帯状の触手が私の体に絡みつく。
艶めかしく濡れたそれは、胸もお尻も、あそこも、舐めるように愛撫してくる。
ベットの上で、私の体は蹂躙され、シーツに多くの染みを作る。
癖になるような、病的な快感。
しかしそれには、大きな代償を払わされる。
気づいているのだ。絶頂のたびに多量の魔力が奪われていることは。
私が蓄えた魔力は、実に膨大だ。
まだ残ってる魔力を使えば、充分にこの敵を打倒せる。
この淫らな夢を終わらせることができる。
なのに、出来ない。
もう少し、もう少しだけこの快感を味わいたい…
そう思っているうちに快感はより深いものに変わり、私の力を奪っていく……。
自分でも信じられないぐらい、甘くいやらしい声をあげながら、私の意識は闇に沈んでいった………
クレマ様……
***
裸の女がシーツに埋もれ、ヒクヒクと痙攣している。
その体は汗で輝いていた。下腹部は更にたくさんの体液で濡れている。
息は荒く、甘い。
女はつい先ほどまで魔女だった。
しかし、今はもう少しの魔力も持っていない。
「ごちそうさま、なかなか美味しい魔力でしたよ」
ベットの傍の暗闇から染み出てくるように、ひとりの男が現れる。
「魔力は全部頂きましたから…今度は僕が直接犯してあげましょう。
夢の中で触手に煽られるだけじゃ物足りないでしょう?
君の大好きな男のモノで、魂まで全て奪い去ってあげますよ」
女性はその言葉に答えない。
ただ、ひどく乱れた様子で、男の一物を見るだけだ。
男はゆっくりと女に覆いかぶさる。
男はオゴネクという淫魔だった。
魔女ばかりを狙い、淫夢で魔力を全て奪い取った後に直接体を蹂躙する。
病的な快楽にあてられた魔女たちは、オゴネクに全てを奪いつくされる。
オゴネクはつい最近この国にやって来た淫魔だ。
それにも関わらず、既にこの国の著名な魔女がオゴネクに力を奪われ、殺されている。
オゴネクの硬く巨大なペニスが、女のどろどろに濡れたそこに触れる。
女はそれだけで大きな嬌声をあげた。
淫魔の毒とも言うべき淫気が女の体を犯しいてるのだ。
ゆっくりとペニスが女に埋まっていく。
濡れた肉がペニスを柔らかく、絞めつけながら飲み込んでいく。
女はそれだけで乱れ狂う。
「おぉ…これはなかなか素晴らしい……
魔女よりも淫魔として生まれていれば大成したかもしれませんね。
どうせ、私をいかせてもどうこうする力は残ってないんだ…楽しませてもらいますよ」
オゴネクはゆっくりとのたうつように腰を動かす。
硬いペニスが膣内をなぞり、かき混ぜ、突き上げる。
女は簡単に何度も達してしまう。そのたびに生命力がオゴネクの体に吸い取られていく。
目に見えて女が衰弱してきた。オゴネクは構わず腰を動かす。
「ふふ…本当に素晴らしい体ですね。
衰弱しても男をもとめていやらしく絡みついてくる…我慢できませんね。
そろそろ中にぶちまけさせて頂きましょうか…」
腰の動きが速くなる。
女の熱く濡れた肉がペニスを貪り、しゃぶりつく。
オゴネクのペニスを精液が駆け上がろうとする。
大量の力が精液に溶けていく感覚と共に。
「これは…!!」
気づいた時には、遅すぎた。
ドクッ、ドクッ、ドクッ、ドクッ!!!!
大量の魔力と生命力が溶けた精液が、ペニスから溢れ出す。
多大な快感を伴いながら、射精はなかなか止まらない。
「くそっ!! どういうことですかこれは!!
確かに魔力は全て奪い取ったはず…絶頂による呪縛も行ったはず!!」
「ふふっ、つまらないこと喚いてないで、精液出すの止めたらぁ?」
女の雰囲気が先ほどまでと様変わりしている。
いや、別人になっている。
先ほどまではスレンダーなショートカットの女だったのに、
今、オゴネクの精液を下半身で貪っているのは長い黒髪の女だ。
その肌は白く透き通るようで、非常に扇情的な体つきをしていた。
今まで投げ出され、震えていただけの脚は、しっかりオゴネクの腰に絡みつき、引き寄せる。
「なんなんですかあなたは…!!」
「あらー、淫魔食いの魔女クレマをご存知ないかしら?
淫魔に狙われそうな女の子に術を仕込んで、こうやって淫魔を奇襲してるの。
圧倒的有利な立場だったはずが、こうやって、良いように精液搾られて、堪らないでしょう?
あなたが今まで奪ってきた魔力も生命力も全て、私のもの。
気持良く、犯し殺してあげる。
ねぇ、それにしてもさっきの射精、まだ終わらないの?」
「…黙りなさい」
ようやく射精が止まる。
魔力と生命力がオゴネクの体から流れ出したが、まだまだ余裕があった。
しかし、淫魔であるはずの自分が、人間ごときから抗いがたい快感を受けているのは我慢ならなかった。
「…良いでしょう。もう小細工は無しです。
起きてるあなたに淫夢を見せることは出ないし、
あなたも今から何か術を仕込むことは出来ない。
淫魔食いの魔女だかなんだか知りませんが、
私が他の淫魔とは違うことを教えてあげましょう。
気持良く死んでください」
オゴネクはクレマに唇を重ね、柔らかい唇に舌を這わす。
クレマの体が小さく揺れる。
クレマはオゴネクの体に手を回し、グラインドするように腰を動かす。
先ほどまでとは比べものにならないくらい、貪欲に濡れた肉がペニスに貪りつく。
その動きに合わせるように、ペニスがクレマの体の奥に突き当てられる。
いやらしい大きな音が辺りに響く。両者の体を快感が貫き、揺さぶっていく。
肉と肉が絡み合い、互いの快感を増幅する。
激しく絡み合いながらの犯し合いは、実力が拮抗しているように見えた。
いくらかの時が過ぎたとき、クレマは乱れた息で甘く囁いた。
「ぷはぁっ…んっ、さすがは幾人もの魔女を食べてきた大物…とても良いわ…」
上気した頬は赤く、淫らな笑みを浮かべたクレマはまるで淫魔だった。
「だけど…ふふふ…私に勝つほどの実力じゃなかったみたいね、オゴネクさん?」
オゴネクの腰に絡みついていた脚が、一層強くオゴネクの腰をクレマの方へ引き寄せる。
そして、クレマの方から叩きつけるように腰が動き始めた。
淫魔の体に破壊的な快楽が叩きつけられる。
「っ…そんな動きをして…自分がイッてしまっても知りませんよ?」
「心配いらないわ。私が一回イッてあなたに呪縛を掛けられる前に、
あなたは狂ったみたいに射精して死んじゃうから。
さっきも大事な力が溶けた精液止めるの大変だったでしょう?
今度はもっといっぱい出るから楽しみにしててね。
んっ…たっぷり我慢した分、濃くてドロドロした精液をいっぱい私の中に出せるわよ」
連続して叩きつけられる快感に、オゴネクに限界が近づいてくる…
(まだ、体力も魔力も余裕があるが……ここで大量に力を奪われるわけにはいかない…
だがっ……くそっ…!!)
ペニスから粘着質で濃厚な精液が噴き出る。
一瞬で膣内も胎内も精液で溢れかえり、どろどろしたそれがクレマの体に染み込んでいく。
「あああっ…すごいすごい。
馬鹿みたいに濃厚な精液出しちゃって…淫魔が人間風情に欲情して、死ぬまで精液出すのってどうなの?
まだ死なないとか思ってる? 甘い甘い、このまま、最後まで、全部搾り取ってあげるから」
先ほどよりも濃密な力が、先ほどよりも長い時間、オゴネクから抜けだしていく…
「………」
信じられない状況だった。
淫魔と魔女、お互いに相手へ凶暴な快感を刷り込みながらも、
優勢に立っているのは魔女だった。
正常位にも関わらず、艶めかしく腰を動かしながら幾度となく淫魔の精液を搾り取る。
多くの魔女達から奪い取った生命力と魔力は凝縮され、全てクレマに飲み込まれていく。
力に満ちたクレマに対し、ひどく衰弱したオゴネクはもう死期が近いように見えた。
「さぁて…そろそろ、仕上げに入りましょうか。
あなたの魂も精液に溶かして、抜いてあげるからね」
「……そうですね、仕上げに入りましょう」
「え…何?」
衰弱した様子で腰だけを動かしていたオゴネクの眼が魔女を見つめる。
「気付いてないのですか? だとしたらあなたはとても愚かな魔女だ。
淫魔の精液は非常に強力な媚薬なのですよ」
「愚かなのはあなたの方よ、オゴネクさん。
淫魔食いの魔女である私がそれに対してなんの対策も取ってないと思う?
淫魔の毒に対する抵抗力がついてる私には、そんなもの効かないわよ」
「いいえ。あなたは短時間にあまりに多く吸収し過ぎた。
自分でも本当は分かっているのでしょう?
体中が熱くなって敏感になっていること…秘所の奥は燃えるように熱くなり、
乱暴に犯されるのを望んでしまっていること」
「ふふ…もし、そうだとして、どうなるの?
もう死にかけのあなたに私はいかせられない…」
「そうですね、このままあなたを倒すのは無理です。
あなたの体に完全に毒が回るのを待ったら、このざまですよ。
大した抵抗力です。ご褒美として最後に良い夢を見せて差し上げましょう」
「もう黙って。すぐとどめを…」
そこで魔女の意識は、暗転した。
***
私の体に、偉大な兄上がのしかかっている。
どういうこと? 兄上は既にこの世にいないはず…
「ああぁっ、あぁんっ!」
愛おしい兄上のモノが私の体を貫いていた。
力強く兄上が腰を動かすたびに、焼けつくような、とろけるような快感が私の意識を翻弄する。
幼いこの体はあまりに快感を鋭く感じすぎる。
「だめっ、兄上、いったい、これはどういう…くぅっ…」
こんなことは有ってはならないはずなのだ。
伝統ある魔術師の家系で、近親相姦など。
「クレマが可愛いのがいけないんだよ…僕はクレマを愛してるんだ。
クレマも、こういうことをずっと望んでいただろう?」
「それは…っ!!」
更に奥の方まで兄上のモノが私を貫く。全身が歓喜している。
もういってしまいそうだ…
「クレマ…そろそろ出すよ…僕の子を産んでおくれ」
兄上の動きが激しくなる。私は際限なく高まっていく…!!
「兄上ぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!!!!」
絶頂と共に私の意識は混濁していった…
目覚めたときに見えたのは優しい兄上ではなく、
ニヤニヤと私を見下ろす淫魔だった。
***
「おはようございます。
すごい乱れようでしたね?
幼い頃、自分の兄をそんな対象として見てたんですか?
兄上ぇぇぇぇぇぇぇぇぇ、なんて叫んでイッちゃって。淫魔食いの魔女なんて名乗ったあなたがですよ?
面白いじゃないですか。それで私に呪縛されてね?
はは、私ぐらいのレベルの淫魔になると、起きてる相手にも淫夢を見せる手段を持ってるんですよ」
既に多くの魔力を取り戻し、回復したオゴネクはクレマを嘲笑う。
「っ…!! 騙したわね…きゃっ!!」
それに対し、クレマは何もすることが出来ない。
夢の中で絶頂させられ、呪縛され、全く体に力が入らない。
その体をオゴネクは乱暴に犯す。ぐちゅぐちゅと音を立てて、愛液が病的に溢れ出す。
先ほどまでよりずっと雑な攻めにも関わらず、耐えることが出来ない。
それでもクレマに出来るのは一方的に叩きつけられる快感を享受することと、
心だけでも屈しまいとオゴネクに罵声を浴びせることぐらいだった。
「勝負なんですよ? 騙すぐらい当り前じゃないですか。
起きてる相手に淫夢を見せられないと言った私の言葉を信じた、あなたが馬鹿だったんですよ。
まぁ、それでも、なかなか頑張ったと思いますよ。
もう少し淫魔の毒に耐性が強かったら、私が負けていましたからね。
惜しかったのに、残念でしたね。気持良くしてもらった上に、大量の力が手に入るんですから私は満足ですけど」
「ふざけるんじゃないわよ…どうしてくれるのよ…蓄えた魔力が…」
「知りませんよ。気持ち良いんだからいいじゃないですか。
イクの我慢すれば魔力の放出も抑えられますけど、
ブラコンの変態女には無理でしょうね」
「っ……このっ……ああっ、だめ、やめてっ!!」
白い体が淫らに揺れ、魔力が奪われていく。
「ほら、無理でしょう?
さぁ、どんどんイッてしまいましょう。
何も考えず死ぬまで快感に飲まれていくのも、なかなか良いものですよ、きっと」
「やめて……もう…あぁっ…また…!!」
今日もまた、淫魔によって魔女達は散らされていく…
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