「くぅぅ…あぁ!」
林道にそって補整された街道のから林の中で男の悲鳴が上がった。
「ほらほら、もうお知りの穴がヒクヒクしてるね。そろそろあなたの濃いザー
メンをいっぱい頂戴よ。」
続いて女の嘲笑が聞こえる。
「く…この!」
「あん!そこは…!」
男の抵抗する声と女の喘ぎ声が同時に上がる。
「もらったぁ!」
「はぅん!だめ!イク!イクゥゥゥ!」
女の絶頂の叫びが林道にこだました数分後、街道にだらしなくシャツをはだけ
た男が現れた。ブロンドの長髪に長身という外見に幼さの残る整った顔つきで
ある。彼の名はスタン。去年育成学校を卒業したばかりの新米戦士だ。
「あぶねぇ…まさか行き倒れて虫の息だった女が淫魔とはなぁ…」
世界に淫魔が出現してから今年ではや460年目。今ではこういった人通りの多い
街道からも淫魔が出没する世の中になっていた。街には魔術士たちによって作
り出された淫魔の魔力消費を早める結界が施され、一般の人々が外出するとき
には戦士を雇うことが義務付けられている。
「しかし、死に真似が出来るほどの知恵があるんだ。そこそこ金になってくれ
るだろ」
スタンは首に下げられた指輪のついたネックレスを眺めながら口元を緩めた。
指輪は戦士の証で、倒して霧散する淫魔の魔力を吸い取る効果がある。初めは
黒。それが紫になり、青になる。それから緑、黄色から橙を経て赤。それから
白になって無色になって最後に銀から金に変わる。この証が身につけている者
が戦士だという証明で、街の外に出るための許可証である。淫魔を倒した戦士
は戦士協会で指輪を照合し、倒した淫魔の数と魔力によってそれに見合った報
酬を得る。ちなみに指輪の色が変化するのは照合後魔力を浄化されてからで、
それまでどれ程の淫魔を倒したかはわからない。
「入街許可証を。」
門の前まで来ると穴の開いたラッパ型の岩から声がする。魔力を込めた岩で、
遠く同じ魔力を込められた岩から声を送ることが出来るものだ。一緒に遠見
と呼ばれる効果のついたものも取り付けてあるのだろう。スタンはネックレス
の指輪を外し、台に乗せる。ちなみに護衛に戦士さえいれば一般人にも許可証
は発行される。と言っても出るには戦士の証も必要だが、入る場合は一般人の
許可証のみでも可能である。これは万が一移動中に護衛の戦士が全滅され、生
き延びた一般人がいる場合の対処だ。しかし開門までにかかる時間が淫魔に追
われていることを考えると長すぎると言う苦情が多々出ていたりする。
「ようこそ、ウョキウトの街へ。」
指輪に刻み込まれている情報とスタンを照合し、一致したので扉が開かれた。
「ふぅ、さすがにバーチからとは言え資金がそこつきかけてるなぁ…」
戦士協会はどこにでもあるわけではない。それどころか大きな街以外ほとんど
の町や村には無い。
「少々お待ちください。」
協会員に指輪を渡し、鑑定を待つ。バーチからウョキウトまで10日。倒した淫
魔も10人を越えているから時間がかかりそうだ。
「お待たせしました。鑑定結果、『下級クラスランクB』が1体、『下級クラス
ランクC』が2体。『下級クラスランクD』が7体で報酬は120となります。」
思った以上に早い鑑定と思った以上に少ない鑑定結果が言い渡される。
「うそだろ?10体倒して120かよ!」
一般的に淫魔は上中下の3つに分類される。そして各分類をさらにA〜Dの4つに
分けられている。報酬は下級Bが1体20。Cが15、Dが10なのだから額は間違って
いない。
「さっき倒したのなんて死に真似してたんだぜ?」
スタンの問いに協会員は詳細結果を眺める。
「え〜…はい。確かに1番新しい淫魔の能力値は『中級クラスランクD』を示し
ています。」
「なら…」
「しかし魔力がほぼ枯渇状態でしたので評価は『下級クラスランクC』です。」
協会員の説明にスタンは思わず絶句してしまった。魔力の量で評価されている
以上こういう結果は良くあることだ。魔力が枯渇すればそれだけ淫魔の攻め立
ては激しくなるというのにそれ相応の評価をしてもらえない。
「ちくしょう…1回補給させてから倒せばよかったぜ…」
思わず悪態をついてしまう。
「お言葉ですか現在のあなたのランクの場合、1度相手に精液を与えてしまうと
太刀打ちできなくなると思いますが…」
なかなか厳しい言葉だ。確かに精液を与えるというのは相手を回復させるだけ
ではなくこちらの経験の1部も与えるということなのだからただですまない。
「うぅ!わかったよ。配分は金1銀1銅10にしてくれ!…たく、ちったぁ慰めの
言葉でも聞かせてくれよルーティ!」
観念して配分を注文する。この世界の通貨は金貨と銀貨と銅貨の3種類だ。金は
銀の10枚分、銀は銅の10枚分の価値がある。元々クレームをつけたところで配当
が変わることが無いのだから無意味ともいえるのだが、つい自分の苦労を考える
と言わざるを得なかったのだ。
「かしこまりました。金1銀1銅10ですね、しばらくおまちください。…慰めの言
葉なんてかけてもらいたくないでしょうが。あんたのはただの経験不足よ!卒業
して1年になるっていうのにま〜だランク2にたどり着いて無いなんてね。」
スタンとルーティは同じ育成学校出身の幼馴染である。黒髪のショートに大きな
瞳が印象的だ。胸は決して大きくないが引っ込むところは引っ込んでいるのでそ
う違和感が無い。スタンと同じまだ19才だが長身のスタンと並ぶともっと幼く見
えてしまう。
「うるせぇなぁ…事務勤めのやつには言われたくないっての。」
腕を組み頬を膨らませる。こういう態度をとると余計に幼く見える。
「こちらが配当です。お確かめください。ふ・ふ・ふ。そう思うでしょ?ところ
がどっこいよ!」
配当の入った布袋を手渡してから自信満々に指輪を見せつけて来た。ルーティの
証はスタンの黒っぽい紫とは違い、やや青みの入った紫だった。それはランク2を
越えている証拠だ。
「お前!いつの間に!」
これは予想外だったスタンは思わず声を上げた。
「いたいいたい!…もう。私だって毎日事務作業ばっかこなしてるわけじゃない
ってことよ。オフには街周辺の治安維持活動を朝から日が暮れるまでやってんだ
から。中には中Cもいたわよ。苦戦したことはしたけどね。ほ〜っほっほ。わかっ
たかしらスカタン。これが私とあんたとの差よ!」
悔しいが言い返す言葉も無い。
「もういい、この街で1番安い宿はどこ?」
あきらめて今日は引っ込むことにした。
「街情報紹介には銅貨2枚かかりますが?」
それに営業スマイルで答えるルーティ。ただでさえ予想以上に少ない報酬をさら
に減らされるのはたまったもんじゃない。
「もういい、自分で探す。」
街は既に日が落ち、薄暗くなってきている。
「あ、ちょい待ち!」
出ようとするスタンをルーティは肩を落としながらしかし機嫌の悪そうな顔のス
タンを呼び止める。目がまだ何かあるのかと言っている。
「話は最後まで聞きなって。協会から情報を教えるにはお金がかかるけど私もう
あがりだから街くらい案内してあげるって。それに宿ならうちに空き部屋あるか
らそこ貸してあげるし。」
これはなんとも予想外にうれしい言葉だ。しかし、
「な〜んか裏あるんじゃねえの?だいたいそう簡単に男の俺を女であるお前が部
屋に呼んでいいのかよ。」
普通なら何されても文句は言えない。
「なんにもないって。久々の再開だからゆっくり話がしたいだけなんだけど駄目
か?」
口調は男勝りだがこういう上目遣いをすると妙に可愛げがあるのがルーティの特
徴だ。
「まぁ、ただでさえ金も無いし助かるけどな…」
実はスタンはルーティのお願いにめっぽう弱い。
「やった、じゃあちょっと待っててくれ。」
そう言うとスタンが出るのを待たずに控え室に引っ込んでいく。なんともたいし
た協会員である。しかしすぐに顔を出した。
「あ、言い忘れたけど襲われても返り討ちに出来るから全然危険を感じないだよ
ね。あはは〜」
言うだけ言って引っ込んでいった。
ルーティが出てきた頃にはすっかりあたりは暗くなっていた。しばらく滞在す
る予定だったのとちょうど翌日ルーティがオフなことから街案内は明日となって
まっすぐルーティの家に向かった。
「はぁくったくった。」
ルーティ自家製のカレーを平らげてスタンは満足そうにお腹をさすった。
「あんたほんとよく食うわね…まさか街の外でもそんなに食べてるわけ?」
腹が膨れた状態は動きが鈍くなる。戦士たるもの常に腹八分を心がけなければな
らない。
「さすがにそれはやってねえって。」
と言いながら以前スタンはそれでやられそうになったことがあった。
「ふ〜ん…ねぇ、食後の運動に模擬戦しない?」
唐突に言い出した。
「はぁ?えらく突然だな。」
スタンとルーティは学校ではよく模擬戦をしていたので知り合いだからと言う抵
抗は無いが、唐突さに驚く。
「だって卒業以来じゃん。あれからどれだけ強くなったか試してあげるわ。」
「上から目線だな。いいぜ、あの頃の俺だと思ってたら公開するからな。」
ルーティの横柄な態度にスタンも臨戦態勢になる。
「学校であれだけ私にひぃひぃ言わされてたくせに。実力の差を教えてあげるわ」
その言葉が開始のゴングとなった。すでに隣に座っていたスタンとルーティはお
互いに不敵な笑みを浮かべたまままずは唇を合わせる。
「ん…はむぅ…」
キスの先手を取ったのはスタンだった。ルーティの口の中に舌を侵入させ、唇を
舌でなぞる。そのまま歯の表を満遍なくなぞったら歯茎の裏をなぞる。
「んん…はむ…」
それだけでルーティーの口から甘い声が漏れてくる。チャンスと見たスタンはキ
スをした状態のままルーティーの肩に手をかけ、押し倒そうとする。しかし、
「むぐ!?」
上歯茎の裏を攻めるのに夢中なスタンの舌の裏を軽くなぞるとその隙間から今度
はルーティーの舌がスタンの口の中に侵入する。
「ンチュ…ジュル」
舌以外の場所を徹底的に攻めるスタンとは逆にルーティはスタンの舌に自分の舌
を絡める。ざらついたルーティの舌の表面が蛸の吸盤のようにスタンの舌に吸い
付く。そのきつ過ぎずゆるすぎない締め付けがスタンを脱力させていった。その
隙をついてルーティは体を反転。スタンを押し倒してマウントポジションを取る。
「私からマウントポジションとろうなんて3年早いよ。」
器用なことで馬乗りになるときにスタンの両腕を肘関節の部分で両足で抑えてい
る。肘から下は自由に動かすことが出来るが、届いて内股の部分。しかも掌で直
接触れるのではなく腕の部分があたるだけ。馬乗りになられているから舌での攻
撃も届かない。完全に攻撃手段を封鎖されたようだ。
(なんとか体制を崩さないと…)
筋力はそれなりに自信があるスタンは腹筋と背筋を駆使して首ブリッジでマウン
トスタイルを返そうとする。
「こら、暴れちゃだ・め。」
少しからだが浮き上がったところでスタンの首筋を指でなぞる。ぞくっとするく
すぐったさに力んだ力が抜けて浮いた体が落ちる。しかしその隙に腕はなんとか
外すことは出来た。
「安心するのが早すぎよ。」
スタンが次の攻めに移る前にルーティは向きを反転させると、膝をスタンの脇の
間に入れて脛で二の腕を押さえる。そしてそのまま腰を浮かせて四つん這いにな
ると足の外側から手を回してスタンの股を開かせるとズボンの上から直接モノに
かぶりついた。
「はむ。あれ?もう半勃ちじゃん。もしかしてキスで感じちゃった?」
ズボン越しに舌でモノを愛撫しながら器用に話しかけてくる。
「そ…そんなわけあるか!」
図星をつかれて言葉にどもりが出る。反撃しようと腕を動かすが今度は太腿の外
側にしか手が届かない。さっきのように体を浮かそうとするが腰と腕を固定され
ているため、重心がうまく移動できない。
「だから暴れちゃ駄目だって。」
舌で弄ばれ、勃起したモノを思い切り吸い上げる。
ジュルルル!
唾液で濡れたズボンからする瑞々しい音が妙に卑猥に響く。しかもモノをしゃぶ
る度に首と同時に腰をくねらせ、白いフレアのミニスカートから覗く純白のショ
ーツがいやらしく誘い視覚的に興奮させていく。必死に首を伸ばすが尻どころか
内股にすら届かない。
「スタンのおちんちんすっごく苦しそう。今出してあげるね?」
口はズボン越しにモノを咥えたままベルトを緩めてズボンをずらしていく。
「腰浮かしちゃってかわいい。そんなに生で触ってほしかったの?」
逃げるためではなく快感に無意識でスタンは腰を浮かしてしまっていた。服を脱
がされるということはそれだけ攻撃に対する耐久力が落ちる。バトルファックの
基本は出来るだけ服を脱がないことである。しかしスタンはそれを忘れ、たとえ
模擬戦でも対戦中に快楽におぼれてしまっていた。自分の情けなさにかっとなる。
ズボンから解放されたスタンのモノが天井に向かって立ち上がっていた。
「相変わらず大きさだけは上級者ね。」
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