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セックスバトルダンジョン 13 再up

「この扉の向こうに、セイレーンはいるわ」
そう言ったのはシャドーだった、サウは軽く頷き、扉の前にただずむ
ウーナを倒した後、細い道を通り、扉の前まで来た
もはや残されたものは決戦しかない
「………行くぞ」
サウは自分自身に言うように言い
扉を開けた




中に入ると、さっきの部屋よりも一段と強い冷気がサウの裸体を打った
一本道になっており、下は水
少し進むと円の形をした地面があり、向こうの方にも一本道が続いている
周りにあるのは、全て水
それを確認した後、ゆっくりとサウは円状の地面に続く細い道を進んで行った
「……セイレーンがいないな」
奥の細い道のほうにも人影はない
「……いえ、来るわ!」
緊張感を含んだシャドーの声
そして突如、遥か頭上から円の真中に凄まじい勢いで水の塊が落ちてくる
それは地面に当ると急激に人型へと変化をしていく
「………よく来ました、サウ」
「……!」
サウも細い道を渡りきり、その人型へ変形していく水の塊を見据える
青く煌くロングの髪、形の良い水色の透明感がある肢体、きらりと輝く水色の瞳
全てが異彩を放っていた、それは以前戦ったサラマンダーに似ている
「お前が、セイレーンか…」
サウはその姿に魅入ってしまわなかったと言えば嘘になる
このプレッシャーは明らかに今までの敵とは違う
「フフフ、まさかミズカもウーナも負けてしまうとは思いませんでしたよ、ここまで強くなっていたとは、凄いですね」
「……………」
緊張感に押しつぶされそうになる
だが、この時点で負けていてはもう本当の負けも確定的だ
負けるわけにはいかない
「ですが、貴方に私が倒せますか?」
「……やってみるさ」
覚悟を決めて、はっきりとサウは言った
セイレーンもその姿を見て、優しげな表情を消していく
「いいでしょう…では、行きます」
もう言葉はいらない、あとは戦うだけ――
サウも構える
ゆっくりと接近してくるセイレーン
(まずは、相手の動きを封じないと…!)
サウはそれよりも早く接近、セイレーンが目の前に迫る
手首を掴もうと、手を伸ばす
ガシッ
(よし、捕らえた!)
確かな手ごたえ
だが、捕まえた手首はぬるぬるとその形状を変え、簡単に拘束から脱してしまう
(な!?)
一瞬だけ人から姿を固体の水にし、高速でサウの後ろに回る
そこでまた人型に戻る、完全な死角を突かれた状態
「貴方も戦ったことがあるでしょう、私は“スライム”の力を持っているんですよ」
「!」
「ふふふ、捕まえました」
セイレーンは両手を合わせ輪の形を作り、やすやすとサウの腰をそれで拘束する
そしてペニスにプルンとした質感の両手が触れる
「……!」
サウはあまりの手の柔らかさに硬直し、快楽に身を委ねてしまう
「どうしました?気持ちいいのですか?」
「く…」
セイレーンが優しく微笑みながら問うてくるが、今のサウに答える余裕はない
「こんなものじゃありませんよ…こんなこともできるんです」
「っ!?」
セイレーンの両手がみるみるうちに形を失い、ただの輪のゼリーのようなものに拘束された状態になる
そしてそのゼリーのプールのような空間に、サウのペニスが吸収されている
「は…くっ!」
腰を退いて抜けようとするが、セイレーンに後ろから完全に抱かれている状態では逃げようがない
「逃げないでください、ね…」
セイレーンが後ろから甘い声で囁き肩から首筋に向かって唇で吸ってくる
甘い攻撃に逃げることをやめてしまうサウ
ブルブルブルッ!
そしてサウのペニスを包んでいるゼリーのプールがバイブのような振動で波打つ
「あぐっ!?」
亀頭、裏筋、玉袋まで優しく刺激してくるその技に、サウは成す術がない
「〜♪〜♪」
更にセイレーンはサウの耳元で優しく歌い始める、誘惑の歌だ
甘い美声とビリビリと震える快感
サウの精神力は限界に近かった
「はぁ、あ…」
歌がゆっくりとサウのわずかな精神力も奪っていく
「さあ、一気に出して」
そしてゼリーが亀頭を重点的に刺激し、尿道口に入り込んできた時、サウの我慢は途絶えた
ドピュピュピュピュピュピューー!!
白濁液は、セイレーンのゼリー状の体の中へとゆっくりと吸収されていく
「んっ…さすがに、精の方も美味しい…」
「く、あああ……」
ビリビリと痺れるような快感、身悶える
「そんなに気持ちよかった…?」
セイレーンは首筋を舐めながら、甘い吐息とともに言葉を紡ぐ
「は、離せ……」
「それは出来ない相談…あなたはここで私に果ててもらいます」
セイレーンは腕の輪の形状を元に戻し、普通の人間の手にする
サウはこれで解放こそされるものの、体が痺れて上手く動けない
そうしてあお向けに優しく寝かされ、その上にセイレーンが乗りかかってくる
「く…まさか…」
サウはセイレーンを突き飛ばそうと腕を上げようとするが、力がでない
それでもわずかに動く腕を見たセイレーンは、両手で手首を掴み、地面に押し付ける
「スライムの“ここ”は通常の人間の威力の比ではないわ…フフフ」
セイレーンの腰が上がり、サウのペニスとセイレーンの柔らかく轟くアソコが垂直に並ぶ
「んっ…!」
そのまま一気に腰を落とし、ペニスは柔らかなアソコに飲み込まれていく
「がはっ………!!」
腕のゼリーの中に包みこまれた時とは比べものにならない感触
根元から亀頭まですべてを優しく包み込み、とろけるような……
だがそれだけではなく、セイレーンはゆっくりと上下に動いてきた
「うぁぁあああっ!?」
射精を急かせるその動きにサウは思わず悲鳴に近い叫びを発してしまう
「フフフ…」
セイレーンは優しく微笑むだけで、その腰の動きを微塵も止めようとしない
「や、やめろ……!」
「イって楽になりなさい、その方が幸せです」
サウの懇願を無視し、攻撃を続けるセイレーン
「あなたの精と私の体で、子を作り、それを異形とする…幸せじゃないですか?」
「何、だと…」
「新しい生命が生まれるのですよ?とても神秘的なことです…」
「そしてまた…こんなことを繰り返すのか!?」
セイレーンは眉をしかめる、何を言い出すのかと思えば
そんな顔だ
「あなたたちにも幸せなことでしょう?性欲を抑えることなど不可能ですよ…人間である限り」
「そんなことは、ない…!」
「快楽に溺れればいいじゃないですか…何が悪いんです?」
「生命は…そんな軽いもんじゃない! ぐ、ああああっ!」
腰の上下するスピードが更に速くなる、玉袋が上がり、射精の瞬間の疼きがこみ上げてくる
「綺麗事ばかり…あなたの父親であるイラクザも、そう言った果てに死にましたよ…掟に背いたために」
「お前達が、母さんをさらったから……だ……」
「……アバナ……」
セイレーンはその名前を口にすると、腰を上げペニスをアソコから解放する
「……?」
そして後ろにばっと飛び、距離を置く
「アバナ…あなたの母は、望んでこの地に来たのですよ、“復活の笛”に導かれて」
「何……」
腰が快感で持ち上がらず、なんとか上半身だけでも起こそうとする
「女がこの地に入るのは禁忌の一つ…だから罰が下された」
「どういう意味だ…」
母は、復活の笛を手に入れるためにこの地に来ただと…誰かを生き返らせようとしたのか?
「おしゃべりはここまでですよ、サウ」
「くっ」
再び体制を整えるサウ、なんとか立ち上がれるほどには回復したが、ピンチにはかわりがない
「後2回イけばあなたも消えますね、ならばその前に天国をお見せしましょうか」
と、セイレーンはうねうねと人の形状から液体が固体化したような状態に変化する
「!」
身構えるが、次の行動はサウの予想を十分に越えていた
液体がバッとコウモリのように飛び、サウの全身を覆いつくすかのようにのしかかってくる
「うあ…!?」
回避する暇もなく、サウはその液体の中に包み込まれてしまった
「私の中に入ればもうおしまい…ゆっくりと楽しみなさい」




「くっ…ここは」
立ち上がるとサウは水の中のような空間にいる
ミズカやウーナと戦った時のようなところに似ている…
ただ、一つ違うことがある
円い形状をした牢獄のようなところに閉じ込められてしまっている
脱出口は…一見するにない
「どうするつもりだ…!?」
「こうするのですよ」
唐突に帰ってきた返答、ギョッとして辺りを見回す
いきなり、セイレーンが現れたのだ
「え…!?」
いや、違う…セイレーンが、3体!?
姿はまったく一緒だが、目の色が違った
今まで戦っていたセイレーンの目の色は水色だった
しかし残りの二体は、緑、黄といった目の色をしている
「よく私達の中へと来てくれました、サウ」
緑の瞳のセイレーンが穏やかに微笑む
「お礼に最高の快感をプレゼントいたします」
黄の瞳のセイレーンがゆっくりと近づいてくる
「く…!?」
なんとか後方に下がろうとするが、水をベースにしたこの空間にまだ慣れていないサウにとっては
思うように動けないのは否めなかった
「無駄ですよ」
「!?」
いつの間にいたのか、水色の瞳のセイレーンが後ろから羽交い絞めにしてきた
柔らかい肢体が全身に辺り、気持ちよさに震える
「水の中で水形最強と言われる私に勝てると思っているのですか?」
「うあ…ぁ…」
後ろからレロレロと全身を舌で舐めてくるセイレーン
体が麻痺したかのような感覚になり、サウはもう動けずにいた
「ここはセイレーン・プール(水の遊楽)…ここに取り込まれた男はもう逃げ出せませんよ」
「その通りです…」
そしてゆっくりと近づいてくる黄のセイレーン
その瞳が間近まで迫ってくる、体の自由を完全に封じられたサウにとって、逃げる術はない
「私ともう一人…あのセイレーンはこのセイレーン・プールの中だけに存在できるセイレーン本体の中の者…」
後ろにいるセイレーン、緑の瞳のセイレーンを指差しながら黄の瞳のセイレーンは言う
「さぁ…私達3人で骨の瑞まで溶かしてあげるわ」
「くっ…」
逃げようともがこうとしても上手く力が入らず、逆に快感で痺れていく
「うふふ……」
緑の瞳のセイレーンが妖しげな微笑みを浮かべながら、両手の人差し指の爪で乳首を軽く引っ掻いたりと愛撫してくる
「あ…ぐぅ…」
「乳首、感じちゃう?気持ちいい?」
胸元でくすぐったい感覚が快感となり全身に伝染し、それがペニスにも広がっていく
「ふふ…こんなに大きくしちゃって……」
そして緑の瞳のセイレーンがゆっくりとペニスを撫でまわすように触る
「やめ……」
「気持ちいいことを否定するのはよくないですよ…」
そして5本の指の爪で亀頭をカリカリと愛撫された瞬間、サウの限界を超えた
白濁液がセイレーンプールを白く染めていく…だかその白もゆっくりと消えていく
「セイレーンプールの中はセイレーンの栄養素を取る場所にもなる…あなたの精、そのままいただきましたよ」
後ろで羽交い絞めにしているセイレーンが優しく言う、サウは意識が遠のきそうになるのを必死に押さえるのに精一杯で、聞いている余裕がない
「あと1回であなたも終わり…そんな状態じゃ敗北は必至ね」
続けて乳首を愛撫している緑のセイレーンが告げる
「3人に囲まれて脱出口もなし…諦めて最後の快感を受け入れなさい」
黄色のセイレーンはそれだけ言うと、ペニスを再び元気づかせようとゆっくりと手コキで愛撫してくる
かなり出した筈なのに、性欲は収まるところを知らない…再びペニスは元気に大きくなろうとしていた
「セイレーンプールの中の水は性欲が通常の2倍以上に高まるのよ、もともと高かったあなたの精力ならどうなるか…想像するのは簡単よね」
羽交い絞めのセイレーンが諦めろとばかりに告げてくる、なんとか意識を集中させ気絶だけは避けたサウは、相手の言葉を無視し思考をめぐらせていた
(くっ…セイレーンプール…この中から出る方法を探さないと…)
だが、次の瞬間
「うぅあっ!?」
思考を中断せざるをえない快感がペニスに走った
何だ…何かが逆流してきて、それが精を無理矢理吐かせようとしているようなこの感覚
思わず見やると…黄色のセイレーンにフェラされている
だが、ただのフェラでここまで感じるなんて…
「んん……ちゅぱ……ふふ、気持ちいいでしょ?私の必殺技ウォーターフェラは」
「何…」
「わからなかった…?ならもう一度してあげる」
そう言うと、黄色のセイレーンはプールの中の水を吸って含み、頬張る
そのままペニスの先端だけ唇で加えると…
「ッっ!?」
それを一気に吐き出し、そして一瞬で吸い上げてくる
「ぐあ…!!」
一気に襲ってくる絶頂感を必至に我慢するが、痺れるような快感は押さえられない
中に侵入し、抵抗感すら吸い上げるこの技に、身悶える
「ちゅぱ…ふふ、もう限界みたいね、トドメをさしてあげる」
「くそっ……!」
なんとか束縛から脱しようと、中に溜まっていた闇の力を解放する
「うっ!?」「あっ!」「きゃっ!?」
黒い光がサウの体から発せられ、それを嫌がるセイレーンたち
「こんなところで…負けられるかぁー!!」
そして黒い光は、サウを中心にして広範囲に広がり――――





バシュッ!!
空気が弾けたような音とともに、サウの視界にフロアが戻る
自分もその反動で弾き飛ばされる、だが衝撃はさほどでもない
立ち上がりセイレーンを見ると少し離れたところで恍惚そうな表情をしている
どうやら体内からの脱出、それに伴うセイレーンへのダメージになったらしい
まだセイレーンを倒してはいないものの、あのプールから脱出できただけでも儲けものだろう
「くっ……!私の体内から脱出するとは…そんなに快感を拒絶したいのですか」
セイレーンもなんとか立ち直り、戦う前にはなかった穏やかではない表情を向ける
「俺はお前達の思うようにはならない…いくぞ、セイレーン!」
「いいでしょう、決着をつけます…!」
セイレーンはスライム状に両腕を変質させると、それをゴムのようにサウの両腕に伸ばす
スライムはサウの両腕を包みこむとそのまま拘束のような状態に持ち込む
「ふふふふふ、またセイレーン・プールの中に閉じ込めてあげます」
セイレーンは両腕のスライムゴムを反動にし、サウに一気に近づく
完全にサウを抱きしめるような格好になり、更にサウの唇を荒々しく奪う
「………っ、ごぼっ!」
「ふふふ、ただのキスなんかじゃないですよ、溺れなさい……」
セイレーンから口移しで、スライムの体液を飲まされていく
それは中から全身の力を奪い、快楽に変換させていく…
「ははははは、私に勝負を挑んだこと、後悔なさい!」
セイレーンは高らかに笑い、サウの全身を包んだまま、騎乗位の体制に入る
そして一気にペニスをその柔らかい蕾の中に向かえる
「サウ、愛しているわ……だからイって、お願い!」
ぬちゃぬちゃとペニスが中で踊る、先端から尿道口に愛液が入ってくる感覚
サウ自身がスライムの牢獄に包まれた中、もはや逃れる術はない
だが、サウは思考の中で、冷静にいられた
「………んっ………んんんっ」
サウはセイレーンの口に、闇の力を送りこむことで快楽に抵抗する
「……………んんっ!!」
自分の力を跳ね返され、闇の力を直接口の中から全身に送り込まれる快楽に思わず目を見開く
「あああああああああああああっ!!」
口を放し、騎乗位のまま上半身だけ仰け反らせ、セイレーンは絶叫する
「まさか……私が、イカされるの!?ああああああっ」
「お前の放つ慈悲の愛は確かに心地良くて溺れてしまいそうになる…」
快感だけが迸る蕾の中で、サウは腰をゆっくりと動かし、相手に反撃を繰り出す
「だが、それはすべて偽り…偽りの力は、必ず砕け散るんだ!」
「そ、そんな…ああああああああああああああ!!!」
ひときわ高い絶叫を上げ、セイレーンの体がビクビクと痙攣を起こす
そして静かに目を閉じる
「……イクなんて、何百年ぶりかしら……忘れていたわ、この感じ……」
恍惚に身を震わせているのか、まだ静かに体は揺れている
それは挿入しているペニスを通して、サウの体にも伝わっている
「息子に仇を討たれるなんて…私の運命は最初からこうなるとわかっていたのかしら…」
「………」
「でも、覚えていて…これで戦いが終わったわけじゃない」
「……わかってるよ」
「この先に進めば、私より強い敵はまだまだたくさんいるわ…そして、あなたが求める復活の笛も」
「……ああ」
「せいぜい、気をつけること、ね………」
そして、光と共に
セイレーンの姿は、消えていった





「セイレーンが倒れるとはな、これはイレギュラーのうちに入る…」
主は静かにそう呟く、そしてそれを聞くのは、サラマンダー、エンジェル、サキュバスの三人
「くっ、次は俺に行かせてくれ、今度こそ奴を倒してみせる」
サラマンダーは悔しげにそう言う、だがそれを制したのはサキュバスだった
「待って、次は私に行かせてもらえないかしら?」
「何だよ、セイレーンが倒されたんだぞ?仇を討たせてくれよ」
サラマンダーが食い下がる、サキュバスはサラマンダーに微笑み
「安心して、トドメはあなたに預ける…でも私と同じ闇の力を持つもの、その力を見たくなったわ」
「……それなら、いいけどよ」
最後は自分が相手を倒せることで納得したのか、サラマンダーはそこで口論をやめた
「わかった、だが油断はするな、相手は仮にもセイレーンを倒したのだ」
「わかっていてよ、元祖精吸魔である私を侮らないで」
主に向かっても妖しく微笑み返し、そして闇と共にその場を去った
「サウ……あの男もだんだん、このダンジョンの秘密に近づきつつありますね」
エンジェルの言葉に主はゆっくりと頷く
「復活の笛、復讐の忍者、水の王の倒れ…イレギュラーは数多く存在するな」
「…………」
「だが、彼は本当の“真意”にはまだ気づいてはいない……」
主は口元に歪めて微笑む、その微笑みは何処か無機質でもあった





「その時が来るまで…今暫らく快楽に溺れるが良い、選ばれし者よ」






続く
(原文)
なんか大雑把ですが、とりあえずセイレーン編終了です、しかし何ヶ月かかってることやら…反省です
とにかく最後まで続くよう、頑張りたいですね

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