迫り来る茜のボディ。
まさに迫力だった。
オレの警鐘は最大限に泣き喚く。
オレは。
一歩前に出た。
相手は茜だ。
鬼ごっこで負けては泣き、五目並べで負けては泣いて、オレが親父とお袋に怒られる原因を作った、あの茜だ。
……小学校中学年くらいになってからは、あまり話さなくなったなぁ。
また話すようになったのは、中学2年か3年くらい?
とにかく、過去の茜の姿を思い返す。
今の茜の姿に対する、この感情を打ち消すために。
距離がゼロになる。
茜が背伸びして、オレの首に手を回して来た。
そして、キス。
キスは恋愛の基本だ。オレは一度もおろそかにしたことはない。
まずは優しく唇を合わせ……
抱きしめた手で髪を撫でながら……
そっと唇の隙間から舌を……
からめ…… て……
がくがくがくがく
オレのヒザが笑った。
なんだ、このキス。
美味い。
上手いだけじゃない。美味いのだ。
茜の舌が、オレの舌の上でそよぐたびに。
例えるなら、生ハムとメロン?
フルーティーでジューシーな肉の官能的な味わい。
それが、茜の舌から立て続けに送り込まれる。
気がつけば、オレの口内は茜の唾液でいっぱいになっていた。
マズい。マズい。マズい。
でも、
美味い。
ごくり。
飲み込むと、下腹の底から甘い甘い衝撃が迸って、脳髄まで突き抜けた。
すとん、と、オレのヒザが落ちて、
オレは茜の前にひざまづいた。
「まだ、キスだけだよ?」
茜はオレを見下ろして笑った。
ぽたたっ。
オレのペニスから先走り液が散った。
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