5階への階段の昇りながらある疑問を持った。すべてに勝利した自分には何が残るのであろうか。
この世界にはもうこの塔の中にいる者たちしか存在しない。1人になった俺はどうなるのだろうか。
そう考えているうちに扉にたどり着き。考えをやめて俺は扉を開いた。
「ようこそ我が部屋に。」
部屋の奥に飛び出たロフトのような中2階のふちに次の刺客が立っていた。
「我が名は『教皇』。そろそろ気づいているだろうが階数とアルカナナンバー一致している。」
まるで舞台俳優のように語る『教皇』はややきつめの知的美人といった雰囲気だ。
「『教皇』?『女教皇』とはどう違うんだ?」
「我ら大アルカナの名は能力に由来している。我と『女教皇』は似て非なるものだ。」
疑問に律儀に答えてくれるところを見るとそうきつい性格ではないのかもしれない。
「さて時間がもったいない。貴様も準備はいいようなので早速勝負を始めさせてもらうぞ。」
そう言うと『教皇』は腰のホルダーから何やらカードの束を取り出した。
「さて、まずは小手調べだ。”妹系少女”召喚。」
言いながら広間にカードを投げ落とす『教皇』。カードは床に落ちた瞬間、煙となり中からやや幼い少女が現れた。
「会いたかったよ?お兄ちゃん。」
悪いが俺には妹などいない。
「どういうことだ?」
展開が理解できず、俺は『教皇』に説明を求めた。
「これが私の能力だ。召喚されたサキュバスと私の精神はつながっている。
サキュバスの強さによって倒せばそれ相応の快感私に送られるということだ。」
よくはわからないがとにかく目の前の敵を倒せばいいらしい。
「その”妹系少女”はかなり低レベルのサキュバスだがこうすることによってなかなかの強さになる。」
そう言うと2枚のカードを投げてきた。
「フィールド召喚”少女趣味の部屋”。更に、もう1枚。装備召喚”フリルのボンテージ”。」
床に落ちたカードが輝き部屋中を包み込むと、部屋の壁紙がパステルピンクとなり、
名前どおり”少女趣味”の部屋に変わっていく。更にもう1枚は目の前のサキュバスに吸い付き、
サキュバスの服装が白いフリルのボンテージに変わった。
「”少女趣味の部屋”は少女系のサキュバスの能力を高める。
同じくフリル系の装備は妹系の能力を高める。ボーっとしていたらあっさり終わってしまうぞ?行け!」
『教皇』の号令に従って目の前の妹系少女が襲い掛かる。しかしあまり強さは感じない。
目を合わせるだけで妹系少女は暗示でへたり込んだ。
「ほう。秒殺だな。」
確かに快感が通じているようだ。『教皇』の顔がやや赤らんでいる。
「しかし確殺しなかったのは失敗だな。2体目召喚”ツンデレな姉”。」
2体目のサキュバスが召喚された。今度はうってかわっての気の強そうな姉タイプだ。
「姉系と妹系のサキュバスのコンビネーションを受けるがいい。」
左右に展開して襲い掛かってくる2体のサキュバス。
しかしこんな展開は小アルカナで体験済みだ。今は癒しのオーラもある。あわてることはない。
「お兄ちゃん…」
「インキュバスぅ…」
あっさりと2体がサキュバスが魅了に落ちる。楽勝だ。
「3体目召喚。”淫乱人妻”。」
一気にたたみかけようとした瞬間に目の前に現れた3体目のサキュバスの大きな胸の弾力に弾かれてしりもちをついた。
3体目は既に顔を上気させた熟女系のサキュバスだ。
「技に溺れて油断したのが運のつきだ。妹・姉・母の3タイプによる究極連携”親子三色丼”を受けるがいい。」
「好き…」
きつそうな印象から一転してデレデレになった姉系サキュバスが俺を押さえ込んで口をふさぐ。
「んん!」
その隙に妹系と人妻系によるダブルフェラ。キスによるじゃっかんの酸欠も重なってあっさりと勃起させられてしまう。
「いただきます♪」
一言言い残して人妻サキュバスが跨って自らの膣内にモノを沈めていく。
「んぐぅ!」
尻に違和感を感じる。どうやら妹系が指を尻の穴に突き入れているらしい。
やばい。今のところまったくといっていいほど反撃する隙がない。このままでは…
ふと姉系サキュバスと目が合った。幸い手は自由だ。1体ずつ相手するしかないか。
腕に跨っていた姉系サキュバスの膣内に指を突き入れながら敏感になるよう念を送る。
既に1度暗示をかけているため効果はいまいちだが効いてはいるようだ。
その間にも人妻サキュバスは激しく腰を揺さぶり、妹系は自らにディルド入れて俺の尻穴に擬似性器を攻めている。
長期戦は危険だ。
「はぅぅん!ひゃぅぅ!」
なんとか指で姉系を絶頂に導いた。今度は人妻だ。体を起こして対面座位に変える。
腰を引いたことによりディルドの動きを封じることも出来たようだ。
「ひゃん!」
目の前の乳首に噛み付くと予想外に嬌声が上がった。偶然にも弱点を突いたようだ。
「そこ…だめぇはぁぁん!」
重点的な乳首攻めにあっさりと人妻は達した。後1人だ。と思って視線を下ろすと、
人妻への腰の動きがディルドを通して妹系にも伝わっていたらしい。既に限界ぎりぎりだ。
ついている。俺は肛門に強く力を入れてこれ以上自分の方にディルドが入らないようにし、
逆に妹系を攻めてあっさり昇天させた。
「はぁ…はぁ…」
とはいえ流石にぎりぎりだ。これ以上敵を増やされたら勝ち目が無さそうである。
「な…なかなかやるな…」
ばらばらとカードを落とし、『教皇』の腰が砕けていた。イクまでではないがかなりのダメージが与えられていたらしい。
「最後の相手は…我…本人だ。」
ロフトから飛び降り、何とか着地するが立っているのはきついらしい。そのまま座り込んだ。
「今の貴様など今の我でも十分だ。」
『教皇』の挑発を素直に受け止めて俺は『教皇』にモノを突き入れた。
「ぐぅ!」
「はぅ!」
俺のうなり声と『教皇』の嬌声が重なる。思った以上の締め付けだ。確かに勝負はわからない。
しかしこのまま能力に頼っていてはこれから先勝ちあがれそうにない。
「うおぉぉ!」
怒涛のピストンを送り込む。
「はぅ…」
小さく声を上げて『教皇』は果てた。危なかった。後数秒こらえられたら間違いなく負けていた。
「ふふ…楽しかったぞ。」
満足そうな顔で消えていく『教皇』。なぜ消えていく彼女たちはすべてあんなに満足しているのだろうか。
消えていく事に未練などはないんだろうか。
『教皇』の力が体に流れ込む。しかし召喚能力とは違うようだ。今回は何の能力かがよくわからない。
次に行くまでにわかるといいが…6階を目指そう。
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