「結構・・・距離あったんだな・・・」
流石に、アルラウネの花粉に侵された状態での任務続行は困難と判断した
彼は、依頼元である村に戻ろうとしていた。
彼の耳がその羽音を掴み、溜息を吐く。幸い、今回は一人(匹?)だけの
ようだが。また例の『花粉団子』が来るやと思い身構えたが、杞憂に終わっ
た。いきなり目の前に姿を現してきたのだ。
「妹のイく声が聞こえたので何事かと思いましたが・・・」
優しい顔と声で尋ねてくる美女。やはり格好は黄色と黒の縞模様の水着状の
もの。背中の羽も、頭の触覚も同じだ。
(・・・うお)
何よりも、大人の体型をしている。特にその胸の大きさと美しさに目を奪わ
れた。ゴクリと唾を飲み込み、慌てて頭を振った。
(くそ・・・花粉にやられているとは言え・・・いきなり欲情するとは・・・)
気付けば眼前に相手は見えなくなっていた。しまった、と思った時には遅
かった。
「つっ!」
首筋に鋭い痛みが走ったと感じた時には、視界が霞みはじめていた。
「このままアルラウネ様の元まで運んでも良いのですが・・・
妹達のこともありますし、少しお仕置きしてあげましょう・・・ふふふ」
不吉な言葉を聞きながら意識が遠のいて行った。
甘い香り。柔らかな感触。意識は戻っても、このままでいたいと言う衝動
に駆られる。だが、相手――殊に密着している――には覚醒が伝わったよう
だ。
「お目覚めですか?」
上から降って来る優しい声。どうやら、膝枕の格好のようだ。
軽く返事をしながら確認してみる。どうやら、身体を縛り付けられたりは
していないらしい。腕も、足も、不自由なく動く。
「あんたらは・・・一体、何者だ?」
彼女は頭を撫でながら、説明しだした。
アルラウネの力によって、淫魔と化した蜜蜂。それが彼女達の正体。
知恵を与えられた礼として、獲物を花の元へと運ぶのが仕事である、と。
そしてその代わりに、精を含んだ蜜や花粉ををもらって生活しているのだ
とも。
「お話は終わりです。妹達の仇、取らせてもらいますよ・・・んん・・・」
覆いかぶさる様な形で唇を奪われる。舌でゆっくりと口内を解され、そこに
唾液を流し込まれる。
(・・・甘い・・・美味しい・・・)
初めこそ抵抗していたものの、やがてその甘さに酔い、力が抜けていく。
ぼうっとして、糸の切れた人形のようになった男を見て、彼女は微笑む。
「じゃぁ・・・今度はこっちの『蜜』を味わって下さいな」
頭を抱きかかえる様にし、口に乳首を押し付けられる。抵抗できない。
喉をならしながら、分泌される粘液質の甘い液体を飲み込んでいく。
(あぁ・・・蕩けそうだ・・・っ!!・・・股間が、痛む?)
見ると、彼のモノは破裂せんばかりに腫れ上がっていた。危険だと頭が警
鐘を鳴らしているが、甘い蜜から離れられない。
「ふふふ・・・」
そっと彼女の指がモノを擦る。それだけで、身体がビクンと跳ね、先端か
らは透明な汁が溢れる。
「私達の胸の蜜は・・・強力な媚薬なんです。それも即効性の」
掴まれてすらいない。ただ撫でられるだけ。それでも、確実に高められて
いく。彼女に肩に手を置かれ、やっと胸から開放される。
「ぷは・・・ぁぁうっ、こ、こんな・・・っあぁ」
開いている手で乳首にも軽く触れられる。それだけなのに、襲ってくる快
感は凄まじいものだった。
「まだ殺したりなんてしませんわ。・・・だから、安心なさって。ね?」
その囁きが、最後の理性を砕いた。自ら腰を揺り動かし、彼女の手に当てる。
それだけで良かった。
「あぁぁぁっ!」
勢い良く、彼は精を放った。
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