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エッチバトル戦争第11話「極淫魔」

夜、すっかりコートルークの町は静けさに包まれていた
そんな中で、僕は一人町の外を歩いていた
昼間はにぎわうこの通りも今は周りを見回しても人は2、3人歩いている程度だ
酒場などでは賑わいが続いてるようだ、明かりが漏れ、豪快な笑い声なんかも聞こえてくる
だが、僕はそれらをことごとく無視した
チロに言われた通り、僕は町を南から出て少し行った隠し砦へ行く途中だった
先輩を連れていくことはできなかった…やはり今は時期尚早だ
先輩が寝静まった頃合を見計らって、僕は宿を出た
(手を組むわけではない…アキを助け出したらあいつらも倒さなくちゃならない)
淫魔は人間の敵、両親だって殺されたんだ…許せるはずはない
憎しみを思い出したので、抑制する
(今は、我慢の時か……)
そうしている間にもう町を出ていた
隠し砦は意外と近いらしい、歩いて20分程度の場所だった





(……)
着くころにはすっかり闇も深まりきっていた
いや、町の静けさや喧騒がないから余計に闇を濃く感じるのかもしれない
洞窟は結構わかりやすかった
入り口の方にも壁にたいまつが施されており、見えやすい状態になっている
門番らしき手淫魔の女性が、2人…
僕は警戒を緩めず、淫魔達に近づいていく
淫魔達は僕の来ることを知っていたのだろう、僕の顔を見るなり挨拶をしてくる
「お待ちしておりました、ルークさんですね」
「あ、ああ……」
正直今まで淫魔にこんな対応をされたことがなかったので面喰らいつつも、頷く
「チロ様がお待ちです、こちらにどうぞ……」




中は少し狭い通路が続いた後に、広いホールへと出た
そしてその先に地下に続く階段がある
随分と仰々しい印象を受ける、この先にテオナという極淫魔がいるのか?
立ち止まり物思いにふけっていると、声をかけられる
「よく来てくれたな、嬉しい限りだよ」
「……別に嬉しがられても、僕はアンタ達淫魔をすぐに裏切るよ」
チロ、幹部である彼女が僕の前にいた
「構わないよ、少なくとも今は協力する気がある、ってことだろう?」
「……………」
チロは後ろを向く
「ついてきなよ、テオナ様のところへ案内してあげる」




地下階段を下りると、廊下の先に王座のようなものがある部屋に出る
よく城とかで見る、玉座の間というのに似ている…
そしてその玉座に、座っている……
「よく来てくれました、スークさん」
「……アンタが、極淫魔……?」
中学生のような華奢な体は、座っている王座とはあまりにアンバランスな印象を受ける
「はい、テオナと申します、よろしくお願いしますね」
「あ、ああ…」
正直、極淫魔というからどんな超人かと思ったのだが
まったく予想と違う、何処にでもいそうな少女といった感じだ
それに淫魔とは思えないぐらい、礼儀正しい
「それで、用件を聞きたいんだけど」
敵とはわかっているのだが、どうしても強気な口調で話せない
極淫魔のパワーとかだったら、恐ろしい話だ
「チロからも聞いたとは思いますが、口淫魔の殲滅を手伝ってほしいんです」
「わかってはいるが、アンタ、人間である僕と組むのか?」
「そうですよ」
実に軽軽しく目の前の極淫魔が言ってくるので、僕は唖然としてしまう
「僕は…そんな簡単には割り切れない」
「では、アキさんを救うためにやむを得ない一時休戦ってことで」
「アンタは淫魔、僕は人間だ…その違いは埋められない」
僕の瞳は、目の前の極淫魔、テオナをしっかりと見据えた
「協力はする…だが、僕はアンタを信用しない」
「……ありがとうございます」
淫魔がお礼の言葉を述べる
何なんだ、この淫魔は…
「……スークさん、重ね重ね申し訳ないんですが、聞いてくれますか?」
「……」
僕は答えず、その次の言葉を待つ
「私と、勝負しません?」
「何」
テオナを見る、彼女は微笑んでいた
「スークさんの力を見せてほしいんです、私に」
「……そうやって、僕を殺す作戦か?」
「大丈夫ですよ」
テオナはゆっくりと僕に近づき、右手を差し出す
握手…ではなさそうだ
右手に何かペンダントのようなものを持っている
これは…見たことがある
「“復活のペンダント”……」
淫魔と戦う時のアイテムの一つとして重宝されているものだ
これを見につけていれば、一度精を吐き出しても、体力を失うことはない
その代わり、ペンダントが壊れる、使い捨てアイテムだ
「1回勝負です、私があなたをイカせれば私の勝ち、あなたが私をイカせればあなたの勝ち」
「……自分が言っている意味がわかってるのか?アンタはイったら消えるんだぞ?」
「大丈夫ですよ」
さっきと同じ台詞をテオナは言う
「私が負けることなんて、ありえませんから」




場所はさっきの広いホール、僕とテオナは正面から向き合う
周りには興味深げに僕らを眺めている手淫魔がいる
とは言ってもそんなに数はない、幹部のチロ、門番の1人、後は3人の手淫魔
(手淫魔も、これだけの数で戦うっていうのか?)
口淫魔の兵力はまだまだ底知れないものがある
だがここにいるのは、外にいる門番も含めてもたったの6人である
(どうかしてるな…それとも淫魔にも仇討ちのような感情があるのか?)
「どうしたんです?」
テオナの言葉にハッと我に返る
「いや……」
「行きますよ」
テオナはそう言うと両手にはめていた黒い手袋を取り、投げ捨てる
そして露になる両手の皮膚
「っ…」
思わず声を漏らしてしまいそうになるのを必死で留める
キラキラと輝く両手
黄金の手、とも言うべきか……
極淫魔、ということを改めて再認識させられる
「……」
彼女は制服のようなものを着ている、防護服か……
一応こっちも防護服は着ている、状況は互角の筈だが…
何故だろう、向こうの方に圧倒的有利のような…気配がある
(ちっ、飲まれるわけにはいかない)
気を取り直して、身構える
戦いは始まった
先制してきたのはテオナだった、素晴らしいスピードで僕に接近してくる
「くっ……!」
僕は身を引いてそれを回避しようとするが、それより早くテオナの両腕が僕の腰に巻きつく
為す術なく僕とテオナは密着したような格好になってしまう
「うあぁぁ…」
僕は思わずうめき声をあげてしまう
背中を両手で、しかも防護服の上からさすられただけなのに
何だ…体が、疼く
離れようとするが、テオナは離してくれない
それどころか、少し背伸びして顔を寄せ唇を塞いだ
「んっ…」
じらすようなキス、だがそれが僕の疼きを早める
僕の股間は開始早々、暴発しそうなほど膨れていた
「脱いで…もっと気持ちよくしてあげるから」
彼女の言葉に抵抗できない…自分から服を脱いでいってしまう…
気づいたら僕は全裸体になっていた
(なっ……こんな一瞬で?)
彼女の方は今だ制服を着たままだ
なんとか彼女の服も脱がさないと、こっちが反撃できない
僕は彼女の制服のボタンに手を伸ばそうとした
だが、彼女は優しく僕の手を黄金に輝く手で掴み、指と指を絡めてくる
優しく纏われるかのようなその感覚に、僕は指を離す気力を失ってしまう
「ふふふ、このまま…ね」
そして制服越しに体をすり寄せながら、彼女は更に優しいキスを続けてくる
この恋人になったような安らぐような安堵感…
これが、極淫魔の力なのか…
やがて絡めていた指を離す
そしてそのまま僕を押し倒し…
「あなたには全力を出すまでもないわ」
そしてスカートを捲ると、そこには柔らかな花園が…
そのまま僕のペニスをそこに迎えてくる
ヌチュ
楽園に迎えてくれる音が聞こえる
「は、ああ……」
脱力しきってしまう
「私の中で果てれることを幸せに思ってね……」
ゆっくりと、プルプルと振動する
ペニスもそれに合わせて踊る、振動が精液を上へ押し上げる感覚…
「フフフ、もうイクね…」
トドメをさすかのように、黄金の両ひとさし指が僕の乳首をこねくり回す
「ぁぁぁぁぁぁ………」
声にならない声、脱力に支配される体……
完全に僕はテオナに主導権を握られていた、騎乗位から解放されない…
僕は最後の抵抗を試みようと、彼女の手首を掴もうとする
「…………!」
一瞬、彼女が驚いたような顔をしたのが見えた……気がした
だが、そこで僕の意識は途切れた
下半身に凄まじい快楽を覚えながら………





続く
年末年始、暇なときに書けるだけ書いときたいですね

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