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傾国艶談3

 アーニャとヘレはオネロスの前に立つと、ゆっくりと、自らの肢体を見せつけるように
服を脱いだ。胸を納めていた薄布をとると、巨大な乳房があらわになった。ぶるん、と大
げさに揺れて、超絶的なボリュームをこれでもかと主張する。
「どう? 綺麗でしょう?」「僕の、さわりたい?」
 アーニャは乳房を手ですくって揺らしながら、ヘレは自らの乳房を揉みしだきながら、
そう言った。オネロスの劣情を誘っていることは明らかである。
 二人まとめて相手をする以上、主導権をとられるとオネロスが圧倒的に不利になってし
まう。オネロスとしても誘いに乗るほかに選択肢はなさそうだった。
 鉦が打ち鳴らされた。二回戦の開始を告げる音だ。
 オネロスは先手必勝とばかりにヘレに近づき、豊かな乳房に手を伸ばした。アーニャと
比べていささか性に不慣れそうなヘレを先に倒し、一対一に持ち込もうと言うわけである。
「ん……気が早いんだね」
 特に感じている風でもなく、ヘレが言った。なにせ、その乳房は大きすぎて手のひらに
収まりきらないのだ。そして、信じられないほど柔らかく、手に心地よい。揉んでも揉ん
でもまるで絞り出される果汁のごとく、甘い感触が手に伝わってくる。揉んでいる方が感
じて、果ててしまいそうな乳房だった。
 責めあぐねるオネロスを、ヘレは余裕の表情で見ている。性に不慣れというのは完全に
読み違いだったようだ。
「君、乳房の扱い方がなってないね」
 ふん、と鼻で笑うと、ヘレはオネロスの頭をつかみ、自らの乳房に押しつけた。

 柔らかい感触が顔全体ではじける。甘酸っぱい女性の香が鼻腔に満ちた。眼前の蜂蜜色
の塊に吸い付き、かわいらしいサクランボのような乳首を口に含んで吸い上げる。
「うん……なかなか……いいんじゃないの」
 強がりはしたものの、すこしずつ感じ始めているようだった。押し殺してはいるが、艶
めかしい吐息が口からもれている。
 しかし、それもまた二人の作戦であった。オネロスの視界が豊乳におおわれているうち
に、アーニャが背後に忍び寄り、後頭部に乳房を押しつけてきたのだ。文字通り挟み撃ち
である。
「ふむっ、うっ、うっ」
 アーニャの動きにあわせてヘレも強く乳房を押しつけてきたため、息ができなくなった
オネロスは苦しそうな声をあげる。
「ほーら、ぱふ、ぱふ、ぱふ……」
 ふざけた口調でヘレが言った。アーニャも乳房を艶めかしく蠢かせて首筋を愛撫する。
快楽と苦しさのなかでオネロスの意識は次第に混濁してきた。舌の動きは止まり、攻撃さ
れる一方になる。わずかながら鼻からは呼吸ができるが、空気と一緒になんともいえぬ果
実のような香りが入ってきて、余計に思考力を奪うのであった。
「見て、ヘレ。もうこんなに固くなってるわ……あれだけ隊長から搾り取られたのに……
本当に強いのね」
 アーニャがオネロスの股間をのぞき込みながら言った。ヘレは乳房で見えないので、手
探りで探し当て、さわさわと撫でてその硬度を確認する。

「ほんとだ。元気いっぱい。これなら今すぐでもやれるね」
 そう言うと、アーニャとヘレはオネロスを乳房の谷間から解放し、床に横たわらせた。
そして、ヘレは自分の乳首をオネロスのそれにこすりつけながら、キスをせがんできた。
意識がもうろうとしているオネロスはそれにあらがうことも叶わず、なされるがままに舌
を迎え入れた。一方のアーニャはいやらしくオネロスの下腹部に舌をはわせ、陰嚢をやわ
やわとくすぐる。乳房が揺れるたびに陰茎に触れたり、離れたりと微妙な位置でオネロス
を刺激していた。
「うふふ……かわいい。おねだりしているのね」
 ヘレのディープキスとアーニャの焦らしで陰茎からは先走りの汁が出ていた。アーニャ
は先端にキスをするようにしてそれを吸い取ると、舌の先でつんつんと鈴口を叩いた。
「ねえ、もうこの子の精液、出してあげていい?」
 色っぽい声でつむがれるその問に、ヘレに口を塞がれているオネロスは、答えることが
できなかった。しかし、答を待たずして、アーニャはぬろりと陰茎を口内に迎え入れ、フ
ェラチオを始めた。
「ん、むっ……ちゅる、ずちゅ……ちゅっ」
 アタランテの激しいそれとは違って、ねっとりとした、執拗な、いやらしい舐め方だっ
た。獲物を迎え入れた食虫植物が養分を吸い取ろうとするかのように口腔が蠢き、頬の裏
側や喉の奥まで利用して、愛撫してくるのである。舌さばきもまったく巧妙そのもので、
性感帯をピンポイントでついてくる。
「んぷっ、ぷっ……くちゅくちゅ、ぷはっ」

 妙をつくしたフェラテクでオネロスが完全に勃起すると、アーニャは口から解放して、
ぐっと手で握った。
 口の中のなま暖かい感触がなくなったので、オネロスは訝しんだ。ヘレの舌技でオネロ
スの口内は蹂躙されており、かつ視界も彼女の可憐な美貌でふさがれていた。そして、次
の瞬間、
「うっ、あ……ああ」
 たっぷりと柔らかく、それでいて弾力と圧力のある感触に、オネロスの肉棒はおおわれ
た。アーニャの必殺の武器である、巨大な乳房によって包み込まれたのだ。
「ほら、どう? 柔らかいでしょう? 気持ちいいでしょう? たっぷりとかわいがって
あげるわ」
 そういうと、アーニャは左右から自らの乳房を押し、ペニスを圧迫した。褐色の双塊の
なかで左へ右へぷるんぷるんと揺さぶられて、大海に浮かぶ板きれのごとく、気持ちよく
翻弄され、精力を深い谷間に吸い取られていく。その間にもヘレが舌技でオネロスの舌を
吸い上げているので、逃れようにも微動だにできない。
「あらあら。この子、私のおっぱいに挟まれて、苦しそうよ。先っぽから涙まで流してる」
 幼児の頭を撫でるようにして、乳房から突き出た亀頭を人差し指でなでる。電気のよう
な感覚が突き抜けた。
「かわいそうだから、舐めてあげる」
 自らの乳房の谷間に顔を寄せて、尖らせた先端をペニスの鈴口に突き立て、ぐりぐりと
攻撃する。そろそろラストスパートをかけようと言うのか、乳房を押しつけていた手を上
下させ、ゆさゆさと乳房を揺すってペニス全体に刺激を与えてきた。じわじわとむずがゆ
いような感覚がひろがっていく。

「くっ……負けて……なるものか」
 オネロスは誰に言うでもなくつぶやき、肛門に力を入れて快楽に耐えた。そこは色道の
勇士オネロスの面目躍如といったところで、強靱な精神と肉体の力で射精感を強引に押さ
え込んだ。
 すると、オネロスの頬を舐めていたヘレが後ろを向いて、
「アーニャ、ちょっと体の向きを変えて」
 ヘレの言葉に応えて、アーニャは足をオネロスの顔に投げ出す方向に体勢を変えた。ヘ
レはオネロスの顔を解放して立ち上がり、すぐさまオネロスの足と足の間に腰を下ろした。
そして、アーニャの乳房に包まれた陰茎の下、睾丸のさらに下――菊門に指をはわせた。
 力んでいた肛門をくすぐられ、我慢していた精液がぴゅっと吹き出し、アーニャの顔を
汚した。顔を上げ、おいしそうにアーニャはそれをすくって舐めた。
「我慢なんかして、いけない子ね」「すぐに逝かせてあげるから」
 二人して言葉でオネロスをなぶる。それでも、鍛え抜かれた精神力は射精の誘惑を遠ざ
け、かろうじて絶頂を免れていた。
 しかし、次の瞬間、その均衡は破られることになった。ヘレは不敵な笑みを浮かべると、
乳房を陰嚢の下に潜り込ませ、なんと乳首でアヌスをくすぐりはじめた。
「うわっ……あ、あ、ああああっ」
 これにはさすがのオネロスも一撃で撃沈された。上下から柔らかい感触に包まれながら、
オネロスはあっけなく昇天した。

 乳房の谷間から、びゅるるっ、と精液が吹き上がる。それは勝者を祝福するシャンパン
のごとく、アーニャの顔を濡らす。
 しかし、射精の余韻にひたる暇などない。二人の愛撫はまだまだ続く。
「アーニャ。僕、もう舌が疲れたから、代わってくれない?」
 アーニャは首肯して、オネロスの横に腰を下ろして乳首を弄び始めた。
「ふふ。アーニャのパイズリの何倍も、僕のは気持ちいいよ。肛門に力入れて、せいぜい
がんばって耐えるんだね。無駄だけど」
 かわいらしい様子からは想像もできない、小悪魔的な言葉がヘレの小さな唇から紡がれる。
 足と足の間に座ると、豊かな乳房を見せつけるようにして抱え、オネロスの肉棒の上に
落とした。太ももで柔らかい感触がはじけ、陰茎はその谷間にすっぽりと覆われた。根元
から先端まで、あますところなく、である。アーニャの乳房より一回り大きいそれは、オ
ネロスの巨根さえも完全に覆い隠してしまったのである。
 無邪気な笑みを浮かべながら、ヘレは乳房をすり合わせ、なかに閉じこめられたペニス
をぐにぐにと愛撫する。見えない褐色の檻に入れられた肉棒は、気持ちいい拷問を喰らっ
てみるみるうちに固さを取り戻す。しかし、いくら固くなっても巨大なヘレの乳房からは、
先端すら脱出することはできない。
「えへへ。また固くなってきたよ」
 悪びれる様子もなく笑いながらそう言うと、ヘレはぐっと乳房を圧迫し、すり合わせは
じめた。アーニャのそれとは違い、一切の技巧もない、ただ擦りあげるだけの技。しかし、
それはだんだん強く、速くなっていき、やがて目にもとまらない速度で激しく肉棒を擦り
あげるようになった。

「あっ、あっ、おうっ、おふっ」
 意味不明の声をあげながら、オネロスは悶えた。
「それ、これでとどめ!」
 ひときわ強く乳房を寄せあげ、ぐるぐる回して根元を揺さぶりながら高速パイズリをし
た。うっ、とうめくと、耐える暇もなく射精がはじまっていた。どくどくと勢いよく乳房
のなかで射精するが、圧迫のために乳房の上から吹き出ることはなく、下からどろりと漏
れ落ちた。
「ふふん。どう? 僕、上手いでしょ」
 勝ち誇った声。たしかに、秒殺だった。
「うわっ。全然、量も多いし濃いね。血も混ざってないし。こりゃあ、吸い殺すにはマン
コでヤルしかないね」
 乳房に残った白濁液を舐めながら、ヘレは言った。
「それじゃあ、アーニャ、やってよ。もう濡れてるんでしょ」
 ヘレの言葉通り、アーニャの花園は洪水でも起こったかのように、濡れていた。実のと
ころを言うと、アーニャはアタランテとの試合を見て興奮し、試合開始直後からすでに挿
入可能なほど湿っていた。オネロスの逞しいペニスを実際にくわえ込み、精液を浴びるう
ちに、今はもう股をつたって愛液がしたたり落ちるほどになっている。

「先にいただいていいの、ヘレ?」
「うん。もう我慢できないんでしょ」
 おどけた口調でヘレは答えた。しかし、ヘレが答え終わるより先に、アーニャは自らの
股間をおおう薄布をはぎ取り、飛ぶようにしてオネロスに跨った。
「いくわよ。楽しませてね、オネロス!」
 ずぶぬれの陰部を肉棒にあてがい、腰を下ろす。
「うあああんっ……あんっ、ああっ……なにこれぇ」
 感度が抜群に高まっている膣内に、オネロスの魔力を持った肉棒を迎え入れたのである。
どうなるかは自明であった。
「あっ、あっ……あああっ、耐えられないっ……いくっ、いくうっ」
 獣のようなよがり声をあげて、オネロスをたたき壊さんばかりに腰を振る。しかし、オ
ネロスの名刀の前ではその攻勢もあまり効果をあげなかった。オネロスは巧みに腰を動か
し、膣壁をえぐり、ダメージを与える。
「あ、あ、狂うっ、狂っちゃう……あああああっっ」
 ひときわ強い締め付けがオネロスを襲った。括約筋を振り絞って、耐える。
 アーニャは弓なりに体をそらし、大きく震えるとそれきり動かなくなった。

*          *          *          *      

「ありゃりゃ。アーニャまで秒殺になっちゃったね」
 相棒の敗北を気にとめる風でもなく、ヘレは自分の片手で乳房を揉みしだいている。や
がて空いた片手を股間にあてがい、本格的に自慰にふけりはじめた。
「ねえ、君はどうしたいのさ。こんな美女に、オナニーさせておく気? 僕のここにチン
ポ突っ込みたいと思わないの?」
 熱い吐息を漏らしながら、ヘレはいやらしい口調で言った。
 オネロスは思った。アタランテ、ヘレといずれも本番で勝ち抜いてきた。アマゾネスの
性技は脅威だが、俺のモノなら勝てるかもしれない。好機を逃して、あの悪魔のような乳
房に挟まれれば、次は負けてしまうだろう……。
 やれることは一つだった。濡れそぼった花園を見せつけるように股を開いているヘレに、
オネロスは飛びかかった。
「ふふ。ヤル気になったみたいだね。でも、僕はアーニャよりずっと強いよ?」
 太ももを持ち上げ、ヘレの小振りな陰部に容赦なく肉棒を突っ込む。生ぬるい感触がオ
ネロスの肉棒を包み込んだ。逞しいペニスが、狭めのヘレをかき分け、突き進む。やがて
奥に突き当たった。
「うっ……なんだ……これは?」
「ほら、ね? すごいでしょ」
 ヘレの膣内は燃えるように熱かった。それに、愛液の感触も普通の女のものとは違い、
からみついてくるような粘性があった。締め付けもすごい。アタランテ以上である。万力
できりきりと締められているような感じがあった。

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