早朝。と言ってもまだ日の出時間の前にスタンは静かに体を起こした。横で
スタンの腕を枕にしてルーティが寝息を立てている。お互い全裸だ。あの後1度
ルーティがトイレに立った以外2人はお互いが求めるままに愛し合った。そして
そのまま恋人同士が寄り添うように同じ布団で床に就いたのだが今回に限って
スタンは寝るつもりはなかった。ルーティを起こさないように慎重に腕を抜く
とシーツの音も立てないように気をつけてベッドから降りた。布擦れの音に気
をつけながら服を着ると、ルーティが寝ているのを確認してスタンは部屋を出
た。渡されていた合鍵を持って玄関に行くとそこにいつの間にやら張り紙がし
てあった。
『死んだら一生笑いものにするから。塔を探し終えたら1回帰ってきなさいよ』
それと下駄箱の上にも張り紙と包みが1つあった。
『餞別。お気に入りだから返しにこなかったら本気で殺す。』
中身は弁当箱に入ったおにぎりだった。大雑把に見えるルーティだがおにぎり
は均一の大きさで並んでいる。
「サンキュ。」
ルーティの気遣いにぼそりと礼を言うと、スタンは静かに扉を開き部屋を後に
した。遠ざかる足音を耳にルーティは目を開くと、
「馬鹿」
と一言つぶやき、再び目を閉じた。
街を出た時点ですっかり夜は明けていた。こんな時間でも淫魔は現れる。ス
タンは辺りを警戒しながら弁当箱を開き、おにぎりを頬張りつつマーリン縁の
地、ウョキウトの塔を目指した。
運良く塔の扉の前につくまでに1度も淫魔に遭遇しなかった。早朝の淫魔の数
は日中のそれに比べて極端に少ない。理由は簡単、この時間帯はあまり出歩い
ている人間が少ないからである。
ギィィ…
重いさびた音を立てながらスタンは塔の扉を開いた。表情には外を歩いている
以上に緊張と警戒が見える。淫魔が外をうろつく様になってからこういう結界
のない建物は奴らには絶好の溜まり場になっている。街に近いとなると余計で
ある。案の定目が慣れないと何も見えないほどの暗闇に包まれた入り口のホー
ルの周囲には生き物の気配が多数ある。
ギィィバタン!
ホールの中央まで進んだ途端扉が勢い良く閉められた。そして闇に慣れかけた
目を焼くようにシャンデリアの明かりがともされる。
「あら、こんな朝早くになんのようですか?」
光に目をしかめた瞬間耳元に話しかけられた。暗闇の中気配を殺してスタンの
背後に1人の淫魔が忍び寄っていたのだ。淫魔はそう言うとそのままスタンを押
し倒し、馬乗りになる。話しかけられた瞬間は驚いたが、押し倒されている間
にスタンは冷静さを取り戻し、周囲を確認する。入ってきた扉のほうから1人、
スタンが向かっていた方向から2人の淫魔がこっちに近づいてきている。
(4対1か…分が悪いな…)
「さっきの坊やは取り逃がしちゃったけどお兄さんはいっぱい遊んであげるわ
ね。」
馬乗りになっている淫魔はそう言うと服の上からスタンのモノを触り始めた。
見た目の年齢は30前の熟女タイプだ。成熟しきり、存在を誇示するように出た
大きな胸と引き締まったウェストにヒップの形も良い。ウェーブのかかった長
い黒髪がさらに色気をかもし出している。すでに臨戦態勢なのか全裸である。
他の3人も同じく全裸で、タイプも同じく熟女系だ。髪型だけが全員違い、1人
は綺麗に切りそろえられたショートボブ。あとはブロンドのロングと黒髪のワ
ンレングスヘアーだ。
「まず自己紹介しましょうか。私はミントよ。よろしくね」
ウェブヘアーの淫魔はズボン越しにモノを撫でながらそう言った。絶妙な力加
減でモノは既に勃起してしまっている。
「私はアーチェよ。チュっ」
ショートボブの淫魔はそう言いながらスタンの口をキスで塞ぎ、スタンのシャ
ツのボタンをすべて外して上半身を裸にすると離れて片手を押さえ込みながら
露になったスタンの乳首に舌を這わせ始めた。
「すずよ。た〜っぷり可愛がってあげる。」
ワンレングスヘアーの淫魔は髪をかき上げながらもう片方の乳首に舌を這わせ
始める。
「ミラルドです。今から死ぬまでの間よろしくね」
最後にブロンドヘアーの淫魔はそう言うと一気にスタンのズボンをずり下げた。
勢いあまってモノが跳ね返り、ミントのお尻をノックする。
「あらあら、ズボン越しに触られて気持ちよくなっちゃったの?しょうがない
子ね」
すっかり勃起状態のモノを後ろ手に掴むと、ミントはそのまま体を反転させて
69の体勢になった。両脛で両手を拘束するとそのままぐっと尻をスタンの眼前
に突き出し、視覚的に挑発しながらも腹から腰の部分にその大きな胸を押し付
けてフェラをはじめた。反撃にミントの秘部をクンニしようとするがまるで尻
に目があるかのように当たる寸前に腰を引いてかわし、その度に押し付けられ
た胸の乳首が体に擦れる。どう考えてもこの淫魔はかなりの場数を踏んでいる。
スタンの乳首を愛撫していたすずとアーチェは足に移動し、いつの間にやら靴
を脱がせて足の指をしゃぶっている。ミラルドは竿から上をを重点的に攻める
ミントの空いた袋や肛門の部分を愛撫する。
(やばい…このまま攻められるのは分が悪すぎる!)
ルーティとの耐久力特訓のおかげかまだイクまでには余裕があるが流石に4人が
かりのこの攻めを長期間受けては持ちそうにない。せめて腕を解放しようとス
タンは必死にもがいた。しかし、
「こら、お姉さんたちがいっぱい気持ちよくしてあげてるんだからじっとして
なさい!」
それに気付いたミントがフェラをやめてそのまま顔面騎乗の体勢になって動き
を押さえ込んだ。その隙にすずとアーチェが竿をダブルフェラし始める。
「〜〜!!」
口を塞がれているので声にならないうめき声を思わず上げてしまった。しかし
これはチャンスでもある。今ならミントの秘部を攻められるのだから。
「あふん!上手よ?もっと舐めて」
スタンが既に愛液で溢れるミントの秘部に舌を突き入れると、あっさりとミン
トは喘ぎ声を上げた。しかしまだ声には余裕がある。顔がふさがれて確認でき
ないが下半身の攻めは1人のディープスロートに残り2人の玉吸いに変わってい
る。スタンはその快感をごまかすようにミントの愛液を吸い上げ、舌でクリト
リスや膣内を愛撫する。
「いいわぁ…もっとして?」
余裕があるのかミントはそんなスタンの舌の動きに合わせて腰を動かす。
「私1番いただき〜」
誰かがそう言うと同時にモノが全方向から締め付けられる。どうやら誰かに挿
入させられたらしい。声からしてすずようである。チャンスとばかりにスタン
はミントの太腿に手を回して掴むとより激しくクンニしながらすずの腰の動き
に合わせて腰を突き出した。
「はぅん!…そんなに腰を動かしちゃって入れてほしかったの?でも駄目よ。
気持ちよくなるのは私じゃなくてあなたなんだから大人しくしてるの。」
すずの言葉と同時にスタンは腰に力を入れられなくなった。どうやら禁欲の鎖
で腰の動きを封じられたようだ。それならとスタンはミントへの攻めの激しさ
を保ち、ミントへの攻撃に専念する。
「はぅん!…でも…あなたのおちんちん、最高ねぇん!病み付きになっちゃい
そう…」
そう言いながらもすずは腰をくねらせる。流石に虜にまでは出来ていないよう
ですずの腰の動きは自分が上がりきらないように緩急がつけられており、スタ
ンのみがどんどんと高められていく。
「きゃん!」
しかし挿入によって下半身の攻めが手薄になっていたのが幸運を呼んだ。力任
せにスタンが体を横にひねると足に絡み付いていた淫魔をすずにぶつけて横倒
しにする。そしてフリーになった足を振り子にして上半身を起こすとうつ伏せ
に倒れたミントにバックからモノを突き刺し、腕の力で激しくモノを前後させ
る。
「いやはぁぁぁ!!ダメぇ!このおちんちん…すご…すぎぃぃぃ!」
その一気な攻めでまずミントを昇天させた。が、ミントをイカせた直後膝の重
心をずらされて再びあっさりとスタンは仰向けの状態にさせられた。
「もう、暴れんぼさんなんだから。」
そう言いながら再びすずがモノにまたがろうとするが、それをスタンは膝でガ
ードする。そのまま両足首を掴むと、膝をすずの秘部に当てて激しく振動させ
始めた。いわゆる逆向きの電気アンマだ。
「きゃあん!」
予想外の攻撃に膝が届かないよう鈴は膝を伸ばすがスタンは今度は足を伸ばし
て足の裏を秘部にあてがい振動を再開する。足首を固定されているため思うよ
うに逃げることが出来ない上、足を上げられているせいで他の2人もモノへの直
接攻撃が出来ない。
「ひぃいぃいぃいぃいぃいぃいぃいぃぃぃぃぃ!!」
振動に声を震わせながらの絶叫とともにすずも昇天してしまう。すずがイッた
事により腰の束縛を解放されたスタンはそのままアーチェを騎乗位で昇天させ
た。しかし立て続けに2人の淫魔の膣内に挿入したのだからスタンも限界ギリギ
リまで高められている。残ったミラルドもそれに気付いているのか1人残された
というのに落ち着いている。良く考えればスタンはミラルドにほとんどダメー
ジを与えられていない。このまま突っ込めばスタンはあっけなくイカされてい
ただろう。
「あら、勢いに任せてくると思ったのに案外冷静なのね。」
嘲るようにクスクスと挑発する。しかしその目は油断の色がまったくなく、隙
あらば瞬時に襲い掛かる猫科の肉食獣が獲物を見るような目をしている。しか
しこのにらみ合いはスタンにとって好都合。警戒を解かずに寸前まで来ている
衝動を落ち着かせる。
先に動いたのはミラルドだった。
「ゆっくりと休憩させてあげると思ったかしら?」
脚力強化などの敏捷力を上げる魔術を使った素振りは全くなかったというのに
瞬時にスタンの背後に回りこむと手刀を延髄にたたきこんだ。
「がっ!」
性的攻撃以外を警戒していなかったのが仇となりまともに受けてしまったスタ
ンの視界がゆがみ、絨毯に倒れこんだ。
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