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B級ホラー学園物5

異臭。粘着質な音。一人のサキュバスに群がる触手。
やがて触手から幾度も白濁液が放たれ、触手が枯れていく。
触手のもつ生命力を全て奪いつくしたサキュバスは仙崎に向かって言った。
「さぁ、仙崎先生。
知ってること洗いざらいぜーんぶ搾りだしてあげる」

***

生物室には簡単に辿りつけた。
途中サキュバスやサキュバスと化した生徒を見かけたが、
急ぐようにどこかへ消えてしまった。
そして生物室には…蛸の足のような生き物のおびただしい数の死骸があった。
「なんだこれ…」
「よく来たね、黒川君」
机の影から仙崎が現れた。
息が荒く、顔がひきつっている。
「…どうしたんですか」
「サキュバスに襲われてね…こいつらは私の下僕だったんだが、全て殺されてしまった。
だが、もう大丈夫。襲ってきたサキュバスは倒した。安心して欲しい。
それより君に聞いて欲しいことがあるんだが…」
仙崎は椅子に座っているようだが、上半身を支えるのもやっとに見えるほど衰弱していた。
俺が近付こうとすると「大丈夫だ。そこで聞いてくれ」と制止した。
「あ、ぁぁ、話し始める前に聞きたいことがあるんだが…君は神原くんがどこにいるか知ってるかね?」
「はい? 知りませんけど…」
「そうか…それは幸い、っ…」
突然、仙崎の体が大きく一回震えた。
「…大丈夫ですか?」
「大丈夫、大丈夫だ…まったく問題ない…。
君に話さなきゃならないことがある。サキュバスどもの狙いが何か…だ」
さっきから先崎の様子がおかしい。震えが止まらないようだ。
それに…生物室じゅうにある生き物の死骸や、サキュバスに詳しい様子といいこいつは何者なんだ?
「ことのはじめはアマリリスというサキュバスだ。
尋常じゃない強さと欲望を持った女でね…っ…悪魔も天使もどんどん食い潰していった。
ときには仲間のサキュバスでさえ…そしてついに魔王様までも倒してしまった。
だが…魔王様は死に際に自分の命と引き換えにアマリリスを封印した」
「ちょっと待った。先崎先生がどうしてそんなこことを知ってるのか知りたいんですが。
それと神原のことも」
仙崎の表情が一瞬鋭くなった。
「ふはは…君が優秀でよかったよ…何を言ってるか分らないかもしれないが…ね…。
私も神原も君も人ではない。というより学園に属するほとんどの者が人にあらざるものだ。
簡単に言えば…悪魔だ」
「は…?」
悪魔? 神原やこいつが悪魔だと言われてもわからないでもない。
これだけ非現実な現象が起きて、悪魔の存在を否定する気は起きない。
だが…俺も悪魔だってのは冗談にしか思えない。
「自分が悪魔だとは信じられないか…無理もない。
君は人間の割合の方が多い。遠い昔に一人の悪魔の血が混ざっただけだからな。
一度サキュバスを全滅させようとした古い悪魔の血だ」
「…そんなこと言われても信じられない」
「信じる必要はない。だが、君は精神力において強力なポテンシャルを持ってることを知って欲しくてね。
私や学園長とは違うことを…ね…」
「……井上や…他の生徒もみんな悪魔なのか?」
「全員ではない。井上という生徒について私は知らないが、
人間や君のように少しだけ悪魔の血が混ざってるものもいる…っ…」
仙崎がまた大きく震えた。
「…本題から逸れてしまったな…とにかくサキュバスどもはアマリリスを解放しようとしている…
そのための鍵がこの学園にある…」
ふと気がつくと仙崎の様子が先ほどよりも異常だった。
焦点が合わなくなってきている…口は空きっぱなしだ。
震えも大きくなってきている。
「本当に大丈夫なんですか…?」
「っあ、いいから…聞けっ!!
はぁ…はぁ…封印を解くカギは2つある…
ひとつは魔王様の骨…体育館の地下に保管されている…
ついさっき場所がバレて…っ…悪魔もサキュバスもほとんどがそっちに向かっている…
ふたつ目は…そう…ふたつ目はサキュバス化された悪魔を生贄とすること…大量にな…」
じゃあ今のうちなら逃げられるわけか。
良いことを聞いた。自分が悪魔の血を引こうがなんだろうか関係ない。
生き延びることが大事だ。
「はぁ、はぁ、はっきり言っておく…結界が張られた学園から出るのは不可能だ。
それに…このままでは簡単に鍵は揃い、アマリリスは復活する…サキュバスどもは力を急激に上げた…
そうなればこの世は終りだ…逃げたところで無駄だからな…」
「じゃあどうしろってんだよ!!」
俺は慣れない敬語を使うのも忘れて怒鳴った。
「体育館まで行って共に戦え…カギを守れ…私も休んだらすぐに行く…さぁ…行け!!
行ってくれ!!」
なんなんだよ…いったい…。
悪魔の血を引いてようがなんだろうが…俺に何が出来る?
こんな非現実的な状況で、何が出来る?
…確かなことは逃げても無駄ってことか。
体育館に行けば神原や井上と合流できる可能性もあるし…
やれるだけやりに体育館まで行ってみる…か。
「…わかった。なるべく早く来てくれよ?」
俺は仙崎に背を向け、生物室から出て行った。
それと同時に仙崎の顔が恍惚に歪んだのを俺は見ることが出来なかった。

***

「ふふぅ、よく言えましたぁ、仙崎先生」
椅子に座る仙崎の下半身にまとわりついたルルベルが笑う。
豊かな白い乳房の間に、赤く張り詰めて震えるペニスが完全に飲み込まれていた。
ルルベルは仙崎と黒川が話をしてる途中、ずっと机の影でおあずけをしていたのだ。
柔らかい、ギリギリ射精出来ない刺激を与えながら。
「はぁ、はぁっ、さぁ、早くいかせてくれっ…!!
言った通り黒川にすべて話しただろうっ…はやくっ…!!」
「せっかちだなぁ仙崎先生は。
私は言う通りにしたらリクエストに答えてあげるって言ったんだよぉ?
命を助けて欲しいとか言えば助けてあげるよ? そのつもりだったんじゃないのぉ?」
上目づかいに仙崎を見つめる。
カウパーはとめどめなく溢れ、谷間どころか床まで汚している。
「かまわないっ、はやくっ、はやくしてくれっ!!
もう気が狂いそうなんだ!!!!!!」
「うんうん、可愛いなぁ。もうとっくに狂ってるよ。
リクエストに答えて…魂が消滅するまで完全に搾り取ってあげるね」
畳んでいた翼を大きく広げて仙崎の体を覆い尽くす。
震える仙崎の体が温かい翼に包みこまれる。
そして…白い巨乳を両腕で抱きしめてムニムニと動かした。
ペニス全体が、柔らかくいやらしい凶器に蹂躙された。
仙崎が声にならない絶叫をあげた。
胸の中で精液が爆ぜる。
ありえない量の精液が流出し、魔力も知識も命も奪われていく。
魂がどろどろに溶けて流れていく。
大量の精液が潤滑液となって仙崎の受ける快感を増す。
狂ったような勢いの射精は止まらなかった。
ルルベルは流出していく仙崎の力を舐めとり、吸い取り、肌から吸収していく。
仙崎は確実に様々なものを奪われていく。快楽と引き換えに。
勢いよく出ていた射精もやがて急速に弱くなり…止まった。
ゆっくりとルルベルは翼を広げる。
精液を丁寧に舐めとり最後に残ったのは…皮だけになった仙崎の残骸だった。
「私がどうしてひとつだけ嘘をつかせた理由も気にするヒマがなかったんだねぇ。
哀れで精神薄弱な悪魔。ははっ、悪魔も天使もみーんな哀れな生き物か。
快楽で滅びの道を歩む哀れな生き物」
本スレより転載。

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