レジスタンス本部は、戦場と化していた
グングニル勢は攻め込み、淫魔達は男は骨と化すまで精を吸い続け、女は生け捕りにしようと躍起になっていた
「ちぃ…こいつら、もうここまで」
一人の男が、淫魔達と戦闘を繰り広げていた
男は若々しい茶髪の青年だったが、かなりの苦戦を強いられていた
それもそのはず、多勢に無勢、男一人に淫魔は3人だった
今にも男は、狩られようとしていた、が
「ジノ!大丈夫か?」
その男に加勢する影
「スーク先輩!?もう大丈夫なんですか?」
ジノと呼ばれた男はスークを見て驚きの声を上げる
「ああ…しかしまさかこいつら、ここを直接攻撃してくるとはな」
「奴ら、今回はかなり本気みたいです、今のところ死者は出てませんけど、精気を吸われて衰弱状態になってる仲間も結構います」
「死人が出ていないだけ幸いだ」
「スーク!ジノ!」
そこにアキ、ライ、ラムト先輩が追いついてくる
「大丈夫?ここは私達に任せて、スークとジノは入り口の方に行ってみて」
「アキ、大丈夫なのか?」
「恐らくこの襲撃の指揮官がいるはず、そいつを倒した方が早いわ」
「……わかった、ライ、ラムト先輩、いいですか?」
「了解だ」
ライは力強く頷く
「ここは私たちに任せて、お前とジノは先に行け」
ラムト先輩も構えながら告げる
「すいません、行けるか、ジノ?」
「大丈夫です、行きましょう、スーク先輩」
「よし、じゃあ後は頼みます!」
僕とジノは二人、周りを囲む3人の淫魔の間を突っ切り、先へと進んだ
「よし…俺たちも行くぞ、アキ、ライ」
「了解です」「任せろ」
残った3人は、戦いを始めようとしていた……
「フフフ…レジスタンスというのも所詮は人間、他愛のないものね」
戦いの中…一人の女性はそれを眺め、微笑む
彼女の長いロングの黒髪が風でなびく
「人間達ももう終わり…この時代に生き残るのは淫魔なのよ」
「そうはいくか」
「!」
彼女は気づかなかった、背後にいる男に
「お前…私に気づいていたのか!?」
「ああ、お前から感じる気はテオナのものと同じ…極淫魔のものだ」
男、スークは本部の地下通路から一回外に出て、そこから再び戻ってきたのだ
「そうか、お前がスークか…イージス島では散々邪魔をしてくれたらしいな?」
「お前は…口の極淫魔、クーだな?」
「その通り、お前の噂は聞いているよスーク、手合わせ願いたいと思っていたところだ」
口の極淫魔…クーは自身の纏っているマントを翻し、その身を包んでいる蒼のレオタードを露にする
「お前に私の攻撃を耐えることができるか…?行くぞ」
クーは告げるが早く、僕の目の前まで接近してくる
「くっ!」
速い…逃げようと身を引こうと思ったがそれは適わなかった
クーは素早く僕の両肩を掴み押し倒してしまったのだ
「極淫魔の前から、まさか逃げられるとでも?じっくり食べてやるよ」
「くそ…」
瞬時に僕のペニスをズボンから取り出し、手の中で弄ぶ
「うっ…」
口の淫魔とはいえ、他の部位で気持ちよくならないはずがない、ましてや彼女は極淫魔
手の中で軽く擦られれば、僕は強制的に高められていく
彼女は仰向けになっている僕に体をすり寄せる
極淫魔から発せられる淫気は半端なものではなかった、それは僕の脳髄を直撃し、甘く揺さぶった
彼女は更に僕を激しく求めるかのように口づけを交わしてきた
「っ―――!!」
一瞬、僕の意識が爆ぜた
彼女のディープキス――舌が絡められた瞬間、股間に爆発的な刺激が来る
まるでわかっていると言わんばかりに、彼女は僕の亀頭を指先でクリクリと刺激する
「口の極淫魔のキスともなれば、それだけでも射精してしまう代物だ…これで終わりだな」
口は塞がれているはずなのに、僕の脳の中に響くクーの声…
「ん―――――――ッ!!」
そして彼女の人差し指の爪がカリカリと軽く先端をなぞった瞬間、僕の腰は跳ねた
ビクビクッビクッ!!
溢れる精液…僕の悲鳴すら彼女の口の中に吸い込まれていく…
「ん……イキがいいな」
唇を離し、彼女は僕に告げる
「ふふ…答える余力もないか?案外拍子抜けだったな」
何も言わず目を閉じている僕を見据え、彼女は僕の頬に軽くキスをする
「では、トドメだ…私の糧になれること、誇りに思うがいい」
彼女は一端僕から体を離すと、僕のペニスを自分の顔に近づける
両手で根元を固定し、イッたばかりだというのに固くなり、我慢汁が先端から溢れるそれを自分の口に寄せていく
「お前の生命はすべて、我が口の中に…」
ペニスを半分ほど飲み込み、軽くちゅう、と吸う
ドピュピュピュピュピュピュピュッ!!
僕の精液が、命が吸われる―――――
だが、これは罠だった
「ん………ぐっ!?」
精液を余すことなく口から吸い取ったクーは、立ち上がり苦悶の表情を出す
「こ、これは……!?まさか……」
彼女は自分を抱きしめるように両腕を抱き、苦しそうにもがく
僕は目を開け、ゆっくりと身を起こした
「精の中に淫魔に対する毒を仕込んでいた……口から精を摂取するお前には、猛毒の筈だ」
「がはっ……こんな手を使うとは……!」
「極淫魔クー、イージス島での借りは、これで返した、お前はもう眠れ…」
クーはうつ伏せになり、その場に倒れる
「くっ…スーク、グングニルはまだ終わらない、私を倒しても、あと3人の極淫魔がいることを忘れるな」
「すぐに倒してみせる…こんな戦いは、もう終わらせる」
「フフフフフ…お前に出来るかな、スーク……………」
その言葉を最後に、クーは事切れたかのように動かなくなった
そして、黄色い光が彼女を包み、消していく…淫魔は大気に還ったのだ
「ぐっ…さすがに、諸刃の剣だったか……」
ガクッと膝をつく、極淫魔に2回精を吸われたのははっきり言ってかなり堪えた
「だが、これぐらいしないと、これからの戦いは生き残れないのか…敵は、極淫魔だけじゃないんだ」
城の方を見ると、何人かの淫魔が退避しているように見える
とりあえず、この戦いは僕達の勝利で終わったようだ―――
続く
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