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淫魔召喚 第6話後編「淫気の鎧」

 表情には出さないがメリロは未だに意識を保っているスタンに驚かされていた。たとえ
戦士であろうが、効果が強まった状態では意識が混濁するはずだ。しかし彼の目にはまだ
しっかりと彼女を拒絶する意思の光が見える。
(これはまず墜とすしかないわね)
そう考えながらじっくりじらすように突き出されたスタンのモノに舌を這わせる。
「うふ…気持ちいいですか?」
ゆっくり、ゆっくり…舌先だけを竿に這わせながら上下させる。むず痒い刺激にスタンは
上半身をくねらせながら悶え、強い刺激を求めて更に腰を突き出す。
「そんなに腰を突き出して…スタンさんって、淫乱なんですね。」
まるで厭らしさの感じない笑みを浮かべる。
「本当は私たちにいっぱい攻められたくて戦士になったんじゃないですか?」
蔑むようだが妖艶な笑みでそう尋ねながら、突き出されたら少し引き常にモノとの一定の
距離を保ちながらメリロは愛撫を続けた。
(まだ…体の自由は残っている。いや、徐々に自由が戻ってきている…)
攻められながらスタンはメリロに気づかれない程度全身様々な筋肉や関節を微かに動かし、
自分の自由が戻りつつあることを確認する。
(それほど強い能力じゃないのか?しかしそれにしては効果が弱まってることに気付いて
いる様子もないが…)
気付かれていないのならここという隙を突いて攻めるべきだ。スタンは依然術にかかって
いるふりをしながらメリロの隙を探した。
(中々堕ちない。流石に強い精神力だわ。これはじらすより一気に攻めるほうがいいかも…)
「うふ、焦らされて耐えられないって感じですね。」
メリロが動きを止めるとその止まったメリロの顔にスタンはモノを擦りつけるように突き
出した。
「そんなに咥えてほしいんですか?仕方のない淫乱ちんぽですね。」
妖艶な笑みを浮かべたままメリロは一気に根元まで咥え込むとジュルジュルと激しい音を
立てながら勢いよくモノを吸い始めた。突然の快感に思わずスタンの体がびくつく。
「気持ちいい?もっとしてあげるね」
更に激しくメリロはモノを吸い上げる。唾液と先走りの混ざった粘着力のある水音が響く。
(今がチャンス!)
激しく攻めるにはそれなりに意識を集中させなければならない。今のメリロは自分が術に
かかっているという油断もあり目に見えて隙だらけだ。ここを逃す手はない。スタンは突
然勢いよく起き上がると、驚き硬直しているメリロを反転させて正常位の体勢で深々とモ
ノを突き入れた。攻めているうちに興奮していたのかメリロの膣は十分に潤っている。
「ひゃうん!そ…んな術がと…ひぅ!」
やはりメリロは術が解けていることに気づいていなかったようだ。完全に不意を突かれた
挿入に落ち着くまで無防備に感じてしまっている。しかしすぐに冷静さを取り戻した。
「この…調子に!」
Sな部分の彼女の気に障ったらしい。冷たくきつい表情に変わるとモノと腰に禁欲の鎖を仕
掛ける。しかし、なぜか鎖はスタンの手前で締まるのが止まり、スタンの自由を奪わない。
「うおぉぉ!」
チャンスと一心不乱にスタンは腰を突き入れる。全身の神経を集中させた攻めにはじかれ
るように鎖が消え去る。
(なんで…なんで人間の彼から…)
なすすべなく攻められながらメリロは彼の闘気ともいえる力の奔流と共に湧き出る別の力
に疑問した。
「淫気がでてるのよぉ!ふあぁ!!!」
堪えてた快感に押されて思わず叫ぶとメリロはそのまま絶頂してしまった。霧散した魔力
が証に吸い込まれていく中、スタンは自分から湧き出た新たな力に戸惑いを隠せなかった。
全身から出るオーラのような力は紛れもなく今相手をしていた淫魔たちだけが持つ淫気似
ていた。スタンから出る淫気は鎧のようにスタンを包み込み、淫魔の使う禁欲の鎖から守
っていたように感じる。ひょっとしたらメリロの支配を鈍らせたのもこの淫気のおかげか
もしれない。だが淫気は淫気。本来自分を魅力的に見せ、雰囲気だけで相手を虜にする物
だ。自分に何か影響がないのか不安になるが…常に性欲が収まらない等の症状は特にない。
それどころか意識的に淫気の量を調整すら出来る。まるで生まれ持った能力のように。そ
れに何かこの淫気には感じた覚えのある優しく暖かいような…
「そうか…これは…」
感じの正体に気付く。少し前に見た切ない笑顔が頭に浮かぶ。
「これはヒカリなんだ…」


 敵のいなくなったウョキウトの塔から出ると外は真っ赤な夕焼けに染まっていた。しば
らくすれば夜の帳がおり、淫魔たちが活動が活発になるだろう。スタンは急ぎ足でルーティ
の待つウョキウトの街に帰っていった。
「ただいま」
ドアを開けると台所から美味しそうな香辛料の香りがくすぐる。
「ここはあんたのうちじゃないわよ。……けどま、おかえり…って言っといてあげるわ!」
扉の閉められた部屋の中から2人の楽しそうな声が聞こえる。
なにか一部の読み手さんが原因か荒れ気味ですね。
今回の話で一応一区切りです。というより
この続きをどうするかまだ考えていません。
ちょっとスタンに飽きましたし(苦笑)

次は本番が可能になったが本番への耐性や技術が
まだ未熟なリオンを主人公にした軽めの話か、
まったく別の世界設定の話どちらを書くか悩んでいます。

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