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県立南校BF部 (5)

俺 vs 麗菜

 体勢を立て直したと言いたいとこだが、正直、俺の股間はメルトダウン寸前だ。
 乳首やらケツやら、男としては素直に感じて喜べないような場所をさんざんに弄ばれて、アブノーマルな性感帯を次々暴かれちまったからだ。俺が、女どもを相手にどんな戦術で戦ったところで、恥ずかしい汚点を突かれて一発逆転、M男として調教されるリスクがある。
 だが、虎穴に入らずんば虎児を得ず、ここは攻めていくしかない。

 女どもが、俺の様子をうかがうように、周囲を取り囲んで旋回している。さながら獲物を狙う猛禽類だ。
 それを見ているだけで頭がクラクラして、下半身を吸い寄せられそうになる。我ながら、そこらのエロガキみたいで恥ずかしいが、メスどもの野性的な狩りの表情に、どうしようもなくオスの本能が刺激されてしまうのだ。
 麗菜の奴が、ふいに俺の鼻先で、ビキニのブラをペロンと外す。
 童顔に不釣合いな、熟れた果実のような胸が、俺の前にペロリと差し出される。
 鼻の下が伸びてくるのが自分で分かる。
 そんな俺の様子を女達がクスクスと笑う。
 髪をかきあげながら、三人の女どもは入れ替わり立ち代り、まるでファッションショーのように、俺に裸体を見せびらかしにやってきた。

(分かったよ、分かったから、もういいかげんにしろっ!! お前らが顔も身体も魅力的な女の子だってことは、俺様の股間のナニにかけて認めてやるよっ!!)

 俺は必死こいて精神を集中させ、本来の雄らしい闘争本能をかき集めた。
 そして、姑息な作戦には頼らずに、その瞬間に目の前にやってきた女に向かって人差し指をつきつけ、正面きって堂々と宣戦布告した。
「まずは、お前からだっ!! 覚悟しとけっ!!」
 目の前にいたのは童顔の悪魔娘だった。俺が最初にKOすべき憎き敵は、麗菜に決定した。

「ふふ、あたしを選んでくれてありがとう。さっきのカズって人みたく、すぐにトロリンコで天国にイカせてあげちゃうから、オチンチンの皮を剥いてを準備しておいてね、可愛い包茎のお兄ちゃん♪」
 とんでもない不意打ちに、俺は固まった。
「ほ、包茎じゃねぇっ!!」
 反射的に大声で怒鳴ってから、俺は死ぬほど後悔した。
 俺の仮性包茎(だいたい勃起すりゃ普通にちゃんと先っぽまで出るんだし、セックスには関係ないはずで、そういう意味じゃ包茎と仮性包茎は全然別モノで…って……あーっ、自分で言い訳してて、メチャクチャ恥ずいぜっ!!)に、会場中の視線が集まっている。

「あたしね、包茎のオチンチンって、だ〜い好きw だっていつも皮被りで敏感な分だけ、反応が素直で可愛いでしょお? いっぱいいっぱい、感じてくれるから、もっと愛してあげたいって気持ちになるの♪」
「だ、だから包茎なんかじゃねぇって言って……」
 思わず小声になる俺。
「ほら、入れていいよ、お兄ちゃんの包茎ペニス」

 いいように羞恥プレイに持ち込まれてしまったが、ここで油断するわけにはいかない。
 麗菜の奴が、また素股のような罠をしかける可能性は大いにある。 

「心配しなくても大丈夫だよ、ちゃ〜んと、あたしのオマンコにお兄ちゃんの***を入れてあ・げ・る♪」
「イッ………っっ!」
 包茎とからかわれてフル勃起したチンコに、少女の指があてがわれる。
 竿の胴回りの太さを測るように握られた直後、皮が一気に先端へ引っ張りあげられた。
 膨らんだ亀頭全体に、むりやりに包皮が覆い被される。
 もちろん完全勃起したチンコが、皮に納まるはすがない。
「ひっ……うぐっ!!」
 痛みのあまり、思わず上半身をそらせる俺。だが麗菜の奴はお構いなしだ。
 稲荷寿司みたいな格好にされちまった肉棒が、残酷な小悪魔の両手で執拗にモミモミと弄ばれる。
「ほ〜ら、やっぱり包茎だねぇ……」
「は……離せよ、この変態っ!!」
 何とか自分の逸物を奪還した俺は、とっさの復讐心にも突き動かされて、麗菜のヴァギナめがけてペニスを突き立てた。

「おらっ、どうだっ!?」
 陰核にジンジンと響かせてやるべく、俺は腰をピストンさせた。
「ふふ、すご〜い♪」
 麗菜は余裕の表情で、ニコニコしている。
 まさかと、下半身を確かめるが、今回は間違いなく素股ではない。
 ちゃんと納めるべきところに、俺の武器は納まっていた。

 素股なんて卑劣な技を使うくらいだし、どうせ大したモンじゃないだろうという先入観は間違いだった。
 麗菜の名器が、俺の肉槍を全包囲から膣壁で締め付ける。
 雌液のシャワーで滑らされた俺のペニスから、蕩かされるように我慢汁が搾り取られる。
 亀頭の先端はくすぐるように、根本の方は搾り取るように、自在にスクロールさせて男のモノを入れ食いするヴァギナの魔力に、俺としたことが入れたばかりで苦戦を強いられつつあった。

 しかし、俺は腑に落ちなかった。麗菜は楽しげに嬲っているが、満たされる雰囲気には質的にあまりにもほど遠いのだ。

 漏らさないように、ピストンを緩めざるを得ない情けないオスを嘲笑するかのように、麗菜の奴はみずから腰を動かし始めた。
 正直、立ち対面の体位で、それをやられると、視覚的にも男には来るものがある。
 犯すか犯されるかの勝負で、男の自分が押されている。しかも相手は二つも年下の少女なのだ。
「ず、ずいぶんと余裕じゃねぇか?」
「もちろん、こんなの余裕余裕っ! でも、お兄ちゃんの方はもうテンパりまくりって感じだねぇ? 無理もないか…だって、お兄ちゃんは包茎なんだもん。いっつも自分の皮で守られてるのに、オチンチンを剥き出しにされて、女の子のグチョグチョのオマンコの中で虐められちゃったら、気持ちよすぎてイッちゃいそうなんでしょう? 包茎の男が早漏ってのは、一万年と○千年前から決まってるんだよ。だから我慢せずに、あたしの中でイッちゃおうか、ね、包茎で早漏でドMのお兄ちゃん//」

「お、俺は、包茎でも早漏でも、ましてやドMなんかじゃねぇーってのっ!!」

 俺の抵抗に、麗菜はふーん、そうなんだ、と意地悪く微笑んで、「じゃあ、もっと絶望的な気分にさせてあげる」と、俺の逸物を自分のヴァギナから引き出してしまった。
「お兄ちゃんは、三対一であたしたちと闘わなきゃならないの? それ、忘れてないよね?」
「ま、まさか……ちょっ……」

 抜きとられたペニスが、そのまま明日香のヴァギナに挿入させられた。
 一回、二回、三回、明日香が腰をクネクネと動かす。麗菜のモノよりも固くて、男をとことん搾り取るマシーンのような膣の感触に、俺は眩暈がした。
 だが、気力を取り戻し、明日香に反撃を加えようとした途端に、再びペニスは宙に放り出されて、今度は美紗の中へとダイビングさらせれてしまう。
「あっ、あが……やめっ……うっ………」
 三人の敵の間をローテーションで回され、休むことを許されずに闘い続ける剛直は、すぐにオーバーヒートしそうになった。その一方で、敵は十分に休息をとり、高潮を鎮めてから挑んでくる。
 まさに多勢に無勢。
 いくらオスの生殖器が機能的/形状的に本来アグレッシブなもんであっても、三対一でメスに襲われれば、いいように嬲られつづけるしかないことを思い知らされた。

「そろそろ頃合みたい。トドメはあたしの手で刺してあげるね、お兄ちゃん」
 麗菜が表面張力だけで何とか持ちこたえてるみたいな俺のモノを、素股に挟み込んだ。
「カズ君を天国に送った、あたしの奥義だよ♪ お兄ちゃんも、すぐにオマンコに入れてる幻想にひたって、腰を振っちゃうから楽しみにしててね♪」
「く…っ、くそったれ、素股なんかで、イカされてたまる……かよ」
 カリ裏に吸い付く絶妙の角度で、少女の足があてがわれる。
 亀頭冠から上が、牽引されるように弄られると、竿から浮きあがっちまいそうになる。
 締め上げられたペニスから浮き出る我慢汁が、容赦なく肉棒全体に摩り込まれて卑猥な粘着音を立てる。
 麗菜は、俺の我慢汁を太腿全体に塗すと、左右の腿をずらしてスライドするように竿を擦りあげ、クビレを挟みこんですれ違うたびに、亀頭と竿の境目をスリスリと締めあげて、我慢汁を供出させ、さらには精液を搾り出そうとしやがった。

「ほら、一人で気持ち良くなっちゃっていいんだよ。どうせオマンコに入れてもらったとこで、全然なんだからw」
 男(それもBFファイター)にとっては、ペニスの存在意義を否定されるかのような、この上なく屈辱的な台詞だ。

「あーあ、ヘタレの三流校なりには頑張ってたけど、これでお終いね。麗菜の素股に絶えられる男なんて見たことないもん。ましてや包茎君じゃあねぇw まぁ、しょせん包茎にBFはムリってことよ。こんど対戦に出るときは、その前に病院で割礼してもらうべきね。いくら洗ったところで、恥垢の匂いするようじゃ、恥ずかしいものねぇw」
 羞恥プレイで加勢するつもりなのか、明日香が聞こえよがしに俺をなじってくる。
「もう我慢しなくてもいいんですよ。さぁ、麗菜の技をご賞味ください」
 美紗の奴が、最後のお別れとばかりに、俺の頬にキスをしていく。

 相変わらず、クソ生意気なメス犬どもだ。
 俺はこのときに、麗菜のある特徴を確信していた。この娘は、腰振りじゃ倒せない。
 おそらくは、男に下半身を貫かれても、気持ち良くなれない体質なのだろう。
 それなら、勝つ方法はいくらでもある。そういう女には、そういう女の責め方があるのだ。

 俺は、ペニスを太腿で絞められたまま、麗菜の背中に腕をまわして優しく抱きしめると、
「ごめん」と耳元で精一杯優しく囁いた。「ごめん、俺が悪かった。下半身じゃないんだよな」
「え〜っっ、お兄ちゃんったら、ナニ変なこと言ってるんですかぁ?」
「うるせぇ〜っっ!! お前の弱点は見切ったって言ってんだよっ!!」
 麗菜の上半身をほとんど水平にして抱きしめると、俺はその唇をムリヤリ塞いで、両手の十本の指で髪を撫で、背中を抱きしめ、まるでこの世の終わりを迎えた恋人たちのような激しいキスをしてやった。首筋と鎖骨にもキスの嵐を浴びせ、とにかく両手で彼女の細くて小さい体を抱きしめて、あらん限りの愛撫をしてやった。
「やっ……」と恥ずかしげな表情を見せて、俺のナニを締め付ける太腿の力が抜けたのが、麗菜のジ・エンドの始まりだった。
 俺は熱く滾ったみずからの牡槍の狙いを陰核に定めると、一気呵成で粘膜を擦り合わせた。
 二人分の体液が、足と足の合間からこぼれ落ちて煌いた。
「んっ……お兄ちゃん……や……やぁ……」
 その一言は、おそらく俺だけにしか聞こえなかったろう。それほどに消え入りそうな、か細い喘ぎだった。

 俺のカウパーをはるかにしのぐ量の淫らな密が、女体から零れ出す。

 審判の笛がなり、麗菜の敗戦が電光ボードに表示された。
 残る敵は、あと二人である。
う〜ん。一人称は失敗だったかもしれない。

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