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第1章 僕にその手でイかせというのか

ある街の一角の路地裏。男たちのミイラが転がる中で嬌声が響く。
男の上になり、腰を振っているのは淫魔の女王、エル・グラノシス。
「ゥン!!いいわぁ!!今日の精気は格別ね・・・、フフフ・・・」
男達は退魔士の中でも一流に数えられる人間達だった。
だが、それでも人間とこの魔を統べる者の差は歴然としていた。
圧倒的な能力で、完璧とも言える連携を粉砕し、ありとあらゆる攻撃を
その魔力で弾き返す。かろうじて生き残った者の精気を吸い尽くし
モリガンは最後のデザート・・・いや、メインディッシュに狙いを定めた。
肩で息をしてガタガタと震えている青年・・・この中でも一際若く見える───
優秀な「気」の使い手であった。
・・・あくまでその実力は「ニンゲン」にしては・・・だが。
訓練され、練り上げられた人間の気はさぞ極上のものだろう。
そのままエルは彼を押し倒し、その漲る精気を吸い取り始めた。


青年、「雷島 省吾」は薄れていく意識を何とか留め、状況を確認する。
淫魔が自分の精気を貪り、体内に取り込んでいくのがわかる。
自分が幼い頃から中国で、仙人とも呼ばれる人に師事し、修行に明け暮れた
お陰かその年齢で気の流れを目視する事が出来た。
ただ、それが判ったところで、彼にはどうしようもなかった。
己の気を体内に留めようとしても
淫魔の吸引の力が強く、自分の死が忍び寄るのがはっきりと判る。
体内の気を高めて体からより上位な気を練りだす事で何とかしのいでいるが
それももう限界に近い。今までの人生が走馬灯のように走る中で
彼は師の教えを反芻する。訓練された思考は諦めという感情を排除していた。
 「房中術」
薄れゆく彼の意識ににその言葉が掠めた。

「房中術」
男と女が交わる事によりにより、男の「陽」の気と、
女の「陰」の気を交わらせ、気を循環・増大させる秘術である。
しかしこの目の前にいる淫魔からは精気が一切放出されていない。
魔族の気や魔力のキャパシティは常に放出・浪費し続けるしかない人間と違い
ほぼ無限に近く
精気を体内に留める事により己の力として蓄え、行使する事が出来る。
だが、どのような淫魔を相手にしても気を放出させる方法が
一つだけある。相手をイかせる事だ。どのような魔族相手でも
イってしまえば、気を放出させずにいられない。
その言葉が頭を掠めるとほぼ同時、無意識のうちに
体勢を入れ替え、その秘所に必死に自らの腰を振り続けた。


テクニックなど考える余裕も無く、ただ獣のように何度も何度も
自分のそれを叩きつける。
死と隣り合わせの快楽は消える前の蝋燭の煌きのごとく省吾を奮い立たせた。
何十回という性交をこなし、体を昂ぶらせていたこと、そして何よりも油断しきっていた事がエルにとって不運だった。
思わぬ反撃に軽い絶頂に達してしまう。
その隙を逃す省吾では無い。
放出している気を自分の体に取り込むと同時に今現在淫魔に吸い取られている気とリンクさせ「円」を作った。
淫魔の気を取り込み自分の体の中で浄化・練成し、淫魔に送り込む。
そして淫魔も清浄な気を淫化させまた省吾に送り込む。
陰と陽の循環するその円はまさしく生命の輪廻を体現する「房中術」のそれであった。
「わ、わたしがこんな奴に・・・くそ!クソ!!殺してやる!!」
淫魔としてのプライドを酷く傷つけられたエルはそれに気がついていない。
騎上位で激しく腰を動かし、膣を肉棒に絡ませ、精気を啜り取ろうとした。
「必死だな。」その様子を省吾は嘲り笑う。
「直接殺してしまえば済む事を・・・くだらない自尊心からお前は俺に負けるんだ。」
省吾の挑発に怒りが頂点に達したエルはありとあらゆる性技を、それこそ人間の限界を超えた快楽を叩き込む。
省吾の体から大量の精液が搾り取られ、快楽に体を捻ろうとも、省吾の魂ともいえる部分は快楽を遮断し房中術を淡々と行っていた。
円はやがて少しづつ歪な形を取り始めた。すなわちエルから省吾に放出される気は太く、逆に省吾からエルに放出される気はどんどん少なくなっていく。
だが怒りで正気を失ったエルはそれにすら気がつかない。
やがて省吾の受け取る気は滝のように強く、放出する気は糸のように細くなっていった。
真っ青だった省吾の顔が生気を取り戻し、逆にエルは気の大半を失い、息があがって腰の動きが遅くなってきた。
人間とは違い魔力(淫魔の気)そのもので構成されているといってもいい
淫魔は気=生命力、体力に直接つながっている。


テクニックなど考える余裕も無く、ただ獣のように何度も何度も
自分のそれを叩きつける。
死と隣り合わせの快楽は消える前の蝋燭の煌きのごとく省吾を奮い立たせた。
何十回という性交をこなし、体を昂ぶらせていたこと、そして何よりも油断しきっていた事がエルにとって不運だった。
思わぬ反撃に軽い絶頂に達してしまう。
その隙を逃す省吾では無い。
放出している気を自分の体に取り込むと同時に今現在淫魔に吸い取られている気とリンクさせ「円」を作った。
淫魔の気を取り込み自分の体の中で浄化・練成し、淫魔に送り込む。
そして淫魔も清浄な気を淫化させまた省吾に送り込む。
陰と陽の循環するその円はまさしく生命の輪廻を体現する「房中術」のそれであった。
「わ、わたしがこんな奴に・・・くそ!クソ!!殺してやる!!」
淫魔としてのプライドを酷く傷つけられたエルはそれに気がついていない。
騎上位で激しく腰を動かし、膣を肉棒に絡ませ、精気を啜り取ろうとした。
「必死だな。」その様子を省吾は嘲り笑う。
「直接殺してしまえば済む事を・・・くだらない自尊心からお前は俺に負けるんだ。」
省吾の挑発に怒りが頂点に達したエルはありとあらゆる性技を、それこそ人間の限界を超えた快楽を叩き込む。
省吾の体から大量の精液が搾り取られ、快楽に体を捻ろうとも、省吾の魂ともいえる部分は快楽を遮断し房中術を淡々と行っていた。
円はやがて少しづつ歪な形を取り始めた。すなわちエルから省吾に放出される気は太く、逆に省吾からエルに放出される気はどんどん少なくなっていく。
だが怒りで正気を失ったエルはそれにすら気がつかない。
やがて省吾の受け取る気は滝のように強く、放出する気は糸のように細くなっていった。
真っ青だった省吾の顔が生気を取り戻し、逆にエルは気の大半を失い、息があがって腰の動きが遅くなってきた。
人間とは違い魔力(淫魔の気)そのもので構成されているといってもいい
淫魔は気=生命力、体力に直接つながっている。


その淫魔が息切れを起こすという事は、すなわち───
ぶつり
とうとう省吾の気の供給が完全に断たれた。
我に返らざるを得なくなったエルは自らの状況を瞬時に把握してしまった。
「こ、こんな無様な・・・」
豪!
エルが言い終わらぬうちに省吾の肉棒に高濃度に圧縮された気が纏わりつく。
やがてそれは肉棒に巻きついた蛇の形を取り、エルの膣を食い荒らすがごとく暴れ廻った。
「ひぎぃぃぃぃぃぃぃ!!!」
もはやエルは白目を剥き、与えられる快楽に無様に転げ廻る事しか出来なかった。
肉棒が抜け落ちた後も、蛇は執拗にエルを責め続けた。
「あああああぁぁぁぁぁ!!許してぇ!!死んじゃう!!死んじゃう!!!」
省吾の足にすがりつき許しを乞うその姿に夜の女王としての威厳はもはや感じられない。
それを無視して押し倒した後、省吾は止めを刺すべくエルのアナルに肉棒をぶち込んだ。
「あああああ!!ま、まさかぁ!!やめっ・・・」
再び生み出された蛇が一気にエルの腸をかき回す。
2匹の蛇の絶え間ない陵辱に気絶すら許されず、ただひたすらに何十回という凶悪で一方的な絶頂を味わい続けた。
その様子を醒めた目で見つめながらも、未だ体に残る膨大な気の量に心地のいい酔いの様な物を感じて身を委ねていた。
だが人間のキャパシティを遥かに超えたこの大量の気は、時間がたてば自分の体から抜け出て発散してしまうだろう。


・・・いい入れ物が目の前にあるじゃないか。
2匹の蛇を消滅させ、気絶した淫魔に手をかざす。
浄化させた気を淫気に戻せないまま取り込めば淫魔は消滅してしまう。
だが、淫魔としての体質を反転させれば───浄化させた気を取りこめるように体を作り変えてしまえばどうなるか・・・
 答えは人間の気は取り込めなくなり、淫魔の気を吸い取る事しかできない
「人間の奴隷」に成り下がる。
解りやすく言えば人間は反転した淫魔の気を好きなように吸い取る事が出来るが
この淫魔は人間から気を摂取する事が出来なくなる。
こうなった淫魔は人間に飼われ、大抵はただの性奴隷に成り下がるか、研究のために死ぬまでエグイ実験に付き合わされることになる。
だが省吾は「気」の貯蔵庫として、自分が強力な技を使うための燃料として、
この淫魔を飼う事に決めた。

やがて気は再び彼女の元に戻り、エルは今までの表情とは違い安らかな顔で
寝息を立て始めた。
だが、次に起きた時、彼女の表情は再び絶望に染まるのだろう。
省吾は彼女を背負って、夜の闇に消えた。

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