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淫魔の復讐 第十二話 懐かしき再会

国王にサキュバスの城はどこにあるか分からないと言われ、情報収集から始めることにした。更に国王から聞いた話だが、サキュバスと共に暮らしてから三ヶ月程してサキュバスが逝ってしまっても死なない魔法は無いかと研究が行なわれ、更に一ヵ月後にその魔術が完成したらしいそしてこの星全域に効果があるためこの星にいるサキュバスは逝っても死なないのだ。
しかし万能ではないようだ一度逝くと死にはしないが当分の間気絶してしまうらしい。思えばサキュバスを殺したくない僕にとっては好都合だ。気絶している間にサキュバスハウスという場所に連れて行ける。サキュバスハウスとは捕らえたサキュバスを閉じ込めておく場所である。世界各地に点々とある。
話が長くなったけど・・今僕はムーンライトから少し離れた所にある。スターシティの街にいる。
「すっかり遅くなったちゃたな。もう夜の9時か、情報収集は明日にしようかな・・んっ!あれは・・」
栗色の長い髪、大きい胸間違いなくそれはサキュバスの女王クリスだった。
「クリス!」
「!、貴方は・・そうですか目覚めてしまったのですね。残念です、貴方とまた、敵として、闘わなくてならいなんて。」
「じゃあ、闘わずにまた、一緒に共存の道を探せばいいじゃないか、全ての原因はヴァーグでだろ。あいつは死んだんだ、邪魔する奴はもういないよ。」
「それでも、反対する者が戦争を招くでしょう。やはりどちらかが、生き残るしかないようですし、」
「そんな事言わないでよ・・」
僕が泣きそうな顔をしているとクリスが近づいて来て僕を抱きしめた。
「ごめんなさい・・次に会う時は敵として闘う事になります。できれば、今、ここで、私の手で貴方を倒したいんですのが・・まだサキュバス側も、問題があってそれどころではないので、これで失礼します。」
クリスは僕に優しくキスすると、背中から白い翼をだし、西に向かって飛んで行った。
「何で闘うしか道がないんだよ・・」
「今のサキュバスは、君と親しい人なのかね?」
「えっ!ええ、まあ」
「そうか・・んっ?おやっ君は、あのリースの子孫ではないか?」
「ええっ!何でそれを・・」
自分の事が分かる人はまったくいない、なのに初対面の人に当てられたので、少し驚いた。
「目じゃよ・・ワシは、君の父親に会ったことがある。君と、そっくりな目をしていた。{異種族が、差別されない国を作る}と言っていたよ・・さっきの話を、途中から聞いていたが、君はサキュバスと、共存の道を歩むと・・」
「そのつもりですけど・・何か?」
「君なら必ずできる・・父親がそうだったようにな・・絶対に諦めてはならん!自分の意志を、貫き通すのじゃぞ。」
「はい・・」
「話が長くなったの・・夜は危険じゃ、早く宿に向かいなさい・」
「はい・・」

ご老人と別れて三分程歩いていたら、人通りが無い所にいた。不気味なので、早く抜けようとして走ったら、何かにぶつかった。
「あら坊や♪久しぶりね♪」
赤いショートヘアーの女性、いやサキュバスが話し掛けてきた。
「えっ!?マリア!!」
さて、これから新しい物語が始まります。何時も通りご意見など御座いましたら、申し上げ下さい。

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