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淫魔召喚 第7話前編「爆乳少女オンプ」

 あれから数ヶ月。スタンは次のマーリン縁の地があるマ独立国に向かっていた。マ国は
元々この国の1部だったが、今では軍事を精鋭した独立同盟国家となっている。と言っても
入国審査などが特にあるわけではない。各街で紛争が起きた際に平等に裁くためにあるの
だ。この国の建設を推奨したのが他でもないマーリンで、国内にはマーリンの別荘がある。
名前の由来はマーリンが国王に推薦した初代国王マ・キューヴェ大佐から取られており、
今でもマ国やマ大佐国と呼ばれている。
「あ、かっこいいお兄さん見っけ。」
まっすぐとマ国を目指すスタンの前に女が立ちはだかった。恐らく淫魔だろう。
「1人でお散歩ですか?暇なら私といいことし…な…」
言い切る前に淫魔はスタンの目を見て言葉を詰まらせた。つぶらな澄んだ青い瞳。その瞳
に見つめられるだけで彼女の胸が高鳴る。
(なんなのこの胸の高鳴りは…もしかして恋?そんな馬鹿な…)
初めて感じる感覚に戸惑いながらも彼女は彼の目をそらせなかった。見つめる度にどんど
んと胸が高鳴り、背筋が痺れるように伸び上がる。
(そんな…見つめられただけで感じちゃう…だめ!…もう…)
「だめぇ!いっちゃうぅ!」
一声叫ぶと彼女は絶頂し、スタンの証に魔力を吸い込まれていった。黒だった証の色は瞳
と同じ澄んだ青になっている。あの搭で戦った中級淫魔すず・ミント・アーチェ・ミラル
ドそしてメリロの5人と、上級淫魔だったヒカリを倒した戦跡を評価された結果だ。ランク
1だったスタンは一気にランク3にまであがっている。そしてヒカリの魔力から扱えるよう
になった淫気もすっかりと自在に操ることが出来るようになっている。さっきのような下
級淫魔ならば目から魅了するだけでイかせる事が出来るほどである。この数ヶ月の間にス
タンはウョキウト付近にある数ヶ所のマーリン縁の地を巡ったがどれも外れであった。中
には淫魔の拠点もいくつかあり、目的のためにそれらを奪取したため一躍スタンの名は戦
士の中でも有名となっていた。その名は一部の淫魔も知るほどである。
 国と言ってもウョキウトと変わらないマ国に入国し、協会で換金を済ませるとスタンは
その足でマーリンの別荘へと向かった。街中にある場所だ。淫魔の拠点になっている恐れ
は少ないからだ。程なくたどり着いた別荘は、生家と同じく観光スポットとなっていた。
閉館ぎりぎりだがなんとか入れてもらえたので中を探索する。
「やっぱねえか…」
一通り見渡したが、タペストリーは見当たらない。念のため絵画など様々なものに手を触
れてみたが、入り口になっている場所は見当たらなかった。今回も外れのようだ。肩を落
としながら外に出ると、すぐに警備員が扉の鍵を閉める。
「なぁ、あんたもしかしてあのスタン・エルロンか?」
宿をどうするか考えているスタンにその警備兵が話しかけた。
「どのスタンかはわからないけど確かに俺はスタンだよ。」
色々な噂になっているのはスタン自身も知っている。敬意を込めて『淫魔バスター』と異
名を付けるものもいればぱっと出の新人に『淫気戦士』と呼ぶ者もいる。前者はただ単の
褒め言葉で後者は皮肉だが案外後者はその通りだったりするのは本人と事情を知っている
者だけの秘密である。
「『淫魔バスター』に『淫気戦士』。下級淫魔なら視線だけでぶっ倒しちまうんだって?」
注意を払っているつもりだがいつかは見つかるもので何度か現場を見られたことがある。
「まぁ…ね。」
この男は好奇心で話しかけているのか悪意で話しかけているのかわからない。
「はは、そいつはすげーや。でもそんな戦士さんがこんな観光地に何のようなんだい?こ
んな物好きしか来ないところ面白くもないだろ?」
自分の仕事場への侮辱を平気で言う。どうやらこの男はただ口が悪いだけのようだ。
「ちょっと観光だよ。単独でいろんな街にいけるのは戦士の特権だからね。」
スタンのたびの表向きな理由はこれである。正直に隠されたマーリンの召喚術を探してい
るなんて言えば捕まりかねないからだ。
「は、流石は『淫魔バスター』様だ。その辺をうろついている下級淫魔なんざ眼中にない
ってか。おっと、視線でぶっ倒すんだから眼中にはあるんだろうけどな。ぐははは」
明らかに皮肉なのだが本人にとっては悪意はないつもりなのだろう。やや顔を引きつらせ
ながらスタンも笑ってごまかす。
「なら明日にでもマーリンの修行小屋に行ってみたらどうだい。ここのすぐ近くだぜ?」
思わぬところで出た縁の地にスタンの目の色が変わった。
「修行小屋?初めて聞く…どこなんだ。」
真剣な目で詰め寄り、地図を広げる。
「お、おう。…ここだよ。マーリンが研究を実践する時の寝泊りに使った小屋でこの国を
出たすぐ近くの森の真ん中にある。中には特に資料とかはなかったって話だから知ってる
のはこの国の人間だけだとおもうぜ?」
スタンの勢いに押されてたじたじになりながらも警備員は答えた。それは半日ぐらいの距
離にある森の真ん中だった。流石に今から行くと夜になってしまう。淫気を自在に操れる
ようになったとはいえ見通しの悪い夜道は危険だ。不意を疲れれば死の危険が大きい。
「宿を探すか…」
断念して出したスタンの一言に今度は警備員が驚いた。
「おいおい!今から宿探すのなんて無茶だぜ?こんなご時世だってもここはれっきとした
観光地なんだからよ。」
警備員の言葉にスタンは愕然とした。よく考えればその通りである。観光地でこんな時間
から宿が取れるわけもない。どうするか…そう考えながら視線を思わず警備員に向けてし
まう。
「おいおい。勘弁してくれ。狭いぼろアパートに住んでんだ。お前さんまで寝かせるスペ
ースなんざねえよ。」
その逃げ道を考えなかったわけではないが別にそういった理由で見たわけではない。
「…とりあえず、しらみつぶしに宿を回ってみるよ。ありがとな。」
そう答えてスタンは急ぎ足で歩き始めた。結局散々歩いた末に町外れの雰囲気も客層も悪
いぼろ宿でようやく寝床を確保できたのだった。
 翌日早朝。そうそうに荷物をまとめたスタンは国の外に出た。
「ほんとに街から出てきた!ここに入っていくのを見たって聞いたからだけど昨日の夜か
ら待っててよかった〜」
出るやいなやそう声がして木の上から女が降りてきた。年はスタンとそう変わらないだろ
う。身長は10cm程低く、やや黒みの紫がかったショートヘアーに鮮やかな紫の大きな瞳が
印象的だ。しかしそれよりも何よりも目に付くのが片方でも顔と同じぐらいあるような大
きな胸だ。こんなものをぶら下げてよく身軽に木から降りてきたものである。
「お兄さんが最近私たちの拠点をつぶしまくってる戦士さんでしょ?1度会ってみたかった
んだぁ。お兄さんって私たちの間でもすっごく有名なんだよ。人間なのに淫気を操ってし
かも視線だけでイかせちゃえるぐらい強いって。」
楽しそうに話す淫魔の少女。しかしまともに相手をしている暇はない。淫気を込めた視線
をスタンは送り込んだ。しかし、
「いやん、そんなに見つめちゃ照れちゃうよ?それともお兄さん、私に一目惚れしちゃっ
たのかな?」
まったく通じていない様子。恐らくかなりの実力者だろう。警戒してスタンは淫気を自分
の周りに纏わせ始めた。
「あ、それずるいよ。淫気は本来身を守るためにあるんじゃなくて相手を攻めるためにあ
るんだから!」
そういって少女から淫気が噴出す。すごい密度である。下手な戦士が挑めば一瞬で骨抜き
にされてしまうだろう。
「私、オンプって言うんだ。お兄さんの名前は?」
変わらぬ口調で尋ねるオンプしかしその目は好戦的なものに変わっている。
「名前までは広まっていないのか?」
相手の動きを見逃さないよう細心の注意を払いながら尋ね返す。
「うーん。大抵出会ったらやられちゃってるからね。噂ではそこまで伝わってないんだ〜。
もっと上の人なら知ってるかもしれないけどね。」
対するオンプはそれほど警戒している様子はない。余裕からだろうか。
「名乗られたら名乗るのが礼儀だもんな。俺の名前はスタンだ。短い間だろうけど、よろ
しくな。」
手を大きく広げていつでも掴みかかれるように構える。
「そんなこと言わずに…じっくり楽しみましょ?」
それが開始の合図となった。一瞬ぐっと屈むと横に跳ぶようにオンプは突進をしかけた。
なかなかのスピードだ。しかし追えないほどではない。片手で掴みかかろうと手を前に出
す。しかし、
ブン!
まるで分身につかみかかったかのように空振ってしまった。掴みかかる瞬間にスピードを
変えずに横へとステップしたのだ。しかしまだ見失ったわけではない。前に出した手を横
に払って牽制し、もう一方の手をその下からタイミングをずらして横に薙いで逃げ道を塞
ぐ。しかし
ブブン!
それも空振りに終わって瞬間視界が闇に閉ざされる。オンプが今度は上に飛び上がったの
だ。そしてそのまま自慢の胸でスタンの顔を挟み込んで押し倒す。
「ぶぅ!」
オンプの胸に押しつぶされたままうめき声を上げてしまう。脳が一瞬揺れて少し朦朧とし
てしまう。そのままスタンの胸に座り込むように体を起こすと、
「私のおっぱいで、お兄さんを骨抜きにしてあげますね。」
と宣言し、タートルネックのノースリーブニットセーターを脱ぎ捨てた。服が脱げる際に
持ち上げられた胸はブラなど付けられておらず。重力に引かれて別の生き物のように跳ね
る。その大きさは服越しで見る以上に大きく見えた。
勢いに任せて淫魔召喚も1話分書いてしまいました。
仕事しないと…
復帰第1号の相手は某お邪魔な魔女です。
すいません。ファンの方。
こんなのおんぷちゃんじゃないと言う方は
別人と思ってください。というか別人ですね

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