抱っこされてる。ママのねまきの中につつまれて、おふとんの中でぴとってくっついてる。
ママはボクとあった時きていたむらさきのネグリジェのまえをはだけさせて、ボクの首から下を中にくるんでくれている。
ボクははだかのままだけどママに抱っこされて、ネグリジェにまもられて、おふとんをかけられているからあったかい。
でも。でも。ぶるぶるがとまらない。どうして。どうして。
「そんなに怖がらないで、ボク…」
ママが頭とせなかをなでてくれる。すーってなでられるとやさしさがしみこんでいくみたいできもちいい。でもまた
すぐにこわくなってくる。どうして。
「どうして?どうしてママのそばにいちゃいけないの?」
お口からかってにことばがでてきた。ききたくないのに。そんなこと、わすれていたいのに。
「ボク、わるい子なの?わるい子だから、ママのそばにいちゃいけないの?」
泣いている。ボク、泣いている。なみだがとまってくれない。いやだ。もうかなしくなりたくない。
「いいえ、ボクはとっても良い子よ。ずっとママのそばにいてほしい良い子よ。だからママはでかけないといけないの」
なんどもなんどもおでこやほっぺにキスされる。とってもきもちいいけど、しあわせになれない。
「わかんないよ、ママ。ボクがついていっちゃダメなの?」
「ダメよ。もう一日でもママと一緒に居たら、ボクはお漏らししすぎちゃって死んじゃうわ」
しんじゃう?ママといっしょに、いられなくなる?そんなの、いやだ。
「三年待って。ママがもっと偉い淫魔になって、凄いママになってくるから。ボクがいくらお漏らししても元気で居られる
魔法を身につけて帰ってくるわ」
三年。ママとはなればなれ。その後はずっといっしょ。好きなだけおもらしさせてもらえる。しななくても良くなる。
でも、三年?三年もママがいないの?三年もひとりぼっち?
「我慢して。ボクはママの良い子なんだから、ママの為に我慢して」
ぎゅーって抱っこされた。顔がおっぱいにしずんでいく。ああ、ママ。
「もう失いたくないの。やっとずっとママの子で居てくれる子をみつけたの。大事な大事な赤ちゃんにしたいの」
ママ、泣きそうな声してる。今までママの赤ちゃんになった人たち、みんなしんじゃったのかな。ほとんどの人は、
二回か三回おもらししたら、それだけでもうこわれちゃうかしんじゃうもんね。
ママもつらいんだ。ママもボクといっしょにいたいんだ。でもがまんしないとボクがしんじゃうんだ。
じゃあ、ボクもがまんしなくっちゃ。ママの子だもん。ちゃんとおるすばんしていないと。
「ボク、がまんする。ママがかえってくるまでまってるよ。良い子でまってるよ!」
せいいっぱい強い声で言う。おっぱいでくぐもった声になっちゃったけど。
「まあ…!」
ママがおどろいてる。おっぱいからボクをはなして、うれしそうな泣きそうな顔で見てくる。なんてきれいなんだろう。
「ありがとう、ありがとう、ボク。やっぱりボクは最高に良い子だわ。ママのお願いを聞いてくれるのね」
「うん!」
ママがすごくうれしそう。ボクもとってもうれしい。もうなみだも出てこない。心があったかい。
「大好きなママのため…ふぁ…だから」
「あらあら。眠くて堪らないのね」
きゅうにまぶたが重くなってきる。こわくなくなったからかな。ママに抱っこされてるとどんどんねむくなっちゃう。
「可愛い可愛い私の赤ちゃん。おしめ当ててからおねんねしようね」
おちんちんをさわられる。さっきはふにゃふにゃになっていたのに、またかちんかちん。まだミルクがのこってるんだ。
おしりをおされてママのあしのあいだにおしつけられる。これって。
「ママのお腹の中で眠りなさい」
ちゅるん。ちゅぽっ。きゅっ。
ああっ…
「おねんねしても、出なくなるまでおもらしさせてあげる。夢の中でママのおしめに出しちゃいなさい」
今まででいちばんやさしいきもちよさ。ぜんぜんちからが入らないボクをぜんぶママがまもってくれる。
「ボクは良い子。とっても良い子。ママに甘やかされてぐっすりおねんねしちゃいなさい」
ママがうたってる。こもりうたを聞かせてくれる。もうなにもしゃべれない。目がかすむ。
さいごのさいごのちからでお口をあけてママのおっぱいにしゃぶりついた。あまい。目をあけていられない。
まっくらなのにまっしろ。やわらかくてあったかくて良いにおいであまいミルク。頭がきもちよさについていけない。
どこかをなでられた。ぎゅってされているんだろうか。ボクのなにかがやさしくとかされてる。
「お休みなさい、ボク…」
ママの声。ママの中にすいこまれていく。
ママ。ママ…
その後見た夢は正直覚えていないんだ。ただ、あれ以来どんなにぐっすり寝ても物足りなくなっちゃったよ。
次の朝も長い間激しく泣いていた事しか覚えていない。今思えば脱水症状で死んでいてもおかしくなかったなあ。
それからはかなり大変だったよ。どんなに頑張っても精神年齢が思春期前の物にしかならなかったから。
ハンター協会に僕の正体を証明するのは本当に骨が折れたなあ。あのゴタゴタは正直思い出したくないや。
だって、僕にママの討伐に協力しろって言うんだもん。出来る訳ないじゃないか、そんな事。
僕もかなり悩んだよ。生きて帰ってこれたんだから、やっぱり人間として淫魔狩りに協力するべきなんじゃないかって。
結論から言うと、無駄だったんだ。ママは上手く隠れたのか、何処か遠い所に行ったのか、尻尾の欠片も
つかめなかった。僕が何をしようとしまいと同じ事だったんだ。
その間、僕は淫魔ハンターとしてブイブイ言わせてたよ。知識や経験はそのままだったから、今まで覚えたテクを
自分の小さな体で使いこなせる様に調整するだけでよかったんだ。何よりママ以外の女性ではもう起ちも
しなかったから何をされても平気だったんだ。念の為母性的な淫魔やお姉さまタイプの淫魔は避けていたけど。
ああ、ブラッディマリー切れちゃった。いや、もういいよ。それよりお勘定お願い…ってタダの約束だったんだっけ。
それじゃご馳走様。多分もう来る事は無いけど、有難う。
うん?どういう意味かって言われても。マスター、僕の話聞いてなかったの?三年くらい前の事だって言ったじゃん。
そうだよ。ママが手紙をくれたんだ。やっと再会出来るんだよ。
そりゃもう、当然嬉しいさ。もう一度若返って、ママの赤ちゃんにしてもらえるんだから。今度はずっとね。
人間の世界に未練が無いって言ったら嘘になるよ。もうお酒も飲めなくなっちゃうしね。
でも良いんだ、これで。
だって、僕はママの子供だもん。
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