。だから今日は阿久津にお仕置きしておきたかったのになぁ……」
「クラス変わっても、二度とスパーしないわけじゃないだろうし」
「大会もフェザーで出るのは心配だなぁ……」
「…仕方ないって。そんなに胸が大きくなってバンタムのままとかあり得ないだろ」
「もー!阿久津のおっぱい星人!!」
「違うから。正常だから」
「試合終わったらもうじろじろ見ないでもらえますか!!」
「今は見てねぇし。ほら、サイズ合ってないブラだぞ。ちゃんと買い換えろよ」
「ありがと!お礼にベトベトのパンツ返してあげる!」
「おう。…まぁ違うの履いて帰るけどさ」
「あはは。用意がいいねー。ね、最後、中途半端で終わっちゃったけど平気?スッキリしたい??」
「…気がきくなぁ。どうしよっかな〜」
「まだ時間あるし遠慮しなくていいよー」
「…やっぱりいいや。本番戦もできたし十分満足したしチンコ痛いし」
「痛かった?ごめーん。最後のやつ?」
「うん。火でも出そうな勢いだったからなー」
「ごめんね。時間なくて焦っちゃって…」
「強くやれば感じるってわけでもないんよ」
「…うん。ちゃんと習ったんだけどね、なかなか実戦だとうまくいかないっていうか頭から抜け落ちちゃうっていうか」
「脳筋だなぁ藤本は」
「ノーキン?なにそれ?英語?」
「知らないほうがいいよ!ハハ」
「えー、気になるー!教えろー!」
「アハハハハ」
キャッキャウフフ!!
………
……
…
二人は試合後もずっと喋りまくっていた。
筆者が学生の頃は異性と止め処なく会話することなど皆無であったが……
これも時代の変化なのか、単なる個人的要因なのか。
…以上が1年生によるスパーリングの実況レポートである。
たいへん長くなって恐縮だ。
マナーとルールを守ってバトルファックすること、
若いうちに異性と肌を合わせて触れ合う楽しさとメリットをぜひ体験していただきたい。
学生時のバトルファック経験は、成人後のセックス・ライフにも非常にポジティブな影響をもたらすことも明らかになっている。
全員がプロのバトルファッカーを目指す必要もない。動機や目的は人それぞれ。
興味を持った方は、ぜひ一度BF部の部室に足を運んでいただきたい。
貴方の学生生活が、バトルファックを体験することで華やかに彩られるかもしれないのだから…
【以上 文責:バトルファック部男子部顧問 竹内】
おまけ!
2. 阿久津からギブアップを奪おうとする (入れ知恵ルート、IFシナリオ)
阿久津が射精しないのをさとった藤本は、快楽責めを中断して
再び阿久津の胴を両腕で締め上げていった。
「ぐあぁぁ……」
苦痛と歓喜の混ざったような感極まった声。
藤本がギブアップを奪うことができるだろうか?
「ぎゅーーっ!!」
「がぁぁ……」
「女の子の技を外せない時点で、もう阿久津の負けだよっ!!」
「…ま、まだ……」
「もー!ギブアップするまで絶対にやめてあげないから!」
「じ、時間…あと……」
「教えてあげなーい!でもギブアップさせる時間はたーっぷりあるから!」
本当はあと1分と少ししかないのだが、正直条約に反しているとまでは言えない。
1分あればギブアップを奪うことは確かに可能だからだ。
「ちゅっ……ちゅぅぅ……」
藤本は強く抱きしめたまま、再びキス攻撃。
阿久津の舌ごと引きずり出すようなディープな吸引だ。
やわらかな唇に酸素が奪われていく倒錯的な快感に、阿久津は震えている。
藤本は強くハグしたまま、阿久津の身体を引き倒して、上から覆いかぶさった。
のしかかるように体重をかけ、肺のあるところにおっぱいを押し付ける。
阿久津の顎を上げさせながら強引なキスで酸素を奪っていく。
「ちゅううう……!」
阿久津の目が虚ろになっていく。
呼吸手段を奪われ、気を失いかけているのだ。
ギブアップするかそのまま失神してしまうかの分かれ目。
藤本は点数で負けているので、失神だけさせても無意味に負け確定になる。
「ちゅぽん!」
阿久津が失神しそうなのを感じて、藤本は唇を解放した。
「ほらっ!ギブアップできる最後のチャンスだよ!」
「……ハァハァハァ」
「ぎゅーーーっ!!」
「ぐぁぁぁぁぁ」
「ギブアップしなさい!!」
「……ノォォォ」
阿久津は意地でもギブアップを拒否する。
時間がもうない。阿久津の逃げ切り勝ちか??
「ギブアップしないなら……北川先生に習った必殺技だよ!」
「????」
「えーーい!!」
ぱふぅぅぅん!!
突然、阿久津の顔面を柔らかい2つの膨らみが襲った。
「必殺、おっぱい固め!!」
藤本はおっぱいの谷間で阿久津の顔面を閉じ込めると、
ペニスを膝裏で挟んだまま全身を押さえこんでしまった。
これは北川教諭の現役時代の得意技、「ぱふぱふ固め」だ!!
名称が若干違っている理由はよくわからないが……
「どーぉ?おっぱいに弱い阿久津だから、おっぱいで窒息させられるの好きでしょ!」
「フゥゥゥ」
「…ってこれじゃ返事できないか。じゃあこのまますぐ射精させちゃうよ」
藤本は、膝裏で挟んだペニスを扱きながら、手のひらや指を使って亀頭や裏筋にも刺激を与えていく。
そしておっぱいで顔面を慈しむようにパフパフする。
「あと30秒我慢できたら阿久津の勝ち。でも阿久津がそんなに我慢できないの、知ってるよ」
「フヒィ」
「おちんちん、何されてるかわかんないでしょ?わけがわからない間に、
あと10秒……ううん、5数える間にイかせちゃうからね!」
「フググゥ」
「いくよー、5!!」
藤本はカウントダウンとともに、全身をくねらせてパフパフと膝裏コキと手コキを開始した。
これはまさに北川教諭の現役時代の技にそっくりである。
ビデオ等を見て研究したに違いない。まさか1年生にプロ仕様の必殺技を仕込んでくるとは…
「4!!」
藤本の技は曲りなりにもプロ水準の技をトレースできている。
これでは阿久津には耐えられるわけがない。
阿久津は……
…ついに力なく、左手で藤本の身体をタップした。
「え??ギブアップ??」
藤本は、阿久津の顔面への乳圧を弱めた。
そうしないと阿久津が会話できないからだ。
「…ヒブ!ギブ!!」
「えー、今ごろギブアップするんだ。気持ちよくイかせてあげようとしてたのに何でー?」
「だって無理!ギブ!ギブ!!!」
「…仕方ないな〜。じゃあ、ちゃんと正式におねだりして?」
BFにおけるギブアップとは「イかせてください」と同意である。
ルール上は、自分からの責めを放棄し、無防備に5分間相手の責めを受け続けなければいけない。
「イかせてください!!」
「…はい、良く言えました♪」
「うぅ…」
「じゃあ、5分間私の攻めだよ。残りはあと30秒以下だったのに残念だったねー」
「ハァハァ…」
たとえ残り時間が30秒以下でも、ギブアップしてしまえば5分間責められ終わるまで試合も終わらない。
柔道の終了間際の押さえ込みと同じである。
「じゃあ、何の技をかけてほしいか、希望聞いてあげるー」
「…おっぱい固めで…」
「え?おっぱい固めが苦しくて我慢できなくてギブアップしたんじゃないの?
なのにどうしてまたおっぱい固めを5分もかけて欲しいのー?意味わかんないよ!!」
「…だって……」
「もぅ。…どうせ私もそのつもりだったからいいけどねー。変なの!」
人には、理屈では説明できない行動をとってしまう時というものがある。
「じゃあいくよー、必殺、おっぱい固め!!」
ぱふぅぅん!
ピピーーッ!!
藤本が2回目のぱふぱふ固めに阿久津を捕えた瞬間、ゴング代わりのブザーが鳴った。
「あっ。ギブアップしなかったら阿久津の勝ちで終わってたのにねー」
「でもあと4分以上、我慢できたらまだ阿久津の勝ちだよ?…無理だと思うけど」
「今度は時間があるから、ゆっくりパフパフしてあげるね。」
「いくよー、ぱふ、ぱふ、ぱふ、ぱふ…」
「………!!!!」
ピュッ…ピュッ…ピュッ……
「えーっ!??」
藤本がぱふぱふを開始して数秒もしないうちに、阿久津は藤本の膝裏で果ててしまった。
量は少ないが、勢いだけはやたら激しい射精。
水鉄砲のように藤本の脚や、周りを汚していく。
ギブアップ宣告した時に、阿久津の心はもう折れてしまっていた。
一度折れてしまっては、もう脆いものだ。
「もー、なんで急に出すのー?」
「我慢できなかった……」
「すごい威力なのかな。…気持ちよかった?」
「サイコー……もうKO負け、認める」
「ほんと?やったぁ!さすが、北川先生直伝の必殺技だよね!」
「なんで藤本がそんな技を使えるの……」
「先生に、必殺技を教えてください!ってお願いしたら教えてくれたの」
「すげぇ…」
「…ね、このまま10カウントする?それとも、まだ2−2だからあと1回イっとく?」
「あと1回イきたいです」
「…ふふ、いいよー♪ 私もまだシたりないって思ってたんだ」
藤本は逆転KO勝ちを確定させて上機嫌そうだ。
強力な技で連続射精させるのは健康にも良くないし、阿久津が「溺れる者」になる恐れがあるのだが…
「次は、もっとやさしくしてくれ…」
「やさしく?いいよー。ぱふ、ぱふ、ぱふ、ぱふ」
「うぁぁ……最高……」
「これぐらいが一番いいのー?」
「いや……きつくされると窒息して耐えられないから…」
「あは、そうだよねー。阿久津、ぜんぜん逃げれてなかったもんね」
「逃げるには体重200キロ必要だって…」
「そんな人と試合できない、っていうかしたくないよー。ぱふ、ぱふ、ぱふ、ぱふ」
「あ、ああ…またイきそう……」
「もうイっちゃうの?まだ1分もたってないよー?」
「も、もう無理…イかせてぇ……」
「ふふ、本当におっぱいに弱いんだねー。…早すぎるから、ちょっと苛めちゃおっかな♪」
「あ、止めないでぇ!!」
「くすくす♪」
「ほんと止めないで!!ギブ!!ギブアップ!!イかせてください!!」
「えー。またギブアップしちゃうんだぁ。おっぱい星人!」
「違う…けど藤本のおっぱいが強すぎるだけだって!」
「そんなことないと思うけど…まぁいっか。…じゃあ、私だけにおっぱい星人なの?」
「そう!藤本だけにおっぱい星人!!」
「認めちゃった?…でもそんな事言われても嬉しくないなぁ。私だけのイケメン、とかならまだいいかな?」
「じゃあ藤本だけのイケメンになるから、イかせてください!!」
「うっ…何それぇ。加奈、って名前で呼んでもいいよ」
「加奈だけのイケメンになるから、イかせてください!!!」
「ほんとにそこまで言っちゃうんだぁ……い〜よ、なら意地悪すんのやめてイかせてあげる。ほ〜ら」
「あひぃぃ!!」
「じゃあ最後だからちょっと強めにするね。ぱふぱふぱふぱふ、ぎゅーーーっ、ぎゅぅぅぅーーー」
「!!!!!!!」
ピューッ!!ピュッ!!ピュッ!!ピュッ!!
「わっ、すごい勢い!!」
ピュ…ピュ…
「あっ止まっちゃった」
……
「あー、幸せそうな顔で失神しちゃってる」
「なんか北川先生の必殺技を習ったら、北川先生や久恒先輩の気持ちがちょっとわかった気がする……」
「あんなに頑張ってた阿久津も、すぐこんなふうに私にメロメロになっちゃうんだもんねー」
「……ふふっ♪」
かくして、藤本は鮮やかな逆転KO勝利をおさめたが、この対戦にはただの勝利以上の悪しき効果があった。
一発で「溺れる者」となってしまった阿久津は、それ以後、藤本とバトルファックをしても全く歯が立たない雑魚と化してしまったのだ。
歪な関係になってしまった二人の間に、青春めいた物語が紡がれることは二度となくなってしまったのである……
明らかに……指導力不足が……原因…………
【Game Over】
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