「ねー、おにーさんっ」
そこは、町外れの小川だった。
夕日にきらめく水面に、この国ではあまり見かけない、小麦色の肌があった。
川端には、擦り切れて薄汚れたシャツとホットパンツ。
その少女は、濡れた金髪を頭の横でまとめながら、川のほとりに立つ俺の元に近づいて来て、
にぱっ、と笑って、言った。
「金貨1枚でどっかなぁ?」
俺が戦士の道を歩き始めて、一年が過ぎた春のこと。
それが、俺とコレットの出会いだった。
************
コレットの反応は迅速だった。俺が唇を割って舌を滑り込ませると、コレットの舌が待ってましたとばかりに俺の舌に飛びついてきた。
ぬめぬめと絡みつき、唾液の味を染み込ませながら、手は俺の服の前のボタンを次々と外していく。
負けじと舌を蠢かせ、コレットの口の中を舌と言わず歯茎と言わず、ぐちゃぐちゃに掻き回す。
それと同時に俺の指もコレットの服のボタンを外していった。
「ん…… じゅるっ……」
コレットの恐るべき活舌は、何も喋繰るためだけに発揮されるワケじゃない。
口中を蹂躙するべく侵入した俺の舌を巧みに受け止め、奥へ奥へと引きずり込もうとする。
「むっ……むぐっ……」
俺は舌の根に力を入れ、無理矢理コレットの舌を押さえつけてその技を封じようとした。
が、押さえつけたはずのコレットの舌は、俺の舌に添うように這い登ってきて、力を込めた俺の舌の根をちろちろとくすぐって来た。
「むーっ!」
これにはたまらず、俺は自分の口の中へと舌を退却させた。
が、それがさらに最悪の結果を招くことになる。
「むふふ♪」
コレットは楽しそうに鼻を鳴らして、俺の舌が引っ込む動きに合わせて、自分の舌を俺の口の中に送り込んできたのだ。
「む!? むぅぅぅー!!」
コレットの舌は、持ち主と同じく傍若無人な性格をしていた。
俺の舌といわず歯茎といわず、ぐちゃぐちゃに掻き回す。
俺は慌てて、コレットの舌を自分の中から押し出そうと、舌を突き出した。
「むっふっふー♪」
コレットはその舌をすばやく絡め捕ると、俺の突き出す動きに合わせて、自分の口の中に吸い込んだのである。
迂闊だった。
俺は、コレットとの口ゲンカに勝ったことは一度も無いのだ。
「むむーっ! むむむーっ!!」
「むーむ♪ じゅじゅっ、じゅるるっ!」
「むーーーーーっっっっ!!!」
舌が痺れてきた。
俺の唾液はコレットに吸い込まれ、代わりに甘い甘いコレットの吐息と唾液を流し込まれる。
震えた指先が、コレットの服の次のボタンを摘み損ねる。
コレットは快調に指を滑らせて、あっという間に俺のシャツを肩から滑り落とさせてしまった。
「むぐっ…… む……! ぐ……!」
いきなりの大ピンチ。
はっきり言ってコレットは強い。特待生として、入学の年齢制限を無視し、授業料と寮費を全額免除され、さらに無利子の奨学金までもらっているのだ。掛け値無しの天才である。
同じ二年生にはもはや勝負が成立する男がいない。三年生でも、コレットと戦える男は俺とクリスさんくらいのものだった。
気分と勢いに任せて自分の土俵に上がって来た男を、黙って帰すような女では無いのだ。
もはや俺の舌を完全に支配化に置きながら、コレットは指を俺のズボンにかけた。
ズボンを下ろされ、トランクスに手を突っ込まれて、ペニスをつまみ出されたら、それで確実にジ・エンドだ。
俺は上から下から涎を噴き出して、この生意気な後輩の前にノビてしまうだろう。
(冗談じゃないっ!)
プライドが、俺に快感を一瞬跳ね返すだけの精神力をよみがえらせた。
その一瞬のうちに、俺の指先は半ばまで外したコレットの服の、はだけた胸元に滑り込んでいた。
ぴんっ
ブラが弾け飛び、飛び出したコレットの乳房がぷるんぷるんと揺れた。
同時に、ズボンを下ろし終えたコレットの右手の指が、トランクスを下げて俺の上を向いたペニスをあらわにする。
一瞬の交錯。
「んむっ!?」
コレットの唇から、驚きの声が漏れた。
俺の右手の指が、コレットの生意気に突き出した胸の左の乳首を捉えていた。
上からボタンを外していけば、ペニスより乳房の方が先にある。その差が掴んだ勝機だった。
右手の指を震わせて、コレットの先端から軽い刺激を送り込む。
「んーっ!」
コレットがもう一度俺のペニスに手を伸ばす。
が、時すでに遅し。俺は動きを止めた一瞬にコレットの右手を残る左手で捕まえていた。
そして、指先で軽く炙った乳首を摘み上げ、いきなり強く捻りあげた。
「ああんっ!」
快感の嬌声とともに悪魔の唇が開く。
この機を逃さず囚われていた舌を抜き出すと、俺はその舌でコレットの右の乳首へとねぶりついた。
「あっ、あぁーーーっっ!?」
生意気な口から、殊勝な悲鳴が上がった。
「はぅっ…… よ、よかったですねセンパイ。わたしがつけてたのがフロントホックじゃなかったら今ごろ…… あっはぁぁぁ!!」
殊勝なのは悲鳴だけだった。
もうこれからずっと悲鳴を上げさせてやろうと決め、俺は指先だけでなく舌先にもバイブレーションを加えた。
「ちょ、ちょっとセンパイ、ダメダメっ! ああんっ!」
悶えるコレットの乳房が揺れる。
弾力の強いコレットのおっぱいは、ゆさゆさではなくばいんばいんと揺れる。
俺は舌先を振るわせたまま、元気のいい乳房を逃がさないように、唇で乳首を挟んで強く吸い上げる。
同時に、右手を乳首から離し、残るコレットの左手も捕まえて封じる。
「センパイっ! ダメーっ! あーーーーっっ!!」
攻め手を失ったコレットの絶叫。
その先端は真っ赤に色づき、硬く硬くしこっている。
さらに深く、小さな乳輪まですっぽりと吸い込んで吸い上げると、コレットの乳房はぶるぶるとわなないた。
行ける!
俺は汗に濡れて火照るコレットの乳にトドメを刺すべく、ぴくぴくと怯えるように震えるその先端に歯を立てた。
その瞬間、
「くはっ!?」
虚空に銀の糸が踊った。
仰け反った俺の唇と、コレットの乳首を繋ぐ唾液の糸。
悲鳴を上げた俺の歯と歯の間に、すでにコレットの急所はなかった。
「はぁっ、はーっ…… ふっふーん♪ だからダメだって言ったでしょ、センパイ?」
コレットのホットパンツから伸びたしなやかな生足。その小麦色のふとももが、俺の股間に潜り込んでいた。
「あ…… おぉっ……」
「お・か・え・しっ! えい♪」
「あぁっ!」
むちっ、とした感触が、俺のペニスの裏に擦り付けられた。
銀の糸が、ぷつん、と切れた。
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