「あ、そうだ。そういえばこの競技って、同じ技ばかりじゃないほうがいいんですよね」
背後から俺のペニスをしっかりと握りながら、ルリはそんなことを言った。
一体どういう意味かと俺は一瞬だけ思案し、すぐに思い出す。
そういえば競技のルールには、相手を絶頂させる回数だけでなく、それに至る過程も評価する規則が含まれていた。
例えば、手コキだけでなく他の方法で射精させることが出来れば、単に射精させるより高い点数を得ることができる。
「それじゃあ――今度は、こっちでしてあげますね、センパイ♪」
ルリがそう言うや否や、ペニスを包んでいた柔らかい感触が消えた。
拘束が解かれた。今がチャンス。
そう思った俺は、反射的に身を起こそうとした――が、それはかなわなかった。
「っくぅ!?」
俺が上半身を起こす前に、彼女は俺の胸に両腕を巻きつけてきた。
ふにゃりと、またもや豊かな双球が背中で潰れる。
それと同時に、何かが股間に押し付けられた。その柔らかい感触に、俺は悶絶する。
「んな…っ」
「えへへ…足コキ、っていうんですよね。
あまり得意じゃないですけど、頑張ります!」
背後から抑えこまれた状態での、足責め。男として、最も屈辱的な体位の一つ。
恥ずかしさに、血が上る。数多くの生徒の視線が集中する中で、この体勢に持ち込まれるとは。
しかし思い直してみれば、脱出できる可能性はこの姿勢の方が高いかもしれない。
先ほど俺を拘束していたのは力の強い足だったが、今俺を戒めているのはか弱い少女の細腕。
全力を出せば、引き剥がすことができないはずがない。
「思い通りに、なってたまるかっての…!」
胴体に絡みつくルリの手を掴み、彼女を引き剥がそうとする。
やはりというべきか、彼女の力は思ったより強くなかった。
ゆっくりと、彼女の腕が俺の身体から剥がれていく。
「だーめーでーす。そんなこと、させません♪」
「いっ――!」
彼女がそう言った途端、ぐにゃりとした一際強い刺激が股間を襲った。
片足五本、合計十本の足指が亀頭に絡みつき、強く圧迫してきたのだった。
敏感な部分への集中攻撃に、俺の腕は一気に脱力してしまった。
足裏に挟まれて身動きがとれなくなった俺のペニスは、足指による多彩な動きをモロに受けてびくんびくんと悶え苦しむ。
「此処を強く刺激されると、皆動けなくなっちゃうんですね。
それにしても…センパイの、本当に元気ですね。もう二回も出したのに、まだこんなに固い…♪」
ぐにぐにと、ルリは嬉々として足裏でペニスを弄ぶ。
俺は悔しさに歯を食いしばりながら、再度脱出を試みる。
しかし、やはり彼女のほうが一枚上手だった。こちらが腕に力を入れようとする度に、タイミング良く亀頭を弄り回す。
ガクガクと、腕が震える。力では優っているのに、抵抗することができない。
「むぅ、中々強情ですね。それなら、これはどうです?」
「っくぁ!?」
ルリは右手で俺を拘束したまま、左手でさらりと脇腹を撫でてきた。
不意打ちの快感、そしてくすぐったさに、俺は思わず悲鳴を上げてしまった。
彼女の左手はするすると脇腹を撫でながら、やがて乳首に辿り着く。
「ココ、男の人でも気持ち良いんですよね。感度は人それぞれですけど…センパイは、どうですか?」
「ッ!?」
きゅ、と強く乳首をつねられる。
少しの痛みと、今まで経験したことのない未知の快感が、全身を駆け巡る。
「あ。今、凄いビクンってしました! もしかしてセンパイ、ココが弱いんですか?
見かけによらず、エッチなんですね…♪」
「こ…こら、止めろ、放せ…!」
「あ…もしかして、嫌でしたか? でも…ごめんなさい。これは、そういう勝負ですから。手加減はしませんよ!」
そう言って、彼女は両足に力を込めてきた。
しっかりとペニスを挟み込んだ足裏が、容赦のないスピードで上下する。
さらに、先走り汁に濡れた足指が、亀頭をバラバラな動きで揉み続ける。
一方的に責められ続け、俺のペニスはビクビクと痙攣することしかできない。
「あ…ああぁ……!」
「あは、先っぽがヌルヌルしてきましたよ…
良いんですか? このままだと、また一本取っちゃいますよ?」
ぬるりとした感触が、俺の胸を這い回る。いつの間にか、左手も乳首に到達していた。
しっかりと俺を両腕で拘束しながら、俺の精液に塗れた両手が乳首を捉えている。
顔は見えないが、彼女の勝利を確信した顔が眼に浮かぶようだった。
俺の手は、今もどうにかして拘束を解こうと彼女の腕を握っている。
しかし、既に彼女を振り払えるほどの力は、残っていなかった。
「動けませんか…それじゃあ、仕方ないですね。
同時責めで、フィニッシュしちゃいますね、センパイ♪」
ぐり、と一際強くルリの両足が俺のペニスを漉き上げる。
同時に、ぐりぐりと彼女の両手が俺の乳首を捏ね上げる。
耐えられる――わけが、なかった。
どぴゅぴゅぴゅっ!
足指で割り開かれた尿道口から、勢い良く精液が迸る。
きゃ、と可愛らしい悲鳴が背中から聞こえてきた。
足裏がペニスを擦り上げる音が、精液により粘度を増してぬちゃぬちゃと卑猥なモノに変わる。
射精確認、とどこからか声が聞こえた気がした。
「うあっ…あ…ぁ…!」
既に射精したというのに、彼女は一向に足責めを止めようとしない。
与えられ続ける快感に身を捩ると、ルリが俺の体の脇からひょっこりと顔を出しているのが見えた。
ルリは、年下とは思えない妖艶な顔つきで、俺のペニスを見つめていた。
その顔に、俺は不覚にもドキリとしてしまった。
「うふふ…センパイ、良かったですか? でも、私はごまかせませんよ。まだ、出せますよね…?」
ぎゅ、と彼女は強く俺を抱きしめてきた。柔らかい双球が俺の背中でぐにゃりと潰れる。
その感触に、びくんとペニスが大袈裟に反応する。それを見たルリは、頬を赤く染めながら艶然と笑う。
俺は、ごくりと息を飲む。コイツは、本当に年下なのだろうか?
手コキといい、足コキといい、下級生にしては性技が巧み過ぎる。
「ほら、もっとおっぱいを押し付けてあげます。
乳首もたくさん弄ってあげますから、もっともっと、出して下さい…
私の足で、たっぷり、搾ってあげますからね…♪」
ねっとりとした声音で囁かれ、俺は背筋を震えさせる。
今頃気がついた。彼女の言葉は、全てが俺を興奮させるための強烈な言葉責めだ。
身長差のせいで耳元で呟かれていないだけマシだが、もしそうだったら聞いた瞬間イカされていただろう。
ぬちゃあ…とペニスから搾り出された精液が彼女の足指の隙間から滴り落ちる。
視覚、触覚、聴覚の全てを、ルリに支配されてしまったかのようだった。
「ぁ…ぁああぁ……!」
「苦しそうですね…センパイ。少し力を抜けば、楽になれますよ…
きゅ、きゅって私の足に抱き締められて、センパイの亀さん、プルプル震えてます…」
俺のペニスに止めを刺す様に、彼女が更に呟く。
彼女は淫語を囁きながらも、一向に手や足の動きを止める様子はない。
卑猥な音を立てて嬲られる、俺のペニスと乳首。
限界は――もう、すぐそこまで来ていた。
「四回目、ですね。
ぴゅっぴゅって、勢い良く出してくれたら、嬉しいです…センパイ」
脳を溶かすような、優しい声音。
すぅ、と俺の腰が脱力する。ぐにゅ、と俺の背でルリの乳房が潰れる。
すかさず、彼女は俺のペニスを両足で強く挟み込んできた。
そして、尿道口が右足の親指によって押し潰される。
「――ッ!?」
ぶびゅぅッ!
入り口を塞がれた精液が、まるでホースの入り口を塞がれた水のように飛び散った。
ルリの左足がペニスから離れ、親指と人差指の間でカリ首辺りを挟み込んだ。
そして、射精を促進するようにぐにぐにと擦り上げる。
「ぁっ! あぁっ! ああぁっ…!」
「わぁ…♪ センパイ、本当に絶倫ですね。こんなに出るなんて、思いませんでした…」
俺だって、俺のペニスがこんなに精液を吹き出すのを見たのは初めてだ。
それほどまでに、俺が弱いのか。はたまた、彼女が強すぎるのか。
まるで蛇口をひねるように、ルリはくるくると乳首を捏ねる。
彼女の足指に亀頭とカリ首を搾られ、尿道口からトロトロと止めどなく精液が流れ続ける。
「…射精確認」
長い射精がやっと終わったところで、審判がカウントを告げた。
不機嫌そうな顔で、サラサラと手元の紙に何かを書き記す。
疲労の余り、かくんと頭がベッドに落ちる。
結果的に、背中側に居る彼女を押し潰す形になった。
「わっ、セ、センパイ…ごめんなさい、ちょっと重たいです…!」
先程まで乳首をいじっていた彼女の手が、苦しさを表現するようにぱんぱんと俺の胸を叩く。
その力は見た目相応で、多少叩かれても全く痛くない。その辺りは、歳相応で年下の少女らしかった。
これだけ一方的な戦いを繰り広げたというのに、彼女は勝ち誇っている様子はない。
ただ普通に、そして無邪気に、俺を蹂躙しているだけなのだ。
「…ぐ…」
「ぁ、だ、だめ……! あぅぅ……」
軽く腕に力を入れると、彼女の拘束はあっさりと解けた。
どうやら、責め続ける彼女の方もそれなりに疲労していたらしい。
身を起こして後ろを向くと、顔を真赤にしながら荒い息を吐き、仰向けに倒れる小柄な少女の姿があった。
性技は天才的とも言えたが、体力は見た目相応らしい。
こんな少女に…俺は、蹂躙されていたのか。
「………」
彼女がこうまでして強いのは、おそらくこれがバトルファックだからだろう。
バトルファックとして、乱暴な行為が制限されているから彼女は強いのであって、彼女自身が強いわけではない。
もしルール無用であったなら、彼女はおろか大した力のない女が男に勝てるはずがない。
暗い感情が、脳裏をよぎる。
「セン、パイ…?」
俺の様子を怪訝に思ったのか、ルリが怪訝とした様子で言葉を紡ぐ。
未だ体力が戻っていないのか、身体をベッドに投げ出したまま起き上がる様子もない。
このまま力づくで覆いかぶされば、今までの失点を取り戻せるかもしれない。
――しかし、
「………」
俺は無言で、彼女に手を差し伸べた。
ルリは俺の行動の意味がわからないといった様子で、しばし呆然と固まっていた。
おずおずと、彼女は俺の手を掴む。俺は黙したまま彼女を引っ張り上げる。
「えっと…どうして、ですか?」
「…あまり、寝技は得意じゃないんだ。上手く決められずに反則を取られるのも御免だしな」
実際に、倒れた相手に追撃しようとして、反則を取られてしまう奴はザラにいる。
相手が無防備なのを良い事に力を入れすぎて、相手を傷つけてしまうことが多いからだ。
今の俺は一方的にやられたせいか、少し精神が高ぶりすぎている。
もしかしたら、ふとした拍子に火がついて、競技であることを忘れて彼女をめちゃくちゃにしてしまうかもしれない。
バトルファッカーとして、それは致命的な反則だ。
「俺なりのやり方っつーか、ケジメみたいなもんだ。
女だからって手心を加えたわけじゃないから、気にすんな」
男だから、女だからと性別を理由にして手加減するのも、バトルファッカーとしてあるまじきこと。
そうは思われたくはないので、一応それも言っておいた。
彼女を助け起こしたのは、ただ俺自身の心を静めるため。
ルール無用で強姦する等という不埒な想像をした、俺自身の心の中での反則を償い、罪悪感を消すためだ。
「まだ、時間は残ってる。時間がないから、さっさと構えてくれ」
「え。あ――は、はいっ!」
ぴょん、と彼女は慌てながら飛び上がり、立ち上がる。
ぷるんと、大きな双球が眼前でたわんだ。ピクンと、無意識に俺の股間が反応してしまった。
「………」
「………」
気まずさと恥ずかしさに、頭に血が登るのを感じる。
時間は、あと約10分。
逆転することは難しいかもしれないが、せめて一矢報いなければならない。
これが最後のバトルファックであることを思い返しながら、俺は再び闘志を燃え上がらせた。
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