ここは秘密の会員制倶楽部
毎夜数多の男女が集う場所
集う目的は一つ、異性との肉体を駆使したSEXによる戦い
通称、バトルファック(BF)
それ故にここはBF倶楽部と呼ばれている……。
俺は今日、とある女と戦う為に倶楽部にいる。
だが、どんな相手と戦うのかはよく分ってない。
分かっているのは俺が切望している“デスマッチ”で戦う事ができるという事だけだ。
何故こんな状況になったかと言うと、俺は1ヶ月前、この倶楽部で『 遙 』という女と戦った。激戦の末にあと1歩という所まで彼女を追い詰めたが、結果は俺の土壇場での逆転負けに終わった。
その後、彼女との再戦は行ってないが、倶楽部で顔を合わせる度によく会話をするようになった。
まぁ、『戦友』になった訳だな。
ちなみに何故俺達が再戦をしないかと言うと、遙曰く、デスマッチは『疲れる』から嫌だそうだ。
何とも友達甲斐のない奴だが、俺達は何故か気が合うようだ。
で、2週間前、倶楽部で顔を合わせた『 遙 』とこんな会話をしたのだった。
・
・・・
・・・・・
『ねぇ、裕二。相変わらず「デスマッチ」なんて疲れる事やってんの?』
『まぁな……と言いたい所だが、相手がいなくてな。3番勝負とかで妥協してる。』
『ふぅ〜ん。相手探し、苦労してんのね……。』
『まぁな。あ〜ぁ、この際熟女でも何でもいいから、対戦相手、いないかな……。』
しんみりとした会話からしんみりとした空気が流れ、俺は何となく切なくなって天井を眺める。何故か『 遙 』までもが俺に付き合い、一緒になって切なげに天井を眺め始めた。
二人して天井を眺める事およそ10秒、『 遙 』がぽつりと呟いた。
『さっきの熟女でも何でもってやつ……本当?だったら、心あたりあるんだけど……。』
『本当か?』
『うん、まぁ。本当にどんな相手でもいいのなら……。』
『構わん。で、どんな相手だ?』
『そうねぇ……。ま、“欲求不満の強敵”とだけ言っておくわ。』
・・・・・
・・・
・
という訳で今日、俺は『 遙 』から連絡を受けて倶楽部にきているという訳だ。
遙の話では対戦部屋はすでにキープされていて、そこで待っている女が今日のデスマッチの対戦相手という事らしい。
部屋の前に辿り着くと確かに“待機中”と表示が出ている。
俺は部屋のブザーを鳴らし、相手に俺が到着した事を知らせる。「カチャリ」と鍵が開く音を確認し、俺は部屋へ足を踏み入れた。
「君が……」
今日の対戦相手?と聞こうとしたが言葉が続かなかった。
俺の正面にはフェロモンをにじみ出させ、眼で男を犯しかねない程の目力を持った美人が立っていた。年齢は27、8位だろうか、高身長(170cm以上?)にゆったりとしたウェーブがかかったロングヘアーで巨乳タイプ。ウエストは細い……という感じではないにしろ、大きなヒップの為にクビレがついているというべきだろう。しかし、特筆すべきは全体的にむっちりとした肉感で、その雰囲気は何となく人妻を連想させる。
「はじめまして、香澄よ。貴方が裕二ね?」
俺を見つめながら質問する香澄。
「あぁ……よ、宜しく。」
見惚れてしまった俺にはこれを言うのがやっとだった。
気を取り直した俺は自己紹介もそこそこに、部屋の中央で香澄と対峙した。
お互いに相手の肉体を舐めるように観察、特にお互い股間に視線が集中している。何故ならデスマッチとは性器同士の戦い。となればその性器の戦闘力を推し量ろうとするのが当然だ。俺の男根は香澄の肉体を見ただけですでに大きく膨張しており、その存在を大きくアピール、その戦闘力の片鱗を披露している。そんな男根に触発されたのか、香澄が体を捩り、胸を突き出したり肉付きの良い腰をひねったりして雌をアピールしてきた。
まるで戦うのが待ち遠しいとでもいうかのように……。
「1つ教えて。遙とは何回したの?」
香澄の雌に雄を触発され、今にもその肉感溢れる肉体に襲いかかりたくなる衝動に駆られる中、香澄が俺の実力をストレートに確認してきた。本当の事を言うかどうか少し悩んだが、真実を言う事にした。真実を知った香澄がどんな反応をするか試す為だ。
「あいつとは……6回、だな。」
「6回戦……ですって?ふふ。これは楽しめそうね。」
6回戦といえばかなりハードな戦いだ。にも関わらず、香澄は臆する所か喜び始めた。どうやら彼女も俺と同じ絶倫のようだ……。さすが俺とのデスマッチを受けるだけの事はある。
「もう1つ教えて。貴方は何故ハードな完全決着のデスマッチを好むの?」
「それは俺が絶倫の萎え知らずだからだ。何回戦もできる肉体を持ちながら、1回2回しかできないなんてのは結構つまらなくてな。自分で自分を持て余すっていうか……欲求不満になる事が時々ある。そんな時に思うのさ、精根果てるまでヤリてぇってな。で?あんたは何故このハードな完全決着を受けた?」
「…………。」
少しの間香澄は沈黙していた。が、意を決したかのように、自身の事を語りだした。
「私は……人妻よ。」
(この雰囲気、やはりそうか……。)
彼女の告白に俺は得心がいった。今まで相対してきた独身女性とは明らかに雰囲気がちがっていた。何と言うか、落ち着きがあるというか、言葉では表しにくい何かを彼女は持っていたからだ。
自分の身分を告白した香澄は俺の反応を窺うようにしていた。俺が“人妻”という単語に特別な反応を示さない事を安堵したように続きを語りだした。
「そして同時に一人の女でもあるわ。旦那は私を愛しているけど、女として見ていない……あくまで家族として見ているの。だからずっとセックスレスの結婚生活を送っているわ。それは女として、とても悲しい事よ。だから私は私が女である為に倶楽部(ここ)に来たの。戦いの中でこの肉体を男の肉体と激しくぶつけ合い、男から精子を搾り取る……。それは男が私を『女』として認め、この肉体に屈服した証。そうする事で私は私が女である事を実感できる。それに私も貴方と同じ『絶倫の女』、この性欲の強さで私は肉体を持て余すの。それを解消する為でもあるわ。だからよ……。」
(なるほど、だから“欲求不満の強敵”――か。上等だ。)
俺の体に鳥肌が立ち、ブルルっと震えた。
所謂武者震いという奴だ。今俺の目の前に最高の敵がいる。俺が何度も理想に描き、右手を動かしながら妄想してきた絶倫同士の戦いが現実となるのだ。血沸き、肉踊らない訳がない。
「……今までも、デスマッチを?」
聞かなくても良かったが、何故か自然に口が動いた。
「そうよ。精力旺盛そうな若い男を見つけては戦いを挑んできたわ。でも最近の若い男はダメね……少し長持ちするかと思えば1回戦で打ち止め。3回戦、4回戦できるかと思えば1ラウンド1分とか、散々ね。オジサンと戦えばねちっこいクンニとかテクニック重視の奴が多い。この倶楽部では私が求めるような男はあんまり居ないみたい。」
やや自嘲気味に肩をすぼめて「やれやれ」のポーズをとり、「貴方も対戦相手に苦労してる口でしょ?」と同意を求めてくる香澄。
「全くその通りだな。」
俺はうんうんと頷いて香澄に同意した。しかし世の中は広いようで狭い。俺と同じ人種がこの倶楽部にいたとはな。俺は香澄を紹介してくれた遙に感謝した。
「ふふ。貴方と私は似た者同士、戦う運命のようね。残念なのはもっと早く貴方と出会えていれば私の人生は違ったかもしれない事。さ、お喋りはお終いよ、始めましょ。」
語り終えた香澄が腰を落としてファイティングポーズを取る。
「……運命、か。かもしれないな。」
呟いた俺もファイティングポーズをとり、戦いの始まりの合図を待つ。
「いくわよ!私は香澄!人妻にして絶倫の女!挿入後、得意の締め付けで、裕二!貴方精子1滴残らず絞り尽くして勝つ!!」
「上等だ!俺は裕二、ただのしがないサラリーマン!絶倫の萎え知らずを生かしたピストン攻撃の真っ向勝負で、香澄、お前を倒す!!」
お互いの名乗りの後、俺達はニヤリと笑いあう。“挿入”という同じ戦闘スタイルの者同士、絶対に負けられない。そしてその決着は相手が身動き取れなくなるまで徹底的にイカせ、完全KOさせるまで叩きのめす事。俺達の言葉にしなくても分る共通認識の元、戦いが始まる。
「「 勝負!! 」」
俺達は同時にお互いに向かって襲い掛かった。部屋の中心でがっちりと抱き合い、そのままお互いがお互いを押し倒そうとする。だが、身長170cm級の肉感のある肉体に秘められた香澄のパワーは男の俺と互角以上で、攻め切られないようにするのがやっとだ。俺が劣勢のまま20秒位の膠着状態から俺達はお互いの尻を抱きかかえるように抱き合い、いつしか相撲のようにがっぷりと組み合った。
「くっ!強い、な……」
「ふふ。裕二こそ……」
全身に力を込めて押し合いながら俺達はお互いを称えあったが、これではSEX勝負にならない。香澄が俺を押し倒そうとするのは、騎乗位を狙っているからだろう。故にこの膠着状態を解くためにあえて力比べに負け、危険を承知の上で騎乗位勝負をしてみる事を考え始めた時、香澄が口を開いた。
「でも……パワーは私の方が上よ。」
その直後、いきなり「――ズン」と下半身が急に重くなったような気がした。
「うぉ!?」
「はぁぁっ!!」
これは香澄がグッと腰を落とし、下半身に重心を置いたからという事に気づくのに2秒掛かった。その2秒は大きく、香澄の肉体が下から俺を突き上げるようにしてグイグイと押してくる。一気に攻められ押し倒されないように後退する俺、一気に押し倒さんと攻め立ててくる香澄。
(つ、つえぇぇ!!)
僅か10秒の後、俺は香澄に一方的に力負けし、相撲で寄り切られるような形でマット状になっている部屋の壁際に押し付けられた。
「くそっ!」
「うふ。うふふふふふ。言ったでしょ?私の方が強いって。」
確かに俺は相撲による力比べは完敗したが、これではさっきと形は違うだけの膠着状態に陥っただけだ。
「らしいな……。でもな、俺達は相撲をとってる訳じゃないんだぜ?」
「そうかしら?」
完全な負け惜しみだが、香澄がこの先どう攻めてくるのか予測する意味も込めて『さぁ、この先どうするつもりだ?』と問いを投げてみた。問いを投げられた香澄はこの会話の流れを待っていましたとばかりにニヤリと笑い、答えを教えてくれた。
「私ね、昔SM倶楽部にいた事があるの、格闘M嬢として。170cm級の長身でこの肉体、そしてパワーを併せ持つ私は格闘M嬢、いいえ女力士として人気があったわ。おかげでプレイの殆どが“相撲”だった。けどね、相撲に興じるだけの客は少なくて、“相撲”と称してのSEXを何度もさせられたわ、もちろん違法だけど。さぁ、見せてあげる。その時に覚え、数多の男を倒してきた――このSEX相撲をね!!」
言うな否や長身の香澄が背伸びをした。熱くたぎってそそり立つ俺の男根を握り、自身の蜜壷に宛がって一気に咥え込んだ。相撲で興奮しているせいもあってか、香澄の膣内は濡れそぼっていて熱く、俺の男根を味わうように、緩やかに締め付けてくる。
「な、何ぃっ!?」
「あぁ……イイ。」
まさか立った状態で女の方から挿入してくるとは思わなかった俺は驚いた。170cm級の長身だからできる技に他ならないがこんな形の挿入は初めてだ。
「うふ。驚いた?」
「当たり前だ!」
「ふふ。さぁ、いくわよ!はっけよい、のこったぁ!!」
「くっ!」
お互い尻を鷲摑みするように組み合い、腰を突き出してのイカせあいのはずだったが、この勝負は初めから勝敗が決まっているといってもいい。
何故なら――
俺は壁際に体を押し付けられ、自由が利かない。
対する香澄は、背後に遮る壁がない為に自由に体を、特に腰を動かせる。
この劣勢を覆せるとしたら、力で香澄を押しのけ、ポジションを逆にするか、押し倒して正常位での戦いを挑むしかない。が、俺にとって致命的なのは香澄が相撲で俺より強かった事だ。故に力に任せた劣勢排除は望めない。
となれば、劣勢を覆す為の残された方法はただ一つ。
この状態から俺の男根で香澄の蜜壷を打ち負かす――これしかない!
が、グイグイ、グイグイと性器を強く激しく押し付けてくる香澄は強かった。
香澄は絶え間なく俺を攻め立ててくる。時に激しく、時に細かく、時には押し付けるようにして。いくつものリズムがそれぞれ違った快感を男根に与えられる事により、俺は反撃はおろか、耐え切る事すら怪しくなってきた。
射精感が込み上げてきた俺は目を瞑り、抱きかかえている香澄の尻をより強く掴む。
「んふふ。何よ、裕二?もう土俵際いっぱいなの?速いわよ?」
「…………。」
沈黙はかえって逆効果で俺の窮状を知らしめるだけなのは分っていたが、悪態をついて誤魔化すだけの余裕が今の俺にはなかった。
そして俺の窮状を知った香澄はニヤリと笑い、大事な緒戦である1発目を搾り取るべく攻撃の手を強めてきた。
「さぁ、トドメよ。ほら、ほら、ほら、ほら、ほらほらほらほらぁ!」
「ぬっ……くっ……く、くぅ、くぅぅぅぅぅ!」
香澄が気合を入れて攻めてくれば来るほど、俺の男根は高まる。一気に膣内で擦られ、ビクビクと震え、快感の波をこらえきれなくなった男根は爆発した。
「ぬあぁぁぁっ!」
ドク、ドク、ドク、ドク、ドク……
1回戦、立ったまま、壁に背中を押し付けられた状態でガブリ寄られながら俺は射精させられた。1回戦目から屈辱的な敗北を喫した俺は歯軋りしながら香澄を睨みつける。
「くっ!」
「どう?これがSEX相撲よ。相撲とSEX、女が1度で2回、男を敗北させるプレイよ。このプレイ、決まり手は肉体は『寄りきり』、そして性器は『搾り出し』で私の勝ちよ。」
自分の有利な形に持ち込み、相手の反撃を許さずに一気に攻め込んでの勝利。緒戦を制した事で勢いづく香澄は2度目の勝利をもぎ取る為に動いた。
「さぁ、次は騎乗位よ!」
言うや否や香澄が俺の体を持ち上げてそのままベッドに向かって倒れ込んだ。当然俺が下になるようにだ。
「うぐっ!?」
柔らかいマットの上とは言え、受身も取らずに人間1人の体重をモロに受け止めればそれなりにダメージというか隙ができるに決まっている。香澄程の体格をした人間であれば尚更だ。そしてそうなるのが当たり前のように俺は香澄に騎乗位を許してしまった。この動きは彼女の戦術パターンであるかのように手馴れていた。
「ねぇ、裕二。騎乗位は好きかしら?」
「ふっ。………………嫌いじゃない。」
どうやら、よほど騎乗位に自信があるらしい。
一見俺の方が追い詰められたように見える今の状況だが、実は俺の方が有利な状況だ。香澄は今までの一連の流れの中でミスを犯した。その事に気づいてないらしいので、敢えて挑戦を受け、返り討ちのタイミングを窺う事にした。
「そう、よかった……。じゃぁ、行くわよ!」
(今だ!)
俺達はお互い同じタイミングで動いた。俺は下から勢いよく突き上げ、香澄は浮かし気味だった腰を一気に「ズン」と落とす形で。
「あぅぅぅぅっ!」
「くぁ!?」
お互いに動きが止まってしまう程のダメージを与え合った俺達だが、先に動いたのは俺だった。俺はさっき射精し、敗北した。つまり男根へのダメージがリセットされているのに対して、香澄はまだ絶頂を迎えていない。さっきまでの快感ダメージの蓄積がある上に、挿入したまま俺を押し倒した時、俺は意図せずしてかなり深く香澄の膣内へ男根を突き刺し、かなりの手ごたえを感じていた。つまり香澄は自分の行動で自分自身に対して快感ダメージを与えていた訳だ。
そこへ今の一撃がある以上、ダメージは俺よりでかい。その分硬直時間が長かったのだ。
「うおぉぉぉぉ!!」
「あっ、ダメ!」
ここが勝機とばかりに俺は香澄を攻め立てた。香澄の肉感に溢れる腰を両手でがっしりと掴み、俺の男根に叩きつけるかのように腰を落とさせ、俺の腰は激しさ全開で男根を香澄の膣内(なか)から子宮へと突き刺す。
SEX相撲勝負で興奮しまくっていた香澄の膣内は俺の精子と愛液のぬめりのせいで“グチュグチュグチュグチュ”と激しく音を立てる。
「おらおらおらおら!!」
「くっ!はぁっ!あ!あぁぁぁっ!!」
俺の激しい攻撃の前に香澄の体から力が抜け始め、前に倒れてくる。顔は俺をみておらず、その空いた口からは唾液が一筋俺の胸に滴る。辛うじて体を支える腕にも力が無く、俺にもたれ掛からないようにするのがやっとのようだった。
「騎乗位敗れたり!!」
「ああああああああああっ!あっ!あっ!あっ!あぁぁぁぁ!」
自身を支えていた腕からも全ての力が抜け、香澄が胸を押し付けるような形で俺の上に倒れ込んできた。だが、これはデスマッチ。香澄はKOされたわけでもなければギブアップもしていない。だったらまだ勝負はついていない。
「もう1回!!」
「はぅ!?」
香澄にダメージを与えたのはいいが、5分近くも全開で攻め立てた俺にも結構なダメージの蓄積がある。が、俺は持ち前の精力を武器に相撃ち覚悟で2回目の絶頂を狙う。もし、俺が先に果てても、そのまま3回戦を挑めばいいだけの事だからだ。
女性上位のまま、香澄の背中を強く俺自身に押し付けるように抱き寄せ、騎乗位に持ち込まれないにする為に上半身の自由を奪う。
「くあぁぁぁぁ、どうだぁ!」
「あああああああ!イ、イ、イ……イクゥッ!!」
香澄の連続した絶頂と同時に、膣内が急激に締まる。
その急激な締りは限界近い俺の男根に射精を強制させた。
「あぅっ!くぅぅぅぅぅ……で、でる!」
ドクドクドクドクと2発目の精子が香澄の膣内へと放出される。さすがに全開で攻め続けた反動で、肉体ダメージと相まって射精中は動きがままならない。
「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、はぁ。やってくれるじゃない?裕二……。」
「はぁ、はぁ、はぁ。まだまだ、俺の力はこんなものじゃないぜ?」
「望む所よ!」
“今度は私の番”と言わんばかりに香澄の反撃が始まった。2回の絶頂直後にも関わらず、ノーダージのような素早い動き。一瞬で倒れた上体を起こし、片膝をベッドについての騎乗位になった。
「やらせるかよ!?」
不覚にも騎乗位を許してしまった俺はさっきと同じように突き上げを行おうとしたが、そこへさっきと同じような急激な締め付け感を男根に味わった。
「ぐあぁぁ!?」
「くふふ。どう?裕二。これが何百、いいえ千回を超えるSEXを経験し、数え切れない程の男のペニスを咥え、打ち破ってきた私の、人妻の“武器”よ!」
「なんの……これしき……」
「さぁ、人妻の実力を思い知りながら果てなさい!この騎乗位でね!!」
締め付けられたままでのグラインドが始まった。
香澄の腰が円運動を描き、俺から精子を搾り取ろうとしてくる。右回りかと思えば左回り、左回りかと思えば右回りとランダムグラインド運動の前に俺は翻弄され、高められていく。
「ほうら、ほうら、ほうら、ほうらぁ。うふふふふ。」
「うぐぐぐぐ…………。」
「お次はこうよ」
円運動で苦しめられた次は上下運動だった。
ズチャズチャと音を立てながら、香澄のリズムで膣内から男根の出し入れが繰り返される。
香澄は片膝を付いている分、腰を高く上げ激しく腰を落とす事ができる。それは俺へのダメージだけでなく、自身の子宮へとダメージを与える可能性が高い攻撃だが、真っ向から俺を倒そうとする正々堂々な戦い方だった。それ程に性器に自信があるという事だろう。
「ぬあぁぁ……あ……あぁ……。」
「はぁ、はぁ、はぁ。大分きてるみたいね……。さぁ、トドメよ。」
円運動から上下運動、そして前後運動に切り替わり、一気に高速の攻めに転じる香澄。
片膝を解除しての完全な馬乗りになり、左手を俺の腹の上に、右手を俺のふとももへ乗せ、体の安定を図りながらの攻撃をしてきた。香澄の3つのバリエーションを持つ騎乗位攻撃の前に俺はあっという間に射精寸前に追い込まれ、耐える事さえできずに射精させられてしまった。
「くっそおぉぉぉぉー!!」
「うふふ。どう?これが私の騎乗位よ。」
ドク、ドク、ドク、ドク、ドクと3度目の精子が香澄の膣内へと注入されていく。
「それにしても裕二……騎乗位とはいえ、たった3分で出すなんて、速すぎるわよ。」
「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ……。うるせぇ。教えておいてやるが、遙の奴もそう言って最後は苦渋を舐めたんだぜ?」
早すぎる敗北による屈辱感を与えられた俺は、悔しかったので負け惜しみだけは言っておいた。
「ふふん。ご忠告ありがと、覚えておくわ。」
「くっ……覚えてろよ。」
この時俺は負け惜しみを言いながら香澄の次の手を予測していた。恐らく彼女は体位を変えてくる。体位のバリエーションを見せ付け、俺と自分には実力と経験に差がある事をアピールしてくる。だから全く違った体位で一方的に俺を攻めてくるはずだ。さっき俺は香澄の騎乗位を破った。が、その後彼女は敢えて騎乗位でリベンジを果してきた。それを考え、ここから移行しやすい体位はと言えば……さっき俺に敗れた女性上位でのリベンジだと推察できる。
「やっぱり、借りは返さないとね……。」
香澄が小声でボソリと呟いた。
この呟きはさっき俺にやられた女性上位で挑んでくるという内容に他ならない。
(――来た!)
俺は俺の読みが当たった事に歓喜した。いくら香澄が強くても攻撃を予測できれば十分に勝機がある。しかし、さっきは俺が勝利している体位だが、必勝の覚悟で挑んでくる相手に同じ体位で勝利を得るのはかなり厳しい。
となれば……。
香澄は激しい騎乗位で乱れた髪を鬱陶しそうに首を振って靡かせてから、俺に覆いかぶさろうと体を前傾に傾ける。俺はこのタイミングで仕掛けた。
「おりゃぁ!」
「えっ!?」
掛け声も高らかに俺は上半身を起こし、香澄に抱きついた。対遙戦の時のような、そのまま座位……等と敵に塩を送るような戦い方をせず、動揺している香澄を投げ飛ばすように転がした。当然俺が上になるようにして……。
「あんっ!まさか!?」
「へへ……。」
香澄は自分が信じられないという顔をしていた。攻撃を読まれて先手を取られた事、自分の方が強いはずの腕力で自分が投げられた事が更なる動揺を生んだようだ。
そこへ俺は得意中の得意のピストン攻撃を開始した。
「うおおおおおお!」
「あぁぁぁぁぁ!ダメェ!!」
俺は文字通りに男根を叩き込んだ。足首を掴んで香澄の股をおっぴろげるようにした開脚の正常位。さらに脚を引っ張りあげる事により女の腰を少し浮かさせる事ができ、腰フリによる反撃を封じる事ができる。
さらに女の腰が浮いているという事は俺のピストンに角度がつく。その角度は女のGスポットを捉えやすい角度にある。正直そこまでは完璧とはいかないが、効果はてき面で香澄は一気に高みに上り詰めた。
が、彼女はさすがに百戦練磨の人妻だった。
心を落ち着けて押し寄せる絶頂の波を受け流している。なんという精神力、なんというSEXの経験値。何もできない事を理解した上で、俺が果てるのを待っているのだ。
「さすがに……強い……!でも、そろそろ……ヤバイん、じゃない?裕、二……。」
「…………。」
(くそっ!バレてる。)
香澄は俺を3度イカせた事で、俺の男根の限界時間をおおよそで把握していたようだ。事実、俺の保ち時間はおよそ5〜7分。そして俺がこの体位に移行してから4分以上が経過している。即ち、俺の限界も結構近い。
(――ならば!)
俺は開脚正常位を解除した。
密着位による子宮口付近への高速ピストンで勝負を決めるようと試みる。これは半分賭けだった。これ幸いとばかりに香澄の反撃を喰らうか、一気に攻めきるかの賭けだった。そしてこの賭けに俺は勝った。さすがの香澄も急激な攻撃リズムの変化に対応できず、陥落を余儀なくされた。
「しまったあぁぁっぁぁぁぁぁ!!でも!!!」
「くはぁっ!」
香澄の絶頂と同時に膣内が急激に締め付けられ、第2ラウンドと同じように4度目の射精感が俺に襲い掛かる。ピストンを止めなければ間違いなく射精してしまうと、一瞬で脳が危険信号を出す。が、それは香澄の思う壺で、反撃のチャンスを与え、結局射精させられるのは同じだと思った俺は逆に攻めた。
香澄の脚を抱きかかえ、マングリ返しのように香澄を折りたたむ。そうする事により子宮口の最深部へと男根が突き刺さる。しかし、締め付けられた膣内を強引に押し進むのは無謀だった。
「くぅっ、くぅっ、くぅっ、くぅっ、くぅっ、くぅぅぅぅっ!ぐあぁぁぁ!!」
「あぅ、あぅ、あぅ、あぅ、ああぁぁぁぁぁぁっ!!」
無謀な行動のせいで、限界を超えてしまった俺は突きながら射精していた。男根が脈打ち、ビクンビクンとなる度に膨張と収縮を繰り返し、締め付けられた膣内を何度も往復する。最後は子宮口まで男根を突き刺し、亀頭を押し付けて残りの精子をぶっかけてやった。膣内を締め付けていた香澄は予想外の刺激を受け、子宮へのダイレクトアタックがトドメとなった。
つまり、俺は奇跡的に相撃ちに持ち込むことができたという事だった。
「「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、はぁ。」」
俺達は無言で睨みあう。
正しく言えばお互い絶頂の余韻で身動きが取れない上に、言葉も出ないでいるのだ。
「ふふふ。4発 対 4回、互角の勝負とはね。裕二、貴方――強いわ。」
「ふっ。香澄、お前こそ。今まで戦った女の中でも間違いなく最強クラスだぜ。」
俺達は落ち着きを取り戻した後、お互いの戦闘力を称えあった。
「でも……。この戦い、勝つのは私よ!」
「くっ!」
香澄が叫んだかと思えば、その肉感のある太ももが俺の腰をカミバサミロックしようと襲い掛かってきた。本能と反射神経の賜物としか言えないが、奇跡的に俺は香澄のカミバサミを腕でガードした。
「甘いわ!!」
人間は腕より脚の力が強いのが当たり前だ。おまけに香澄のパワーは俺の上をいく以上、彼女の行動を防ぎきれる訳がなかった。案の定、香澄は俺のガードなどお構い無しに腕ごとロックしようとさらに力を強めてきた。
(マズイ!)
腕ごとロックされれば反撃するチャンスも窺えなくなると思った俺は、ガードを断念。やむなく香澄にカニバサミを許した。それと同時に香澄の攻撃が開始される。勝負の鍵を握る大事な第5ラウンド、いきなりイニシアチブを取られた俺は内心で舌打ちせざるを得ない。
「ほらほらほら」
そして迎え腰が俺を襲う。
最初緩やかだったリズムが徐々にステップトーンのように強く、激しくなる。
「ほらほらほらほらほらほらぁ!」
ベッドに背を預けていた香澄が下腕を支えに上半身を起こし、レゲエダンスを踊っているかのように腰を跳ね上げ、膣内で俺の男根を激しく搾る。
「あ、く、くそ……」
「うふふふふふふ」
防戦一方の俺を見、第5ラウンドの勝利を確信し始めた香澄が腹筋を駆使して起き上がり、俺に抱きついてきた。対面座位となった香澄が顔を寄せ、両手で俺の顔を包んで優しく微笑む。
「借りは返すわ。」
「……?」
その微笑みとは裏腹なセリフを吐き、直後に俺を引っ張るようにして再びベッドへ倒れていった香澄。
(これは――!?)
俺はさっきまでそれを予測していたにも関わらず、たった今、難なくそれを、香澄がリベンジに燃える『女性上位』を許してしまった。十分予測でき、迎撃し、返り討ちすら可能な展開だったはずなのに、俺はすっかり失念し、勝機を逃した。
「さっきはこんな感じだったかしら?」
「むむ……む」
俺は香澄に強く抱きしめられて上半身の自由を奪われ、下半身は香澄のむっちりとした肉感溢れる脚で自由をカニバサミで奪われたままだ。オプションで顔は柔らかい胸に押し付けられている。
反撃を一切許さない程の力強い腰使いが俺の男根を膣内で擦り付ける。激しさがない分、じっくりとその膣内を味あわされ、搾られる。その気持ちの良さには我慢できず、情けなく悶えさせられた。
「ん、んん、んん、ん、ん!」
「あ、あぁ、あぁ、あああぁ、あ、ああああぁぁっ!」
俺の情けない様子から、反撃は来ないと判断した香澄は俺をいたぶる様な攻撃パターンに変えてきた。時間を掛けてゆっくり料理する事で快感時間を長引かせる。そして次の射精で決着をつける勢いの、大量の精子を搾り取ろうとしているようだった。
力強い手でガッシリと俺の尻を鷲摑みにし、自ら深く突き刺すように俺を咥え込む。俺の男根を根元まで咥え込んだ事を確認し、自慢の“武器”と謳う膣内で根元から先端まで全てを締め付けてきた。
「どう?この締め付け。堪らないでしょ?」
「おああああ、あぁぁぁっ……」
この戦いで何度も喰らっている締め付けだが、一向に慣らす事ができない。幾多の男達のペニスを咥え、千を超える戦いで鍛えられ、磨きぬかれた人妻の性器の実力の前に、俺は反撃の機会すら与えられず、されるがままになっていた。
「あぅ、あぅ、あぅ、あぅ。あぅぅ。」
「ふふ。ふふふ。ふふふふふふ。」
香澄は最後に肉感溢れる尻を細かく前後に揺すり、男根に対して振動マッサージを与えてくる。ここまで高められては肉体的にも精神的にも耐えられなかった。
「さぁ、果てなさい。」
「う、うぅぅ……。」
香澄の命令で俺は遂に5度目の射精をさせられた。
ドク、ドク、ドク……とストックされていた精子が大量に香澄に注がれていく。5度目なだけに脱力感の大きさはかなりだ。と同時に出した精子量から俺は自身が限界スレスレなのを自覚せざるを得ない。
脈打つ回数と、感じる射精量から香澄にもそれが分ったらしく、勝利を確信したような笑みを浮かべて俺を見つめている。
「うふふ。これで5発。それにこの発射量……これは勝負あったわね、裕二。」
「…………。」
「答えられないって事は……図星かしら?」
「…………ハズレだ。」
一言だけ呟いた俺は何の予告も無くピストンを再開した。
さっきの沈黙は反撃の為の呼吸を整えていたに過ぎない。
それを勝手に、5度目の射精で香澄は勝利を意識し、心に隙を作った。心の隙は肉体の隙に繋がる。追い詰められた俺だが、逆にこの状況だからこそチャンスが生まれた。今ここで絶え間なく攻め続け、香澄に連続絶頂を喰らわせれば勝利が見えるはず。
致命的な肉体的ダメージを自分自身で与える形になるが、俺は呼吸をとめ、最低限の息継ぎでただひたすらに絶え間ないピストンを喰らわせた。この攻め方は長時間保たないが、息継ぎが少ない分、肉体にパワーを凝縮させる事で攻撃力は1.5倍位の威力となる。俺はハイリスクを承知で、限界の6回戦を短期決戦で挑み、勝利を掴む道を選んだ。
そして俺の読みは的中した。
香澄程の女が成す術もなく4度目の絶頂を迎える。体を反り返らせ、弓なりにしなる。口は大きく開き、声になっていない声を「あ……ア……ア……」と洩らしている。
(もう1回、イってしまえ――うぉっ!?)
ここでトドメを刺そうとした俺だが、急激に腰が重く感じられた。疲れがピークに達し、肉体の防衛本能によるペースダウンかと思えばちがう。さすが百戦錬磨の人妻、辛うじて冷静さを取り戻した香澄によるカニバサミロックの反撃を喰らっていたのだった。
「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ。人妻として、女として、同じ絶倫の、しかも年下の男には負けられないわ!絶対に!!」
「ぜぇ、ぜぇ、ぜぇ、ぜぇ、ぜぇ、ぜぇ。それはこっちのセリフだ。」
「決着つけてあげるわ」
「あぁ、上等だ。」
俺達の行動は同時だった。
ピストン vs 迎え腰、絶倫の男女が武器をぶつけ合うラストバトル。
「くらぇぇぇっ!」
「はあぁぁぁぁっ!」
最後の真っ向勝負で香澄は俺と同じ戦術を繰り出してきた。明らかに呼吸を止めているからだ。その分攻撃力をアップさせ、俺の男根を力で捻じ伏せようとする。俺も負けじと応戦するが、俺よりパワーが上の香澄がさらに強くなっている上、体力を失いつつある俺のピストンは徐々に力負けしてきた。
俺に競り勝ち始めた香澄は更にズン、ズン、ズンと肉感溢れる巨尻を跳ね上げ、俺の動きの一切を止めようとする。ここで動きを止める事は第6ラウンドの敗北を意味する以上、俺も必死に喰らいつく。
「ぬぁ、くぅ、くぅぅぅ、くぅぅぅぅ。……俺は……負けん!」
「私は――勝つ、絶対に!はあぁぁぁぁっ!」
香澄が気合一閃、腰を浮かせるほど、上下にバウンドするように跳ねる。その衝撃に男根がビクビクと震える。
「うおぉぉぉぉ!?」
そのパワーと衝撃の前に、俺の男根によるピストンはほんの数秒という僅かな時間、完全に動きを止められた。この局面で香澄がそれを見逃す訳はなく、思い切り付け込まれた。
この戦い、香澄はソレを大事なポイントで効果的に使い、俺を窮地に追い込んできた。
そう、得意と豪語する膣の『締め付け』だ。
「最後よ。1滴も残さない!」
「ぬあぁっ!やべぇっ!」
「ふんっ!」
声をあげ、必死に耐える俺に襲い掛かるトドメの締め付け。
ギュゥゥゥっと更に男根が圧迫される中、俺は咄嗟に潰されてなるものかと、男根に力を入れて圧迫する膣内に抗う。
「うおぉぉ……負けて……たまるかぁぁぁぁぁ。」
「…………ふふふ。」
最後の最後でこの締め付けをモノにできかけた時、香澄が不敵に笑った。
強く締めているカニバサミの力を更に強くし、俺を自身に押し付ける香澄。パワーのある手で俺の腰を両手で掴み、正常位をホールドする。
腹筋と肛門に力を入れて最大限に俺を締め付けながら、再度香澄の腰が突き出される。
ズチュ、ズチュ、ズチュっと音を立てる度に男根は搾られ、どんどん気持ちよくなってくる。俺が得意な体位のはずの正常位で、組み敷いているはずの香澄に下から攻められる屈辱。
―― 締めて搾る! ――
これが勝負を決める為に香澄が繰り出してきた技だった。
「これが私の、もう1つの――『絞り出し』よ!」
「くはっ!?スゲェッ!!」
「ほら、ほら、ほら、ほら、ほら、ほら、ほら、ほら、ほら、ほら。さぁ、出しなさい!」
「あ、あ、あ、あ、ぁ、ぁ、ぁ、あぁぁぁっ!!」
そしてついに俺は6回目の射精を迎えてしまった。
ドクドクドク、ドク、ドク……。
俺の絶叫とともに残った精子が香澄に搾り取られていく。
俺は力なく香澄の肉体の上に倒れ込もうとするのを、両手をついて辛うじて止める。ここで倒れ込んだら俺は二度と起き上がれないのを分かっていたからだ。
(ま、負ける……のか?俺は……しかしっ!!)
勝負を諦めている俺と諦めきれない俺とが心の中で葛藤を始める。その様子を見た香澄は明らかに意図的としか思えない屈辱的な言葉で俺を挑発してきた。
「裕二、今の貴方に私の『搾り出し』を喰らって勃ち上がるだけの精力は無いわ。さぁ、ギブアップしなさい。この勝負、貴方の負けよ!」
(くっ!何だとっ!!)
殆ど負けを認めていたが、その言葉を聞かされた俺は怒ると同時に言葉の裏に秘められた香澄の真意を汲み取った。萎えそうになる男根に鞭打って何とか硬度を保たせ、限界突破の7回戦を挑む為に香澄に挑発を返す。
「まだだ。俺が勃つ以上俺は負けていない……。勝ちたければ、俺の相棒を萎えさせてみろよ……欲求不満の人妻さんよ。」
(俺達絶倫同士の戦いには相応しい決着のつけ方がある……。ちゃんと分かってるぜ?)
「ふふ。口は悪いけど、本当に……強い男……。」
俺は自分の限界を超える7回戦を挑む為、心に闘志を漲らせる。しかし、心がいくら燃えていても肉体はすでについてきていない。すでに勝負はついているようなものだが、それでも香澄は絶倫同士のデスマッチに相応しい決着をつける為、カニバサミロックで7回戦に応じた。
「容赦はしないわよ?」
「あぁ、来い!」
俺の返事を合図に、決着をつける為の最後の戦いが始まった。
ここに至っても未だ激しさを維持する香澄の迎え腰の前に、正常位を維持できなくなった俺は抱きかかえられるようにして女性上位へと移行された。そのまま反撃する事も敵わず、一方的に無防備なまま男根を絞られ続けた。
―― 5分後 ――
1滴もでない精子を無理矢理吐き出そうと、俺の男根は香澄の膣内で何度もドクンドクンと脈打っている。「容赦しない」と宣言した香澄は俺を深く咥えて腰をくねらせ、全てを搾り出そうとしていた。俺を萎えさせ、挿入すら維持できなくなるほど完膚なきまでに叩きのめす為に。
―― 相手が精根尽き果てるまで、徹底的にイカせ、KOさせるまで叩きのめす ――
これが俺達絶倫同士によるデスマッチの決着だからだ。
やがて活力を失った弱々しい男根が、香澄の膣内から追い出されるようにして排出された。俺は最後まで戦いぬいてくれた自身の男根を労う為に一目見た。男根は腫れあがっているように赤くなり、香澄の蜜壷との激戦で完全に打ちのめされたのがはっきりと分った。
(くくく。完敗だな。パワーも精力も性器も、全て……。)
決着がついた。
香澄の肉体と激戦を繰り広げた俺の肉体は、本当に精も根も何も残ってなかった。決着がついた今、ようやくその役目を終えたとばかりに、香澄の肉感溢れる肉体に埋もれ、抱きかかえられるように沈んでいく。最後、香澄が俺の顔をその胸に優しく押し付け、こう呟いた。
「楽しかったわ。貴方は私の……最高の好敵手(ライバル)よ。また戦いましょ。」
「…………。」
俺はその言葉に満足した。
(ふっ。好敵手は人妻……か。悪くないかもな。)
心地よい敗北の中、俺はこの先香澄と何度も戦う、そんな予感がしていた。
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