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とあるハンターのおっぱい敗北記:第十二章

「うう…ぐすっ…」

 ぽろぽろと涙が零れ落ちる。嗚咽が止まらない。でも何で僕は
泣いているんだろう?ラクタちゃんに負けてしまったから?
ハンターとして最後の意地を貫く事にすら失敗してしまったから?

 それとも…ネピアさんに恨まれる事が回避できて、ホッとしているから?
ラクタちゃんに救ってもらったから?ラクタちゃんに心を覗かれたから?

 ああもう分からない。また僕は僕を失ってしまった。僕はネピアさん
だけじゃなくラクタちゃんの物にまでなってしまったんだ…

 すっ。
 ちゅぽっ。

 あ、ラクタちゃんが起き上がった。はずみでチンポが外れて…

 むにゅ!

 うわ!おっぱいが、おっぱいが、僕の胸に!軽く当てられているだけ
なのに、全身が押しつぶされそうな存在感が!

 ちゅっ。

「ん!?」

「んん…」

 れろ、れろ…

 キス…されている。なんとなくたどたどしいけど、溢れ出てくる気持ちを
口伝いに飲み込まされる様な、情熱的で甘いキス…

「ぷはっ…」

「んん〜…よし、成功!」

 にぱっ!

「う」

 うわ、なんて笑顔だ…絵に描いた様に顔の全部で喜びと安堵、
そして愛情を表現している笑顔。つい僕も照れながら笑って…あれ?

「良かった〜、泣き止んでくれた!」

「あっ!」

 そ、そうだ!さっきまであれ程流れ出ていた涙は何処に行った!?
悲しくて悔しくて、それでいて嬉しくて、泣かずにはいられなかったのに!

「ね、ね、もう大丈夫?まだ嫌な気分は残っていない?」

「あ…まだ胸焼けみたいな感じはあるけど…」

「胸だね、分かったよ!えいっ!」

 ぎゅっ!むにゅ!むにむに!

「ひゃあっ!」

 お、おっぱいが!僕の胸をつぶして来る!いや実際にはラクタちゃんの
おっぱいの方が形を変えて押し付けられているんだけど、僕の方が
どんどん押し込まれていく気がしてならない…

 しかもそれがとてつもなく気持ちいい…ラクタちゃんのおっぱいに
どんどん飲み込まれていく。色気とか愛情とか可愛さとか、そう言った
不定形の物がラクタちゃんの胸から伝わってきて、まるで僕の心に
薄い繭が出来たみたいだ。その繭の中はとっても暖かくてエッチで…

 ドキドキしながらホッとしていく。いまやもう馴染み深く感じる、
ネピアさんに散々やられたあの穏やかな性欲の波だ。ああ、
飲み込まれる…飲み込まれていっちゃう…!

 ぴきっ!

「うあ…」

 ああ…勃起しちゃった。たった今射精したばかりなのにもう興奮している。
これからエッチな事をしてもらえると思ってチンポがワクワクしている…

「んん〜…あ、おチンチン大きくなった!」

「ご、ごめん」

 ラクタちゃんに気付かれた!思わず反射的に謝ると、ラクタちゃんは
嬉しそうな、それでいて何処と無く呆れた様な顔をして見つめてきた。

「なんで謝るの?むしろ勃起してくれない方が失礼だよ?」

「あ…そう、そうだよね…淫魔だしね…」

「そうだよ!あ、ひょっとして…人間の女の子はエッチな気分になった
男の子を気持ち悪いって思う事があるって言う噂、本当なの?」

「う、うん。個人差はあるけど、大体本当だと言えるよ」

「信じられない!エッチな事をしたくないなんて、何考えているのかしら!
…でも、どうでもいいか。お兄さん、もう嫌な物失くしたみたいだし」

「えっ?あ…」

 そういえば…ない。胸を焦がしていたあの狂おしい痛みが影も形もない。
あるのはラクタちゃんのおっぱいにドキドキしている甘い期待感だけ。
ほんの数分前までは泣いていたのなんて信じられなくなる位だ。

「うん、よかったよかった。やっぱりセックスはラヴラヴじゃないとね♪」

「そ、そうなの?」

「そうだよ。そりゃあ泣き叫ぶ男を無理やりイかせて殺すのが堪らない!
なんて言う淫魔も少なくないけど…ボクはそういうの、嫌だもん。
お互いの合意の下に気持ちよ〜くしてあげる方がずっと楽しいと思うな♪」

「そうなんだ…淫魔にも色々あるんだね」

 これは…やっぱりラクタちゃんのせいなんだろうか。彼女の感情や趣味が
僕に影響を及ぼして、僕の中の悲しみや絶望を洗い流しているんだろうか?
現に今、僕とラクタちゃんはまるで恋人同士みたいに色話をしている…

「そうなんだよ。だからお兄さんがSMをしたかったり、スカトロに
興味があったりしたらボクちょっと困るなあ…」

「そ、そんなのしたくないよ!」

 うわ、何気に恐ろしい事を!SMならまだ理解できる範囲だけど、
スカトロ趣味の淫魔まで居るのか!?…そんな淫魔に捕まらなくて良かった。

 いやいやいや、違うだろ。ネピアさんとラクタちゃんはとんでもなく
優しくて、こっちが恥ずかしくなる位甘やかしたがる女性だけれど、
それでも淫魔なんだから堕ちちゃダメなのは変わらなくて…

 ………

 何を考えているんだろう、僕。

 未だに僕の頭の一部はしぶとく抵抗している。もうハンター魂なんか
消えちゃった筈なのに、それでも何処かで使命感や淫魔に対する敵意が
少しだけ生き残っている。我ながら不思議だ。一体どうやって
生き延びているんだろう?今でもラクタちゃんに犯されたくて堪らないのに。

「だからね…あれ、お兄さん聞いてる?」

「あ、ごめん。スカトロとかはしたくない、って話だっけ?」

「うん、そうだよ。ボクがしたいのは…こういうの♪」

 ラクタちゃんが体を離し…て…

 ぶるんっ!

 ああ…ま、またおっぱい見ちゃった…大きな大きなおっぱい。
元気良く跳ねて、早くいやらしい事しようよーって訴えてくるおっぱい。
見ただけでぱふぱふをされて視界を埋められた時の様に僕の意識が
おっぱいの事だらけになって、どうしようもなくなる。

 更にラクタちゃんは乳首を自分の指で挟んで、にっこりと笑った。
可愛い笑顔といやらしすぎる仕草のギャップで呼吸を忘れそうだ…
だけどラクタちゃんがしたい事って何だろう…自分で乳首を
強調する様な仕草をしてみせて…あ!まさか!?

「ラクタちゃん…き、君がしたい事って、まさか!」

「うん、そう。じゅ・にゅ・う♪」

 どきっ!

 授乳。じゅにゅう。

 本来性的な行為じゃない筈なのに、なのに!なんていやらしく
聞こえるんだ!確かに乳魔の母乳は人間の赤ちゃんに与える物じゃなくて
男を興奮させる為の物だけど、それでも恥ずかしい物は恥ずかしい!
それもネピアさんみたいな大人な美女にしてもらうならまだしも、
ラクタちゃんみたいな年下の美少女に授乳されるなんて!
恥ずかしい上にイケナイ事をしている気が…!

 びくんっ!
 ごきゅり。

 うっ…僕のチンポは正直だ…羞恥も背徳どんと来いって身構えている。
いや、チンポだけじゃない。喉も、口も、胃も…僕の全身が母乳が
貰えるのを期待して喜びに震えている!?な、なんて事だ…

「わあっ、お兄さん嬉しそう!…って、嬉しいだけじゃないみたいだね。
何かイヤなの?ボクのおっぱい吸いたくないの?」

 うあああ…不思議そうに首を傾げるラクタちゃんがなんだかさっきより
大きく見える…授乳と言う行為を予感して、僕はおかしくなったのか?
なんでこんな変な気分に…いや、分かる、分かるぞ。

 頭の中のおっぱいに犯されていない一部分が他人事の様に説明する。
僕は授乳と言う赤ちゃんの為の行為をされたくて堪らないんだ。
だけど年下の女の子相手にそこまで甘える事に戸惑い躊躇している。
その戸惑いを倒錯的な喜びに変えてしまおうと、僕の中の性欲が
まるで子供に戻ったみたいな錯覚を作りだしているんだ。

「どうしたの?ひょっとして、まだバトルファックしようとしているの?
もう無理だよ!一度イかされちゃったからそんなの出来ないでしょ?」

「ち、違うよ。バトルファックをしたいんじゃなくて…」

 そんな僕の躊躇はラクタちゃんには理解できない物だったらしく、
まだハンターとして抗おうとしているのかと思ったらしい。
本当にそうだったらどれ程良かった事か。でも今の僕のハンター魂は
死んでこそいないがそれだけで、何も出来そうにもない…

 ぶるんっ!

 ラクタちゃんがじれったそうに胸を揺らす。ああ、甘えたい!
あのおっぱいに飛びついて、ほお擦りして、匂いを胸いっぱいに吸って…
なによりも、お腹が一杯になるまで母乳を吸いたい!

 今の僕を留めているのはハンターの意志力じゃなく、年下の女の子の
おっぱいを赤ちゃんみたいに吸うのは恥ずかしいと言う男のプライドだけ。
だけどそれも、一度でも吸ったらもう役に立たなくなるんだろう。
2回目からは恥ずかしくても欲求に勝てなくなるんだろう。
それが分かっているから、吸い付きたくても吸い付けない。

「ホントにどうしたの、お兄さん?」

「は、恥ずかしいんだよ…」

「へ?恥ずかしいの?なんで?」

「だって、年下の女の子相手にそんな、赤ちゃんみたいな…」

 ラクタちゃんはまだ分からないらしく、怪訝な顔をしている。
あ、何かを閃いた様な顔になった?

「そっか!忘れてたよ、大抵の男にとってはおっぱいを吸わされるのは
恥ずかしい事なんだって!習っていたのに忘れちゃってた…てへ」

「………」

 ああ、そうか。そう言えば、人を襲うのに慣れた淫魔はともかく
ラクタちゃんみたいな新米淫魔は男に詳しいとは限らないんだ…
っていうか習うってなんだ?淫魔にも養成学校みたいな物があるのか?

「う〜ん、お姉ちゃんならこういう時問題ないんだろうなあ。
恥ずかしさも返って楽しませたり、胸を揺らして催眠術にかけたり…
でもボクはそんなのやった事ないし…」

 ラクタちゃんは僕をどう誘惑すればいいのか困っているみたいだ。
さりげなくネピアさんって催眠術まで使えるって言っているけど、
気にしない事にしよう…気にしたら怖い…

「あ、そうだ!」

 ん?何か思いついたのか?おっぱいを自分の手で持って、
根元から乳首にかけてぎゅうって絞って…

 ぷしゃあああああっ!

「うわっ!?」

「必殺のおっぱいシャワー♪えへっ」

 うわ、母乳が霧状にふりかかってきた!こんな事まで…出来て…

 じわあっ…

 ううっ?な、なんだこれ。切なくて、寂しくて、心細くて…?
母乳の甘い匂いを嗅ぐ度に心に隙間風が吹いていく!?

「ら、ラクタちゃん!僕に何をしたの!?」

「わ!ご、ごめん。加減を誤っちゃったみたい!」

 加減を誤ったって何だー!?あああっ、切ない!頭が狂いそう!
なんなんだこれ!さっきとは別の理由で泣きたくて堪らない!
でもその理由がなんだか分からないから、酷くもどかしいっ!

「ほ、ほら!早くボクのおっぱい吸って!そうすれば楽になるから!」

 ラクタちゃんのおっぱいを…?おっぱいを、母乳を…!
恥ずかしい!けど、なんだか何かに縋りつきたくて堪らない!
も…もう、もうダメだぁあああ!!

 んちゅっ!

「んっ…ごめんね、お兄さん…」

 じゅぷっ!じゅるるっ!ぶじゅっ!

 あ…おっぱいが、甘い…ネピアさんのおっぱいと全く同じ味…
慣れる事はないのに、初めての様に感じるのに、毎日毎日これだけを
飲んできていた様な味。安らぎと官能がお互いを引き立てる魔法の母乳…

「んぐ、んぐ…」

 ああ、落ち着く…さっきまでの酷い寂しさがウソみたいだ…

「ごめんね、お兄さん。もっと少しだけかけるつもりだったの」

 さすりさすり。

 ラクタちゃんが頭を撫でている。年下の女の子のおっぱいに甘え、
頭を優しく撫でられて見下されている。想像していた通りそれは
物凄く恥ずかしくて、その分物凄く幸せだ…

「もう分かっていると思うけど…いや、おっぱいを飲んでいるから
分からないかなあ?とにかく、ボクのおっぱいを飲んでいて凄く
安心するでしょ?だけどこれってね、いったん飲み始めたら
満足するまで飲み続けないと凄く辛くなるんだって」

 そうか…乳魔の母乳は麻薬そのもの。一度飲んだら常習性がつき、
依存してしまう。さっきの僕は発作が起きていたのか…

 ちゅぷちゅぷ。
 ごきゅり。ごきゅり。

 でももうそんな事どうでもいい。恥ずかしいけど、恐ろしいけど、
今はただこのおっぱいを飲み続けて…イきたい。授乳されてイきたい。

「ごめんね、お兄さん。ボク失敗してばかりだね…」

 ああ、ラクタちゃんが落ち込んでいる…僕のせいだ。
僕が恥ずかしがって無理な方法を取らせたから…

 このままじゃいけない。このままおっぱいを吸っているだけじゃ…

 ちゅぽん。

「お兄さん?」

 うっ、ほんのちょっと乳首から口を外しただけで胸が張り裂けそう…!
でも、でも、これは言わないと。

「ラクタちゃん…」

「な、何?」

「イかせて!」

「!」

 ラクタちゃんの目が見開かれた!もう一押し!

「僕、ラクタちゃんの事が大好きになっちゃった!ラクタちゃんに
甘えたくて甘えたくて仕方ない!だから、授乳して、イかせてぇ!」

「お兄さん…」

 ああ、ダメだ!もう耐えられない!

 ちゅぷっ!じゅちゅっ!

 ああ、これだ。この母乳が欲しくて欲しくて堪らなかった…!

「…うん、良いよ。ボクも、お兄さんの事大好き♪」

 ぎゅうっ!

 あああ!おっぱいにおっぱいに包まれた!口の中は母乳でいっぱい!
顔の周りはおっぱいだらけ!ラクタちゃんに抱っこされているぅう!!

「好き♪大好き♪お兄さん、気持ちよくなって♪ボクのおっぱいぜ〜んぶ
あげるから。ボクのおっぱいで溺れちゃって♪ほ〜ら、イッちゃえ〜!」

 ぎゅうううっ!むにむにむにょ!じゅぶぶぶぶっ!!

「んんんんんんんん〜〜〜っ!!」

 びゅうううっ!びゅくっ、びゅるるっ!びゅしゅうっ!
ラクタとネピアの違いを強調するのに拘っています。
しかし強調しすぎるとわざとらしくなるのも困り所。

ところでそろそろ100ページに達しそうな俺のWordファイルを見てくれ、
こいつをどう思う?

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