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悪夢の館 第7章

「見つけた・・ここだ。」
僕はあれからずっと屋敷の中を歩き回っていた。僕は鍵を開けると地下へ進んでいった。地下は一本道で周りは研究に使う道具が並べられていた。一番下に着くと、そこには一人の女性が立っていた。大きな胸と黒い瞳、黒くて長い特徴的だった。髪は一つに束ねている。
「ようこそ・・私が淫魔達の女王・・カトレアと申します。」
「女王・・」
この女性がこの事件の元凶なんだ・・
「ここまでついたご褒美に貴方に見せたい物があります。」
「見せたい物?」
女王は手を叩くと天井からカプセルが降りてきた。中には女性が一人入っている。僕と同じ赤く長い髪をしていて、胸が大きい・・中にいるのは僕が知っている人だった。
「いかがです?」
「お母さん・・」
「そうです。貴方の母のマリーです。随分前からここに囚われていたのですよ。」
お母さんは15歳で僕を産んで世話をしていてくれたが、僕が5歳になった時突然姿を消した。それからはお父さんが育ててくれたけど、お父さんも3年前に行方不明になった。
「これからこの女を淫魔化させようと思っていたところですよ。貴方の目の前で・・うふふ。」
女王は近くにあるレバーを引こうとしている。あれが引かれたら多分淫魔ウィルスがカプセル中充満しちゃうんだ!
「お母さん!」
「きゃあ!」
僕は女王がレバーを引く前に彼女を突き飛ばし、カプセルを開けてお母さんをカプセル中から出した。
「お母さん!お母さん!」
「ん・・マオ・・」
「大丈夫しっかりして!」
「大丈夫よ・・こうして貴方が・・」
お母さんは僕の背中に手を回して僕を抱きしめた。
「私に犯されに来てくれたんだもの。」
「え?うわ!」
お母さんは僕をしっかり抱きしめると僕のペニスを足で挟んできた。
「大丈夫カトレア?」
「はい、お気使いありがとうございます。女王様。」
「え!?」
「そうよマオ・・私が淫魔の女王なのよ。驚いた?貴女達マオを抑えておいて。」
いつの間にか後ろにはフレアとミントがいて、僕の手を持ち上げた。
「さて・・私に何か聞きたいことはあるかしら?マオ?」
「どうして・・どうしてお母さんが淫魔の女王なんかに・・」
「あの人が私を淫魔化させたのよ。」
「あの人?」
「私の夫つまり貴方の父親、シャールにね。」
「お父さんが?」
「そうよ・・あの人が淫魔ウィルスの生みの親よ。そして4年前私を淫魔にした張本人。」
「お父さんはどうしてるの?」
僕がお母さんに聞くとお母さんは少し躊躇って僕に話してくれた。
「貴方ももう12・・言ってもいいわね。あの人は私が殺したわ。」
「え!」
「あの人が死ぬまで私は精を絞り取ったわ。うふふ・・あれは楽しかったわ。」
「そんな・・」
「さて、マオ。貴方はワクチンが欲しいのよね?その2人を元人間に戻すために。」
僕は首を縦に振るとお母さんはカトレアに指示を出した。するとカトレアはアタッシュケースを持ってお母さんの前に行った。ケースを開けると中には試験官が一本あり中に液体が入っている。
「貴方が欲しがってるワクチンよ。」
目の前に僕が求めていた物があるなのに、何もできないなんて・・
「あげるわ。」
「え?」
「だけど、一本しかないからどっちを人間に戻すかは貴方次第よ。」
「そんな・・」
僕はフレアとミントを二人とも人間に戻してあげたいのに・・僕が悩んでいるとお母さんが口を開いた。
「最も二人が人間に戻りたいかが問題よね。」
「え?どういうこと?」
僕がお母さんに聞くとフレアが僕の手を叩いた。
「あ!」
僕はワクチンを落としてしまった。試験官は地面に落ちて割れてしまった。
「フレア何するのさ!?」
「気持ちはありがたいけど人間になんか・・戻りたくないのよ。」
「どうして!?」
「マオ・・貴方は子供だから知らないでしょうが、ガーディアン支部で女性がどんな扱いを受けているか、知らないのですね。」
「どういうこと?」
「支部で訓練が行われるのは知ってるわね?」
「うん。」
僕はフレアの質問に答えるとフレアは僕に信じられないことを言ってきた。
「じゃあ、支部の男達が訓練と偽って女性をレイプしてることは知ってる?」
「え?嘘・・」
「本当よ。地下室に呼び出しておいて女性が来たら自由を奪って、声が出せないよう轡をつけて集団で犯すのよ!私もミント何度も犯されたわ!」
「どうしてそのことを支部長や隊長に!」
「言えると思う?その二人レイプしてきたのよ!」
僕は信じられないことを聞かされて、淫魔とガーディアンズどっちが正しいのかわからなくなってきた・・
「マオ、あんたはそれでもあたし達に人間に戻れっていうの?好きでもない男に犯され続けろっていうの!?」
「違うよ!僕は!僕はただ・・」
「そこまでにしなさい。」
お母さんが突然僕達に言ってきた。カトレアが書類を持ってお母さんの所に来た。
「連絡が入りました。研究所で捕らえていた女性を全員淫魔化させることに成功。淫魔ウィルスも完成したようです。」
「ふふ・・じゃあそろそろ作戦を実行に移しましょうか。マオ、悪いけど貴方には暫く眠っていてもらうわ。」
お母さんがそう言うと、ミントが突然僕の唇を奪ってきた。舌を入れずに唇を重ねるだけだけど、何だか体中の力が抜けていく・・それに目の前が暗くなって・・
「んっ・・ふぅ・・気を失いました。」
「御苦労さま。証拠が残ると面倒だわ、この館を灰にしてマオは館の外に爆発に巻き込まれない所へ連れて行って。」
「了解しました。」

















僕は目を覚ますと任務で来たとき、ミント達と一泊するために作った野営地に居た。今までのは全部夢だったのかな?・・ううん夢なわけない。あれは現実なんだ!
気絶する前にお母さんが言ってた作戦が気になる・・嫌な予感がする。その前に何て報告すればいいんだろう・・誰に話しても信じてもらえそうにない。そうだ館に何か証拠が残ってれば!僕が急いで館に向かったけど唖然とした。
「そんな・・」
館は跡形もなくなっていた。日記やメモなどは全て灰になってしまったようだ・・僕が持っていた日記も奪われたみたいだ。ここにいてもしょうがない帰ろう。そしてありのまま報告しよう。












翌日街に帰ってきた僕は支部長に館であったことを報告した。
「君はふざけているのかね?」
「ふざけてなんかいません!本当なんです!」
「では何か証拠があるのかね?」
「それは・・」
「もういい。君は明日から北部の支部に行ってもらう。」
やっぱり信じてもらえなかった。当然といえば当然なんだけど・・僕は家に帰ると、北部に向かうため旅の準備を始めた。ここから北部の支部までは半月ほどかかる。
旅の準備はしっかりしていかないと・・途中で国の中心部の街に寄るから本格的な準備はそこでしよう。














さて遠いけど頑張らないと・・このまま歩けばすぐ隣町に着く。今日はそこで一泊しよう。
「あの子は?」
「予想通り地方に飛ばされたようです。」
「そう。うふふ馬鹿な奴等だわ。あの子の言うことを信じていればいいのに。全員準備はいい?決行は今夜よ遠慮はいらないわ、女は淫魔化させて男は全員死ぬまで犯すのよ!」
「はい!」
今回もエロシーンはないです。申し訳ありません。

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