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柔らかな、月明かりの下で。−第3話−

エルによって包皮を剥かれたペニスは、既に真っ赤に充血していた。
先っぽからは我慢汁が染み出していて、小さな風船を形作っている。

「兄さんは・・・・・・亀頭が感じるから・・・・・・」
エルの指先が我慢汁を掬い、亀頭に擦り付けてきた。

まず、エルの小さく綺麗な手が僕の尿道口を揉み解してくる。
指の先端をつぷりと挿入されると、痛みにも似た快感が脊髄を走り抜ける。
「いがっ・・・・・・あ・・・あ・・・・・・」
小指の先が尿道に何度も挿入され、爪が敏感な尿道粘膜を引っ掻いてくる。
その快感が痛みに変化する直前に挿入が止まり、今度は指の腹で尿道を撫で回してくる。
尿道口が指に捲られて開閉する度に、我慢汁がどんどん染み出してくる。
そして、爪とは違う柔らかな肌に粘膜を擦られると、腰が砕けそうな快感が襲い掛かった。
そうして僕が悶絶している間に、エルは全ての指に我慢汁を絡め終わってしまう。
最後に五指で亀頭を撫で回し、我慢汁を擦りつける。
カリまで満遍なく塗りつけると、再び尿道を責め始める。

エルはその流れ作業を淡々とこなし続けた。
時間が経つと共に、我慢汁の量がだんだんと増していく。
僕の喘ぎ声もだんだんと切なさを篭めたものになっていった。
気がついたときには、僕の亀頭には何重にも我慢汁が塗りこまれていた。
部屋の月明かりを反射して、そこだけがてらてらと鈍く輝いている。

「くすくす・・・兄さん、気持ちよさそう・・・・・・」
エルの五本の指が亀頭を包み込む。
固さを確かめるように揉まれると、微弱な快感がペニスに送り込まれてくる。
「うあ・・・・・・あ・・・あ・・・・・・」
普段なら何ともない刺激だが、じっくりと快感漬けにされた今となっては、それさえも甘い奔流となって僕の脳に伝えられた。

「でも・・・もっと・・・・・・気持ちよく、なって」
そのまま摘むようにして亀頭を扱かれる。
五指をカリに引っ掛け、カリを弾くように先端まで擦りあげられた。
「!!・・・ぐ・・・・・・あ・・・!」
たったこれだけの動作。
たった一度亀頭を擦られただけなのに、一瞬足に力が入らなくなってしまった。
そのせいで僕はバランスを崩し、エルにもたれかかる格好となってしまう。
エルは親指と人差し指で輪を作ると、それをカリの部分にあてがった。
「兄さん・・・・・・」
僕の耳を、甘い声が通り過ぎていく。
同時に花のような香りが濃厚に立ち上がり、僕から抵抗の意思を奪っていく。
カリに添えられた指の輪が、何を意味するかは十分すぎるほど分かっていた。
しかしそれを知って尚、僕の体から力がどんどん抜けていった。
ペニスが一度ぴくんと跳ね上がり、その振動がエルの手に伝わる。

「ふふっ・・・おねだり?・・・我慢・・・・・・できない?」
エルの嘲笑を聞いて、ペニスが再びぴくんと跳ね上がった。
「いいの・・・兄さん?これは勝負・・・イったら負け、だよ?
 扱いて・・・・・・いいの?」
指がカリを締め付ける力がじんわりと強くなる。
「エ・・・ル・・・・・・」
僕にはもうこの誘惑を撥ね退ける力が残っていなかった。
ペニスは中途半端に昇らされ、じんじんと甘い疼きを放っている。
それは時がたっても一向に収まらず、内側から僕を追い詰めていく。
「イ・・・か・・・せ・・・て・・・・・・」
そして僕は完全に屈服してしまった。
既に身を守るとかエルを責めるとかいう選択肢は頭から抜け落ちていた。
もうペニスの疼きをなくしてしまいたいとしか考えられなかった。

「そう・・・イきたいんだ、兄さん・・・。
 ・・・・・・でも・・・・・・・・・だめ」
カリを締める力が更に強くなった。
そして――
「これは・・・・・・おしおき・・・だから」
エルの指が、大きくカリを擦り上げた。
大変久しぶりの投稿になります。遅くなりまして申し訳ないです。

前回、「本格的に搾りにかかる」と言ったのですが・・・・・・さて、どうしてこんなことに。

ペースを取り戻すべく、頑張っていきたいと思います。

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