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勇者、誘惑(その5)反逆の豚勇者

 目を覚ますと、涙が出ていた。
 ジョー達との出会いを夢に見たのだ。
 世界の平和のため、胸膨らませて村を出た日。
 そして今――ぼく自身の惨状たるや。

「最低だ……僕は……!」

 しばらく泣いてから、ベッドから起きる。
 横にはぐっすり眠るナディアがいた。
 僕は溜息をひとつついて、ベッドを出る。
 豪奢な部屋――そう、ここは一体どこなんだろう。
 魔王の城に、なぜこんな部屋があるのか。
 無理とは知りながらもドアを開けようとして――。
 ――すんなり開く。

「――な、なんで……?」

 罠? いや、すでに拘束している以上罠もなにもあるまい。
 ドアは外側にした錠口がなく、内側からはどうしても開けられないようになっている。
 最後に出たのはアイラム……恐らく、ナディアが外に出るために開けておいたのだろう。

(そうか……ナディアが外に出て次のサキュバスに交代しなければならないのに、ナディアが寝ているからいつまでも開いたままなのか)

 どうやらナディアの馬鹿さ具合に助けられたらしい。
 僕は扉を出ると、音を立てないように廊下を進む。
 その先、大きな部屋に出ると――

「なっ……!」

 そこには、心臓に剣を突き刺され息絶えた魔王が倒れていた。
 その剣は伝説の剣――アイラムに奪われた僕自身の剣。

「――ナディアが帰ってくるのが遅いと思えば」
「!」

 振り返る。そこには、三歳ほどの幼子であるサキュバスを抱えたアイラムが立っていた。

「私は子育てで忙しいのに、ナディアのやつ……あとでお仕置きしないと」
「そ、それより、これは……!」

 息絶えた魔王を指差す。アイラムは赤子を椅子に置きながら、

「私が殺したのよ」
「――なんだって?」
「前も言ったじゃない。私にとって魔王なんて、いなくなったほうがいいクズのような存在なのよ」魔王の元へひとり、歩み寄りながら続けるアイラム。「ちょうどアンタの仲間が奴を瀕死にまで追い込んでたから、アンタの聖剣で突き刺したのよ。神の加護とやらを受けているだけあって、効果はてきめんだったわ」

 ――僕の仲間が、魔王を瀕死にまで追い込んでた――?

「で、死んだ魔王の部屋にアンタをぶち込んだってこと」
「――待て」
「――誰に口聞いてんの? 豚勇者」

 魔王の死体を前に、見たことのない冷たい目で僕を睨むアイラム。
 しかし僕は動じない。侮蔑の言葉さえ、何も感じない。
 ただ、僕はアイラムの瞳を見つめて聞く。

「僕の仲間達は……ジョー達は……」
「殺したわ」アイラムは笑って答えた。「魔王共々瀕死状態だったからね、抵抗もなく死んだわよ。たかが人間風情がよく魔王相手に――」
「¢£§¶¢」
「――――!」

 アイラムの驚く顔に、僕の指先から走った雷光が直撃する。

「がああああああああああああっ!」

 痛みに喘ぐアイラム。
 しかし僕は容赦しない。容赦できない。

「¢£§¶¢、¢∞Å⊇¢!」

 改めて雷、そして清浄の光。
 ぐっすり休んだ分、最大限にまでたまっていた魔法力を使って、覚えうる限り最も強力な魔法を続けざまに放つ。
 アイラムは避けようとするが、これでも僕は魔王を打ち倒そうとしていた勇者、その部下程度にそんな隙は与えない。
 やがて、アイラムは身を痙攣させると――ぐったりと動かなくなった。

「……ジョー……ケイン、グエン……」

 僕はその場で頽れる。
 魔王とアイラムの死骸を前に、ぽたぽたと涙を流す。

「僕は……僕は……!」
「ママ? ママ?」
「…………?」

 椅子から声が聞こえる。
 見ると、そこにはアイラムがあやしていたサキュバスの幼子がいた。
 彼女はアイラムが生きていると思っているのだ。
 僕はその子へ同情の念を覚え――。

「そこで待ってな、プリマ」
「!?」

 声を聞き終わる頃には遅かった。
 膝立ちになっていた僕の足首に何かがからみつき、強引に持ち上げられる。
 逆さまの世界で悠然と立つ女性――アイラムだ。
 僕の足下に巻き付いたのは、アイラムの長く伸びた尻尾だった。
 その顔は怒りに染ま――ってはおらず、感心するような色が濃かった。

「ああ……どうやら私のミスだったようだね。勇者、アンタを見くびりすぎていたよ。この手のミスはね、私達の中じゃ裏をかいたアンタのほうが正しいんだ。間抜けだったのは私のほう。だから胸を張って――」アイラムは笑った。その頬は短く痙攣していた。「――畜生道に堕ちな!」
「ぐあああああああああああっ!」

 尻尾で足首を強く絞められる。腱が切れかねないほどの圧力に悲鳴を上げる僕。
 アイラムはそのまま尻尾を振るい、自身の目の前に僕を運ぶと、怒りに燃えたくった瞳で僕を睨み、爪を振るう。
 途端、僕の身を覆っていた服が下着ごと裂け、素っ裸になる。

「くっ……!」

 僕は股間を隠しながら、しかしアイラムを睨むことを忘れない。
 アイラムはそんな無様な僕の姿を見て鼻で笑う。

「もっと良い関係が築けると思っていたけど、アンタは満足できないみたいね」
「当たり前だ! ジョー達がどんな気持ちで死んでいったか!」
「死んだのたアンタが快楽に屈したからでしょう?」
「お前がいなければ丸くおさまった!」
「責任逃れもいいところね」
「もうその手には乗らない! 悪いのはお前なんだ!」
「残念ね……でも、その正義を真っ二つに折ってあげる」

 そう言って、再び尻尾を振るった。宙に浮く僕の体。
 それを鷲掴む、何本もの尻尾。
 気づけば、広間の中央に三十匹以上のサキュバス達が群れていた。

(いつのまに……!)

 彼女たちの尻尾は僕の四肢を掴むと、両脚を大きく広げさせる。
 大股開き――僕のモノも、お尻の穴も、すべてが丸見えになってしまう。
 そこに見入る何十匹モノサキュバス達。
 その視線に、僕のモノは反応してしまっていた。

「あはは! やっぱり豚勇者じゃない! こんな窮地にあってもオチンチンピクピクさせちゃってさ!」
「ぐううっ……!」

 屈辱だった。
 こんな獣じみた自分の体に、これほど嫌悪を感じたことはなかった。

「いいわ……みんなの前で、改めてアンタが豚だってことを理解させてあげる。……おい、お前達、手を出すなよ」

 アイラムはそう言ってサキュバス達を牽制し、脚を無様に開いている僕の前にやってくる。
 僕は怒りに染まった目でアイラムを睨むが、アイラムの目はすでに余裕に染まっていた。
 背筋を悪寒が駆け上る。

「これやると壊れる人間が多いから、一ヶ月は様子見ようと思ってたけど……アンタがその気なら、今にでもやってやるよ」
「な、なにを……!」
「ふふ……」

 言って、アイラムは尻尾を改めて振るった。
 数いるサキュバス達の女王にふさわしく、直径十センチはあるであろう立派な尻尾。
 その先端は丸みを帯びつつも先細りになっている。

「――まさか!」
「せいぜい意識を保つことね……!」

 その先端が、僕のお尻の穴をこつこつと叩く。
 僕は必死でお尻の穴を閉めるけれど、尻尾はその上から間断なく擦りつけてくる。
 間もなく、お尻の穴の周辺は水気でぬめるようになっていた。
 尻尾の先から出た淫汁だと気づく頃には、穴を閉める力が緩んでおり――
 ――その隙を逃さず、図太い尻尾が僕の直腸を駆け上ってきた!

「いぎいいいいいいいいいいいいいいいいいっ!」

 痛みに喘ぐ僕。
 しかし尻尾は激しさを失うことなく、無遠慮に直腸を突きまくる。

「あはは! さっきまでの威勢はどうしたのかな〜豚勇者さん? 仲間を失った悲しみはどこに行ったのかな〜?」
「ば、馬鹿にするなっ――ああああああああああああああああああああああああ!」

 虚勢を張ろうとした途端、勢いを付けて引き抜かれる!
 引き抜かれたと思えば再び中に入り込み、直腸を押しては去ってゆく。

「どう? 前立腺を色んな角度から押されるのは?」
「――――ッ!」

 アイラムの言葉に返事すらできないほどの痛みに、もはや言葉すら失い悲鳴を上げる僕。
 これが魔王をも殺したサキュバスの女王、アイラムを怒らせた罰だというのか。
 アイラムの尻尾陵辱は長いこと続き――。
 ――十分ほど掘られ続けた時には、僕の叫び声には、悲鳴とは違う何かがこもり始めていた。

「ああっ! あひっ、ひぐっ、ふぅっ! ふぐううううううううっ!」
「あらあら、最初は窮屈だったのに、すんなり入るようになったわね。それに――そのおったったものは何なのかしら?」

 アイラムの視線の先には、僕の半立ちになって震えるオチンチンがあった。
 前立腺とやらを突かれ続けるうちに、否応無しにオチンチンが膨れ始めたのだ。
 突かれる度に大きくなって行く、脳を貫く快感。
 その穴もオチンチンも、サキュバスの群れに見られていると思うと、更にオチンチンが反応してしまう。

「フフ……いいこと思いついた。お前達、豚勇者をお前達の中央に移動しな」

 アナルを激しく犯されながらも、サキュバス達の中央に移動させられる。
 これを機に逃げようとしても、サキュバス達の尻尾に全身を拘束され、逃げるどころか開かれた股間を隠すことすら出来ない。

「よし、じゃあお前達の好きなところを舐めな。ただし、オチンポ以外のところだ」
「――――!」

 アイラムの不可解な言葉に息を飲む僕。
 オチンチン以外を――舐める?
 しかし、一瞬後にはその意味を理解する。

「ひ、ひあああああああああああああああああ!」

 途端、美しいサキュバス達が息を荒くし頬を赤く染めながら、アナルを犯されオチンチンを半立ちにさせた僕の体に群がってくる。
 小さく立った乳首を、汗に蒸れる首筋を、敏感になった太ももを、足の裏を、指先を、脇腹を、一斉にサキュバスの熱い舌が這う。
 それどころか、唇には二人の舌が競うように入り込み、だらしない水音をたてながら両耳の穴を、汗にむわりと蒸れた毛の生えていない両脇を、痙攣してピンと伸びてしまう脚の膝裏を、厚ぼったく唾液をたっぷりたたえた舌がニチャネチャと味わいにかかってきた。

「あはははは!」耳の穴をむしゃぶる水音に紛れて、アイラムの笑い声が聞こえてくる。「誰にも触れられていないオチンチン、あっという間にビンビンじゃない! それどころか、女の子みたいに体震わせて、足をピンっと伸ばしちゃってさ! アナル犯されて体中ナメナメされて、女の子みたいな気持ちになっちゃったのかな? 死ねこのド変態が! 女装趣味でも目覚めたかこのクズ! ドマゾの糞以下の豚勇者のくせに、私に逆らうんじゃねぇよ! ほらお前達、もっとその豚勇者をヨガらしておやり!」

 途端、新たな舌が僕の顔面に近づいてくる。それは目よりやや下――もしかして。

「んあ――ぁあああああああ!」

 鼻の穴を、舌先でほじくられていた。
 サキュバスのぽってりとした熱い舌が、鼻の穴を躊躇もせずにほじくり、奥へと進入し、たっぷりとした唾液で鼻毛を湿らせてゆく。
 それどころか、激しく吸引されて鼻汁すらサキュバスに吸い取られる。

(ああ……僕の体で濾された液体を味わわれてる……僕の体液すべて、サキュバスに吸い取られちゃう!)
「ふふ……そうだ、尻尾余ってる奴いたら鏡持ってきなさい。豚勇者に自分の姿を見せてやるのよ」

 そう言うと、大きな鏡が軽々と宙を浮き、僕の目の前にやってくる。
 そこには――全身を、サキュバスの赤くぽってり厚ぼったい舌がはい回る姿が。
 サキュバスの色とりどりな口紅によって、全身がキスマークだらけになった姿が。
 アナルをぶっとい尻尾に犯される姿が。
 何より――そんな中でも誰にも触られもしない憐れなオチンポが、これ以上ないほど腫れながらビックンビックンと激しく痙攣している姿。

「これでわかっただろ?」アイラムの嘲りの声。「お前はやっぱり、低級魔物に攻撃されるでもなく、ただ全身を舐められてアナルを犯されるだけで、誰にも触れられていないオチンポを今にも破裂させそうにさせちゃう史上最低の豚勇者なんだよ! これからお前をこてんぱんに調教してやる! もう私に逆らえなくなって、大量の魔法力すらオチンチンに回復魔法使い切って、ただ気持ちよくなるためだけに行動しちゃうような、下賤な豚勇者に改造してやるよ!」
「や、やだ……んっ! んちゅっ! んちゅるぅ!」

 否定しようとするも、ふたつの舌が間髪置かず入り込んでくる。
 鼻の穴と口内、あわせて四本の舌が進入してきて、呼吸すら困難になる。
 それでも、鏡に映る自分はオチンポをギンギンに勃起させてよがっている。

(ああ……僕は、本当に豚勇者になってしまうのか? 仲間が死んでも、快楽のために魔物に魂を売る、本当に豚のような勇者に成り下がってしまうのか……!)

 涙が流れる。
 きっと、アイラムは快楽の涙と思っているだろう。
 しかし、それは確かな悲しみの涙だった。
 この涙が流せるうちは、本当の豚勇者には成り下がらない――僕はそう信じたかった。

「ほら、そろそろイキな! 盛大にイっちゃいな!」

 アイラムはそう言うが、しかし触れられていないオチンポは、構造上、どんなに快楽を受けても発射することはできない。 

「ハッ、まあいい」アイラムは舌打ちすると、「おい、誰か。プリマを連れてこい」

 すると、椅子で休んでいたはずの3歳ほどの幼児サキュバス、プリマが、尻尾にくるまれてこちらに近づいてくる。

(な、何をするつもりだ……)

 困惑する僕を見てか、鼻で笑うアイラム。

「フフ……サキュバスは人間の二十倍は育ちが早くて、一歳になる頃には成熟した人間とほぼ同じ体つきになって成長が止まるのよ。プリマは生まれてまだ二ヶ月。見た目と違って、実際はまだ赤子なの――毎日ミルクを飲むようなね」
(――まさか!)
「プリマ、ご飯の時間でちゅよ〜、ほ乳肉、オシャブリしましょうね〜!」

 もはや逃げる術はなかった。
 まだ幼子、それどころか実際は生後二ヶ月で生まれたての赤ん坊であるプリマが、徐々に僕の下半身に近づき――
 ――ほ乳肉、僕の亀頭をくわえ込んだ。

「――ひああああああああああ! あがあああああああああああ!」

 それは、生まれて初めてのフェラチオ。
 その相手は、生後二ヶ月の赤ん坊。
 彼女は幼児ならではの容赦のなさでもって、亀頭の肉を激しく吸引しては、唾液過多の舌でもって亀頭をベロンベロン舐め回す。
 僕のオチンポはさほど大きくないものの、プリマの口内自体がとても小さく、彼女がぐっぽりくわえ込んでも亀頭がまるまる収まる程度。
 それが逆に、カリの部分を常時唇の肉で擦られる形となって、ぬめぬめの熱い口内と相まって独特の感触を生んでいた。
 何よりプリマは、それこそほ乳瓶をしゃぶるように僕の亀頭、ほ乳肉をしゃぶるため、優しさがない。
 獣じみた容赦のなさで、激しく亀頭をむしゃぶりつくす。

「――――!」

 すでに発射寸前だったオチンポに、そんな仕打ちが耐えられるはずがない。
 すぐに僕は射精して、プリマの口内に精液をまき散らす。
 しかしプリマはそれを飲んでは、飽きもせず力も緩めず亀頭をしゃぶり続ける。

「はは! 2秒でイっちゃった!」アイラムの侮辱を聞いている間にも回復してゆくオチンポ。イったばかりで敏感なオチンポに絶え間なく迫る快楽。「赤子にオチンポ舐められただけで2秒でイクなんて、ホント家畜同然の豚勇者ね! 舐めてくれれば誰でもいい訳? 赤子に射精するなんてマジキモいロリコンなんですけど! あはは! ……え? もしかして……」
「――ああああああああああああああああああああ!」

 再び射精。しかしプリマの舌は休まない。

「7秒! 2秒でイった後に、7秒でイってる! 10秒も経たないうちに2回もイってる! 最低! マジキモいんだけど! あはは! なに、また豚チンポ勃起した訳? なに赤子に興奮してるの? 信じらんない! 死ねよロリコン最低豚勇者!」
(だ、駄目だ……初めてのフェラチオに、体が耐えられない……!)

 再びイキそうになる僕。
 全身を這う舌、犯される前立腺、そして赤子の口内いっぱいを使ったフェラチオ。
 もはや僕の防波堤はその快楽の波に対して低すぎた。

「よし、皆、大声で言ってやりな! 豚勇者って!」

 途端、舌を這わせたままのサキュバス達が僕の体に向かって叫ぶ。

「「「ぶたゆーしゃ! ぶたゆーしゃっ!」」」

 その間も舌は僕の全身をしゃぶりつくす。プリマの舌も、僕の亀頭から精液を絞りだそうと必死に動く。

「いくよ? 皆一斉に、せーのっ――!」

 アイラムはそう言うと、今まで蠢かすだけだったアナルの尻尾を、力強くアナルに突き入れた。
 前立腺に当たると、尻尾の先を振動させながら強く押しつけ、前立腺がへこむほどに圧迫され――!

「「「「「「「豚勇者っ!」」」」」」」
「あひゃああああああああああああああああああああああああああああああ!」

 盛大に果てる。
 僕の姿を見てか、サキュバス達が声高らかに笑うのが聞こえる。
 しかし僕は、連続での射精に体力が追いつかず、意識を闇へと落としていった……。
アカン。ネタ切れかけや。アイデアプリーズ。
できればフェラとか挿入したくないんだよね〜。
主人公を女の子に変えるか、とりあえずなんかのキャラをサキュバスにして凌ぐか、どっちかだな。

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