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淫魔の復讐 第二十一話 ロックタウン

僕はセフィル草原を通りロックタウンの近くに来ていた。この辺りは山賊も多い、敵は女性だけではないということだ。とか思ってたらいきなり山賊が女性を襲ってるよ。
「運がいいぜこんな女に会えるなんて・・早くアジトに連れ帰るか。」
「貴方達に構ってる暇はありません!」
「そうはいかねえよ、俺等と一緒に来てもらうぜ。」
あの山賊は確か半年前、マリアを襲ってた三人組だ。襲われてる女性は、シスターみたいだ闘うことはできないのかな?しょうがない助けよう。
「やめろよ!お前等は!」
「あん!あっ〜〜〜!!てめえは半年前俺の頭を燃やしてくれたガキだな!!あれから俺は大変だったぜ・・山賊達の間でもガキにやられたと噂があっという間に広がって・・ブツブツ・・」
(話が長いな!・・・考えてみると話聞く必要ないじゃん、相手は賊なんだし。)
「ライトニング!!」
「ぎゃああああ!!まだ話の途中なのに!!」
「兄貴ぃーーー!!またこんな負け方だ!」
「これで75回目だったな。」
「うるさい!撤退だ!覚えてろよ!!」
「その台詞も108回目ですぜ。」
「うるさい!!」
・・・・なんて弱い山賊なんだ、いやあれは山賊なのかな???・・・ってあんなのはどうでもいいや、シスターは大丈夫かな?
「大丈夫ですか?」
「ええっお陰様で・・」
「私はロックタウンのシスターでイゼルナといいます。貴方は?」
「ジーニアス・セイジです。」
「そうですか、ありがとうジーニアス君。助けてくれて、」
イゼルナは髪の毛を撫でてきた。僕は子供扱いされてるたので手を払いのけて、少し怒った口調で言った。
「子供扱いしないで下さい!」
「ふふっごめんなさい。」
「それより、何でこんな所に一人でいるんですか?」
「薬草が切れてしまったので、山に取りに来たんです。」
手に持ってる籠を見てみると沢山の薬草があった。帰る途中を襲われたのか。
「よければ町の教会まで来て下さい、お礼もしたいですし、」
「いえ、当然のことをしただけです。」
「そう言わずに・・それにまた山賊に襲われたら大変なんで、護衛も頼みたいんですよ。」
「はあ・・」
結局町まで一緒に行くことになった。よく考えると教会に行かないといけないし、探す手間が省けていいかな。そういえばロックタウンってどっかで聞いたことが・・




「着きましたよこの教会です。」
「来る途中にも沢山教会があったけど・・何であんなに沢山?」
「あれは今は使われてはいない教会があるんです。山賊達に沢山の人が殺されて、血の跡がありまして・・それで何回も立て直したりしてるんです。他にもここは二ヶ国の中央付近にあるので宗教は一つじゃなくて、ディア教、フォルティア教、そして信者がもっとも多いヴェルス教。」
「だから教会があんなに・・」
「とは言ってもフォルティアは滅びましたし、ディアとヴェルス教は争いを好みませんから、宗教争いもないんで殆ど一つしかないようなものなんですけど。」
「そうですか・・」
参ったな・・これじゃどの教会か分からないよマリアもどの教会か教えてくれればいいのに・・忘れてたのかな?まさかイゼルナに「城に繋がってる教会はどこ?」なんて聞くわけにはいかないし、
「何か?」
「いえっ!何でもありません。僕ちょっと他の教会を見て来ます。」
僕はそのまま外に飛び出した。少しの間今は使われてない教会を調べて回ったが隠し通路はなかった。ディア、フォルティアの教会も探したがなかった。後はさっきイゼルナと別れた、ヴェルス教会だけだ。僕は教会に入るとイゼルナは居なかった。今の内にと思い、椅子などを調べていたが、特になにもなかった。しかし奥にある扉が気になった。「立入禁止」と書かれた札が架けてある。僕は辺りに誰もいないことを確認すると、中に入った。地下に続く階段があり、そのまま降りていくと、黒ピンクの二つの扉があった。ピンクには最近嫌なことしかなかったので、黒の扉を開けた。そこには転送装置があった。
「やっと見つけた。長かったなここまで・・」
僕は転送装置の上に乗ろうとした。
「待ちなさい!」
「えっ!?」
後から声がしたので振り向いたら、剣を首に突きつけられた。黒い髪で綺麗な女性だ、歳は二十代ぐらいかな?マントをしていて、剣を持っていることから、少なくともシスターではない、剣士かもしくは騎士だろう。
「ここは立入禁止ですよ。しかもこの転送装置を見てしまいしたね、・・・こちらに来てもらいましょうか。」
僕は部屋から出され、ピンクの扉の方に行くように言われた。中は地下神殿とでも言うべき所だった。椅子とテーブルがあり座るように言われた。
もうすぐ城です。

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