「ん……タ…タイチぃ…ゥ〜…ッ」
アカリがタイチの上から体を引き起こすとと、ヅブゥ…っとイチモツが股間から滑り落ちる。
とぷっ…とぷっ…股間からとめどなくタイチの負け汁を吐き出しながら、アカリは倒れたままのタイチに手を貸して起つのを手伝おうとする。
「…帰ろ? このままじゃ体冷えちゃうよ。寮に帰ってさ…一緒にお風呂入ってよ」
いつもと変わらぬ態度を繕おうとするアカリの優しさ。
祠の灯に揺れる瞳を、真っ直ぐ見つめ返せない。
淫相撲で負けた。毎日毎日稽古を欠かさない自分が。淫魔を土俵から追い出してやると決意した自分が。昔取った杵柄という程度で、今は稽古もしていないはずのアカリに。
相撲のガップリ四つで、負けた。倒された。悔し涙を見られた。そして、こうして気遣われている。
地面に積もった腐葉を、握り締める。
「アカリ…もう一番だっ!」
「あァっ、もォッ!」
半ば予期して恐れていた流れに、アカリが思わず悲鳴を漏らす。
「い、一番勝負って約束だったしさ?あ、あたしもう疲れちゃったかな〜…なんて…次はきっと負けちゃうし…」
消え入って小さくなるアカネの声が、逆にそうは思っていないことをハッキリと告げてしまっていた。
「もう一丁だ!俺は…俺は!お前なんかに!負けてらんねぇんだよッ!」
「……っ。な…なんかですか…」
ポニーテイルをフラフラ揺らしながら両拳を腰に当てると、アカリは仁王立ちでタイチを振り返った。
「……なんか…ね。」
上気した頬。カチンときたらしくキュと結ばれた唇。何かの決意をした光を宿して揺れる瞳。
「いいよ。もう一番ね?やろう。やってあげる。がっぷり相撲だよ?言っとくけど、アカリさん手加減とかできないからね?」
「〜ッ!要らねぇよそんなもんっ!」
売り言葉に買い言葉。
タイチもアカリのセリフに顔を真っ赤にしながら、先に土俵に戻る。
「タイチ、そこ、どいてよ。」
「…?」
アカリは、ポニテを縛り直しながら土俵に上がり、タイチ側の仕切り線までやってくると、ツンと言い放った。
「タイチがいたそっちが東でしょ。さっきの相撲であたしが勝ったんだから、今度はあたしが東。タイチ関は格下の西土俵へどーぞっ?」
「……〜〜〜っ!」
「何よ?文句ある?言いたいことがあるなら言い返したら?『西河族アカリにがっぷり四つの力相撲で寄り切られた南海族タイチ?』」
痛烈な一言。
「どっちが東か」は、単なる嫌がらせの言いがかりだ。であっても、正々堂々の相撲で負けているタイチに反論は許されない。
今さっきの失言のオカエシだとばかり、気分良さげに鼻を鳴らすアカリ。
その横を通って、土が全く乱れていないアカリ側の土俵へ入るタイチ。
先ほどまでの優しく温かい空気はどこへやら、二人は仕切って額をゴチンと合わせると、真顔で睨み合う。
「今度は油断しないからな…」
「そうだね。タイチは油断さえしなけりゃアカリに勝てるもんね」
両足を広げて体を前傾した仕切りのまま、舌を絡めあい唇をむさぼりあう両力士。仲睦まじいルームメイト同士、喧嘩することだってあるが、こうした普段と違う立場での勝負は、いつも以上に二人の心を快楽へと揺さぶっていく。
んく…ちゅぷッ…ぬるッ…んぅッ…
時に目をきつく閉じ、時に相手を見つめ、舌を絡め、かわし、圧し込みあい、互いに唾液を相手の中へ流し込み合う。既に一番を取って股間は十二分に温まっている。喧嘩キスは、ウォームアップというより宣戦布告みたいなものだ。
どちらともなくネットリと糸を引かせながら唇を解き、改めて仕切りの手足を構え直す。
「時間いっぱい…マッタ無し…!」
タイチが気合の入った声をかけた時、再びアカリが突っ掛かった。
「マッタァ!…皮剥けよ皮ぁ…!」
タイチの闘志を煽り、自分にもハッパをかけるような男口調で、包皮チェックを要求する。
「〜ッ!? …くそ…ッ!」
ニマニマ嬉しそうなアカリを前にして、左拳は仕切り線に付けたまま、右手で股間をまさぐるタイチ。
確かに皮は、一度射精してしまったためかカブリ状態に戻ってしまっていた…。歯をくいしばり、それをシッカリと剥き直す。
とぷ…とぷぅ…。
昼間、同様に「取組前に包茎を剥け」と指摘を受け、大敗を喫した女淫魔レイナとの勝負。それをわざと思い出させるアカリの台詞に、タイチのイチモツから再びガマン汁が先走る。
「おっし、ちゃんとムケたかな?」
「……っ!」
「じゃ改めて…見合って見合ってェ〜…油断も無しよ…?」
「……」
睨み合い、前戯のキスの間にしっかりと合わせた呼吸を確認しながら、二人同時に拳を二字口へと落とす。……ダダンッ!!力強く土俵を叩いて拳を跳ね上げると、二人は鋭く前へと立ち合った。
ハッケヨイ!
今回は、タイチの方から組みに動く。アカリの締まった脇下に無理矢理ねじ込んで右下手。次いでアカリの腕を引き込むように左上手。前の一番と同じ右四つをタイチが注文し、アカリが受けて立った形だ。そしてさらに−−−ゾボボッ!
「ドスコイッ!」
「んァッ…ノコッタァ!!」
白汁とガマン汁でヌルヌルのイチモツを、先ほど味わわされたばかりのアカネの股間へと勢い良くねじり込む。何から何までさっきと同じ。陰部も組み合わせた、淫相撲の右四つがっぷり充分。
「ハッケヨイ」の声を合図にせず、拳を打って立ち合ったことも含め、タイチの相撲は完全本気モードだ。同じ体位で今度は雪辱してみせる!という意地を濃密に発し、それを肌で感じたアカリも闘志を昂ぶらせる。
「ノコッタァ…ノコタッ」
「ノコッタ!…ケヨーイ!ノコッタ!」
互いに(キナヨ…)(ソッチコソ!)と矢声を掛け合いながら、股間で組み合っている敏感な部位をねじって責め合う。
グチュッ…ヌボッ…ゾボッゾボッ…ヌッチュゥ…
激しく動けば相手に大ダメージを与えられるだろうが、秘部責めに夢中で足下がお留守になれば、一発で土俵に叩き付けられての敗北が待っている。摺り足をわずかづつ動かして、優位な組み位置を互いに争って探しながら、ヌチヌチ…と股間では性感でせめぎ合う…淫相撲の肝、四つ身での競り合い。
「ッァアッ!!セィッ!セァッ!サァ!サィッ!!」
ガップリ四つ身から先に仕掛けたのも、タイチだった。前の一番の無念を晴らすべく、自ら相撲を作っていく。一瞬、アカリが足を運び遅れたのを狙い撃ち、ケツの肉をヒュボとすぼめてガニマタに股間を叩き上げると、己の膝で相手の膝を押し開脚を強いて激しく寄り立てる。
ヅボッ!ゾボッ!グチュ!ギュプゥッ!
「あッ!アァッ!くぅッ!ノコッ…アッ!」
一歩…二歩!今まで以上の密着を、自分のタイミングでなく強いられて激しい衝き上げにあったアカリは、膣を震わせながらタイチに土俵を奪われてしまう。だが、三歩目をタイチが踏み込むかどうかの間際で、タイチの肩に顎を噛ませ直して腰を取り戻し、どうにか踏ん張ってこらえる。
「ァァッ!…ノコッタァ!!」
「〜ッくぅぅッ!!」
全身から牡の匂いと共に汗を噴き出すタイチ。二の腕を膨らませ、腿を張って力ずくで寄ろうとするが、アカリの腰はキッチリ落ちきって寄りを許さない。イチモツの締め付けも激しさを増し、無理にガブれば射精の不安もチラつく。(クソッ…さっき射したばっかだろ…ッ!)長めに取った仕切り前戯が悔やまれてしまう。
「〜っ…!」
これ以上の無茶な寄り立ては危険とあきらめ、内心歯ぎしりしながら腰を落とし直すタイチに、
「セェァ!ハッ!!ハッ!ハァッ!!」
休ませない!とばかり、今度はアカリが猛然と寄り返す!
ズニュッ!ズンッ!ズンッ!!ズンッ!!
タイチの厚い胸板にひしゃげて圧し掛かる白い乳房の肉弾。タイチはガニマタに開いたままの足裏で土を掴んで、寄らせまいと踏ん張る。−−−両者の身の丈はほぼ五分。腹筋を伴いながらもキュッとくびれたアカリの腰だけを見ると、全身くまなくく筋肉が付いて胴回りもなかなかのマッチョ、タイチの方が有利に思えるが…
ズンッ!ズズンッ!ズズンッ!
一合ごとに増していくアカリの寄りの重み。巨乳と爆尻の慣性を十二分に活かす村相撲の体捌きは、回を重ねるにしたがって勢いを増し、タイチに堪えきれないものへと化けていく。
「くぁッ…あッ…ぐッ…くはッ…ァ…!ァ…!」
弓勢にそり返ったタイチは、熱い膣の中にガッチリと咥え込まれた肉棒で腰を固定されてしまい、勢いをそらすこともままならない。寄り返し!寄りっ!寄りっ!ズゾゾゾッ…一歩…二歩…三歩…四歩ッ。タイチはがっぷり組んだままアカリに力負け。寄り身で体をズズズズズムッと運ばれてしまう!
「どッ…どうだァーッ!…ノコッタァ!?ノコッタァ?」
寄り相撲に競り勝った!土俵を奪い取った!タイチと真っ向勝負の相撲で優位に立ったアカネは、抑え切れぬ快哉を上げる。
「うォーーーッ…くッソォァオアアアアア!!!」
悔しさのあまり答えることもできず、顔を真っ赤にしながら先走り汁をアカリの膣内に垂れ流してしまうタイチ。鍛え込んでいる「今の稽古」が、ルームメイトの「昔の特技」に蹂躙されていく−−−屈辱の咆哮。
ズマッ…
タイチの寄りがアカリに踏ん張ってこらえられ止められたのに対し、アカリの寄りがタイチ側の土俵半ばで止まったのは、明らかにアカリの意思によってだった。
依然がっぷり右四つ充分のまま。アカリがタイチの尻をグッと掴み直す。アカリが寄りを止めてくれたことで、タイチは、もう一度腰を落とすチャンスを与えられる。両者の体から湧き上がって土俵に充ちる湯気、全身から滝と流れ落ちる汗。その汗の支流を束ねて股間から内腿を這いつたう、粘っこい淫汁の河。動きの止まり、観客がいれば力の入ったエロ相撲に拍手歓声が沸くタイミングだ。
「ハァ…ッケヨーイ!来いッ!タイチッ!ハァッ…すもっう!ハァッ…相撲ッ!」
ここで、矢声の挑発と共にズブっ…ズマッ…ズマッ…とアカリが力強く股間を押し付けてきた。
−−−互いに寄りの力を見せっこし終えた今、アカリはタイチに「淫相撲の醍醐味で決着をつけよう」と挑戦してきたのだ。
分かってるよね?あのまま寄り切ることもできたんだよ?でもタイチがまたダダこねるといけないから?徹底的に受けて?がっぷり充分文句無なしの相撲に持ち込んで?負かしてあげるんだよ!?
「ハァ…ハァッ…さ…さァッ!相撲っ…!う、受けるかッ、タイチッ…!ハァ…受けるかッ!すもうッ!?」
「ハァッ!…ハァッ!…ハァッ!…ハァッ!…ハァッ!…」
敗戦直後の射精が効いていた。立ち合い前にすぐさま勃起はしたものの、取組になるとみるみるスタミナが流れ出ていくようで、呼吸を整えるだけで精一杯のタイチ。一方アカリは、まだ一度も絶頂の天井を衝かれていないためか、呼吸が乱れても瞬く間におさまっていく。
「さ来ぉいッ!相撲ッ!」
完全に息吹の整ったアカリから、三度目の誘い。タイチから「もう一丁」を願い出た以上、勝負を受けて真っ向から競り合っているアカリの注文に…応えないわけにはいかない。
しかも、この流れでの「淫肉の力くらべ」は、相撲教本でも理想的とされる取組の展開。「油断しなけりゃ勝てるタイチ」が、受けないはずのない展開なのだ。
「…ぉ…ッ…応ッ!!」
腹を括って声を絞り出すタイチ。四つに組んだ顎の下で、アカリの肩がかすかにふるえる。がっぷり四つのセックス相撲に対する武者震いか、タイチを追い込んでもてあそぶ悦びへの期待感か。タイチの逆襲に対する不安でないことだけは、確かだった。
『ハァッケヨォオオオーーイッ…』
『−−−ンゥノコッタッ!』
タイチが気合を入れ直すために大声で叫ぶ矢声に、アカリが一緒に声を合わせることで、二戦目の締めが始まった。
ドブッ!ズブッ!!ドブッ!ズブッ!!
顎を上げ、歯を食いしばって、流れ込む汗をキツク目を閉じて追い出しながら、アカリのケツを抱かかえてタイチがガブるっ!アカリもタイチに組み付いたままドッシと土俵に根を張り、隙あらばタイチのイチモツを締め上げようと股間に気を集める。
ズビュッ!ズビュッ…ヌチュッ!
膣いっぱいに入ったままのタイチのイチモツの皮に圧し出されて、さっきの精液が陰唇から噴き出ていく。−−−アカリが挑戦してきた仕上げの相撲は、丁度今までと逆の配分で取る相撲だった。つまり、力くらべの中で隙があったらエロ技を出すのではなく−−−
「コノッ!ハァ…ハァ…イケッ!ン…いけヨッ!ハァ…感じてン…ハァ…ッだろ!ヒクついてんじゃねぇかよォゥッ…」
「アァッ…イカセてッ…イカセてよぅ相撲のヨワイタイチぃッ!相撲ヨワクテモ好きィッ…!イカせて!イカせてェッ!!」
「ん、ッ…うぁッあッ!アァッ!…くッ…クソッ!ぁアァッ!やッ…やべェッ!!?」ズビュッ…!ドプっ!
「アハァッ!タイチッ…隙アリィッ!ノコッタァ!ノコッタァーー!!」ズザザザザ…!
射精や絶頂の硬直を狙って寄り進む、技を撃つ相撲。淫肉くらべで負ければ土俵が狭くなる相撲。
「ノコッタァ!?ほらほら、いつもみたいにイカせてよォッ!」
「うァッ…あッ!アァッ!ヤッ…うァッ!」
「ノコッタァ!ノコッタァ?」
ブビュッ!!ブビュッ!!!ブビュビュビュッ!!!!!
二人ともが締め相撲前から分かっていたクライマックスへ向け、取組は一気に加速していく。
感じながらも逆転で投げる隙を与えない娘横綱アカリ、アカリの中で蕩け続けて、もう踏ん張ろうにも力を集めることすら許されないタイチ。
相撲が逆転する。ガブっていかせるタイチが痺れて棒立ちになり、逆に股を割って腰をよく落とした理想の構えからアカリがタイチをむさぼり、ガブって、ガブって、ガブって、ガブって−−−
「タイチッ!タイチッ!タイチィッ!タイチィィイッィッ!」
「ダメッ…!ア、アァ、ッ…ッ…らメッ、アッ…アカリィィィィィイイイイイイイイイイイイイッ!!!!!」
ビュブブブブブブブブブブブブブブブブブブブゥゥゥゥゥッ!!!!!!!
ズザザザッ!!!
「ハァ…ハァ…ハァ…ハァ…」
「フゥ…フゥ…フゥ…フゥ…」
立ち合いからガップリ右四つ充分のまま、一度も組み手を解かなかった二人。そして今も、依然同じ体勢。再びアカリの寄りが止まった理由を、タイチも今度は下を見て確認する必要を感じなかった。
「…………。」
【完敗】−−−
この言葉だけが胸に突き刺さる。蕩ける快感と屈辱の泥沼の中で、他に何も考えることができない。感じることができない。
「ッふぅぅぅぅぅ〜っ♪」
満足気なアカリの長いため息。四つ身にこもっていたアカリの相撲用の筋力が退いていくのが分かる。そして−−−
パァアアンッ!
組み合っていた左上手で、親しみを込めて鋭くケツビンタ一閃!
(おう!組み手解けや!オレとテメェの相撲は勝負アッタぞ!)そんな気風のいい軽やかな仕種で情愛を示すアカリに、挿されたままのタイチのイチモツがビルビルビルッ!っと痙攣する。
どぷ…ぶびゅるっ。
「きゃッ…!?」
最後っ屁のように漏れこぼれたタイチ汁が下腹の内に広がる感触に、相撲で出し尽くさなかったのかと、目を丸くするアカリ。
「〜〜〜ッ」
組み手を解かれ、全身虚脱しながら、ズルズルとアカリの体からズリ落ちていくタイチ。アカリが名残惜しそうにタイチを咥え込んだままなので、まず後頭部が土俵につき、次いで肩口が落ちる。脚はガニマタに開いたまま、まるでブリッジの様な姿を取るが、その体勢のどこにも、タイチの意思や力は残されていなかった。
最後にアカリがタイチを解放してやると、膣から抜けたイチモツは真下へ抜け落ち、タイチの股間はドシン!と二番連続で尻餅を衝く。
潤んだ目で見上げると、仁王立ちのアカリ。ニパッ…と爽やかに笑っているが、その瞳はタイチを品定めし直しているかのようで、何の色も浮かんではいない。
倒れたまま起き上がれないタイチをしばらく眺めていたアカリは、やがて口を開いた。
「さ…タイチ、勃ちなよ。アカリさん、もう一丁稽古つけたげる」
【射精 タイチ ● 寄り切り ○ アカリ 昂奮】
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