いま乱菊は日番谷の部屋へと迫っていた。
女性死神協会の理事会で10番隊隊長日番谷冬獅郎プライベート写真集
「冬のライオン2」の作成が決定されたのが5日前のこと。
その写真集のカメラマンを買って出た乱菊は、
非番の日の日番谷を狙って作戦を決行した。
狙いは日番谷の昼寝姿ただ1つ。
前作「冬のライオン」に盛り込めなかった1枚を撮るべく、乱菊は足を進める。
今現在の時間は午後1時半、外出しない場合の日番谷が大抵昼寝をする時間だ。
霊圧を消した乱菊は、そっと日番谷の自室の襖を開ける。
そこには可愛らしい寝息を立てるハムスターのような隊長が1匹。
その愛らしさに身悶えしながら、しばし堪能した乱菊は、作戦を遂行すべくカメラを構える。
と、レンズを覗いた先には誰もいなかった。
「あ…あれ?今確かにいたわよね…ハムスターのような隊長が…」
後ろから静かに幼い手が伸びてくるの事に、困惑しながら呟く乱菊は気が付かなかった。
身体に手をかけられ、驚きのあまり発されるはずだった叫び声は、彼の手によって遮られた。
「ち…ちょ、隊長〜、止めてください…
って死覇装を脱がさないでください!まだ昼間ですよー!?」
「あぁ?昼間っから人を襲おうとしておいて、何言ってんだ」
日番谷は乱菊の胸元をはだけさせ、右手で乳房を愛撫した。
その左腕は相手の右腕を押さえつけ、右足を股の間に入れることで動きを封じた。
「だーかーらー、誤解ですってばー!ただ私は…」
「私は…何だ、続きを言ってみろ」
しまった、と思ってももはや遅い。
日番谷は眉間の皺を深くして、その先を促す。
「えー…えーとですね…
非番で寂しく過ごしている隊長の話し相手にでもなろうかなーと思って…」
「ほほう、それはそれは、仕事をサボってまで俺の事を気にかける副官を持って非常に嬉しい」
「えへへ、そうですかー」
目の前の笑みに黒さが増した、と乱菊は思った。
日番谷は拘束する力を緩めることなく続けた。
「…ところで、冬のライオン2の写真撮影はどうなったんだ?」
「………」
「どうした?」
「…あの…何のことで」
「草鹿への賄賂は金平糖6ヶ月分だ」
あんの馬鹿野郎…、乱菊は心の中で悪態をつき目の前の人物へ向けて誤魔化しの笑いをつくった。
「あっ…あはははは………はは…は…」
日番谷の目は全く笑っていなかった。
彼の元で副官を続けてかなりの年月が経つが、恐ろしくてしようがなかった。
「あ…あのー、隊長…?」
「そうか…無断で俺(の写真)を売るとはな…信頼していたんだが、
二度とこんな事をしないよう身体で分からせてやるよ」
乱菊の悲鳴がこだました。
日番谷は完全に乱菊の上に乗りかかっていた。
最初の頃は、その自らの体格の為せる技に嫌悪を覚えたが、
肌を重ねるうちに何時の間にか慣れていった。
乱菊の口内に舌を差し込み歯茎をなめ回した。
右腕と右足はそれぞれ胸と恥部を優しく愛撫していた。
「んっ…っ…ふっ…」
乱菊の唇から甘い吐息が漏れ出す。
しばし乱菊との接吻を堪能した日番谷は、口をそこから放した。
そして、胸や脇や首筋に舌先を持っていった。
そんな状態でどれだけ時間が経過しただろうか、
乱菊は堪えきれなくなり日番谷を求めた。
「たい…ちょう……もう…」
求めてる乱菊の姿に何も感じなかったわけではない。
しかし、今日のこれは仕置きでもある。
日番谷は愛撫の手を休めずに囁いた。
「なあ…松本…この後、報告があるんだろ?」
「…っ…はぁ?…な、何の事で…っす?」
「女性死神協会への報告だよ。俺の写真撮影に関して報告するんだろ?」
この人は何処まで情報を仕入れているんだろう、そう思ったがこの状態では
抗議の声を出すのもままならない。
「それでだな。いまこの状態で協会の連中に連絡を入れろ、
伝令神機持ってきてるだろ?」
「…っ…は…はぁ!?じ、冗談、っぁ…!」
「冗談じゃあない。たまにはこういうのも乙だろ?」
この人は何を言っているんだ…!!そう思ったが、この状況で日番谷に抵抗して、
それが成就したことなど無いのだ。
そうこうしてる間に、日番谷は伝令神機のダイヤルを押した。
「相手は伊勢だ…せいぜい気取られないように気をつけろよ」
勝手なことを、そう毒づきたかったが七緒はすぐに応答した。
『はい伊勢です。乱菊さん、そちらの首尾はいかがですか』
七緒の声を聞こえたが、乱菊は返答に躊躇した。答えを用意していなかったためだ。
押し黙る乱菊に七緒は疑問を投げかける。
『乱菊さん?どうしたのですか?』
日番谷は乱菊の左足を右手で持ち上げつつ耳打ちした。
「冬のライオン2のカメラマンを降ります、って言うんだ」
「はぁ!?」
意表をつかれて発した声は思いの外に大きかった。
すぐさま七緒が反応する。
『乱菊さん?…どうしたのですか?』
「い、いや、何でもないわ…ただ、その…冬のライオン2のカメラマンを…降りたいなー、とか思って…」
『…様子がおかしいですよ?…何かあったのですか?』
日番谷は左手と舌先で愛撫を継続しつつ、乱菊の陰部に自身のそれを挿入した。
くぐもった声が乱菊の口から漏れた。
日番谷のソレは陰唇を巻き込みながら擦りあげ、膣奥を突いた。
唇を耳元まで近づけそっと囁く。
「理由は…ライオンに喰われた…だ」
「はぁ!?…ちょ、それは…たいちょ…」
乱菊は伝令神機を手で押さえながら抗議した。
「ほら…はやく言え…」
日番谷は責めを激しくしながら促した。
「あっ…ああっ…やぁ…!」
『乱菊さん?乱菊さん?』
「…あぁ…そ、その…ライオンに喰われちゃって…それで…それで…ああっ!」
平時の状態を保とうと思ったが、その行為の心地よさにそれは叶わなかった。
『…』
「な…ななお?…」
返答が無いという事実に、乱菊の背筋は凍った。
『…す、すみません!乱菊さん!し、失礼しました!!』
「ちっ、ちょっと待って!なな…あぁぁぁぁー!!」
伝令神機から聞こえる通話切れの音と共に、乱菊の喘ぎ声が響き渡った。
〜後日談〜
「なーなーおーーー!」
乱菊は泣き叫びながら七緒に抱きついてきた。
勘弁して欲しいと思う一方で、
伝令神機越しとはいえナニの現場を聞いてしまったという罪悪感があった。
七緒は乱菊の背をさすりながらため息をついた。
「どうしたのですか?」
「隊長ったら…私が嫌だって言ってるのに昼間っから…あーーーん!!」
乱菊はグズグズと泣きながら、顔を七緒の死覇装に埋めた。
よく見ると、その首筋には幾つもの痣が残っている。
この様子からして、酒に付き合わない限り収まりそうにない。
そう思い至って七緒はもう一度盛大なため息をついた。
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