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スライムバスター 番外編 1

僕の名前はウィル。
スライムバスターになってから、けっこう忙しい毎日だ。
パートナーであるライムと共に、先日まではとっても寒い地方に遠征をしてきた。

今回は有名な勇者からの指名で、パーティーの臨時メンバーとして参加させてもらった。
僕の役目は、寒い地方にいながら炎を吐く「ドラゴスライム」を倒し、仲間に加えるという仕事だった。
とても強い敵だったけれど、仲間になったあとのドラゴスライムは頼もしい戦力となり、北国の道案内役も勤め、夜は暖房器具として・・・想像以上の活躍を見せてくれた。

とにかく僕は与えられたミッションを無事にクリアした。
パーティーのリーダーからも感謝され、報酬額も大幅に上乗せされた。
そして今日からしばらくお休みだ。お金もけっこうもらえたし、のんびりしたいな。
でも、旅が終わって緊張の糸が切れたライムは風邪を引いてしまった。
「私はだいじょうぶよ、気にせずにほっといて」・・・といいつつ、コホコホと咳き込む彼女。
僕はライムを元気にするために薬を買いにいってきたところだ。


彼女のことについて少し話そう。
ライムはスライムと人間のハーフで、僕にはもったいないくらいきれいな恋人(少なくとも僕はそう思っている)だ。
最近では長くなった髪を少し切って、毎日着ている服も露出が少なくなって、全体的な「お姉さん度」がかなりアップした。
でも、夜になって抱き合うときは以前よりも体の相性が良くなっている気がする。
彼女と行う模擬戦のおかげで、僕自身もスライムバスターとしてかなりレベルアップしていると思う。

ある事情があって、彼女の体には4つの魂が宿っている。主たる人格であるライムは、元々は僕の敵だった。
その時の職業はリップス。舌技の達人だ。そしてなにより、彼女の性格は勝気でクールな女王様タイプだ。
はっきりいって、ライムは強い。淫魔としてのレベルは上級クラスだろう。
だから、かつての僕は全力で戦いを挑み・・・ギリギリで彼女に勝つことが出来た。
その代わり、大事なスライムの魂が宿る特殊アイテムを失った。
アイテムに封印されていた3人のスライムの力を爆発させて、ライムの精神を乗っ取るという荒技で勝負を制したのだ。
封印されていた3人のスライムたちの名前は、ルル・ミリア・メタリカという。

ルルは僕にとっては完全に妹のような存在。
一番僕の言うことを聞いてくれるし、本当の兄のように僕を慕ってくれている。
成熟したライムの身体にルルの可愛いしゃべり方は、絶妙なミスマッチで・・・けっこう僕も好きだ。
ルルの得意技は、対戦相手の耳にキスをして性的嗜好を読み取ること。

ミリアはルルのお母さんにあたる人。
彼女が僕と接するときは大人の女性として、常に僕をリードしてくれる。僕も遠慮なく甘えてしまう・・・。
ちなみに、僕はバトルファックでミリアに勝った事は・・・恥ずかしながら一度もない。
もし彼女がライムの身体でなかったとしても、経験豊富な彼女には勝てる気がしない。
彼女の得意技は、数秒先の未来を予測できること。

メタリカはルルと同い年くらいの女の子。
元々「はぐれメタル」だったので、一人で行動することが多かった。
だからとっても寂しがり屋さん。でも、にぎやかな彼女が出てくる夜は、僕にとってライムは純粋に楽しめる友人に変わるんだ。
バトルファックになると、彼女は陽気に僕を責め立てる。
特にライムの身体と相性が良いらしく、多彩な技で僕を翻弄する。
彼女の得意技は、素早い動きと鉄壁の防御。


そんなわけで、ライムは多重人格者だ。
彼女自身も最初は戸惑っていて、自分が彼女たちに乗っ取られてしまうのではないかと警戒していたが、他の3人と仲良くやっているようで今のところ問題はない。
さて、きょうは僕の妹・・・ルルが、ライムの体を預かる当番のはずだ。



歩きながら僕の家が見えてきた。中からシチューのにおいがする♪
「ただいま〜、ルル。 それ、いい匂いだねっ! 今日のご飯はなんだぃ?」
テーブルの上に並べられたのはクリームシチュー、野菜の丸揚げ、何か入った玉子焼き・・・などなど、おいしそうだ。
さっそく食べ始めてみると、全ての料理に精力剤が入っていることがわかった。

「うわ・・・すごいね、これ。 いつものルルの料理じゃないみたいだ!」
僕が彼女のほうに微笑みかけると、彼女も笑い返してくれた。
「ふふっ、残念だけど・・・ウィル、きょうの相手は私よ! ルルちゃんには眠ってもらってるの。」
スプーンの動きをピタリと止める僕・・・

な、なぜ! このしゃべり方はライム本人だ!!
「え、ええぇ〜〜〜〜〜〜〜〜! ルルはどうした!! ルル、でてこいよ〜〜」
ルルの名前を連呼する僕をしかりつけるライム。

「ええぃ、うるさいっ! このロリ!! わたし、あなたにご立腹なのよ。こないだの遠征で『北国のペンギンを生け捕りにしてくる』といったのに連れて来てくれなかったし、あなたのせいで私は風邪引いてるし! とにかく全部あなたのせいよ!!」

や、八つ当たりされてる・・・めちゃくちゃだ・・・・・・
「そんなこといわれても困るよ。だって、こっちじゃペンギン生きていけないしさ・・・」
「うるさ〜〜いっ、問答無用よ。 あなたも男なら、私への慰謝料をその体で払いなさいよ!」

こうなると誰も彼女をとめることは出来ない。僕は恐る恐る聞き返す。
「・・・で、ぼくはどうすりゃいいの?」
「服を脱ぎなさい。その根性を叩きなおしてあげる。それと、私の気が済むまで何回も搾り取ってやるから。 でも、手を抜いたらタダじゃおかないわよ! 本気でかかってきなさい。」

緊張した雰囲気の食事が終わると、僕はしぶしぶ服を脱ぎ始めた。
今夜はライムとバトルか・・・このところ6連敗中だよ。 勝てるかなぁ?
あけましておめでとうございます。
前振りなのでぜんぜんエロくなくてごめんなさい。


ライム「今回は勝てそうね、私」

11-47 「ええ、それはもう・・・(でもウィルを勝たせるけどね)」

ライム「どうやってウィルを絞ったらいいのか、この話を読んでくれた方にリクエストを聞いてみてよ」

11-47 「またですか??(←他力本願)」

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