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Love Romance Saga レンシャ記1

Love Romance Saga レンシャ記1

 聖王ミルトが開きし、千年の王国ロマリア。魔を退けし、輝ける大地。
 しかし、聖王の威光も、一大陸を占める、広大な国土を覆いきるには及ばない。煌々と照る灯火の光が、部屋の隅の暗がりに呑まれるように、首都ダイヤモンドキャッスルを離れた大陸外縁部では、魔の色が、滲むようにして人の世を侵食していた。
 大陸北部に広がる草原地帯、シュメイルステップもまた、人と魔が混在する領域だった。


 晴れ渡る青空の下、背の低い草に覆われた緑の丘に、シュメイル人の集落が一つあった。
 動物の皮で作られた、遊牧を生業とする彼ら特有の、組み立て式の家が40ほど立ち並んでいる。シュメイル人の集落としては、大きめの部類だ。
 家々に囲まれて形成された広場には、数頭の馬が放されていた。
「それじゃあ、薬草探しにいってくるね、おじいちゃん」
 年の頃は10代半ばの一人の少女が、そう言って馬の群れに近づいた。彼女の顔を見た愛馬が、嬉しそうに駆け寄ってくる。少女はすり寄ってくる愛馬を撫でてやりながら、慣れた手つきで馬具を装着していった。
「あまり遠くへ行ってはならんぞ、レンシャ」
 広場の片隅に設えたベンチに腰かけ、老人達と談笑に興じていた、腰の曲がった老爺が、少女――レンシャに応えた。孫娘にお決まりの言葉をかける姿は、好々爺然とした佇まいであるが、白い眉の下にある眼は、年齢の衰えを感じさせない鋭さを見せていた。老爺は、集落を束ねる長でもあった。
「わかってる」
 レンシャは、祖父に明るく答えると、愛馬の上にひらりと飛び乗った。
「行こっ、ティルっ!」
 温かい眼差しを向ける老人達に手を振り、レンシャ達は風のように駆けだした。


 村を飛び出したレンシャは、目的地に向けて、更に馬を飛ばした。腰を浮かせて膝で馬の肩に乗るような姿勢を保ち、手綱をとる姿には、騎馬民族にだけ許された熟達による美しさがあった。
 民族的な柄が染め込まれた、ひざ丈の上衣が、風を孕んで後ろにたなびく。乗馬の邪魔にならぬよう、両脇で腰まで切れ込んだスリットから、すっきりと締まった太ももが覗いた。
 愛馬のティルが大地を蹴るリズムに合わせて、ティルの尻尾とレンシャの赤髪のお下げが上下に弾む。
 レンシャが膝を柔らかく使い、キュッと上がった小尻を揺らして、疾走の衝撃を吸収しているため、馬の方も、気分よく走ることができる。人馬一体となった二人は、正に風を切る勢いで疾駆した。
 一際強い風が草原を吹き抜けた。大地を埋め尽くした短い草が一斉に波打ち、緑の海原を現出させた。レンシャはこの光景がたまらなく好きだった。
 半刻ほど走ったところで、レンシャは目的の場所である林を見つけた。
 まだ走り足りない様子のティルを宥め、ゆっくりと木々の間に分け入って行った。
 湧水地を中心としたこの林には、草原には無い草や、茸が生えているので、レンシャが薬草を集めるにはもってこいな場所だった。
 探していた薬草を見つけたレンシャが、鞍から降りた。
 主人が離れて寂しいのか、ティルが薬草を摘む彼女の背中に鼻先を押しつけて甘えている。
「ティル、大人しくしててね」
 レンシャは言って聞かせるが、ティルはお構いなしだ。
「もう……」
 レンシャは苦笑しつつも、愛馬のしたいようにさせてやった。ティルなりに加減しているのが伝わってきたからだ。
「ん〜、ちょっと足りないかな……」
 目についた薬草を摘み終えたレンシャが、肩に顎を乗せ甘えてくるティルの首を撫でてやりながら、採集を続けるべく、薬草の生えていそうな場所を探した。
「あっちはどうかな……」
 木立の向こうの何かに目を引かれ、レンシャは林の更に奥へと進んでいった。
「……あっ、ティルっ、泉だよ」
 隠れるようにしてあった泉を見つけ、レンシャが瞳を輝かせた。

「誰も見てないし、いいよね」
 泉は小さくはあるが、以外に深く、腰まで浸かれそうな水量があった。湧き出したばかりの水は、底まで澄みわたっている。蛭などの生物もいないようだ。
 レンシャは思い切って服を脱ぐと、泉へと飛び込んだ。
「冷たーーい!」
 次から次へと湧き出す水は、木陰にあることもあって、草原の空気よりもはるかに冷たく、レンシャの肌を刺激した。
 体の内と外が同時に引き締まるような感覚に、レンシャが思わずはしゃいだ歓声をあげた。
 レンシャも年頃の娘なので、体の清潔には人一倍気をつかっている。しかし、今集落がいる土地には、手ごろな水場が無かったので、井戸水を使って体を拭き清めるだけの日々が続いていた。もちろん、それだけでも衛生には問題は無いのだが、こうして大量の水に体を浸けるのには、格別の爽快感があるのだった。
 レンシャは木漏れ日を受けて、キラキラと煌めく水を両手ですくい、薄い肩にかけた。水を弾く若い肌を、冷たい水が伝っていく感触を楽しんでいるようだ。
 さやさやと鳴る梢の葉擦れの音、濡れた肌が風で冷える感触、水と草木の香。一糸纏わぬ、レンシャの未だ発育途上の体は、そうした清冽な空気にも負けぬ清純さを持っていた。
 無駄な贅肉の無い体は、伸びやかな四肢を一層長く、美しく見せる。それでいて、胸や腰周りには、女性の体への変化の兆しが十分に見られ、将来を期待させるものがあった。
 レンシャはお下げを留めていたビーズの飾りを外し、髪を解くと、水の中で膝立ちになり、首を傾げて髪を洗った。
「ひゃっ!」
 レンシャが編んだ跡の残る髪を、水をかけながら指で梳いていると、後から無防備なうなじが擽られた。
「もう、ティル。だめだよ、悪戯しちゃ」
 彼女は背を向けたまま、愛馬を窘めた。
「んっ、んん……」
 うなじを擽っていた感触は、そのまま背筋を伝って、少女の敏感な背中の皮膚を撫で下ろした。
「こ、こら……えっ?」
 つい女の反応を漏らしてしまったことに頬を赤く染めたレンシャが、愛馬を叱ろうと振り向きかけると、背後ではなく、前方からブルルッと愛馬の嘶きが聞こえた。
 驚いた彼女は、弾かれたように立ち上がった。
「あ、あなた、誰?」
 レンシャが振り返った先では、薄い衣を、蔦のようなベルトで締めた妙齢の女性が、泉の渕に、上品に足を崩して座っていた。

「私? 私は、この辺りに住んでいるモノよ」
「す、すいません。すぐに出ます」
 レンシャはそう言って、泉から上がろうとした。この辺りに住んでいるのなら、泉を飲み水として使っているのではないかと思い当たったためだ。
「あら、いいのよ。水浴びを続けて、ね」
 女性は、ヒラヒラと開いた衣の裾から伸びる白い足を、艶かしく組替えながら、レンシャに優しく言った。小首を傾げて、花の茎を編みこんだ髪を弄りながら、誘うような視線も向けている。
 女同士であっても、ドキリとさせられる優美な仕草に、レンシャは急に自分が裸だったことを意識した。
「隠さなくてもいいのよ」
 そう言った女性の視線が、胸を隠そうと腕を組んだレンシャの、隙間から覗く乳房の肌や、水面に見え隠れする陰阜のかげりに注がれた。
 女性のやさしく撫でるような視姦は、怯えを呼び覚ますほどのものではなく、レンシャは立ち去る機会を失い、泉の中に立ち尽くした。女性の柔らかい美貌に、心の奥底で離れがたい魅力を感じているようでもある。
 そんなレンシャに、女性は衣が濡れるのもかまわず、泉の中に入ってきた。
 状況の変化と、両者の接近が、眠っていたレンシャの警戒心を呼び覚ました。
 草原の暮らしは過酷だ。目の前にいるようなたおやかな女性が、一人で生きぬける環境ではない。林の中は、それなりに快適ではあるが、暮らしをたてる上では大差ない。草原の真ん中に位置するこの林に、女性の存在はひどく不自然だった。
「あなた、もしかして……淫魔なの?」
 レンシャの確信を秘めた問いかけに、女性――淫魔は嫣然と微笑んだ。
 レンシャはそれを見て、淫魔とは反対側に駆け出した。

「きゃあっ!」
 逃げだそうとしたレンシャの右足に、紐状のものが巻きついてきた。出足をとられたレンシャは、泉の淵に倒れ伏した。
「な、何?」
 倒れてもなお、レンシャは前に這い進もうとしたが、まるで根が張ったように固定された足を抜くことができず、逃げだすことはかなわなかった。レンシャが水の中の足首に視線を向けると、泉の底から生えた蔦が、彼女を縛めているのが見て取れた。
 更に二本、三本と新しい蔦が伸び、レンシャの膝から下の部分に絡みついていく。レンシャは、足を軽く開き、膝をついた姿勢で地面に縫いとめられてしまった。
「あっ……や、やだっ」
 蔦は、レンシャの脚を伝って這い上り、蛇のような動きで、彼女の右足全体に巻きついてきた。シュルシュルという音が聞こえそうな蔦の動きに、膝の裏や、太腿の薄い皮膚を撫でられ、レンシャが小さな悲鳴を漏らした。
「ふふ、可愛いお尻ね」
 必死でもがくレンシャの背後に、いつのまにか淫魔が詰め寄っていた。木の精霊としての側面も持つ、ドライアドと呼ばれる種族である彼女が、蔦を使役しているのだ。
レンシャを身動きできなくしたドライアドは、しっとりとした細い指で、若い桃の実の如き張りを見せるレンシャの尻を、緩く撫でた。
「やめてっ!」
 レンシャは、焦らすような強度で尻を撫でつづける淫魔を押しのけようとした。だが、思いっきり突いた手からは、空しい感触が伝わるだけで、淫魔にひるんだ様子は無い。
「無駄よ。私達に、力づくでの抵抗が通じないのは、貴女でも知ってるでしょ?」
 ドライアドは、レンシャの手を取って薄衣の裾に導いた。
「ほら、分かるでしょ。こうして触るのよ……んっ、ふふっ」
 指先に淫魔の湿り気を感じ、体を硬直させたレンシャに、ドライアドは楽しげに囁いた。
 淫魔で、同性とはいえ、他人の陰部を触らされる恥ずかしさは処女の身には耐えがたく、レンシャは熱いものに触れたように手を引いた。
「あら、もういいの? じゃあ、今度は私ね」
 ドライアドの指が、お尻の割れ目に沿って滑り、レンシャの秘裂に添えられた。
「やだ、離して!」
「暴れないで。優しくしてあげるから……」
 ドライアドは言葉どおり、なんとかドライアドを振り放そうとしているレンシャを、横から静かに抱きとめると、繊細な指使いで彼女の薄い花弁を摘んだ。
「あうっ、はあっ」
 他者に触れられたことのない秘処を、淫魔の熟達した指技でまさぐられ、レンシャは息を詰まらせた。
「ああっ、やっ、いやぁ……」
 経験はなくとも、健康に育った少女の粘膜は、淫靡な愛戯にしっかりと反応し、甘い痺れを生み出している。
 初めて遭遇する、体の内から湧き上がる衝動に、純朴な少女は戸惑いを隠せない。
「貴女のお花、薄い花びらがたくさんあって、結構いやらしい形してるのね」
「なっ……、あうっ、やだ、抓まないで」
 性器の形を揶揄され、襞を数えるように抓まれ、レンシャは泣きそうな声で懇願した。
 ブルルルッ
「ティル!? 助けて、ティル!」
 主人の危機に、怒りをむき出しにしたティルの嘶きが辺りに響いた。愛馬の存在に、勇気を取り戻したレンシャが、さっきまでティルのいたところへ向かって、助けを求めるように手を差し伸べた。
「ティル……?」
 だが、レンシャが手を伸ばした先には、彼女同様――いや、それよりひどく、体中を雁字搦めにされたティルが横たわっていた。
 レンシャのためなら、狼ですら蹴散らす駿馬も、幾重にも絡みつく強靭な蔦を断ち切ることはできず、悔しげに息を荒げ、前足の蹄で地面をかいていた。が、その抵抗もすぐに止むことになった。どうやら、蔦の一部に咲いた花から、鎮静効果のある成分が出ているらしかった。
「安心なさい。怪我をさせるようなことはしないわ。眠っているだけよ……」
 ドライアドはレンシャの正面にまわり、宥めるように胸の中にかき抱いた。
「それより、淫欲の蜜の味を、一緒に楽しみましょう」
 レンシャが何かを言うより早く、ドライアドが彼女の唇を奪った。
「んっ、むぅっ、んんんんっ……」
 ドライアドの舌が、虚をつかれたレンシャの歯列を割って、その口内に這い込んだ。
 ねっとりとした女性的な動きで口腔を舐めまわされ、レンシャがくぐもった声を漏らす。
「んっ、ふうぅんんっ……」
 レンシャの舌に、花の蜜を溶かした、極々薄く水で割った果実酒のような味のする、ドライアドの唾液が塗りつけられていく。鼻から抜いた呼気には、濃密な花の香りが溶け込んでおり、レンシャの意識を痺れさせた。
「んっ……、ふふ、美味しい」
 思う存分、処女との接吻を楽しんだドライアドは、口づけの間に、軽い自己主張を始めていた、レンシャの可憐な乳首を悪戯っぽくつついた。
「やっ……」
 レンシャが腕で胸を覆い、屈みこんで体を隠すような動きを見せる。
 が、ドライアドは、レンシャの腋に片腕を差し込んで抱き起こし、逃げることを許さない。
「綺麗な色……。分かるかしら、貴女が少しずつ花開いていくのが。さあ、力を抜いて、綺麗に咲かせてあげる」
 ドライアドはレンシャを抱き寄せると、空いている方の手で、彼女の慎ましい乳房を、下から支え、あるいは脇から寄せるように、やわやわと揉みしだいた。
 あくまで優しく触れる愛撫に、レンシャは体の芯が熱を帯びていくのを感じていた。
 ドライアドの体からは、常に良い香りが立ち上り、柔らかい感触がしっかりと自身を支えてくれている。耳元で囁かれる声は、甘く、透きとおり、耳に心地よい。目を開けば、優しい美貌が微笑んでいる。
 レンシャはドライアドの抱擁に、恐怖を忘れ、いつしか身を委ねつつあった。
「んむぅ、あむっ……んはぁ……、ああぅ」
 ドライアドは、レンシャの体を正面から抱きよせたまま、解すように全身を撫で擦り、何度も唇を重ねた。
 馥郁たる香りと、甘味を備えたドライアドの接吻は、耐性の無い乙女の心をどんどん溶かしていった。何度目からか、レンシャは接吻の度、口腔に残ったドライアドの痕跡を、無意識に舌の上で転がし、味わうようになっていた。
「私の蜜を、もっと味わってみたい?」
 陶然とした様子のレンシャを前に、ドライアドはおもむろに立ち上がり、そう言ってレンシャに更に一歩、歩み寄った。
 レンシャの視界を、水に濡れた薄衣を張りつかせた、ドライアドの白い太腿が埋め尽くした。ただでさえ肌理の細かいドライアドの肌は、水を滴らせて一層艶を増している。
 ドライアドの芳香にあてられ続けたレンシャには、短い裾の向こうから香る、ドライアドの匂いに抗う術は無かった。
「そう、そうよ。いいわ……」
 おずおずと舌先を出して首を前に伸ばしたレンシャを、裾の内に招き入れたドライアドが、満足げに腰を揺らした。
 レンシャはドライアドの声に応え、懸命に舌を伸ばし、ドライアドの蜜を啜った。その姿には、もはや同性の股間に顔を埋めることへの嫌悪は、いささかも感じられなかった。
 存分に蜜を吸わせ、レンシャを自分の香りで魅了したドライアドは、一端後ろに下がると、頬を紅潮させたレンシャの背後にまわり、彼女への責めに回った。
「こんなになって……」
 ドライアドはレンシャの鼠蹊部に手を添え、腰を後ろに突き出させると、水中で彼女の秘裂を撫で擦った。
 割れ目に沿って食い込むドライアドの指に、水ではありえないぬめりが伝わった。
「ううんぅ……、やだぁ……、うっ、ああん」
 ドライアドは右手の指で、くなくなとレンシャの秘処を捏ねつつ、空いた左の手で、脇腹や腰骨といった、レンシャの側面を撫でまわした。
 ゾクゾクと背筋を這いあがる快感と、腰骨に広がる痺れに、レンシャの腰が落ちていく。纏わりつくように自身を責め続けるドライアドの腕に、レンシャが縋る様に掌を重ねた。
 そのレンシャの手首を、泉に木陰を投げかけていた樹木の枝から伸びた蔦が、無情に絡めとる。
 両腕を蔦に引き上げられたレンシャは、無防備に体を曝け出したまま、ドライアドの指戯に、腰を折れんばかりに反らし、悶え続けた。
 ドライアドの手は、執拗なまでの優しさで、レンシャの心身を苛んだ。姫処に添えられた指も同様で、決してレンシャの中には踏み込まず、表面だけを焦らし続ける。
 汚れを知らぬ身のまま、レンシャは未知の性感を教えられていった。
 逃げ場のないレンシャの体に、官能の熱だけが溜まっていく。
 ヒクンヒクンと震えるレンシャの腰が、水面を波打たせた。
「あううっ、ああんっ、んんんぅ!」
 乳房の先と、股間にある、尖りきった性感の蕾を摘み上げられ、レンシャの頤が反り返った。
「可愛い声、もっと聞かせて……」
 ドライアドの蜜酒のような唾液を含んだ舌が、レンシャの耳の周りを舐めまわし、敏感な耳朶がいいように味わわれた。
「んっ、んむぅ、ああぅうん、んんぅ……」
 レンシャが必死に首を捻り、ドライアドの口づけをねだった。
「んんんううぅっ!!」
 唇を合わせた途端、摘ままれていた二種類の突起を強く捻られ、レンシャが悲鳴とも嬌声ともとれる叫びをあげた。
「ふふふ、可愛いわぁ。もっと可愛がってあげるからね」
 ドライアドは蔦の拘束を解くと、脱力してクタリとなったレンシャの体を抱え上げ、泉の外へと場所を移した。

ドライアドが視線を向けると、泉のほとりに、柔らかそうな草や苔が、幾重にも生い茂った。
ふかふかとした弾力のある即席のベットに、されるがままに寝かされたレンシャは、甘えるようにして、覗きこんできたドライアドの首に抱きついた。
淫魔による絶頂を味わわされ、淫気に侵されたレンシャは、耐えがたい孤独感や寂寥感に苛まれている。目の前の優しげな淫魔との抱擁だけが、彼女の心を、束の間だけとはいえ、癒すことができるのだった。

 完全に陥落したレンシャの心身を、ドライアドはじっくりと時間をかけて犯し続けた。
 片足だけを抱え上げ、レンシャに開脚を強いると、自らの弱点を擦りつけていく。ドライアドの成熟した花弁が、まっさらなレンシャの花びらと絡み合い、空気と蜜が混ざる、淫靡な音色を奏でた。
 レンシャの華奢な体を、ドアイアドは磨くように舐め上げた。会陰や足の指の間のような、普段風すらほとんど触れないところに舌が触れると、レンシャは丸く絞り出すような声で呻いた。
 女性型淫魔と、少女の情交は絶え間なく続けられた。
 甘えてくるレンシャに、ドライアドは己の蜜と香り、甘美な快楽を惜しみなく提供した。
 抵抗なく、素直にドライアドの愛戯を受け入れていくレンシャに、淫魔もまた溺れ始めていた。
 互いに唇を吸い合い、性器を擦りつけ合う二人は、さながら溶け合った一つの塊のようだった。

 木漏れ日が透け、風が吹き抜ける木々の間に、レンシャの甘く可憐な嬌声が響き続けた。
Love Romance Sagaのアルフレッド君じゃない主人公のお話です。
ながくなりそうなので、とりあえず前編を投稿します。
例によって前半はあっさりめ、BF要素がほとんどありません。申し訳ない。
後編には、BF的な用語とかを出していくつもりなので、ご勘弁ください。

今回、いつか入れようと思ってた挿絵を入れてみました。いかがでしたか?

>>オパイさん、no nameさん、高木さん
今回ダスティン達、おなじみの人はお休みです。

>>1147さん、空想職人さん
書き取り、お気に召していただき、うれしいですw

>>MMVSさん
こ、この感じニュータイプか? なんで続きの展開がわかった?w

ネタバレになるかと思い、一応黙っていましたが、
この作品は某有名名作RPGのキャラや世界観を参考にして書いています。
女戦士も多分そのうちでます。


※反省
語り口を変えると、キャラの性格が出にくい。自分の筆力が恨めしい。orz

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