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女王ハルカの初恋

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「あ〜あ、もっと歯ごたえのある男子、いないのかしらね」<BR>
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昼休みの教室。<BR>
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教卓に腰掛けた女子生徒が、短いスカートから伸びた、自慢の脚線美を艶っぽく組み替え<BR>
ながら言った。さらさらストレートのロングヘア。切れ長の目。すらりとした長身。その<BR>
大人びた風貌は、制服に身を包んでいなければ、到底高校生には見えない。<BR>
<BR>
女子生徒の名前は佐々原ハルカ。セックスバトルの強さはダントツでクラスナンバーワン。<BR>
その容姿、性格、プレイ運びから、一部の男子の間では「女王様」と陰で呼ばれている。<BR>
実のところ、彼女のファン……というか、信奉者も少なくない。<BR>
<BR>
ハルカ自身、男子に勝つのは、好きだ。というより、オトコを屈服させるのが好きだ、と<BR>
言った方がいいだろう。昔から、何でも男子に負けたことはなかったし、小さい頃はよく<BR>
男の子をいじめて泣かせたりしていた。そんなハルカが、自分がサディストだと気付いた<BR>
のは、高校に上がってセックスバトルの授業が始まってからだ。自分のボディとテクニッ<BR>
クの前に、無様な醜態を晒す男子の姿を見ているうちに、自分の身体にはサドの血が流れ<BR>
ていることを自覚しはじめたのだった<BR>
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だけど、最近はそんなバトルにも飽きてきていた。マゾっ気のある男子とのバトルは、ちっ<BR>
とも面白くない。攻められて喜んでちゃ、バトルにならないじゃない、とハルカは思う。<BR>
男を屈服させるのが好きなのに、最初から従順な男を相手にしたって、空しくなるだけな<BR>
のだ。<BR>
<BR>
反対に、Mとは逆の気質を持った男子達とのバトルなのだが、これまた面白くない。彼ら<BR>
はハルカに負けた後、必ずと言っていいほど負け惜しみや言い訳を口にする。傷つけられ<BR>
たプライドを必死で取り繕おうとするようなくだらない男を、ハルカは、ただ見下すだけ<BR>
だ。さっきまで私に攻められてヨガッてたくせに。アンタはたった今、私に負かされたの<BR>
よ、と。<BR>
<BR>
けれども、たった一人だけ、ハルカの心を燃え上がらせる男子がいる。<BR>
<BR>
ハルカに何度叩きのめされても、闘志をむき出しにして向かってくる男が、口を開いた。<BR>
<BR>
「デカイ口たたいてられんのも今のうちだぜ、ハルカ」<BR>
<BR>
と、ハルカを真正面から見据えて言ったのは須崎コタローだ。意志の強そうな真っ直ぐな<BR>
瞳。真一文字に結ばれた唇。ハルカの視線を真っ直ぐに受け止められるのは、クラスの男<BR>
子の中ではおそらく彼だけだろう。セックスバトルでも、男子では一番強かった。<BR>
<BR>
ふーん。ハルカは鼻を鳴らして答えると、品定めでもするかのように目を細め、コタロー<BR>
の全身をまじまじと見つめる。<BR>
<BR>
ひっかかった♪ ハルカは心の中でほくそ笑むと、こう言った。<BR>
<BR>
「コタローさ、一回でも私に勝てたことあったかしら?」<BR>
<BR>
その表情に浮かんでいるのは、嘲笑と、挑発だ。ハルカはおとがいを心もち上げるように<BR>
して、下目使いにコタローを見下ろした。<BR>
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「く……」<BR>
<BR>
コタローの顔が屈辱の色に染まっていく様子を、ハルカが勝ち誇った笑みを浮かべながら<BR>
見つめる。<BR>
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去年も同じクラスだったハルカとコタロー。今まで何度となく対戦してきたが、勝利の名<BR>
乗りを受けるのは、常にハルカだった。<BR>
<BR>
「コタロー、この前の実技の時間のこと覚えてる? いつもどおり私のフトモモで擦られ<BR>
 て、女の子みたいな声出しながらイッちゃったよね?」<BR>
<BR>
こうなると、主導権は完全にハルカのものだ。ハルカは獲物を追い詰めた猫のように、じ<BR>
わじわとコタローに屈辱を味わわせ、そしてそれを心底楽しんでいた。<BR>
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「べ、別に今すぐ勝つって言ってるわけじゃ……」<BR>
<BR>
「へえ。じゃあ、いつ? いつ私を負かしてくれるの? ねえ、コタロー?」<BR>
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「いつって言われたって……。いつかだよ、いつか!」<BR>
<BR>
ムキになるコタローを、ハルカがクスリと笑う。<BR>
<BR>
「そんなの待てないわよ〜。次の時間は実技だから、また私とやろ? 今日も私のフトモ<BR>
 モで――」<BR>
<BR>
ハルカはスカートを、下着が見えないぎりぎりのラインまで、ゆっくりと相手を焦らすよ<BR>
うにまくり上げ、自慢のフトモモをコタローに見せつける。そして、フトモモに視線を釘<BR>
付けにされているコタローに、舐めるような視線を送り、たっぷりと挑発する。そして素<BR>
早く足を組み替え、一瞬だけ下着を見せ付けると、<BR>
<BR>
「白いのドピュドピュ出させてあげる……」<BR>
<BR>
と言った。<BR>
<BR>
ハルカは教卓からぴょんと飛ぶように降りると、コタローの肩に腕を回した。そして耳元<BR>
に唇を近づけると、ふうっと息を吹きつける。びくっと身体を硬直させたコタローを、さ<BR>
らに耳元で囁くように言葉で弄ぶ。<BR>
「本当は私に出してもらいたいんでしょ? 私に犯されたいんでしょ? 私、コタローの<BR>
 こと気持ちよくしてあげられるよ。コタローも好きでしょ? 私のフトモモ」<BR>
<BR>
「ば、馬鹿いってんじゃねえよ!」<BR>
<BR>
「素直じゃないわね」とハルカがため息混じりに言う。「コタローのここは出して欲しい<BR>
 って言ってるのに」<BR>
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ハルカの指先が、コタローの怒張しきった股間をすうっと撫でる。<BR>
<BR>
「ほら、カタぁ〜くなってる」<BR>
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熱い吐息混じりに扇情的なセリフを耳に吹き付けられると、それだけでコタローは頭がく<BR>
らくらとしてしまう。<BR>
<BR>
「ちょ、やめ……」<BR>
<BR>
ハルカはいよいよ顔を赤く染めたコタローにクスッと笑いかけ、<BR>
<BR>
「トイレ行こっか?」と言った。<BR>
<BR>
「それともぉ、コタローの恥かしいとこ、ここでみんなに見られちゃう方がいい?」<BR>
<BR>
コタローの羞恥心を煽るため、ハルカはわざとニヤニヤ笑いながら言ってやる。そんなハ<BR>
ルカのセリフに、コタローは何も言い返すことができない。<BR>
<BR>
ふふっ、仕方ないなあ。ハルカはクスリと笑うと、逃げられないようにしっかりとコタロ<BR>
ーの肩を抱き、<BR>
<BR>
「はいはい、トイレ行こうね?」<BR>
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抵抗しようとするコタローを無理矢理引っ張っていく。<BR>
<BR>
「ハルカぁ。あんまイジメすぎると、センセにばれるよ〜」<BR>
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後ろから声をかけた友人のミユキに、ヒラヒラと手を振りながら、ハルカは鼻歌混じりに<BR>
コタローを拉致して教室を出て行った。<BR>
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             ×           ×<BR>
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ハルカは女子トイレに誰もいないことを確かめると、すばやく個室に入り、内からカギを<BR>
かけた。<BR>
<BR>
そしてコタローを乱暴に壁に押し付けると、首筋にキスをしながら、コタローのワイシャ<BR>
ツのボタンをはずし、ズボンとパンツもあっという間に下ろしてしまう。<BR>
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ちゅ……ちゅ……と、ハルカの唇が首筋に触れるたびに、コタローの身体から力が抜け落<BR>
ちていく。さらにハルカはコタローの乳首を、両手でくりくりと弄くる。<BR>
<BR>
コタローの呼吸が少しずつ乱され、官能が高められていく。<BR>
<BR>
このままではマズイ、と、コタローがハルカのブラウスのボタンに手をかける。だが、ハ<BR>
ルカの唇がコタローの首筋に吸い付き、さらにはぁ〜〜っと熱い吐息をまぶされると、コ<BR>
タローの指先は快感にふるふるとうち震え、思うように動かせなくなってしまう。<BR>
<BR>
「ほら、はやくボタン外さないと、イカされちゃうわよ」<BR>
<BR>
さらにハルカの言葉が、コタローに追い討ちをかける。<BR>
<BR>
ようやく三つ目のボタンを外すと、水色のブラに包まれたハルカの胸が姿を現した。だが、<BR>
コタローにそのバストを見る余裕はない。ハルカにしつこく首筋を攻められ、コタローの<BR>
視線は宙をさまよっていた。<BR>
<BR>
そして次の瞬間、<BR>
<BR>
「あっ!」<BR>
<BR>
コタローの口から大きな喘ぎ声が漏れた。ハルカのフトモモが、コタローの脚の間に強引<BR>
に割り込み、ペニスを捉えていたのだ。吸い付くような柔肌。ムチムチのフトモモに触れ<BR>
ただけで、コタローの鈴口から大量の我慢汁が溢れた。<BR>
<BR>
「んふふ……。コタロー、大好きだもんね〜。私のフトモモ」<BR>
<BR>
目を大きく見開き、快感に耐えようとしているコタローを、ハルカがクスクスと嘲笑う。<BR>
そして、コタローの乳首を指先でぎりりと捩じり上げた。<BR>
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「んんっ!!」<BR>
<BR>
口から漏れる吐息とともに、コタローの膝から力が抜けた。そして次の瞬間、あまりの快<BR>
感に、コタローが絶叫した。<BR>
<BR>
「おああああぁっ!!」<BR>
<BR>
コタローの膝が折れ、そのペニスがハルカのフトモモにめり込む。水泳で鍛えられたしな<BR>
やかな筋肉の上にのった柔らかな脂肪。筋肉と脂肪の絶妙のバランスが最高の弾力性を生<BR>
み、コタローを悩ましめる。コタローの自重とハルカの超絶なフトモモに挟まれ、ペニス<BR>
はあっという間に快感を高められていく。ぎゅうっとタマを押し上げられ、精子が押し出<BR>
されそうになる。<BR>
<BR>
コタローの頭が慌てて現実に戻る。ぐっと膝に力を入れ、今まで何度も沈められてきたハ<BR>
ルカのフトモモから逃れた。<BR>
<BR>
だが、ふぅ……と、安堵の息をつくのも束の間だった。フトモモがペニスを追いかけてき<BR>
たのだ。ハルカのフトモモによる攻撃は、その弾力性がすべてではない。きめ細やかな肌<BR>
も、強力な武器なのだ。ハルカはそのすべすべの肌の効果を、たっぷりとコタローに味わ<BR>
わせるため、今度は触れるか触れないかといった絶妙のタッチで、ペニスにゆっくりと擦<BR>
りつけた。<BR>
<BR>
「ほら。すーり……すーり……」<BR>
<BR>
脚の動きに合わせて、コタローの耳元に囁きかける。<BR>
<BR>
ころころとタマを転がすように擦ったり、棹を優しく撫でるように擦ったりと、ハルカは<BR>
色々な技を繰り出し、コタローを攻める。<BR>
<BR>
「コタロー、さっき私になんて言った? 『デカイ口たたいてられんのも、今のうちだぜ』<BR>
 だっけ? そのセリフ、私に一回も勝ったことないくせに、口だけは大きいコタローに、<BR>
 そっくりそのまま返してあげるね」<BR>
<BR>
「く……ぅ、うるせえ……あはぁっ!!」<BR>
<BR>
ハルカのフトモモに擦りあげられるたびに、コタローの口から嘆声が漏れる。<BR>
<BR>
羽のように軽く、滑らかに触れてくるハルカのフトモモ。その刺激は男を一気に昇天させ<BR>
るような強いものではない。男の敏感な部分を、じわじわと焦らすように高めていく。過<BR>
剰なまでにやさしく刺激されるのは、男にはかえって残酷だ。イケそうで、イケない。<BR>
イキたくても、イカせてもらえない。絶頂まであと一歩というところで焦らされ、悶え苦<BR>
しむコタローの表情を、ハルカは涼しい顔で眺めている。<BR>
<BR>
「ねえ、コタローのアソコ、さっきからピクピクしてるわよ?」<BR>
<BR>
もはやコタローのペニスは限界を間近に控えていた。もちろんハルカも、それを知ってい<BR>
る。今まで何度となくコタローを射精させてきたハルカだ。コタローがどこまで耐えられ<BR>
るかなんて、このフトモモが知っている。わかっていながら、さらに言葉でもコタローを<BR>
弄ぶ。<BR>
<BR>
「コタローがどこまで耐えられるか、試してあげるね?」<BR>
<BR>
こう言って挑発してあげれば、コタローは無謀にも耐え忍ぼうとする。コタローが耐えよ<BR>
うとすればするほど、悶え苦しむ表情をハルカに見せることになる。それこそが、ハルカ<BR>
の狙いなのだ。<BR>
<BR>
「さあ、今日はどこまでがんばれるかしらね?」<BR>
<BR>
コタローの体力が限界に達し、膝が崩れ落ちた瞬間に、ペニスはハルカのフトモモにめり<BR>
こみ、降伏の証を噴出するだろう。けれどもハルカからは絶対に、射精に至るような刺激<BR>
は与えてやらない。コタローから屈服してくるまで、存分にその身体を弄んでやるつもり<BR>
だ。ハルカのフトモモは、アリ地獄のようにコタローが落ちてくるのを待ち構えている。<BR>
<BR>
顔を快感と恥辱でぐしゃぐしゃにゆがめながらも、フトモモから逃れようと必死であがく<BR>
コタローの様子を、ハルカは愉しそうに観察している。こうして男を少しずつ追い詰めて<BR>
いくことに、ハルカはこの上ない興奮を覚えていた。ハルカのアソコは、じゅん、と濡れ、<BR>
下着にいやらしい染みを作っていた。<BR>
<BR>
「コタローは今回も、私に無様にイカされちゃうのよ? どれだけ本気を出して一生懸命<BR>
 がんばっても、コタローじゃ私には勝てないのよ? 情けないわね〜? 悔しいわね〜?<BR>
 ほらほら、諦めちゃいなさい。諦めて、コタローが大好きな私のフトモモで、イカされ<BR>
 ちゃいなさい」<BR>
<BR>
ハルカの唇が、指が、フトモモが、休む暇なくコタローを襲い、頂点へと追い込んでいく。<BR>
<BR>
それでも、コタローは勝負を諦めなかった。快感に打ち震える指で、ブラウスのボタンを<BR>
外そうとする。最後の抵抗を試みるコタローの姿を、ハルカはとてもかわいいと思う。こ<BR>
こが、他の男子とコタローの大きな違いなのだ。コタローは決して諦めない。どんなに攻<BR>
められていても、向かっていこうとする気持を捨てることがないのだ。けれどそれは、ハ<BR>
ルカの嗜虐の炎に、余計に油を注ぐことになるのだが。<BR>
<BR>
「ほらほら、もっとがんばりなさい……」<BR>
<BR>
コタローはようやくすべてのボタンを外すと、水色のブラの上からハルカのバストに手を<BR>
添えた。<BR>
<BR>
だが、ハルカの少し小さめのバストを、コタローは揉むことはできなかった。<BR>
<BR>
コタローは、力尽きた。<BR>
<BR>
圧倒的な波状攻撃の前に、コタローの腰はとうとうハルカのフトモモに落ちたのだ。ムニ<BR>
ュゥっと音がしそうな程柔らかいフトモモに、コタローのペニスが圧迫される。だがコタ<BR>
ローは、学園最強と言われたムチムチのフトモモの弾力を、ゆっくりと味わう暇もなく、<BR>
<BR>
「出……るっ!!」<BR>
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射精を覚悟させられた。<BR>
<BR>
しかしその瞬間、ハルカの両腕がコタローを抱え上げた。<BR>
<BR>
「えっ!?」<BR>
<BR>
ハルカに両脇を抱え上げられ、ペニスがフトモモから引き離される。射精を許されなかっ<BR>
たペニスがビクビクと痙攣し、鈴口からドクドクと大量の我慢汁があふれ出した。<BR>
<BR>
「ふふ……まさかもうイカせてもらえるなんて思ってないわよね。もっと楽しませてよ」<BR>
<BR>
そして再開されるフトモモによる微妙な攻め。<BR>
<BR>
「今の気分はどう? 女に負けてイカされそうになって、だけどイカせてもらえない気分は」<BR>
<BR>
そこから先は悲惨だった。とうに力尽きたコタローだったが、イクことも許されず、ハル<BR>
カによって強制的にじわじわとした快感を送り込まれ続けているのだ。<BR>
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もはやコタローに、理性はほとんど残っていなかった。泣きそうな目で、ハルカに射精を<BR>
訴える。<BR>
<BR>
「なぁに? イキたいの? でももうちょっと楽しませてよ。コタローも気持いいの好き<BR>
 でしょ?」<BR>
<BR>
ペニスはもう、いつ爆発してもおかしくない状態だ。そんな敏感になりきったペニスを、<BR>
すべすべのフトモモがさらに追い詰める。<BR>
<BR>
「辛いわよね〜。でも気持いいわよね〜。もう二度と大きな口きけないように、しっかり<BR>
 と私の強さをカラダに教え込んであげるわね。うふふっ」<BR>
<BR>
コタローの体が小刻みに痙攣を繰り返し、よだれがたらされた唇からは荒い息が不規則に<BR>
漏れる。その奥からは、何かを求めるかのように赤い舌が見え隠れしていた。<BR>
<BR>
「ねえ、コタロー。こんなときどう言えばいいか知ってるわよね? いっつも言ってるじ<BR>
 ゃない?」<BR>
<BR>
にやにやと笑いながら、ハルカが言う。<BR>
<BR>
ハルカの挑発に、コタローは最後の力を振り絞り、目をぎゅっとつぶり歯を食いしばると、<BR>
首をぶんぶんと左右に振ってそれを拒絶する。<BR>
<BR>
するとハルカは、それまでとはうって変わって優しく微笑みながら言う。<BR>
<BR>
「コタローは十分がんばったよ。もういいでしょ、コタロー。……楽になろ?」<BR>
<BR>
その直後、コタローの口から降伏の言葉があふれた。<BR>
<BR>
「イ、イカせてください……」<BR>
<BR>
普段のコタローならば、決して言うはずのない言葉。けれども、今のコタローに抗う力は<BR>
残されていない。<BR>
<BR>
「いいの? 負けちゃうけどいいのね? 無様な格好を見られちゃうけど、いいのね?」<BR>
<BR>
ハルカの言葉に、コタローはただただ首を縦に振るばかりだ。<BR>
<BR>
「いいわ、イカせてあげる。ごくろうさま♪」<BR>
<BR>
ハルカはコタローの身体を支えていた手をパッと離す。支えを失ったコタローのカラダは<BR>
ガックリと落ち、ペニスはハルカのフトモモにめり込んだ。<BR>
<BR>
「ああああああっ!!!!!」<BR>
<BR>
コタローの最後の声が、静かなトイレの中に響き渡った。<BR>
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             ×           ×<BR>
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<BR>
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腰が抜け、床に尻餅をついたコタローを、ハルカは満足そうに見下ろす。<BR>
<BR>
「残念だったわね、コタロー」<BR>
<BR>
それは、勝者の余裕の言葉だった。ハルカは身体を屈め、そしてうつむいていたコタロー<BR>
の顎を指先でつまむと、くいっと上を見上げさせた。<BR>
<BR>
一方的に負かされた屈辱。降伏の言葉を言わされてしまった屈辱。歯を食いしばり、うっ<BR>
すらと悔し涙を浮かべているコタローの表情を見ていると、嬉しさで笑みが止まらなくな<BR>
ってしまう。<BR>
<BR>
ハルカは、コタローと戦うのが好きだった。どんなにやられていても、向かってこようと<BR>
する。そんな威勢のいいコタローを、掌の上でたっぷりと弄んでから負かす瞬間、ハルカ<BR>
はゾクゾクとした快感を背筋に覚えるのだった。コタローを攻めることで、そして悶絶し<BR>
ているコタローの表情を見ることで、ハルカはエクスタシーを覚えた。精神的にイクこと<BR>
も敗北になるのなら、自分はコタローに何度も負かされている、とハルカは思う。<BR>
<BR>
「やめろっ!」<BR>
<BR>
コタローがハルカの手を振り払い、再びうつむく。<BR>
<BR>
だがハルカは、両手でコタローの顔を捕まえると、もう一度コタローの顔をのぞきこんだ。<BR>
ゆっくりとコタローに顔を近づけると、そのまぶたに浮かぶ悔し涙を、ぺろりと舐め取っ<BR>
た。困ったような表情を浮かべているコタローを見ていると、自分の征服欲が満たされて<BR>
いくのがわかった。<BR>
<BR>
ハルカは、コタローを征服するのが好きだった。他の男子を征服しても、こんなに満足さ<BR>
せられることはない。大人びたハルカから見ると、まだまだコタローは子供っぽいところ<BR>
がたくさん残っていると思う。何度負かされても、真っ正直に自分に挑んでくるのは、コ<BR>
タローがまだ恐れというものを知らないから、なのだろうか。でも、そんなことはどうで<BR>
もいい。一所懸命に向かってくる相手をねじ伏せた瞬間、ハルカの征服欲は、この上なく<BR>
満足させられるのだった。<BR>
<BR>
ハルカは、コタローが好きだった。他の男子はまだまだ子供のクセに、大人ぶろうとする。<BR>
負けると、見苦しい言い訳をする。でもコタローは、本気で悔しがる。子供の心そのまま<BR>
に、一所懸命に自分に相対してくる。<BR>
<BR>
――この子、きっと強くなる。ハルカはそんな確信めいたものを感じていた。<BR>
<BR>
事実、コタローは今年に入ってから、めきめきと実力を伸ばしつつあった。国体で準優勝<BR>
経験がある先生がコタローの隠れた才能を見込んで、つきっきりで指導しているのも大き<BR>
いのかもしれない。ハルカのテクニックが上達するスピードをはるかに超える速度で、コ<BR>
タローは伸びつつある。まだまだハルカには歯が立たないものの、クラスの女子の九割を<BR>
打ち負かすまでに成長している。<BR>
<BR>
――この子、もしかしたら、私より強くなるかもしれない。そうなったら、私は、コタロー<BR>
  に相手をしてもらえるだろうか。<BR>
<BR>
そのときのことを考えるのが、ハルカはたまらなく恐ろしかった。そしてそのときは、近<BR>
い将来、きっとやってくるだろう。コタローは、自分が強くなりつつあることを、いった<BR>
い気付いているのだろうか。<BR>
<BR>
「ねえコタロー。もう私と戦うのイヤになった?」<BR>
<BR>
と、ハルカは訊いてみた。<BR>
<BR>
コタローは顔を隠すようにうつむいたまま、首を小さく横に振る。<BR>
<BR>
「今度は私に勝てると思う?」<BR>
<BR>
コタローは少し考えてから、またも首を左右に振った。<BR>
<BR>
「でも、いつかは勝ちたい?」<BR>
<BR>
答えは明快だった。コタローは手の甲で涙を拭うと、こくりと頷いた。<BR>
<BR>
ハルカは嬉しかった。自分に負かされ、悔しくて泣いている男を、そして、いつかは勝っ<BR>
てやると宣言する男を、たまらなく愛おしいと思った。<BR>
<BR>
ハルカはコタローの左腕をつかんで自分の肩にまわさせ、自分の腕をコタローの腰に添え<BR>
た。<BR>
<BR>
「ほら、立って……」と、コタローを立たせてやる。膝がガクガクして、上手く立ち上が<BR>
ることができない。<BR>
<BR>
「情けな……」<BR>
<BR>
コタローが伏し目がちに呟く。<BR>
<BR>
「情けない? 私はコタローの情けない顔を見るの、好きよ」<BR>
<BR>
からかうようなハルカのセリフに、コタローは恥かしそうに目を逸らす。<BR>
<BR>
「ね、コタロー?」<BR>
<BR>
「ん……」<BR>
<BR>
「コタローのこと全部、私色に染めてあげる」<BR>
<BR>
「やだよ」<BR>
<BR>
ぶっきらぼうに言い放つコタローを、ハルカがやさしさを込めてふふっと笑う。<BR>
<BR>
「コタローが私より強くなるのが早いか、私がコタローを染め上げるのが早いか、勝負し<BR>
 よっか?」<BR>
<BR>
ハルカはそう言いながら、自分の胸が、自ら抑制できないほど熱くなっていることに気付<BR>
いていた。<BR>
<BR>
ハルカにとって、これが精一杯の告白だった。<BR>
<BR>
だからコタローが、<BR>
<BR>
「そんなら、いいよ……」<BR>
<BR>
と答えたとき、ハルカは心の中がぱあっと明るくなり、それが表情に出そうになるのを、<BR>
必死で隠さなければならなかった。<BR>
<BR>
「ね、コタロー。私のこと、好き?」<BR>
<BR>
高鳴る鼓動を必死で抑え、口から飛び出そうになる心臓を慌てて胸へと押し戻しながら、<BR>
ハルカは尋ねた。<BR>
<BR>
コタローは少し考えてから、力強く答えた。<BR>
<BR>
「絶対、勝ってやるからな」<BR>
<BR>
その言葉だけで、ハルカは満足した。ハルカにとって、100点満点の答えだった。<BR>
<BR>
ハルカの征服欲が、再び、ムラムラと燃え上がった。<BR>
<BR>
<BR>
<BR>
<BR>
<BR>
おわり<BR>
<BR>
<BR>
<BR>


ども、ごぶさたしております。
久しぶりの投稿です。
俺ってほんとにMだなあ……。

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