「っ!・・・ん、むぅ・・・・・・んんぅ・・・」
重ねられた唇。絡み合う舌と舌。低く響く水音。
クレア先輩の方から仕掛けてきたキス勝負は、さっきとまるで違うものになっていた。
いや、一方的という意味では同じかもしれない。
感じさせられ、メロメロにされつつあるのが俺の方であるというだけの違いだ。
「ちゅ・・・くちゅ・・・・・・ちゅ、ちゅるっ・・・ぢゅるる・・・」
「・・・んっ・・・・・・んむ、むっ・・・・・・んっ、んっ・・・」
俺のディープキスなど児戯に思えるような舌遣い。
どんな反撃も、柔らかい舌と唇に受け止められ、何倍にも増した快楽で返されてしまう。
「んぐ、むぅ・・・・・・ん、んん・・・っ、ぷはぁ・・・はぁ、はぁ」
「ふふ・・・気づいてる?今のマルス君、とってもカワイイ顔してるよ」
やさしく、しかし淫らで妖しい笑みを浮かべるクレア先輩。
対する俺は、キスだけで動けなくなり、戦闘不能に陥っていた。
キスはバトルファックの基礎中の基礎と言われ、バトル開始時にムードを高めるために愛用する
戦士も多い。先輩の実力は本物だ。
「あれ?どうしたの?反撃してこないの?あんなに戦いたがってたのに・・・」
俺の状態など手に取るようにわかっているくせに、小首を傾げて不思議そうな顔をしてみせる。
たまらなく悔しいが、今の俺には呼吸を整えることしかできなかった。
「・・・はぁ、はぁ、はぁっ・・・・・・ふぅ、ちょっと、待ってくださ・・・」
「ダメって言ったでしょ?淫魔が待ってくれると思う?」
目を細め、クレア先輩は一転して悪戯っぽく微笑んだ。
「実戦通りにやらなきゃ模擬戦とは言えないよね。・・・淫魔は、こうやって動けない相手をいたぶ
るのが大好きなんだよ〜♪」
「――――えっ!?や、ちょ――――――」
クレア先輩の唇が俺の乳首に吸い付いた。
思わず悲鳴のような声をあげてしまう俺。
可愛らしいピンクの唇は、恐ろしい悪魔の凶器と化していた。
「―――あっ、アッ、ア、アアァァーーー!!・・・・・・」
悶え、暴れる俺を、先輩は上からのしかかるように抑えつける。
力でも体格でも上回っているはずなのに、乳首責めから逃れられない。
快感は電流のように胸を刺激し続ける。
「チュ、ちゅぱ、くちゅ・・・ぷちゅっ、チュパ、じゅる・・・」
「ひぃ・・・あぁ、うっ!くぁ・・・・・・あぁぁ・・・はぅぅ・・・」
「ちょっとぉ〜鳴きすぎじゃないかな?ちゅ、ちゅるっ、じゅるる・・・」
時折クレア先輩は軽く歯を立てて甘噛みし、俺を悶絶させた。
しゃぶられていない方の乳首も指でクリクリと摘まれ、弄られる。
腹の上の先輩をどうにか振り落とそうと抗うが、彼女は馬上の騎手の如く重心をずらして
乗りこなし、太股で腰を挟んで放さない。
「・・・っ!・・・あっ、ひ・・・ひゃうっ・・・くぅ!・・・」
先輩は乳首だけでなく、俺の胸全体に満遍なく愛撫を施していった。
唇と舌が這い、優しいキスで埋め尽くされる。
甘美な拷問に苦しめられ、俺はじわじわと体力を奪われていく。
20分間全力で責めた後なのだ。疲労は大きい。
その上、先輩には全く効いていないとあっては、肉体的にも精神的にも限界であった。
いやいやをする赤子のような弱々しい抵抗を続けながら、たまらず俺は呻いた。
「くぁぁっ・・・・・・や、やめ・・・やめてっ・・・ひぅ・・・」
「なんで?もうイッちゃうの?まだ一度もオチンチン触ってないのに?」
そう言いつつも、先輩は胸から口を離してくれた。
ビクンビクンと脈打つペニスが寸前で踏み止まる。
身体が熱い。
先輩に弄られた乳首から熱が広がっているようだ。
火照りを冷ますために、深呼吸を繰り返す。
「少しは落ち着いた?マルス君」
「え?・・・・・・・・・あ、はい・・・」
「そう・・・ふふふ・・・・・・」
「―――――えっ!?あぁ!!――――」
淫魔との戦いに降参はない―――バトルファック関連の書籍なら大抵書いてある言葉だ。
その手の本を何冊も読み漁ってきた俺にとっても、何度もめぐり合った言葉である。
わかっていたはずだった。
しかし本当のところでは理解していなかったのかもしれない。
クレア先輩が、俺が回復するまで待ってくれるはずがないのだ。
「ふふ・・・いい格好だね♪マルス君のオチンチンが丸見えだよ〜」
「うっ、あぁ・・・やめてぇ〜・・・・・・は、はなしてぇ・・・」
「なんで?逃げなかったってことは、もっとイジめられたかったんでしょ?先輩としてはぁ・・・
期待に応えてあげないとね〜。うふふ・・・・・・えいっ!」
俺の膝をつかんで無理やり股を開かせた先輩は、さらに、腰に手を回して下半身を持ち上げてし
まったのだ。俗に言う、ちんぐり返しという体勢である。
彼女の細腕からどうやったらこんな力が出るのだろう。
だが、俺にはそんな疑問を感じる暇すら与えられなかった。
「もっともっと、イイ声聞かせてね。・・・ふぅ〜〜・・・・・・」
「いっ、ひゃぁ!う・・・くぅ!・・・・・・うぅっ!」
「イイ顔・・・・・・カワイイ声・・・・・・もっと虐めたくなっちゃう・・・チュ、チュッ」
「ひいぃっ!!あぁ!はぁ、はあ、はぁ・・・ああぁ・・・」
俺の顔を上目遣いに見つめながら、亀頭、竿、玉袋へとキスをまぶしていく。
快感に苦しむ表情が面白いのか、強すぎず弱すぎず絶妙な責めを繰り返して、俺の反応を観察し
ている。
じわじわと真綿で首を絞めるような責め苦。
イキそうになれば休み、そしてまた続ける。
俺の身体は完全に弛緩してしまって、口からは涎を垂れ流し、肉棒は我慢汁でドロドロ、おまけ
にちんぐり返し。誰にも見せられない恥ずかしすぎる格好だ。
「もぉ、私のことは感じさせてくれなかったのに、マルス君ばかり気持ちよくなってズルイよ。
これじゃあ逆レイプになっちゃうじゃない、反撃してくれないとなぁ・・・・・・」
そんなことを言いながら反撃の隙は全く与えてくれない。俺は、先輩の唇と舌で弄ばれるがまま
の人形と成り果てていた。
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