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エッチバトル戦争第17話「人間達の決着」

扉を開けると、しばらくは廊下が続いている
人の気配は感じない…ここには誰もいないようだ
先に進もうと、歩を進める
しばらく歩いていると、横道とそのまま直進できる二つの通路に分かれている
どっちに行くか……
と、横道の方から何か気配のようなものを感じる
この先に誰かいるのか?
僕は意を決し、横道の方へ進んでみることにした
ここもしばらくは廊下だったが、やがて扉がある
扉にはプレートが掲げられており、それには図書室と書かれている
(………)
気配はこの中からする、僕はゆっくりと扉を開けた
そこにあった光景、それは
入り口付近で2、3人地面に倒れ伏している手淫魔達
そして立っている影が2人…
それは僕が知っている2人だった
「先輩と……ライ」
図書室の奥、いかにも重要そうな書物がありそうなところに2人はいた
2人はこちらに気づくとはっと顔を驚きに変えるが、すぐに表情を戻す
「スーク……お前、何でこんな……」
ラムト先輩はショックを隠せないと言った感じの声音だ
「すいません、勝手に離脱してしまって」
僕は先輩に素直に謝る
「わかっているだろうが、お前は逃走者扱いになっている…お前は俺達の敵ということだ」
「………」
「だが、俺はお前と戦いたくはない…」
先輩の腰には剣がある、淫魔との戦いでは決して見ないものだ
正直、僕は格闘は苦手だ、先輩と戦って勝てる見込みは0に近いだろう
「今からでも遅くない、スーク、戻って来い」
先輩が僕に手を差し出し、促してくる
「………先輩」
「今ならまだ協会の方もカーリッジ隊長が抑えてくれる…まだ引き返せるんだ」
確かにこの状況ならまだ引き返せるかもしれない
だが、僕の心はもう引き返せないところまで来てしまった
「…ありがたいですが先輩、それは出来ません」
「……何故だスーク、俺達の元に帰ってこないつもりか?」
「……帰れません、僕には帰る資格がない」
「資格………何を言っているんだ、お前は俺達と同じ人間だ、資格など」
「……僕は、レジスタンスの一員として最悪の考えをしました」
「何……」
「淫魔と一緒に生きていけるんじゃないかっていう、考えをしてしまった」
「!!」
先輩の目が今度こそ驚愕に見開かれる
黙っていたライも、驚きを隠せない状態であることは明白だ
「お前…何故、そんなことを……」
「1人で考えて行動をして…1人で出した結論がこれです」
「奇麗事を言うな!これは戦争なんだぞ!?」
「………すいません、僕のこの考えは…もう揺るぎそうに無いです」
「スーク!」
「これで、先輩らと僕は完全に敵ですね…でも僕も先輩とは戦えません、先輩らが攻撃してくるなら多少の抵抗はすると思いますが」
「くっ……!!」
先輩はがっくりとうなだれた
レジスタンスとの確執、これで確かなものになってしまった
それは悲しかったが、不思議と後悔はない
僕は人間だ、共存の道は選んだが…淫魔が戦うというのなら、僕も戦う
孤立無援に近いが、なんとかしてみせるさ
さて、先輩の方はなんとかなりそうだが、もう一方……
彼女の方は、そうもいかないみたいだ
「人間と淫魔が共に生きる、…ふざけているのかい、アンタは!?」
黙っていた彼女、ライが声を荒げて告げる
「あたしの妹は、淫魔に殺されたんだ…許せるものか!」
「それはわかる、わかるけど憎しみだけでは何も解決しない!」
「……奇麗事を、そんなに淫魔と共に生きたいのなら」
そう言って、ライは構える
「アンタにそれが出来るほどの力があるか、あたしが見極める!!」
「…………」
やはり、戦わなければならない、か…
ま、先輩と戦うことにならないだけマシかな
「ライ、スークは……」
「ラムト隊長は黙っててください、これはあたしとスークの戦いだ」
「……すいません、先輩、だけど僕もここは引き下がれない」
先輩が引き止めるが、止まることはできない
戦うしかない…!
「行くよ!」
ライは気合も十分と言った感じで、僕に凄まじいスピードに接近してくる
しかもただの突進じゃない、駆ける際、微妙に左右に体を振って僕の目をかく乱してくる
「くっ……!」
「忍の力を思い知るといいさ!」
まるで二体に分身したかのような高速接近に、僕は対応が遅れる
左のライを捕らえようと両手で肩を掴もうとするが、寸前で彼女の姿がかき消える
「何っ!?」
「遅いよ!!」
彼女は僕の背後に回っていた、後ろから羽交い絞めにしてくる
「くぅっ!」
なんとか離れようとするが、ライは押さえのポイントがわかっているのか離そうにも上手いこと力が入らない
そして電光石火の早業で僕の防護服のズボンが脱がされる
「なっ……!」
「さぁ、行くわよ!」
そして彼女は間髪いれずに左手でペニスを掴み、右手の指を僕のアナルに差し込んだ!
「あっ、ぐぅ……!?」
彼女の指が前立腺を刺激し、内から無理矢理快感を引き出されていく…!
「どう?忍の技の味は、たまらないんじゃない?」
「う、うう…!」
「このまま私の手で果ててもらうよ!」
そのままアナルを愛撫しつつ彼女は手コキのスピードを速めていく
クチュクチュと淫らな音が響く
「我慢汁も出てきたわね…そろそろイクんじゃない?」
「ま、まだだ……!」
なんとかアナルの指を外そうと、前に出る
「ん!」
まだ動けることに驚くライ、僕はその隙をついて脱出し離れようとする
「はぁ、はぁ…」
間合いを取り、ラーナに振り向く
だが、彼女は既に次の動作に移っていた
「忍法“口寄せの術”!」
「っ!?」
ライは何か呪文のようなものを唱えるとこっちに向かって手をかざしてきた
そして僕の背後で突然気配のようなものが沸き起こる
「な……!」
振り向くと、見たことのない…黒いロングヘアー、黒い特殊な紋様がついた下着、黒い尻尾…
全身を黒で覆われた異彩を放った女性が僕の目の前にいた
更に異質なことに、その女性は頭から二本の角を生やしている
「何だ、これは…!」
「ふふふ、驚いたかい?」
黒い女と挟まれる格好で、ライがゆっくりと近寄ってくる
「忍の口寄せの術、それは“異形”と契約することで自由自在に召喚することができる」
「異形……!」
噂には聞いたことがある、この世界とは全く違うもう一つの世界に住む女達
淫魔とはまた違う恐ろしさを持つ者
まさか、実物を見るハメになるとは
「これはセックスの女王としても名高い高レベルの異形、サキュバス…スーク、アンタにこれが倒せるかい?」
「くっ……」
正直まいっていた、まさかライがこんな技まで持っているとは思わなかったからだ
しかし迷っているうちにも、サキュバスはこっちに近づいてくる
「ええいっ!」
意を決し、スークはサキュバスに立ち向かう
サキュバスの胸を揉もうと、手を伸ばす
だが、胸に触れた瞬間、自分の手に凄まじい疼きが宿るのを感じた
「う、……うぅ!?」
「バカね…人間がそんな簡単に異形を倒そうなんて考えるものじゃないよ」
背後でラーナが嘲るように言う
サキュバスはニヤリと笑ったと思うと流れるような動作で僕の体を組み伏せる
そしてそのまま素早くパンツを脱ぎ、僕のペニスを騎乗位の状態で食べてしまった
「う、ああああああああっ!?」
「いい機会だから、異形のことを今のうちにしっかり研究しときなさい」
後ろから声をかけてくるライの声も、僕の耳には遠く聞こえた
頭の中で電撃が走ったような感覚
完全にサキュバスのそれは人間のものとは明らかに違った
中がまるで意志を持っているかのようにクニュクニュとペニスを揉みしだき
精巣の奥から無理矢理精を吐き出させようとしてくる程の刺激を感じる
僕は完全に、この魔性の名器に…酔わされていた
「どう?病み付きになっちゃうと思わない?」
「あ、はぁ、あ……」
ライは僕を上から見下しながら言う
僕の瞳はまるで焦点が合っていない、口からは涎が垂れていた
「それとも、もう壊れちゃったのかい?」
「う、あ、あ………」
「ほら、私のココを舐めさせてあげる、一矢報いてみなさい?」
そう言うとラーナは僕の顔にストンと自分の腰を下ろしてくる
僕は彼女のソコを舐めようと舌を這わせたが、思うように力が出ない
「全然気持ちよくないよ、ふふふ…それが限界かい?」
ライの声が聞こえる、僕は目を瞑り、下半身に限界が来たのを静かに認めた
ドピュッドピュッ!ピュピュピュピュッ………!
出した精はすべてサキュバスに吸われた、サキュバスは頬をほんのり紅潮させる
しかしサキュバスは一向にペニスを離す気配はない、むしろさっきより吸い取る力が上がった感じがする
程なく2度目の絶頂が訪れる
止まらない射精……
死ぬまで僕はこの異形に吸い尽くされるのではないか?
そんなことを考えるが、ライはそんな僕の考えを見透かしたように言う
「殺しはしないよ…けど、アンタにはやはり淫魔と人間を繋ぎ合わせる程の力はないよ、あたしに負けるようじゃね」
「……………」
「まぁせめて、私に倒されることを光栄に思うといいさ」
そう言って、ラーナは更に僕の口に自分のそれを寄せてくる
「さぁ、そろそろフィニッシュだね」
サキュバスもトドメとばかりに僕の全てを完全に吸い取ろうとしてくる
激しいピストン運動は、僕の体を震わせる…
(ラーナ……こんなに強いなんて、思わなかった……)
薄れ行く意識の中、僕の思考は妙に落ち着いていた
(所詮、上には上がいるってことか…カッコイイこと言っちゃったけど、これが限界か…)
全てが吸われ、残るのは安美な快楽だけ
もう、それでいいと僕は眠ろうとする……


「スーク、おはよう!」
「全く、何やってんだか、スークは」
「私に勝とうなんて、10年早い!」
「ほんっとうにバカなんだから、スークは」


「ねぇ、戦争が終わって平和になったら…一緒に暮らそう」











アキの声が、何処からか聞こえる……
とても懐かしい声で、とても聞きたい声
僕は、涙を流していた
アキ……お前のこと、必ず助けるって、言ったな…
そうだよ……
僕は……まだ、あきらめてなんかない!!




「ッ!!」
ライの目が驚愕に見開かれる
彼女の目が捉えたのは、スークの目
彼の目には、さっきまでの生気の無さが嘘のような
力強い目をしていた
「僕の目指していること、全てが無駄だったとしても……」
僕の舌は、ライの一番の感じるポイント、そして動きをしていた
「アキだけは、助けて見せる!!」
「ああああああああああああっ!!?」
震え、絶頂
ライは全てを感じていた
彼女が絶頂を感じれば、召喚されていた異形は消える……
僕は
勝った――







「スーク……行くのか」
ライを腕に抱きかかえた先輩は、僕に心配するような声音で言う
「はい…まだ、やり残したことがありますから」
「…………」
「先輩、今まで、ありがとうございました…このご恩は一生忘れません」
「……はっ、今生の別れじゃあるまいし、よせや」
先輩は、軽く笑い飛ばしてくれた
僕も、笑いかける
「ライのことは、頼みます…それから伝えておいてください、今まで戦った敵で一番強かったって」
「淫魔より人間の方が強いなんて、笑い話にもなりゃしない」
「そうですね……」
図書室の出口の扉を開ける
「それじゃ、先輩、また」
「ああ、またな」
そして
僕は図書館の扉を閉めた
これでしばらくの間、レジスタンスとはお別れだ
「さて……」
僕は気合を入れなおすため、頬を軽く両手で叩く
「アキを助けに行きますか……」
そして、ゆっくりと歩き出した





続く
グルもいいとか思ったが絶対スーク勝てないなぁ
そろそろクライマックスの予感

途中からライの名前がラーナになってた(シ
吊ってくる

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