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淫魔の洞窟 第六章

海を進んでいると、看板が浮かんでいた。7Fと書かれている。
「ジーニアス、何時敵が現れるか分からないから、注意してね。」
「うん。」
オールを漕いで少しでも早く進んだ。何事も無く、10Fまで着いた。陸があったので、上陸すると、下に行く為の階段が二つある。
「ジーニアス、どっちがいい道だと思う?」
「何か左は嫌な予感がするから、右にしよう。」
「確かに、左からは香水みたいな匂いもするし、右にしようか。」
僕達は右の階段を下りることにした。
「ダ〜メ。坊やは、こっちの階段よ。」
「わあ!」
僕は後から誰かに抱かれて、強制的に左の階段を下りて行く事になってしまう。
「ジーニア!!んむぅ!!」
「ふふ、貴方はこっちです。」
ニルスも誰かに捕まったようだ。呻き声が聞こえてくる。しかも僕を捕まえてる女性はさっき、砂浜で会った人だった。









階段を下りて行くと、扉があった。ここまで来て、漸く解放された。
「この先は一人で頑張りなさい。もう一人の子は多分、11Fでリタイアよ。じゃあ頑張ってね。」
「待て!!」
僕は女性にニルスはどんな部屋に行ったのか?聞きたかったが来た道には鉄柵が降りてきて、戻れなくなり、同時に女性を追う事も不可能になった。ニルスの無事を信じ、僕は進む事にした。
扉を開けると、その先の部屋はかなり暗く、棺桶が二つ置いてあるだけだった。開けると必ず最悪な事しか無いので、スルーしたかったが、先の扉は鍵がかかっている為開かなくて、扉には鍵穴が無い。仕掛けでもあるかと思ったが、何も無かった。仕方なく棺桶を開けることにした。
「よっ・・と・・」
「zzz・・う〜ん・・」
中には女性がいた。クリーム色の長い髪をして、服は胸と膣を隠す程度で、後はブーツぐらいしか、履いていない。
「おはよ〜・・」
「おはよう・・」
女性が話し掛けてきたので、とりあえず返事をする。まだ寝惚けているようだ。目が半開きだ。5分ほどして、漸く目が覚めてきたようだ。
「・・・・きゃ〜〜可愛い!!」
「うわあ!!」
女性が突然抱きついて来て、柔らかい髪が僕の肩に乗っている。
「こんな子に会ったの何年ぶりかしら♪今までここに来る奴なんて、女か不細工ばっかりだから、凄く嬉しいわ。」
「分かったから・・離れて・・苦しい・・」
「あっ!ごめん、ごめん。遂嬉しくて力が入りすぎちゃった。」
「・・騒がしいですね。フェリア、少し静かにして下さい。最近疲れてるんですよ。」
「お姉ちゃん、起きて起きて、久しぶりに可愛い子が来たの。」
妹が呼びかけると、渋々棺桶から出てきた。
「何ですか、もう最近イライラする事が、多いですよ。・・あら、貴方は?」
「ジーニアス・・あんたは?」
「私はフェリスといいます。以後宜しくお願いします。」
どうやら、姉妹のようだ。確かに二人とも顔がそっくりだ。違うと言えば、髪の色と性格だ。姉の髪は桜色だ。
僕は何とか部屋から出る方法は、無いかと探していたら、壁にボタンがあった。このままじゃ危ないと思い、押してみた。
「あら、私の代わりに押して下さるなんて、親切な子ですね。」
「えっ?」
どうやら最初から押す気だった様だ。棺桶が床に収納され、代わりに、床からベットが出てきた。そして天井が高くなっていくのが分かった。
「では、始めましょうか。」
「やる気満々みたいだしね。」
二人の背中から、翼が生えてきた。フェリスは白、フェリアは黒の翼だ。出てきた時に、沢山の羽が宙を舞っていた。暫く二人を見ていたが、我に帰り逃げ出そうとしたが、体が思うように動かない。そしてあっという間に、二人が目の前に来た。
「たっぷり、可愛がってあげるわ。」

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