射精の余韻が過ぎ去っていくと、僕は激しい羞恥心と後悔の念に苛まれた。
しかしその原因は淫魔の目の前で命令されてオナニーしてしまったことではない。
いや無いといえば嘘になってしまうが、何より一番悔しいのはいつの間にか相手のペースにどっぷりと浸かってしまっていたことだった。
最初の方は相手が演技をしていたとはいえ、確かに自分のペースであった。
それが相手にペニスを握られてから攻守が逆転し、何も出来ないまま射精させられようとしていたのだ。
(くそっ…………)
見ると、淫魔はすでに僕の精液を舐め取っており僕から少し離れたところでくすくす笑っていた。
僕は一度大きく深呼吸をして自分の気持ちを落ち着けた。
頭の中が晴れ渡るようにすっきりしていく。
手足を動かして正常に動くことを確認する。
どうやら今さっきの射精で変な淫呪をかけられてはいないようだった。
よし、こんなヘマは二度としない。
必ず今度は淫魔のほうを思う存分喘がせてやろう。
「……待たせたな、いくぞ」
僕は淫魔の方へ向かって歩いていった。
今までにないほど気持ちが充実している。
「あれ〜、随分やる気になってるじゃない♪
今さっきまで自分でおちんちん扱いてあんあん喘いでたくせに♪」
「うるさい!今度は僕がお前をイかせてやるっ!!」
僕は今さっきと同じように淫魔に向かって一直線に駆け出した。
「くすっ……それじゃあどうぞ?私のこと、好きにしていいよ♪」
思ったとおり、淫魔は両手をだらりと下げて動く気配は全く見せない。
言葉の通り僕に好きにさせるつもりなのだろう。
僕はこれも今さっきと同じになるように、淫魔の双球に手を伸ばす……振りをした。
一戦交えて確信したが、彼女の胸は紛れもなく必殺の力を秘めた凶器だ。
しかも彼女の胸は攻撃のときだけではなく、守りのときにもその力を発揮する。
その、手を包み込むような絶妙な弾力は胸を触ったもの全てを無意識の内に虜にしてしまうのだ。
自分では責めていると思い込んでいても、胸に集中するあまり自分の防御が疎かになる。
つまり彼女はやすやすと無防備になったペニスに反撃が出来るのだ。
そのことを十分に理解しているため、彼女は容易く胸を差し出してくるのだ。
乳首を捻り上げたとき――あれは突然の行動だったから演技する暇はなかったはず――の反応から考えるに、胸は間違いなく彼女の性感帯だ。
しかし、そのデメリットをはるかに超えるメリットをこの胸は齎してくれるのだ。
思ったとおり淫魔は僕の行動を見て、ぐいと自分のたわわな胸を突き出してくる。
しかし僕の手は胸を掴むのではなく、彼女の肩を掴んでいた。
同時に彼女の足を大きく払って、彼女の体を宙に浮かせる。
「あっ!」
淫魔が叫んだときにはもう遅かった。
僕は支えを失った淫魔の体を思いっきり地面に叩き付けた。
「かはっ…………」
淫魔が、まるで肺から直接絞り出したような、苦しそうな声をあげる。
辛うじて受身は取ったらしいが、あまりの痛さに顔を顰め動きが止まる。
淫魔は物理的な力で殺すことは出来ないが、それが効かないというわけではない。
今僕がとった行為は少なくともBFとしてマナー違反ではあるが、この状況で形振り構ってはいられない。
「ぐっ……こ、この…………ああんっ!」
僕は淫魔の動きが止まった瞬間、サイドポジションに回って彼女の胸に吸い付いた。
勿論この体勢が崩れないように右腕で彼女の首もとを押さえた上体でだ。
胸を大きく舐め回し、乳首を断続的にちゅぱちゅぱと吸い上げる。
「ちょっ……やっ……んんっ!あああっ!!」
淫魔の顔にさあっと赤みが差した。
声もずっと切なそうな声に変わってきている!感じている!
「くっ……調子に乗るんじゃ……ない……っ!」
淫魔が僕のペニスを握ろうと手を伸ばしてくる。
しかしそれも予想していた僕は腰を僅かにずらし、淫魔の手から離れるように動く。
同時に地面に肘をついて手の動きを遮ってやると淫魔の手はペニスまで届かない。
その間にも僕は淫魔の胸を責め続けていた。
更に首を伸ばして向こう側の胸もしゃぶってやる。
顔を小刻みに揺らしてバイブレーションを送り込んでやると淫魔の体がびくんと跳ねた。
「や……やあっ!そんな……っ!!」
淫魔の体が時折ふるふると震える。
目はぎゅっと閉じられ、唇をかみ締めて必死に快感に抗っているようだ。
僕は更に追い討ちをかけるために、スパッツを脱がせ、淫魔のワレメを左手で弄りだした。
「ひぃう……っ!!だ、だめっ!」
そこは既にねっとりとした液体で湿りきっていた。
指をワレメに沿って動かすと、くちゅくちゅという粘液質な音が漏れ出してくる。
僕のペニスを捕らえようと伸ばされた手が、力なく地面に落ちた。
「あっ、あっ、あああぅ……やぁ…………」
指を一本中に入れて、ゆっくりとかき回してやる。
その淫らな口内は熱く滾っており、指を奥へ奥へと引き込もうとする。
更に幾重もの襞が指に絡みつき、きゅっ、きゅっと淡い締め付けを繰り返してくる。
この淫魔は胸も強力だったが、この膣もかなりの名器だ。
成長したら高名な淫魔になるかもしれない、とか思いながら僕は淫魔を責め続ける。
あそこには指を2本つっこんで激しく中を弄りまわしながら、クリトリスをつまみ、緩く捻り、弾いてやる。
同時に胸も激しく吸引をしかけ、乳首を甘噛みする。
「あ……っ……やっ、あっ、あーーーーーっ!!」
淫魔の体がびくびくと震え始め、同時に大きな嬌声が上がる。
さっきの戦いとは違う、切羽詰った本当の喘ぎ。
このまま行けば勝てる!
と、そう思った矢先異変が起こった。
僕の口の中にいきなり大量の液体が流れ込んできたのだ。
「んんっ!?」
僕は突然のことにびっくりして、思わずその液体を飲み込んでしまった。
その液体はとても甘く、ねっとりしていた。
口から食堂を伝って胃に入ると、じんわりとした熱を腹部から感じた。
その熱はゆっくりと体の隅々まで浸透しき、だんだんと体が火照ってくる。
と、突然僕の顔が淫魔の胸に強い力で押し付けられた。
僕は突然の事態にびっくりして、淫魔を責める手を休ませてしまっていたのだ。
その隙に淫魔は渾身の力で僕の顔を胸に押し付けてきたのだ。
「あははっ……おっぱい、でたぁ…………♪」
淫魔が息も絶え絶えにそんなことをつぶやく。
その声と表情は完全に蕩けきっており、もう一押しでイってしまいそうだ。
「はじめて……やっと…………でたよぉ……おっぱい、でたぁ…………♪」
おっぱいだって!?
淫魔の母乳は総じて男性を興奮させるための媚薬であることが多いはずだ。
となると、僕はさっき媚薬をモロに飲み込んだことに……?
「んむうっ!?んんーーーーーっ!?」
僕が気持ちを落ち着かせようとしているところに、更に大量の母乳が注がれてきた。
淫魔が僕を押さえつけていないもう片方の手で自分の胸を絞り上げたのだ。
「ほらぁ……のんでぇ……♪わたしのはじめてのおっぱい……のんでぇ……♪」
豊かな肉球に顔が押し付けられて息が出来ないところへ大量の母乳が流し込まれる。
息苦しさから僕はそれを強制的に嚥下させられてしまう。
「んぐっ……んぐっ、んっ、んんーーっ!」
飲めば飲むほどそれは甘味を増し、体の疼きも強まってくる。
全く触れられていないにも関わらず、股間の逸物は既に限界まで怒張し、先っぽからは我慢汁がとろとろと垂れだしていた。
淫魔は僕に決して満足な呼吸をさせず、息苦しさでだんだん頭がぼ〜っとしてくる。
にも関わらず、淫魔の母乳の影響か股間の滾りははっきりと認識することが出来た。
股間が燃えるように熱くなり、精液を思いっきり迸らせたい衝動に駆られる。
今の僕には何とかその欲望を抑えることだけで精一杯だった。
いつの間にか僕の体からは完全に力がぬけ、淫魔を責めることも出来なくなっていた。
まるで母乳が直接精液に変換されているように、玉は張り詰め、ずくずくと疼いている。
しばらくして淫魔の胸から解放されるころには、僕はリットル単位で母乳を飲まされていた。
僕の全身は痺れるような倦怠感に襲われて指一本動かすことが出来なくなっていた。
淫魔は力なくもたれかかる僕の体をどかし、仰向けにさせる。
そしてのそのそと移動し、膝立ちになって僕の体に跨ってきた。
「もうだめ……これ……おちんちん、ほしいよぉ…………」
淫魔はうっとりとした笑みを浮かべ、僕のペニスを膣口にあてがう。
先ほどの愛撫のせいでそこは十分すぎるほどに湿っていた。
入り口からはぽたり、ぽたりと淫液の滴が垂れ、僕の怒張を濡らしている。
たったそれだけで敏感になった僕のペニスは無様にも反応してしまう。
かろうじて射精は抑えたものの、中に入れられれば間違いなくイってしまうだろう。
「ま……待って!入れないで!何でもするからっ!オナニー見せるからっ!!」
恥などかなぐり捨てて僕は叫んだ。
もし今入れられてしまったならば、母乳で敏感になっている僕は絶対に負けてしまう。
それくらいなら再び淫魔にオナニーを見せて仕切りなおす方がはるかに得策だ。
確かに恥ずかしい行為ではあるが、恥ずかしさは後でどうとでもなるのだ。
しかし、僕の一縷の望みはいとも簡単に崩れ去ってしまう。
「だ〜め♪もうわたし、おちんちんほしくてたまらないよぉ…………
あなたが……わたしのおっぱいとあそこぉ……あんなにはげしくいじるからぁ!」
淫魔は凄艶な笑みを浮かべると、一気に僕のペニスを挿入してきた。
「ああああんっ♪」
「ああああああ!!」
その瞬間、二つの声が重なり合った。
一つは快楽を貪る淫魔の声。
そしてもう一つは射精を堪え、苦しむ僕の声だ。
ぶじゅるっ、と音を立てて愛液が噴出し、僕の下腹を濡らす。
「ああああっ!おっきいっ♪我慢汁もびゅるびゅる出てるよぉっ♪」
僕のペニスは熱く滾ったスープを纏う肉襞の熱烈なハグで迎えられていた。
それは肉棒の太さのせいか、それとも淫魔の母乳のせいか、指を入れたときより何倍も気持ちよかった。
竿はきつく締め付けられる反面、亀頭は優しく揉み解される。
裏筋にはこりこりした何かが当たっており、尿道にもその何かが軽く入り込んでいた。
挿入部から僅かに見える桃色の花びらは、ひくひくと揺れ動いて僕の興奮を煽った。
膣の奥まで入っているにも関わらず、淫魔の肉壷はなおも貪欲に蠢動して僕を飲み込もうとしてくる。
驚くほど大量の我慢汁が噴き出し、膣内を汚していくのがわかった。
「ぐうっ!んぐふうううっ!!」
僕は血が出るほどに下唇をかみ締め、背骨が折れるほど体を仰け反らせて耐えていた。
こうでもしないとすぐにでもイってしまいそうで怖かったからだ。
「えへへぇ……もういっかい…………えいっ♪」
「ぐっ……ぐあああああああっ!!」
淫魔はペニスが抜ける寸前まで腰を浮かすと、もう一度一気に挿入してくる。
先ほどよりも更に深くペニスが飲み込まれ、先端が最奥に衝突してしまった。
「んうぅぅぅっ!!」
「あはぁ……子宮にあたっちゃったぁ…………♪」
子宮口がにゅくにゅくと蠢き、尿道に熱烈なキスを繰り返す。
あまりの快感に腰が落ちると、カリがいくつもの襞にごりごりと扱かれ更なる快感が送り込まれた。
「逃げちゃだめだよぉ?私をいっぱい気持ちよくしてぇ♪」
そこに淫魔が体重をかけ、再び最奥までペニスが挿入された。
今の刺激で完全に力を奪われた僕は、もう仰け反って快感を逃がすことが出来なかった。
淫魔のされるがままに快感を受け続け、思うが侭に昇らされてしまう。
「んぐうっ!んひいぃぃぃぃぃ!!」
「あははぁ……ぴくぴくしてきたねぇ…………♪もう出そうなのぉ……?」
肉付きのいい腰がねっとりとした動きで円状にグラインドを開始する。
粘着質な肉壷の中で集中的に圧迫され、肉突起にぐりぐりと擦り付けられる。
更にゆっくりとした上下運動が加わると、円状の刺激は螺旋状の刺激に変わる。
更に艶かしい腰のグラインドと、ペニスが膣に捕食されていく様は僕の欲望を刺激した。
「それじゃあ、止めをさしてあげるねぇ……♪」
淫魔は僕のペニスを深く咥え込んだまま体を前に倒し始めた。
僕を狂わせた母乳が詰まった美しい胸が眼前に曝される。
更に、結合が急角度になったことで肉壷の感触がより鮮明になる。
裏筋には肉突起がぐりぐりと強く押し当てられ、カリを包み込む肉襞もさっきより複雑に絡みついてきた。
ついには、淫魔は完全に僕の上に覆いかぶさる格好となってしまった。
その魔乳は僕の胸に密着させられており、淫魔が上体を動かすたびにぐねぐねと形を変えて僕の目と胸を犯してくる。
ペニスもさっきから微かなグラインドに曝されており、きつい刺激ではないが確実に絶頂へと向かわされていた。
「ふふっ、イっちゃえ♪」
淫魔の手が頬に添えられ、強引に向かい合わされる。
淫魔の顔は紅潮し、蕩けきっていて思わずドキリとしてしまうほどだった。
その顔がゆっくりと僕の顔に近づいてくる。
僕の唇にかかる息がだんだんと強くなり、そして――
「ちゅっ♪」
「〜〜〜〜!!!」
どぴゅーーーっ、どぴゅ、どぴゅ、どぴゅるるるるるるる!!!!
その瞬間閃光が走り、いつの間にか僕は大量の射精を迎えていた。
淫魔は僕にキスすると同時に、子宮口で僕の鈴口にも口付けしてきたのだった。
「ああああっ♪奥に……子宮にっ……あたってるよぉっ♪」
「んあっ、ぐああああああっ!」
信じられないほど大量の射精だった。
吐き出された精液は淫魔の子宮に直接注がれ、それでも収まりきらずに結合部からすごい勢いで噴き出してきていた。
「出てるぅっ!すごくおいしいの、出てるよぉっ!!
んちゅっ、んっ、んぷあっ……ちゅっ、ちゅ〜〜っ!」
「んふうぅぅぅぅぅっ!!」
淫魔が興奮そのままに僕の口に貪りついてくる。
さっきの軽く触れるだけのキスと違い、今度は口内を犯すように舐めまわされる。
更に膣もその興奮を伝えるかのようにぐにゅぐにゅと蠢動し、射精中のペニスに更なる快感を叩き込んでくる。
「んんっ、んっ、んんーーーーーーーーっ!!」
止まらない。
射精が全然止まらない。
既に溢れだした精液が僕の腰の周りに池のようになっているにも関わらず、それでもなお僕は精液を噴き出し続けている。
まるで淫魔を孕ませようとしているように、何度も何度も直接子宮に精液を叩きつける。
「ああっ、おいしいっ♪ハンターの精液がこんなにおいしいなんて……♪」
アナルに指を突っ込まれた。
それは唾なのか、愛液なのか、それとも僕の精液なのか――十分に湿っていたそれは抵抗もなくぬるりと入り込み……そして正確に僕の前立腺を突いてきた。
「んぐあっ!?ひぎゃあああああ!!!」
一瞬にして射精の量が激増する。
しかし十分すぎるほど淫魔の母乳を飲んだせいなのか、精液は一向に枯渇する気配を見せない。
「ぎゃ……あ…………ぁ…………」
叫びすぎて喉が枯れてきた。
射精を続けているせいでペニスにも鋭い痛みが走り始める。
今や淫魔は腰をグラインドさせるだけではなく、跳ねるようにしてペニスを扱き、精液を貪っていた。
ふるふると僕の目の前で巨乳が揺れるのを見ると、ペニスが一段と固くなるのを感じた。
アナルに突っ込まれている指も既に三本まで増えていた。
一本は常に前立腺をバイブ刺激しつつ、残りの二本は肛門を拡張し腸壁をかりかりと擽ってくる。
時折三本まとめてピストンされると、じゅぽじゅぽという大きな音と共に腰が抜けそうなほどの悦楽を覚えた。
だんだんと意識がはっきりしなくなってくる。
既に上半身は感覚がなく、視線はぼんやりとして定まらない。
目の前で何か大きく、弾力を持ったものが激しく揺れているのだけはかろうじて分かる。
下半身も最早ペニスとアナル、そして睾丸しか感覚がない。
ペニスは何か、熱くてねとねとしたものに絡みつかれ、扱かれている。
アナルには何か太いものが出し入れされ、それは腸内で分裂しては暴れまわった。
睾丸からは何かがひっきりなしに飛び出していっているのが分かる。
そしてそれは尿道を通ってペニスへと至り、鈴口から外へと飛び出していた。
いや、それは飛び出しているというほど生ぬるいものではない。
まるで、ポンプか何かに強烈に吸引され、強引に吸い出されているのであった。
体が寒い。
さむいさむいさむいさむいさむい。
知らない内に体が震えだしていた。
ついにはぼんやりと見えていた景色さえも見えなくなり、視界が闇に閉ざされていく。
そして、僕の何か大事なものがペニスから外に吸いだされ――
ぼくは、いしきを、て ば な し た。
こうして、今日も一人の淫魔ハンターが命を落とした。
淫魔ハンターになって最初の任務で命を落とす人間は、決して少なくはない……
FIN
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