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月の女王

俺は自他共に認める程、セックスが強い
並みの女では俺には勝てないと思う
だから強い女を求めて非合法の闇バトルに手を染めている
通称 −BF−
強い相手を求めて男女が集い
毎夜地下のベットいう名の闘技場で男女は肌を重ねあい
観客の前で闘いを繰り広げ、名声を上げる
俺もそんな闘士の中の一人だ

その闘士の間では以前より面白い噂がある
満月の夜、強い男の前に長い黒髪の美しい女が現れ
勝負を挑んでくるというものだ
特に何かを要求されるわけでなく、ただ勝負をするだけなのだが
今までに闘士の中でも屈指の実力者のみが挑まれている為に
男の闘士の間では彼女に勝負を挑まれる事が実力者とみなされるようになった
それが一種のステータスになり、闘士達は彼女の訪れを待ちわび、
闘いを挑まれた闘士達は、皆敗れ去っていった・・・
その為、彼女はいつしか「月の女王」と呼ばれるようになっていた
敗れた闘士達は自信喪失や不能に陥り、引退を余儀なくされる闘士もいる程で
闘技場サイドでは商売上がったりなので私闘を禁じているが
まるで効果がなく、頭を痛めている
彼女が何処の誰で、何の目的で男と闘うのかは一切不明だった

面白い噂ではあったが、興味の薄かった俺は
仲間の闘士連中が異常に盛り上がっているのを適当に眺めていた
その時はまさか俺の前に彼女が現れるとは思いもせず・・・

その日は満月の夜だった
その夜はBFの予定もなく、一般人と同じようにコンビニで買い物を行い
自分のマンションへ戻るときだった
マンション入り口付近で俺はふと立ち止まった
“?”
何故立ち止まったかはわからない
何故か違和感を感じる
景色を見た感じでは何もないが、直感が訴える
ちょっと待て、何かある。・・・と
勝負事で生計を立てていると、こうした直感は無視できなくなる
様子を伺うようにしばらく前方を見つめる俺
「合格よ」
前の柱の影より声と同時に一人の女が現れた
長く黒い髪に黒い衣装を纏った女だった
「貴方には私を感じる力がある、だから私と闘う資格がある」
「貴方は私と闘う運命にある男」
「さぁ、早く貴方の部屋へ案内して」
一方的にまくしたてる彼女
「お前は・・・」
問いかけようとする俺を彼女は遮り
「私が誰なのかはどうでもいいはずよ」
「今ここに二人の男と女がいる。ならばすることは1つじゃなくて?」
彼女より宣戦布告を受けた俺は彼女を誘い、部屋に向かった

部屋に入るなり、彼女はシャワーも浴びずにベットへ向かい、黒い衣装を1枚1枚と
脱ぎ捨ててゆく
セミヌードになった時点で俺を振り返る彼女
ベットにはカーテンの隙間から月明かりが差し込み
彼女の肢体を白く浮かび上がらせる
それだけで彼女が「月の女王」という異名がふさわしいと悟る
彼女は俺を上から下まで眺めて改めて品定めを行っている
同時に俺も彼女を実力を探るべく彼女の肢体を眺める
不敵に笑った彼女は黒のガーターをゆっくりと丁寧に脱ぎ
仕草と肢体を使って俺を挑発し始める
大切な部分を覆っていた黒のブラに手をかけ
ブラがはらりと床へ落ちる
次に黒いレースが付いたバンティーのひもへ手をかける
その仕草を俺に見せつめるかのように
彼女は肉体という名の美しい己の「武器」を披露していく・・・

俺はその妖艶な動きと美しい肢体に目を奪われた
そして彼女の挑発に負け、目覚めさせられたもう一人の俺も
かつてない程に天を突き、ジーパンの上からでもはっきりとわかる程
盛り上がった

俺の熱く激しい視線を真正面から受けた彼女は満足げに笑みを浮かべる
「次は貴方よ」
とゆっくりとベットに腰掛て長く美しい脚を組んで俺を待ち構える
俺もまた彼女に見せつけながら服をぬぎ、ジッパーを下ろして
すでに120%の全開状態である俺自慢の「武器」を披露する

俺は一歩一歩と彼女との闘いの舞台へと進みはじめる
俺の武器ははちきれんばかりに膨張している
対する彼女の秘部からも雫が漏れ、月明かりを浴びて宝石のような輝きを放っている
互いに挑発しあった前哨戦は引き分けらしい
ならば決着は己の肉体で・・・と二人は肌を重ねる為に触れ合った

「さぁ、勝負よ」
彼女の言葉が決戦の合図になった
強く求め合う二人に前儀は全く必要なかった
俺は彼女を押し倒した
待っていましたと彼女は俺を迎え撃つ為に股を開き
俺は彼女を倒す為に熱くたぎる武器をぶち込んだ
“強い!”
挿入した瞬間に彼女から伝わる刺激により、強敵であることを改めて感じさせられる
“えぇぃ!ままよ”
と俺は武器を彼女の奥深くまで突いた時、二人の脳髄に電流が走る
「あぅぅっ!」
「うぉぉっ!」
二人同時に声が漏れ、僅かな時間意識が飛び、二人の動きが止まる
先に動いたのは彼女
我に返った彼女は器用に長い脚を俺に絡めて俺の動きを封じ、
素早く上下を入れ替わり、騎乗位で激しく腰を動かして俺を攻め立て始めた
おそらくこれが彼女の必勝の体位なのだろう
彼女は自分が優位にたったことに満足げな笑みを浮かべる
もしくは上から男を見下ろすのが好きなのだろう

さすがに必勝と思われる体位だけあって
この細い体と腰の何処にこんな力があるのかと疑いたくなるほど
彼女の攻撃は激しい、そして何よりも俺の武器を締め付ける
もう一人の彼女は別の生き物のように意思をもっているかのように蠢き
俺の脳髄に快感という刺激を与え始める
先手を取られた俺は早くも防戦一方のまま攻め立てられる
彼女の激しい攻めの前に悪戯に時間が経ち、精神と肉体のガードをじわりじわりと削られてゆく・・・

どれ位の時が経ったのだろう
1分?5分?10分?
それすらもわからないままただ快感に耐えている時が続き
意識が朦朧とし始めた頃、状況に変化が訪れる
俺が完全なマグロ状態に陥った事により、勝利を確信した彼女からとどめを刺す為の言葉が発せられる
「もうお終い?早いのね・・・」
その屈辱的な言葉に俺は正気を取り戻す
“まだ勝負はついていない!”
「うぉぉぉぉぉ−っ!」
怒りもあらわに俺は武器に渾身の力を入れて彼女を突いた
「!!」
予想外の反撃と襲い掛かった快感に彼女が跳ね上がるように上体を反らす
今が勝機と俺はひたすらに彼女を突き、攻め続ける

−形勢逆転−

今度は彼女が苦しむ番・・・・のはずだった
しかし俺の攻撃の全てを真正面から受け止めた彼女からは歓喜の表情でよがっている
まるでこの闘いを楽しんでいるかのように
彼女にはまだ余裕があった
それを裏付ける決定的な一言
「足りないわ」
“!!”
わずかな時間で2度もプライドを傷つけられた俺
俺の中で何かがはじけ、俺は俺でなくなった・・・
おそらくそれは『獣』という言葉がふわしいであろう
「おぉぉぉぉぉっ〜!!!」
俺の目には狂気が浮かび、口からは涎がしたたり、雄たけびのような叫び声をあげつつ
彼女を突き上げ、高めていく・・・
それに呼応するかのように彼女も『獣』、いや『女豹』と化し、叫び声をあげながら俺を迎え撃つ
互いの叫びが部屋中に響きわたる

『女豹』と化した彼女は腰の動きを前後左右へと予測できない野生的なリズムを刻み、俺に新たな快感を与える
まるで俺をむさぼり尽くすかのように
ぐちゅぐちゃぐちゅぐちゃ・・・・・・・・・・・・・・・・・
と、彼女が俺を擦りあげる度に発生する淫靡な音
彼女の攻撃の前に「ビクン、ビクン」と俺の武器が反応する
その反応を感じ取った彼女は更に俺を攻め立てる
「うぅっ」
思わず声が漏れる
ぱぁんぱぁんぱぁんぱぁんぱぁんぱぁん・・・・・・・・
獣の俺は彼女の攻撃を跳ね返す勢いで更に強く激しく腰を打ち付ける
俺の激しさと快感の前に騎乗位を維持できず、ベットへ手をつき、前のめりになる彼女
「くぅぅぅ」
ついに彼女から喘ぎ声が漏れる
更に彼女は反撃にでる
俺は更に応戦する
それをひたすら繰り返した
獣と化した俺たちは互いに一歩も引かずに本能のままに互いを攻め立てい、絡み合った・・・
勝負を忘れてしまったかのように・・・

・・・しかし、
女豹の攻撃の前に、俺の体力は序々に低下させられていった
彼女の攻撃時間が圧倒的に増え、俺は再度防戦一方に追いやられる
「うふふふふ・・・」
俺の表情に浮かぶ快感による苦悶を嬉しそうに見つめる彼女
ついに彼女の『獣』は俺の『獣』の喉元に牙を突き立てかのように俺の『獣』を屈服させた
・・・ドクン!
それは俺の「武器」より発せられる白く熱いもののこみ上げだった
その瞬間、俺の『獣』は彼女の『獣』の前に敗れ去り、俺は『人』に戻った
人に戻った俺が見た彼女、『女豹』
今までの闘いの中で俺から与えられた刺激による快感に恍惚の表情を浮かべつつ、
黒く長い髪に己の指を絡ませ、髪を振り乱し、俺を見下しながら腰を振り続けている
その俺の視線に気づいた彼女はおそらく無意識なのだろうが
真紅のルージュに彩られた自身の唇を舐め、恍惚の表情のまま俺を見つめかえす・・・
真紅に濡れた唇が月明かりを浴びて妖しい光を発している
その妖しい光により、女豹であるはずの彼女の表情に神秘性を秘めた美しさが浮かぶ
「男は女の唇を舐める行為に対して色気を感じる」と聞いた事を思いだしたと同時に、
“美しい・・・”
ただそう思い、彼女をひたすら見つめた・・・

俺の表情に何かを感じとったのであろうか、俺は彼女が獣から『人(女)』へと戻ったの感じた
「楽しかったわ」
そう過去形で呟いた彼女は目を閉じる
全神経を秘部へを集中し、俺の武器である肉棒の先から根元まで更なる力で締め付ける
「ぐぅぅ・・・」
未だかつてない強い衝撃を与えられた俺は驚きに硬直する
彼女は俺の「武器」を強く締め付けたまま激しく腰を左右にグラインドさせつつ浮かせ始める
「はぁぁぁ!」
渾身の力を振り絞るかのように彼女は一気に彼女は腰を上げて俺の武器を彼女自身で強烈に擦りあげる
俺の武器を強く締め付けたまま腰が持ち上げられるかと思うほどに
それは真空状態から栓を抜いたと同じ原理を用いた彼女の必殺技だった
ポォンッ!
と、俺の武器が彼女の秘部より抜けた音が響く
そしてその瞬間に与えられた刺激と快感
武器の先端を通じ、頭の先から足の指先までしびれるような感覚
初めに感じた脳髄への刺激とは比べ物にならなかった
そして、その刺激に耐えうるだけの力は俺に残されていなかった・・・

−決着−
「っっ!!」
声にならない悲鳴を聞き取った彼女は勝利の笑みを浮かべ、
俺は男が射精する際の恍惚の表情を彼女に見られながら
敗北の証である大量の白濁の液を彼女の体へと向けて撃ち放った・・・
全てを撃ち放った俺はそのままベットに沈み、脱力感のあまり動けなくなる
それを見届けた彼女も後を追うかのように俺の上に重なりあう
彼女は胸の中で俺を優しく抱きしめて語りかける
「・・・貴方の負けよ」
“・・・・負けた・・・・・”
朦朧とした意識の中で悔しさがあふれてくる
そして更に屈辱を与える彼女の言葉
「もっと強くなりなさい。貴方が強くなった時、私は再び満月の夜に現れる」
「その時は・・・。ホ・ン・キ でしてあげる・・・」
薄れゆく意識の中、彼女の言葉が俺の頭の中でリフレインしている
発せられた言葉の意味を理解した時、俺は愕然とし、そのまま意識を失った
そして勝者である彼女は敗者である俺を優しい目で見つめている
その表情の中、真紅に光る唇には妖しい笑みが浮かんでいた
まるで再び俺を犯せる日を楽しみに待っているかのような笑みが・・・

そして月明かりの夜の中、彼女は去っていった

次の強い男を捜し、犯しつくすために・・・

END
皆さんの触発されて書いて見ました
ちょっと長いですかね?
書くのに結構な時間がかかりましたし、
自分の妄想を文章で表現するのって難しいですね

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