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淫魔の復讐 第十話 共存の道

目を開けるとそこは教会とは違う場所だった。その証拠に壁はオレンジ色、床は赤い絨毯が敷いてあった。
「あれここは何処?・・」
確かシェンナと勝負しててキスされてたら目の前が真っ暗になって・・・気が付いたらここに居て・・ひょっとして僕は負けちゃったのかな?
暫く考え込んでいると足音が聞こえてきた。
(誰だろ?シェンナかな??)
「あっ!気が付きましたか。」
やって来たのはシェンナではなく、クリスだった。
「ねぇここ何処?冥界?」
「そんな物騒な所じゃありません。ここは私の私室です。貴方がゲームで負けたと報告がシェンナ司祭からあったので、連れてきてもらったんです。」
「やっぱり僕は負けちゃたの?・・・」
「そうですよ。貴方はシェンナに虜にされたんです。ところで・・約束は覚えていますよね?」
「分かってるよ・・あんた達に協力するよ・・」
「じゃあさっそく、テパという村を襲うのに協力して貰いましょうか。」
「!、テパってディア王国の東にある村!?」
「そうです、場所を知ってるなら話は早いですね。あそこには強い戦士や魔道士が多くて困ってたんですよ。早速行ってきて、村を壊滅させて下さい。」
「待ってよ!テパだけはやめてよ!!他の町や村、城ならいくらでも壊滅させるから
さ!」
「何故ですか?」
「それは・・」
「自分を受け入れてくたからですか?」
「!、どうしてその事を!?」
そういえば、クリスは僕の過去を知ってたんだ。テパで差別されず、住んでいた事を知っていてもおかしくない。
「絶対にテパを壊滅さたくないという訳ですか?」
僕は首を縦に振った。
「では代わりに・・貴方が死んでしまってもですか?」
「恩を仇で返すぐらいなら・・いっそのこと死を選ぶよ・・」
「分かりました。では・・」
僕は死ぬことを覚悟したが次の瞬間僕は耳を疑った。
「貴方はディア王国に帰国し、国王に頼んで欲しいことがあります。」
「えっ??」
「国王に私達が共存できる道を歩んで行きたい、と伝えて欲しいのです。」
「何で?話がまったく違うじゃないか・・」
「もし貴方がテパを何の迷いも無く壊滅させようとしたなら・・貴方の精を搾り取るつもりでした。」
「でもそれだったら、牢にいた時から言ってくれれば・・」
「言ったら貴方は信じましたか?あのゲームは本当にお遊びでした。ですから教会にシェンナのような強者を配置しました。・・本当の目的は貴方が共存できる道を、一緒に歩んで行ける人か確認したかったんです。このままでは両方とも死人がでるばかりです。これ以上犠牲者をだしたくありません。・・どうですか国王に頼んでもらえますか?」
僕の答えは一つだった。相手が争いを望まないなら一緒に暮らせるかもしれない、犠牲者を出すより明らかに良いことだ。
「分かった。国王に頼んでみるよ。」
「ありがとう御座います。」


ディア王国に帰国しクリスと一緒に国王に頼んでみた。国王もできれば争いはしたくないと言い共存の道を模索することになった。僕は少ししてから睡魔に襲われた。クリスの話によると城で何度も射精したため、数ヶ月昏睡状態に陥るとの事だ僕はクリスにテパの村村長に事情を話した。そして村から1,2km離れた所にある家まで送って貰った。そしてクリスと別れ、僕はベットで寝てしまった。明日からサキュバスと争う必要がなく、平和な毎日がやってくると信じたかった・・
ここで第一部終了です。「話が飛躍しすぎや!!」と思われるかもしれませんね・・

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