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魔母(5)

甘い。
口も舌も喉も何もかも甘さしか感じない。
そしてそれら全てが悦びに打ち震え、もっともっととせがむ。
俺は欲求に逆らわず、更に強く吸い始めた。窄めた唇がちゅるぅっと音を鳴らす。

「あん!あう!ボ、ボク、お乳の飲み、方も上手、ねぇうっ!ママ、嬉しいぃいわぁ!」
淫魔が嬌声を上げる。乳魔らしく母性本能が強いのだろう、授乳と言うシチュエーションに興奮している。勝手に
盛り上がっていろ。その間に決着をつけてやる。
時折乳首を甘噛みしつつ程よく粘る母乳をゴクゴクと飲む。胃に入るよりも早く吸収され体中に浸透していくのが
分かる。神経や血管がぬるま湯に浸かっていく様なその感覚は極上の酒が回っていくのと似ている。
だがそれだけだ。予想通り体が今以上に熱くなったり敏感になったりはしない。

「ふ、ふふぅ…沢山飲んでね、ボク。とっても良い事っ、が起きるから…」
淫魔が腰を動かしつつ囁きかけてきた。俺もそれに応えて騎乗位を活かしてペニスを突き出す。同時に舌で乳首を
包み込み、全力で吸ってやる。淫魔の喘ぎ声と噴水の様な母乳が出てきた。躊躇なく飲みこむ。
淫魔の体液は殆どが媚薬となる物で、乳魔の母乳は特にその傾向が強い。並の男なら一滴飲んだだけで勃起し、
プロのハンターでも数回吸っただけで体中が燃え上がる様な快感に満たされるだろう。俺も男である以上例外では
ないが、幸いこの淫魔と対峙する直前に飲んできた薬が効いている。肉体に媚薬に対する免疫をつけ、体が勝手に
興奮する事を予防してくれる有難い薬だ。結構な値段がつく代物だが、今こうして淫魔の言う“良い事”が起きなく
してくれるのだから備えあれば憂い無しだ。

相手とリズムを合わせて腰を突き出し、膣の上側を擦りあげる。再び両手を使って馬鹿でかい乳房に指を食い込ませ
快楽で侵食する。乳首を乳輪ごと頬張り貪欲にしゃぶる。
「んんんっ!良い、良いわぁ…ボク、もっと吸って。ママのおっぱいはボクだけの物よ…」
まだ余裕があるのか、幸せそうな淫魔の声が聞こえる。わざわざ俺の頭まで撫でてくる。だが、そうやっていられるのも
後僅かだ。このまま一気にイカせてやる。

ちゅうっ、ちゅう。ぐちっ、にゅぷっ。むにょっ。

「あああん…上手、本当に上手よボク…」
膣と乳房と乳首の三点攻めで快感を積み上げていく。勿論俺自身も徐々に射精が近まっていくが、さっきまでの
淫魔の感じ方と俺自身の忍耐力を計算すれば絶対に淫魔の方が先にイく。胸の虜になって脱力さえしなければ
俺の勝利は動かない。
しかし本当に癖になりそうな味だ。いくら飲んでも飽きが来ないどころか飲めば飲む程もっと欲しくなる。媚薬の効果は
無力化しても、母乳の魅力自体は変わらないらしい。こいつを倒した後、しばらくは母乳飲みたさに悩まされるだろう。
だったらせめて今のうちに精々楽しんでおくか。
頭の片隅で母乳に魅了された事を自覚しつつ、更に乳首を精一杯吸う。少し口が疲れてきたが、もう止めようとしても
止まらないのがむしろ幸いだ。舌と唇でねぶりつつ不規則に歯を立てる。母乳の味を楽しみながら手で胸を掴み、
腰を突き出しペニスと膣で濡れた音を立てる。
「んんっ!ぐっ…」
積もってきた快感でとうとう声が抑えきれなくなってきた。思ったより早く俺も出したくなっている。だが淫魔の方は更に
限界に迫っている筈だ。最早イきそうで声も出なくなって…

「ふふっ。気持ち良い?出したくなったら何時でも出して良いのよ」
何!?
思わず上目遣いで淫魔の顔を見上げる。そこには俺の視線が嬉しくてたまらない、と言わんばかりの顔があった。
今にもイってしまいそうに真っ赤になり、恐怖と歓喜で歪んでいる表情など見当たらない。
こんな馬鹿な。有り得ない。この余裕溢れる声も表情もやせ我慢による演技に決まっている。化けの皮を剥いでやる。
ペースを上げて腰を早く動かす。返ってきた感触は一層俺を高ぶらせたが、向こうだってダメージは貯まっていって
いるんだ。その筈なんだ。
「くううっ…うむぅうぅ」
最早無視できなくなった射精欲求を懸命に押さえ込みつつ腰を突き入れ、引き離す。間髪入れず手と口で援護
する。もう呻き声等気にしていられない。いられないのに。
「頑張りやさんね、ボク。そういう所も大好きよ」
淫魔の声は化けの皮が剥がれたどころか、さっきよりも落ち着いている。まるで緩やかな自慰を楽しんでいるかの様な
穏やかな声と表情だ。我慢の限界を騙し騙し遠ざけている俺とは差がありすぎる。

今更ながら異変に気付いた。挿入した途端きつく締め付けてきた膣は、今はぴったりとくっついてきながらも緩やかな
圧力しかかけてこない。柔らかく包み込んできて俺には快感を与えながら自分は快感に溺れない様にしている。
更に異様なのは胸が膨らんだ事だ。元々俺の手ではとても覆いきれない程巨大だった乳房だが、今はもう下半分を
掴むのがやっとだ。全体を握り締める事など出来やしない。
まさか、こいつ。自分の胸と膣を拡大したとでも言うのか?それで俺の責めをかわしていたのか?
「あら、もうそろそろ頑張れなくなった?もう出ちゃいそう?」
動きを止めていたら淫魔が起き上がってきた。俺に乳を与え続けながら身を起こし、対面座位に持ち込んでくる。

ちょっと待て。
確かに大柄な淫魔だが、それでも男の俺の方がずっと重い筈だ。上からのしかかっていた俺ごと起き上がるなんて
出来る訳が無い。しかも両方とも背筋を伸ばした状態になったのに、俺の顔はこいつの胸の位置にある。
何がどうなっているんだ!
「気付いた?これがさっき言ってたとっても良い事よ…ほら、向こうを見てごらん」
淫魔が俺の顔を横に向けた。口に乳首を含んだまま横を向いた俺が見た物は化粧台の鏡だった。

淫魔が映っている。やはりその美貌には絶頂の気配など微塵も無い。これは分かる。認めたくないが分かる。
だがそいつに抱かれているのは誰だ。淫魔より頭一つ分以上小さく、細い頼りない体の持ち主。男じゃない、
少年だ。いや、少年と言うのも憚れる。どんなに贔屓目に見ても精々12歳じゃないか。
あれは誰だ?淫魔に乳を与えられ、頭を撫でられ、太ももの上に乗せられて繋がっている子供は誰だ?
「どう?ボクがとっても可愛くなったのよ。ママのおっぱいで生まれ変わってママの子になったのよ。嬉しい?」
嘘だ!そんな事は有り得ない!あって堪るか!
鏡に映る淫魔が年端も行かない子供をより近くに抱きしめる。挿入が深くなったのか、子供の顔がさぞ
気持ち良さそうに歪む。同時に何故か俺のペニスが絶頂へのカウントダウンを始めた。もう抑えきれない!
淫魔が体全体を揺らす様にして鏡の中の子供との結合を速く速くしていく。子供が口を大きく開けて叫んでいる。
俺の絶叫が耳に入ってきた。おかしい。犯されているのはあの子供であって、俺じゃないのに。
何故だ?何故俺は震えが止まらないんだ?何故俺はこんなに気持ち良いんだ?何故俺は射精しかけているんだ?
誰かが俺の頬を押して首を回した。鏡が見えなくなって吸い込まれそうな胸の谷間が見える。そこから更に上を
見ると、淫魔が至福の表情で俺を見つめてきた。
「本当に良く出来ました。ママをここまで気持ちよくしてくれたのはボクが初めてよ…さ、もう我慢はしちゃ駄目。
白いしーしーをして、ママのお腹の中に帰ってきなさい」
額に何かが優しく優しく触れてきた。淫魔の唇だ。その瞬間やっと理解できた。俺はあの犯されている子供なんだ。
頭が途方も無い幸福感で真っ白に染まった。

どぴゅうっ。どびゅるる。びゅる…びゅくっ…
祝・ハンター敗北!やっと負けてくれた…

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