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宮殿(レベル7)

「コウ、待つんだ!」

ヨシダはひたすら突き進んでいくコウの背中を追いかけていた。
「タチバナの事が気になるのはわかるが……」
コウに追いつき、背中に手をかける。
「とりあえず止まるんだ」
「あ、ああ……ヨシダか」
肩で息をしながら答えるコウは、なおも足を進めようとするが、ヨシダがそれを制した。
「落ち着けって。どうしたお前らしくもない」
そう言って肩を軽くたたく。コウはその刺激で止まった。
「すまない。少し興奮してたみたいだ。この先にタチバナがいるかもしれないと考えたらな」
「焦るなよ」
ヨシダはコウをなだめると、コウを抑えるべく、コウより前に出て進む。
しばらくそうやって進むと、扉が見えてきた。
「ここが……」
ストラの部屋か。今はいないと言っていたが、本当にそうなのかどうかは疑わしい。
二人の間に緊張感が高まる。
「開けるぞ」
「ああ」
ヨシダがゆっくりと扉を開けた。
あまり広くはない洋室。テーブル、天蓋つきのベッドが在り、赤いカーテンがつけられていた。
「なんだ……?」
そして、場違いな紅茶の匂い。テーブルの上にまだ湯気が出ているカップが置いてあった。
「紅茶? なぜ……」
「それは私のですわ。飲まないでくださる?」
二人が近づこうとすると、ベッドの中から声がした。
「誰だ!」
コウが身構え声を発すと、けだるそうなあくびの音がそれに応える。ゆっくりと
もぞもぞと音がして、布こすれの音、そしてゆっくりとカーテンの中から細長い脚が伸びてきた。
この部屋の主か、と思い身構える二人、



だが、出てきたのは給仕服を着た淫魔だった。黒と白のコントラストの、翼がなければ人間だと勘違いしてしまいそうな格好。
黒くて長いソックスで脚を包み、ピンク色の髪が短くまとめられている。
「お前は誰だ」
「……それはこちらのセリフです。まったくストラ様もいない時に、もうこんな所まで来たんですか」
至って慌てる風もなく、椅子に座り、紅茶を飲み始めた。
「ストラはここにいないんだな」
「そうですが」
「タチバナという男がどこにいるか知っているか」
タチバナ、という言葉を聞いて淫魔が紅茶を置き、小さく笑い始めた。
「ああ、タチバナ様でしたら、多分となりの建物に居ますね」
(隣? あの収容所の方か……)
「いつもはここに居ますけどね」
「なっ?!」
淫魔が意地悪そうに笑いながら、驚く二人を眺める。ここに居るという事は、つまりストラと……?
「ええ、いつもここに居ます。きっと随分弱い戦士だったんでしょうね? あんなにはしたない男性は見た事がありません」
「なんだと!?」
淫魔の言葉にコウが震える。
「冗談ですわ。ストラ様の調教を長い間受けつづけていたんですから、廃人にならないのは素晴らしい事です。尊敬いたします」
くすくすと笑う淫魔は、尊敬いたします、と言う時だけ二人を真面目な顔で見据え、丁寧なお辞儀を披露した。整った顔立ちで、乳房の形も
手足の美しさは決して劣らないものだった。
「ここまで来たという事はあなた達も立派な戦士なのでしょう? こちらの扉から、タチバナ様の所に行けますわ」 そう言って二人が入ってきた所とは違う所を指さす淫魔。タチバナは舌うちして、ドアの方へと身体を向ける。
「ですが、私が通すとは言ってません」
「通る」
「せっかちですわね……少し待っていてくださればストラ様が来られるかもしれませんよ?」





「そういうわけにもいかないんだよ」
ヨシダがコウと淫魔の間に立った。
「ヨシダ……」
「行けコウ。オレがこいつはなんとかしよう。収容所の方も気になるし、早くタチバナの所へ行ってやれ」
そう言ってヨシダは淫魔と向き合う。二人の名前を聞いて、淫魔は満面の笑みを浮かべた
「あら、勇敢ですわね。私はユリネと申します。ヨシダ様とコウ様と言う事は、あの東の城での生き残り、人間達の英雄ですね」
ユリネの雰囲気は変わり、獲物を見定め、射抜くような視線でヨシダを見つめる。
「急げ!」
その妖艶な視線にさらされながらも、ヨシダは叫んだ。
「頼むぞ!」

コウは走り出し、ユリネが指をさしたドアを蹴破った。





二人はストラの部屋で向かい合う。
「こんな所で英雄の方と睦みあえるなんて、うれしいですわ」
ユリネは紅茶を飲み終えると、ゆっくりとヨシダに近づいていく。
「カザネ、ご存知ですか?」

「誰だそれは」
精神を集中し、ヨシダは相手の雰囲気にのまれないように気を高めていく。
「私の姉です。あの城に居たのですわ。まぁ、聞くにクラという方にやられてしまったそうなので、ヨシダ様は関係ないですが」
「なんだ、仇討ってわけか?」
「いいえ……」
肉体が密着し、布越しにユリネの身体が押し付けられる。
どんなに集中していても、その感触にペニスが反応してしまう。 「純粋に、私が愉しみたいのです。……簡単に音をあげてもらっては困りますよ?」









正面から抱き合い、唇が絡む。
ヨシダはユリネの全身をくまなく愛撫し、弱点を探す。
ユリネの口内に舌を滑り込ませようとするが、ユリネはそれを許さない。唾液が絡み合い、身体が熱くなってくるのを感じる。
「んっ……ぷはっ……やっぱり戦士はいいですね。村人なんかと違ってやりがいがありますわ」
久々の戦いなのか、ユリネは恍惚とした表情でヨシダを見上げて来る。
「メイド服を着た淫魔なんて聞いたことがないぞ」
「ストラ様の趣味なんですの。それに、私も結構気に入っています」
そう言うと、スカートとソックスの間、剥き出しになっている脚でヨシダのペニスをすりあげて来る。 「うっ……」
唇はふさがれ、長い指で乳首を弄ばれると、たまらずヨシダの口から喘ぎが漏れてきた。
スカートの冷たい部分と脚の暖かさ、ソックスの柔らかさが下半身に辺りないまぜになって、快感が徐々にたまっていくのがわかる。
「ほら……こうやって興奮する方もいらっしゃいますし」
「だっ、誰が興奮してるかよ……」
ヨシダの声を聞くと、クスと笑い、乳首を弄んでいた指をおもむろにペニスへと添えると、鈴口を親指で軽く押した。
「アアッ!」
痙攣したように腰が震え、ペニスからカウパーが溢れて来る。
「すごい勢いでお汁が出てきてますわ?」
それを指でニチャニチャと広げると戦いの最中だと言うのに、おもむろに口へと運んだ。
舌を見せつけるように己の二本の指を舐めまわす。
「……っ……」
」 (ううっ……) その淫らな光景にヨシダは見惚れてしまった
「……ねぇ?」
二本の指が舐めまわされる光景は、そのまま己のペニスがユリネの口内でなめまわされる光景をヨシダの頭に想像させる。
それを確認すると、ニヤニヤと笑いながら再び脚でペニスを刺激し、乳首を弄び始めた。
「クゥッ……」
快感に流されては行けない。ヨシダは気を入れなおし、まずはユリネを守っているメイド服を破り捨てようと両手に力を込めた。


「このっ」

が、
(破けない……?)
どんなに力を込めても、ユリネを覆っている布が裂けない。
「何してるんですか? メイドの服を破るなんてはしたない行いをしないといけないぐらい、もう我慢が効きませんか?」
「バカな事言ってんじゃ……ウッ!」
ヨシダが反論をしようとするたびにぐりぐりとペニスが責めあげられる。
「何を言おうとしているんですか? よく聞こえませんわ」
(なんでオレだけ一方的にっ……)
服越しの愛撫ではユリネが感じている様子はまったくない。
(だが間違いなく淫魔のはずだ……なぜ?)
余裕はどんどんなくなっていく。早く手を打たなければ敗北は間違いない。






1.強引に破る。

淫魔に愛撫が効いていてないなんてあり得ない。力が足りないだけだ。思い切り、渾身の力を込めれば……
「キャッ!?」
体重を少しかぶせるようにして、強引にユリネをカーペットに押し倒す。
「このっ!!!!」


「や、やめ……」

入る力の全てを込めて、ヨシダは服を破り裂こうとした。




(これで……!)

が、
「アアッ?! ィッ!!?」

カーペットとヨシダの身体の間に挟まれたユリネの表情からは、余裕がまったく消えなかった。
「どうしたんですかヨシダ様? それでははしたない獣ですわ」

「チガッ……ハァッ……」
(バカナァ……)
笑いながらユリネはそう言うと、舌をヨシダの口へとさし込み、絡ませ、ジュブジュブと音を立てながら舐める。
「ぷはっ……この服がどうして破けないか、ですが」
力が抜け始めたヨシダを横に倒すと、天井を仰ぐヨシダにぴったりと寄り添い、耳元でささやいた。
「これは淫魔の力で出来ているんです。だから力では破けませんわ」
そのまま耳をしゃぶられると、ヨシダの口から喘ぎが漏れる。
「せっかくですから、こんな感じで」
「ヒィッ?!」
そういうと、黒いスカートをペニスにあて、その上から激しく扱き始めた。
そして陰のうをふとももで揺さぶられると、全身の力が抜け、ペニスの緊張だけが高まっていく。
布の感触と激しい手の動き、時々あたる指先の感触がヨシダを悦ばせる。
「ああ、みっともないですわね?」
「クソッ、ちが……」
「違うんですか? ならこの子はなんですの? こんなに泣いていますわ」
「ヒッ!」
反論しようとするが、亀頭がグリグリと押し込まれると快感に悶えてしまった。
「まぁ、ヨシダ様がはしたないオスなのか戦士なのかは、この子に聞けばわかりますわね」
ヨシダが横を向くと、意地の悪い、しかし妖艶な色香の混ざるユリネの目と会った。
ユリネはそれを確認して笑うと、視線を下へとずらしていく。
(やばい……)
その視線がペニスに注がれているというだけで興奮している自分に気づく。
(だめだ……こいつの雰囲気にのまれちまった……アアッ!!)

「さぁ、教えてください? ヨシダ様は戦士ですか? それともはしたないオスですか?」
「クウゥゥッ……」
根本から絞りだすような動き。
「どっちなんですか?」
ゆさゆさと袋がゆられると、奇妙な安心感すら覚えてしまう。
精子が噴き上がってくるのを感じる。

「ほら……なんとか言ったらどうなんですの?」

だが、ユリネの言葉は徹底的に責めるためのものだった。 「ハァ……ハッ……アァ……ァ」 (皆、すまん……)

もう精を押しとどめられそうもない。ユリネの言葉が快感になってしまっている。
「もう答えられないですか……ならさっさと出してください」
耳を再びしゃぶられると、最後の力が抜けた。
「この変態が」

「ァアッ!! イッ!!!!」


精が噴き上がっていく。

「アハハハ!! みてください!! すごいですわこの子!」

声につられ下を見ると、ペニスから信じられない量の射精が行われ、ゴシゴシと激しくしごかれているペニス。
「ほら、ほらほら!! なんてみっともない!」

「カァァアア!!!」

叫び声を上げるしかできないヨシダ。

嬉々とした声をあげるユリネの視線を間近に感じながら、意識を失った。











2. 何か種があるはず



(どうしてこいつがメイド服なんて着ているのかは知らないが、理由があってのはずだ……)
落ちついて責める。そう自分に言い聞かせるヨシダ。
ゆっくりと首筋をなで、唇を奪う。
「ん……あん……」
その手をそのまま下げると、溶けるように服の一部が消えた。

「いやっ……」
その溶けた服の下をやさしく撫でると、ピクッとユリネの肉体が震える。
(もしや……?)
この服が破られると弱いのか?
「なにかいきなりひ弱な責めに……んっ……」
「そっちの方がお前が悦んでるんでな」
鎖骨の下、胸の上、膨らみ始める肌にやさしく口づけすると、ユリネの声に艶が混じっていくのがわかる。
「この……ぁ……」
ユリネがペニスを扱く力が弱くなっていく。それを逃さず、ヨシダが手を秘所にもっていくと、
「お前、そんな服着てる癖にパンツはねぇのか。まぁ変態淫魔にそんなたしなみを期待しても、無駄か」
スカートの下には何もなく、ユリネの愛液が滴っていた。
「ナッ、なにぉっ……この……」
ユリネはフルフルと身体を震わせて反論しようとするが、ヨシダがやさしく愛撫すると語尾が力なく消えた。
このまま行けるか……!








「パンツもどうせ溶けちまったんだろ!」
完全防備していた下が消えたなら、きっと中は弱いはず。
「キャッ!?」
ヨシダはユリネを押し倒すとそのまま中へとペニスを挿入した。
(このまま一気に……!)

「オウッ!?」

だが、ヨシダの予想は外れた。
「はぁっ……はぁっ……ふふふ、どうしたんですの? ヨシダ様?」
ユリネはヨシダに押し倒された下で、笑っていた。
(なんだコイツの中ッ……アアッ)
ユリネの中はぎちぎちに締まり、妖しく律動していた。

「見た目が少し貧相だからといって、中まで舐められては困りますわ」

クイクイと腰を浮かせひねると、ヨシダが悶える。

「ほらっ、ほらっ、早く動いてみたらどうなんですか? 私をイカせたいのでしょう?」

「このっ……」

負けじとヨシダもペニスを深くつきこんで行く。
「ああぁん!! ……ふふっ、そうこなくてはっ!」
がっちりと脚でヨシダの腰をホールドし、迎え撃ってくるユリネ。

(うおっ……なんて……)

歯を食いしばって快感に耐えるヨシダ。

「はっ……はっ……」

「はぁっ……はぁっ……」
二人の喘ぎ声が響く。

つきこんでいく度に激しく締まる膣内。激しい快感に悩まされながらも、ヨシダはつきこんでいく。
「ふふっ……みっともないお顔ですわよ、ヨシダ様?」

「な、なんだっ、と……」
声に応えて、ユリネの目を見ると、潤ませながらも愉しくてたまらないという表情でヨシダを見つめていた。

「なんてっ、キモチイイ……さぁ、ヨシダ様、盛大に果ててしまいなさい」

「うおっ!!」

さらに膣が閉まり、脚も腰にぴったりと密着してくる。

動きのたびにカリがひっかかり、腰が砕けそうな快感が電流のように全身を駆け巡る
「これでっ、決まりですわ!」

少しでも気が抜ければ果ててしまいそうな快感の中、ヨシダはこらえていた。

(でも、これだけの状態なら相手も……)

どう責める?


1 抑え目に責める。

(だがっ、ここまで中が気持ちいいと……)

自らがイカないように。そう考え、ゆっくりと腰を動かすヨシダ。


だが、

「なんですかそれはっ!」

「ヒィッ!?」


ユリネが激しく腰を動かすと、その動きはかき消されてしまった。


「さぁっ、ほら!!」


精液が昇ってくるのを止められない。

切なく喘ぎ、よわよわしく腰を動かす。

「クソッ……ガアアァ!!」

尻が震え、射精の感覚がヨシダの下半身を包んで行く

(マズイッ……!!)
「さぁっ……」

ユリネはそれを感じ取り、上半身を起こすと、その肉体を全てヨシダに密着させた。

(もう……)


ニヤニヤと笑いながら、ユリネは乳首を吸った。





ヨシダの目から、理性が消えた。





ビクビクと痙攣のようにヨシダの腰が動く

「あっ……あはぁ……ははは……」

「クオオオオオ?!!」

妖しくユリネの腰が動くと、ヨシダの腰もそれに答えるように勝手に動き、精をささげていく。

「いい声で鳴きますねぇ。ヨシダ様? さぁ……」




視界がかすんで行く。狂おしい感覚が身体を包みこんで行く。

ヨシダの意識はそこで途切れた。



2 思い切り責めあげる!



「ッ!! ラァ!!」

「アァッ!!?」

ここで刺し違えてでも倒す! ヨシダは覚悟を決め深くつきこんで行く。

そして同時に、腰の動きとはまったく正反対のやさしい動きでユリネの全身を愛撫していく。

「ヤァッ……このっ……」

ヨシダを見下したかのような態度が消え去り、本気でよがっていた。

だんだん、服が消え始め、きれぎれになってきた。

「アンッ!!」

そこに口づけすると、ユリネの肉体が波打つ。

「どうやらっ、全ての耐える力を服にしてたらしいなっ……」

「クッ……ノッ……あなた、如きに……アアッ!!」

強烈に締まってくる膣を、だんだん圧倒していく。


「もう様はつけてくれないのか?」

「だ、だれがお前なんかにっ……」

「そうかいっ!」

ついにユリネの胸から下腹部にかけて、服を溶かしたヨシダ。 やさしく、やさしく乳首をつねり、しゃぶりつく。

「ハァッ……」

ユリネの全身から力が抜けていく。

「……イけ」

思い切り、最奥まで突きこんだ



「アアッ、イアアアアアア!!!!!」



ヨシダの身体を持ち上げるほど、力強くユリネは身体をそらした。


「さすがっ……「英雄」……ルア様やストラ様とやった時、どうなるか、見ものですわ……」


「ルア……?」

ストラは知っているが…… だがその答えを聞くまもなく、ほどなくして、ユリネは消えた。











「はあっ……はぁっ……」

危なかった。ギリギリのところで勝ったが、早く皆と合流しないと……


ヨシダはしばらく動けずに、その部屋にとどまっていた


「なによ。またこういう場面に出くわしちゃったわけね」

(誰だ?!)

ヨシダが一人部屋の椅子に腰かけ休んでいると、声がした。


「はぁい。ここにいるってことはユリネ? それともストラ?」

奥のドアの所にあの時みた、金髪の淫魔がいた。


大きめの背に、垂れた目から放たれる妖艶な視線。ユリネと違い、紫の服の下からは、豊満な肉体が自己の存在を強烈に主張していた。

「まぁ観たところボウヤにはストラを倒すなんて無理そうだし、ユリネかしらね。あの子中々やると思ってたんだけど」

「な、なんのようだ……」

「何のようって、暇だからよ。どのボウヤも私の部屋まで来てくれないんですもの」


そう言うと、じろじろとヨシダの身体を舐めまわすように見つめる。


「まだ疲れが取れ切ってないみたいね。今はやめときましょうかボウヤ」

「……っ、おい」

立ち去ろうとしたルアを、ヨシダが止めた。

「何かしら? ボウヤ?」

「なめるんじゃねぇ、淫魔の分際で」

こいつは一人だ。確かに先ほどの疲れもあるが、戦士として誇りを傷つけられるような事をされて黙っているわけにはいかない。
「あら、ボウヤこそ強がっちゃだめよ」

ルアが愉しそうに笑うと、ヨシダに向き直る。

その雰囲気は謎めいていて、ユリネよりは間違いなく強い淫魔である事はわかった。
(だが、戦士の誇りをかけて、見過ごすわけにはいかない……!)

「ここで倒させてもらう……!!」

「あら、いい決意ね。じゃあ……」

そう言うと、ルアは服を脱ぎ捨てた。



「……ぁ」



服の上から想像した、それ以上の豊満な曲線美を持つ肉体があった。


「ボウヤみたいに戦士の誇りとか、淫魔の分際で、って言っちゃうボウヤ、アタシ大好きよ。教えてあげる、自分が欲望に忠実であさましい オスにすぎないってことを」


その声を、ヨシダはルアの肉体を眺めながら聞いていた。


「ふふ、おっぱいと脚が好きなのね」

「……っ、そんなわけあるか?! 観てたのはどこを責めてやるか考えてたんだよ! 覚悟しろ!」

自分の言葉とは裏腹に、ヨシダの心の奥に焦りが生まれた。それは自分がどこを見ていたのか正確に見抜かれていた事もそうだが、 それ以上に何か、本能が蠢いている気がした。理性がそれを抑えつけようとしている事に、ヨシダは気づいた


「そうかしら……ボウヤの言ってる事がほんとかどうか、じっくり確かめさせてもらうわ」
また一カ月くらい空きました。これくらいのペースが限界なのかもしれません。コメントありがとうございます。
よろしければぜひ!

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