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淫魔の聖域

「お姉ちゃん行ってらっしゃい!」
「本当に大丈夫?火の後始末忘れたりしない?戸締り忘れたりしない?夜一人で寝れる?」
「大丈夫だよ!僕もう子供じゃないんだよ!アルケイン魔術都市の学生なんだから!?」
「だから心配なのよ・・貴方は生まれつき凄い魔力を持ってるから、幼い頃から魔物に狙われてきたし……歳も歳だから、そろそろ淫魔だって狙ってくるかもしれないのよ?」
「大丈夫だよ!それに言ったでしょ、この前淫魔に襲われたけど、返り討ちにしたって!」
「そうだけど……」
「早く行かないと馬車に乗れないよ。」
「じゃあ三日後には帰ってくるから、それまで家で大人しくしてるのよ。いいわね?」
そういってお姉ちゃんは町に向かった。



僕はリオ魔術都市にある学院に通っている学生。魔術都市は才能、実力がある人は歳、性別、国籍、人種を問わず入学することができる。僕は将来凄い魔術師になりたくて、学院の試験を受けた。そして合格した。
でもお姉ちゃんは僕が学院に行くのは猛反対した。魔術学院を卒業すれば優秀な魔術師になれるけど、その代わり淫魔や魔物に狙われてしまう。強い魔術師から魔力を奪う生物は沢山いる。お姉ちゃんは僕が魔物に襲われることを恐れていた。
それでも僕は学院に行きたかった。家から都市はあまり離れていないから大丈夫だと、お姉ちゃんを説得した。お姉ちゃんは一週間に一度家に帰ってくることを条件に行くことを許してくれた。
お姉ちゃんは家から数分歩いたら着く教会でシスターをしている。教会の決まりで二十歳になったシスターは北の雪山にある修道院で試練を受けなければいけないらしい。三日間で試練は終了し、それを終えたものは一人前のシスターと認められ、人々を導けると言われている。
道中女性騎士が護衛してくれるし、賊も襲ってこない、だから僕も安心だ。
僕は今休学中で自宅で新しい魔術の勉強をしている。学院に戻るのは一ヵ月後……それまでに魔術のことを色々勉強しないと……





四日後……お姉ちゃんが帰ってこない…どうしてだろ?何かあったら教会から連絡があるはずなのに…僕は教会に行き神父様に聞いたけど、神父様にもわからないらしい……僕はお姉ちゃんが心配で魔術の勉強にも身が入らなかった。
翌日、僕は北の雪山に来ていた……場所は一般人でも知ってるから簡単に辿り着けた。本来この修道院には一般人、男も入れるけど、この時期だけは男子禁制。理由は以前巡礼者になりすました盗賊が入り込んだから・・その盗賊は騎士に捕らえられ懲役500年らしい……それ以降この時期、二十歳になるシスター達が集まるこの時期は男子禁制になった。
僕は物陰に隠れながら進み少しずつ修道院に近づき、窓から中の様子を伺った。でも中は暗くて何も見えない・・中に入ったら見つかっちゃうし……どうしよう……
「何をしているのですか?」
僕は口から心臓が飛び出しそうなぐらいびっくりした!振り返るとシスターが一人僕の後ろに立っていた。白いローブに身を包み、長い青い髪、邪心を一切感じない優しい瞳…お姉ちゃんと歳は同じくらいこの人も試練を受けにきたのかな?
「今は男性はこの修道院に立ち入ってはなりません、すぐに立ち去りなさい。」
「は、はい…あ!その前にお姉ちゃんに、お姉ちゃんに会わせてください!」
「お姉さん?」
僕は事情を説明した。三日目に帰ってくるはずの姉が五日経っても帰ってこないこと、神父様が何も聞いていないことを…シスターは辛そうな顔をしながら、僕に話があるから小屋に入るように言ってきた。






「淫魔が!」
「はい……一昨日の夜、突然襲ってきたのです。騎士達が迎え撃ちましたが、襲ってきた淫魔は上位の者達でした。私達は一人、また一人と淫魔に術をかけられ淫魔の操り人形にされてしまいました。」
「何で淫魔がこんな所に?今の時期は女性しかいないし、淫魔は男からしか魔力を吸い取れないんじゃ?」
「はい。彼女達は女性から魔力を吸うことはできません。しかし・・封印を解く魔力を溜めることはできます。」
「封印?」
「この修道院の地下深くには淫界へ繋がる門があるのです。」
淫界……確か学院で習った。淫魔達が住む世界でそこに踏み入った男は精を吸い尽くされるか、繁殖のために生かされる。そして女性は淫魔の種を植え付けられ淫魔へと変えられてしまう…
「淫界の門は強力な封印術で封じてあります。しかし彼女達は、この修道院に張った結界で、私達の魔力を毎日少しずつに集め、封印を解こうとしているのです。」
「じゃ、じゃあ早くこのことを誰かに知らせないと!」
シスターは暗い顔をして僕に話した。
「それは無理です。彼女達は上空から見張っていてここに近づく者、そして逃げる者がいないかを見張っています。逃げ出そうとするシスターは淫魔に変えられてしまいます。尤も皆操られていますから、逃げる者などいませんが・・逆にここに侵入した者は女性なら術をかけられ、男性ならこのナイフで殺されて魔力を奪われます。」
「それは?」
シスターが懐から取り出した銀色のナイフ、何か魔術が施されている。あれは確か……刺した相手の魔力を奪うものだ。
「これは淫魔がシスター達に渡した物です。毎年少数ですが盗賊たちがやってくることがあります。その者達からこれで魔力を奪えと、命じられているのです。」
あれ?何でそんな物シスターが持ってるんだろう?
「ふふ……別に考える必要はありません。答えは一つです。」
シスターは僕の方に歩み寄ってくる。僕は慌ててバインドの魔術でシスターを拘束しようとしたけど、魔術が使えない!
「ここには強力な結界が張ってあります。男性はこの結果の中では力が大きく制限されます。貴方がどれだけ強い魔術を使えても私の敵ではありません。」
シスターは冷たく言い放つと、僕を押し倒し馬乗りになってナイフを振り上げた!僕は刺されると思い、目を瞑った!だけどいつまで経っても痛みはない……僕は目を開けるとシスターはクスクス笑っていた。
「驚きましたか?このナイフは悪人しか刺すことはできません。善人に使えばこのナイフは折れてしまいます。元々これはシスターが護身用に持つもので、それに彼女達が魔術を施しただけですから。」
僕は息を吐いて胸を撫で下ろすと、シスターは倒れこんできて僕の耳元で囁いてきた。
「貴方のような善の心を持つ人は体で魔力を吸ってあげます。」
「え?」
僕は意味がよくわからなかった。
「私達は今淫魔と同じで、キスやフェラ、セックスで男性から魔力を吸うことができるんですよ。ふふ……貴方は膨大な魔力を持っているでしょう?私にも分けてください…勿論代償として最高の快楽を与えてあげますから…」
そういってシスターは僕に軽いキスをしてきた。キスされただけで僕は強い脱力感を感じた。魔力を奪われてるんだ……逃げなきゃ……僕はシスターから逃げようとしたけど、シスターは僕を放してくれない!
シスターは僕を抱きしめたまま体を起こして、暴れる子供を落ち着かせるように顔に胸を押し付けて、頭を優しく撫でてくれた。
「大丈夫です……魔力を吸われるのに痛みや苦しみはありません。あるのは最高の快楽だけ……さあ……私に身を任せて……貴方はじっとしていて……」
シスターは優しい言葉を僕の耳元で囁き続けた。僕はシスターの声に負けそうになったけど、一つの恐怖が僕を止めてくれた。魔力を吸い尽くされたらどうなるの?僕の頭の片隅で吸われた後の光景を
思い浮かべた。
今の話を聞いた所、魔力のなくなった人間は淫魔には必要ない……生かしておく必要はない……殺される!僕はそう思うと体が震え始めた。最初は小さかったけど、どんどん悪いほうへと考えてしまい震えは徐々に大きくなった。
シスターは僕を優しく抱きしめてくれたけど、次第に様子がおかしいと思ったみたい。そして僕がこの雪山の寒さで震えているのではなく、恐くて震えていることに気付いた。
「何故震えているのですか?先ほども言いましたが、魔力を吸われても苦痛はありません。」
僕は首を横に振るとシスターは困った顔をして僕に問いかけてきた。
「では何故震えているのですか?」
「す……吸った後はどうするの?魔力が無くなったら僕はいらないでしょ?」
「??……何を言ってるんですか?魔力を吸われても失うのは一時的で時間が経てば回復します。魔力が回復するまで休んでもらい、その後また魔力を提供してもらうだけです。」
「ほ、本当?殺したり……拷問にかけたりしない?」
「そんなことをしても私達に得はありません。それにそんなことをして、劣情より恐怖心が強くなれば、私達が吸える魔力は最小限になってしまいます。」
あ……そういえば魔物に関する授業で教授が言ってたっけ?淫魔は子供のように性の知識がない人間には、恐怖などを与えないように甘い誘惑をして、好意を持たせてから魔力を吸うって。
「わかりましたか?」
「うん。」
「では続きをしましょう。」
シスターは立ち上がって僕の手を引き、ベッドに仰向けに寝かせた。そしてシスターが僕の上に覆いかぶさると、僕の頬、額、唇、いたる所にキスをしてきた。
「ふぇ……」
キスをする度にシスターの髪からいい香りがしてくる……僕が腑抜けた声を出すとシスターは身を起こして、僕の上から退くとローブに手をかけた……
「そんなに見ないで下さい……」
僕は耳まで真っ赤にすると目を瞑った。少しすると顔に何か被せられた。多分ローブだと思う……
「いいですよ……」
僕は目を開けてローブをベッドの横に置くと、そこには下着姿のシスターがいた。裸を見られるのに抵抗があるみたいで、胸を隠してる。
「そんなに見ないで下さい……いやらしいですよ……」
「ご、ごめんなさい!」
僕が慌てて目を逸らした!
「さあ……私が脱いだのですから、貴方も裸になってください。」
「う、うん……」
僕はシスターだけ裸にするのが嫌で服を脱ぎ始めた……あれ?何で僕服脱いでるんだろう?このままじゃ魔力を奪われるから逃げなきゃいけないのに……
「手が止まっていますよ。」
「ご、ごめんなさい!」
シスターに言われて慌てて服を脱いだ。僕も下着だけになると恥ずかしくなってきた……女の人と二人きりで裸になってる……今更だけどとても恥ずかしい。
「……………」
シスターは仰向けに寝て僕の方を見ている。僕もシスターの胸や下着をチラチラと見てしまう……
「何をしてるんですか?こういうものは男性がリードするものですよ!」
「え!?で、でも……」
「でも何ですか!?」
「ど、どうしたらいいのかわからないし……」
シスターはっとした顔をして身を起こした。
「そうでした……貴方は性の知識がないんですね……ごめんなさい。年上の私がリードしなければいけませんね。こちらに……」
僕は下着を脱がされベッドの端に腰掛け、足を開くように言われた。どうしてだろ?シスターの言葉に逆らえない……
「これが男の子のおちんちん……」
シスターはまじまじと見つめ、恐る恐る触ってきた。
「ひぁ!」
「あ!痛かったんですか?……」
僕は首を振るとシスターはホッした。そのまま手を上下に動かして僕の顔を見つめてきた。
「男性はこう手でシゴかれると気持ちいいと……本に書いてありましたが……どうですか?」
「き……気持ちいいよぉ……んぁ!!」
ドビュルルルルルルルル!!ビュルルルルル!!
「え?も……もう射精してしまったのですか?」
「ふえ……」
僕は初めての手コキの快感に耐え切れず射精してしまった。シスターの綺麗な顔に精液をかけてしまった。だけど精液は蒸発するように消えてしまった。
精液と一緒に魔力が混じってるから体内に取り込んだんだ。
「ふふ……美味しい……まだ残ってますね。」
シスターは僕のペニスを掴み、亀頭を咥えておちんちんに付いている精液は勿論。尿道に残っている精液も吸いだした。シスターが全ての精液を舐め終えておちんちんを抜いた。
「はぁ……はぁ……貴方のおちんちん舐めてたら……もう……こんなに濡れてしまったんです……」
シスターが立ち上がるとショーツが濡れていた。シスターはブラジャーを上にずらして、ショーツを脱ぎ捨てた。
僕はシスターの膣を見て驚愕した!膣の周りに文字が書かれている。古代言語だから読めないけど、あれは多分淫魔がかけた魔術だ!あれさえ消せれば魔術は解けるはず……でもどうしたら……
「もう我慢できないんです……一つになりましょう……」
「うわ!」
「ふふ……中でイッてしまえば普通では考えられないほど精液を出せますよ……勿論精液の量に比例して魔力も沢山……」
僕はシスターに押し倒されてまた上に乗られてしまった。シスターは僕の萎えているペニスを掴むと、一気に挿入した。
「ふふ………中で大きくしてあげますね。」
シスターは僕を抱き起こすと、顔におっぱいを押し付けていやらしい声を聞かせてきた。僕のおちんちんは少しずつ大きくなってしまった。
「ふふ……おちんちんが大きくなってるのがわかりますよ。魔力を吸われるのに快楽を求めるなんていけない子……お仕置きしてあげます。」
シスターは腰をいやらしく振り始めた。僕は自分でオナニーする時とは比べ物にならない快感に、ただただ身を任せてしまった。シスターに抱きつきおっぱいに顔を埋め、腰を動かさずただイカせてもらたいと思った。
「あ!あ!シスター……僕もう……」
「あら?もうイッてしまうんですか?ふふ……仕方ありませんね……では私の中でイッてください……貴方の濃い精液と一緒に……魔力も沢山出してください。」
シスターは腰の動きを強くして、僕をイカせようとしてきた。頭じゃ逃げなきゃいけないと思ってるのに、体がシスターから離れることを許してくれない!
「も……もうダメ!」
ドビュルルルルルルルルル!!ビュルルルルルルル!
「ああん!凄い!」
シスターは僕がイッても腰を止めない。僕は全部シスターの中に出したくて、彼女にしがみ付いた。
「あ!あ!だ、ダメ!これ以上は……と、止めて!おちんちんを抜いて!」
シスターが突然僕を思いっきり抱きしめてきた!抜いてと言われたけど、抜きたくない……それ以前にシスターが僕のおちんちんを締め付けて、抜くことを許さない!
「だ、ダメ!これ以上魔力を流し込まれたら……ああん!!イクゥ!!!!」
シスターが急に絶頂に達してしまった。その時僕は窒息しそうなぐらい強く抱きしめられたけど、僕が精液を全部出し終えると、シスターは急に脱力して倒れてしまった。
「し、シスター!」
僕は慌ててシスターをベッドに寝かせた!シスターはとても満面の笑顔を浮かべて、眠っていた。僕は命に別状がないと知って胸を撫で下ろした。その矢先に……
「あ〜あ……許容範囲を超えちゃったのね。」
突然天井から声が聞こえた!
「誰だ!?」
僕は上を見るとそこには綺麗な女の人がいた。赤いロングヘアーでスタイルはいいけど、少し気品に欠けてるような気がした。でもすぐに人間じゃないってわかった!背中から生えた蝙蝠の羽、尻尾、長い耳!淫魔だ!
「ふふ、そんな怖い顔しなくても今は何もしないわ。シスターに勝ったから、ご褒美でもあげようと思っただけよ。」
「ご褒美?」
淫魔は下に下りてくると、胸の谷間から鍵を取り出した。
「修道院の鍵よ。」
僕は鍵を受け取ると鍵は暖かった。
「それから聞きたいと思ってると思うから教えてあげる。貴方シスターから誘われて逃げなかったわね?どうして?」
「え?」
そうだ。頭の中で何度も思ったけど……何故か誘惑に負けてしまったんだ……
「それはね結界のせいよ。」
「結界?」
「そうここに張られてる結界は、人間の力を抑えるだけじゃないの。人間を淫乱にしてしまう……だからちょっとした誘惑にも負けちゃうの。」
それで逃げられなかったんだ……でも何でそんなこと教えてくれるんだろう?
「それからもう一つシスター達を助ける方法よ。彼女達は淫魔になってないから術さえとければ、正気に戻るわ。術を解く方法は二つ……彼女達をイカせること……そしてもう一つは貴方が今やったけど、彼女達が吸える許容範囲より多く魔力を流し込む、この二つよ。早漏で魔力の多い貴方は明らかに後者のほうがいいわね。甘えん坊みたいだし……ふふ。」
「ぼ、僕は!」
「ふふ……可愛い子ね。」
淫魔は僕を抱き寄せて頭を撫でてくれた。
「そしてこれが最後のご褒美よ。修道院かなり深いの底に行けば行くほど、強い女が巡回してる。でも下の階に行くための扉には全て鍵がかけてあるの。その階の責任者が鍵を持ってるわ。貴女のお姉さんは確か三階にいるわ。」
「お姉ちゃんが!」
「ふふ……頑張りなさい。」
淫魔は名残惜しく僕を放した。
「ねぇ……どうしてそんなに僕に情報をくれるの?」
「私は命令されただけよ。じゃあね坊や4階まで来れたら可愛がってあげるわ。」
そういって淫魔は外に出て行った。僕はシスターが風邪をひかないよう、毛布を被せて小屋を後にした。
ちょっと書いていた小説がネタづまりして、別のもの思いついたんで書きました。

いくつか誤字脱字を指摘してもらえたので修正しました。『…』の使い方も教えて下さってありがとうございます。(やり方知らなかったので……変換していったらだいぶ下の方にありました。)

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