気まぐれな会長のやちるの発案により、
女性死神協会の面々が年末に急遽招集された。
部屋には、砕蜂、卯ノ花烈、松本乱菊、涅ネム、虎徹清音が座っていた。
副会長の伊勢七緒がめがねを輝かせて、教壇に立つ。
「それでは、臨時女性死神協会の会合を開きます!!
・・・・やちる会長ですが・・・その・・・召集したのも会長なのですが
気が変わったらしく、また遊びにいってしまわれたので・・・・」
七緒は少し汗を拭きながら説明する・・
「卯ノ花隊長?・・勇音さんはどうしたのですか?」
七緒は勇音の席に穏やかな表情をした卯ノ花が座っていることに気がつく。
「急なことでしたので、勇音は救護にかかりきりだったので、
わたくしが代理で参加致します」
大人の落ち着いた女性ならでは微笑みに七緒は照れてうなづく。
「わかりました。それでは今回の集まって頂いたのは
現世での慣習に対し、女性死神協会としても積極的に参加していこうという
やちる会長の発案です」
「現世の習慣ですか!?」とお祭り好きな乱菊はころぼれそうな胸をゆらして身を乗り出す。
「ええ・・そうです」意味ありげに七緒のめがねがキラっと光る。
「ホワイトクリスマスといった習慣が現世ではあります。年末に
大々的に行われるイベントです。今後現世に下りた際、こういったイベントに対しても
熟知しておくことは、現世の活動に対しても怪しまれず行動するために必須と思われます」
「・・・確かにそうかも」と、クロネコのぬいぐるみをあやしながら砕蜂が呟く。
「そこで女性死神協会が先頭にたってホワイトクリスマスを実施していこう!と
やちる会長の発案です・・・た・・たぶん・・・遊びたいだけなのでしょうけど・・」
七緒がやちるの思惑を愚痴のようにぼそぼそと話す。
「いいじゃない!!・・やろーよ・・たのしそーー」
乱菊はかなり乗り気で声をあげる。
「ワタシもやりたいです!」
虎徹清音も手をあげて賛成する。
「・・・でも、そのホワイトクリスマスって詳しいことしらないですよ・・・」
涅ネムが冷静に呟く。全員が途端に静かになる。
「ふっふふ・・・」
七緒のめがねがキラッと光る。
「そのような意見もあると思い、今日は現世の慣習に詳しい
特別講師を呼んでいます!どうぞ、朽木ルキア先生です!」
七緒は拍手をして迎える。
紹介されてルキアが照れながら、入ってくる。
「朽木ルキアさんは現世での任務も長く、この習慣に対してどのような
ことをするのか、説明していただきますので、みなさんもよくきいてください!」
めがねを手で直しながら、女教師のように言うと、ルキアと代わる。
「え・・と・・」
女性死神たちの視線を受けて少し緊張気味に話しはじめる。
「そう・・ホワイトクリスマスというのは現世ではかなり重要なイベントです。
街ではそのイベントのためのさまざまな音楽が流れ、街はそのイベントのために飾りつけもし、
テレビでもこれでもかと流れ、これを知らなければ現世では怪しまれてしまう!」
「それで・・どんなことするイベントなの!」
乱菊はわくわくしながら尋ねる。
ルキアの目がキランとかなり怪しく光ると、自信満々で話し始める。
「ホワイトクリスマスのホワイトとは精液のことです。
そう、普段お世話になっている男性に対して女性が奉仕をして精液を射精させるイベントです。
そのさまがまるで雪のようなことから、ホワイトクリスマスと呼ばれ、
現世ではそのクリスマスの夜には、こういった行為が大規模に行われます。
そして、そのお礼として男性は女性に対して高価なプレゼントを
現世の貨幣で平均4万円ものお返しをすることになっています!」
「・・そんなはしたない・・イベントなんですか?」
聞いていた七緒は顔を赤くして尋ねる。
「こうやって現世ではコミュニケーションをとっているのです!!
現世ではこのイベントであるクリスマスに異性とすごさない人間は異端とみられ、
迫害をうけます。」
その内容に全員が顔を見合わせる。
「・・・それって本当なのですか?」
良識をもった大人の女性である卯ノ花はルキアに尋ねる。
ルキアは目がキランと妖しく光ると予想していたように答え始める
「その証拠にイベントの夜にはどこのホテルも満室なのです!!」
「・・・確かに技術開発局でも現世のその特異な現象は把握しています」
ネムが付け加えるように呟く。
「そうなのですね・・・」
納得したように卯ノ花は答える。
納得した卯ノ花の様子にルキアの目がますます怪しく光る。
「更にこのイベントには象徴的な衣装があります!
現世ではこの衣装をきた女性はその象徴とされ、ホワイトクリスマスでも
重要な衣装になります。これをきて普段世話になっている男性に対して
奉仕することが、現世の男性にとって最高の行為とされています。
慣習を学ぶにはこれもきるべきだとおもいます」
力説するようにルキアは訴える。
「どんな衣装?」乱菊はお世話になっている男性として日番谷を想像しながら尋ねる。
「この写真を見てください。」
ルキアがもってきた拡大パネルには、ミニスカサンタの衣装をきた女性の姿が・・
写真は、下着が見えそうなほどのミニスカ、へそだしでウエストは露出し、
胸元も谷間がはっきりとわかるほど生地の少ないビキニのようで、
赤い帽子を被って、お決まりのように大きな白い袋を担いで微笑んでいる。
「すごーい」乱菊は目を輝かせる。
「・・こんな衣装で着るんですか!?」
七緒は顔を真っ赤にする。
「それがホワイトクリスマスなんです!!!」
教壇を叩くと自信満々でルキアは言い切った。
「これでホワイトクリスマスの説明は終わります」
ルキアは、かつてないほどの、言い切った、そして、やりきった充足感が胸をいっぱいにしていた。
ルキアに代わって七緒が教壇に立つと、
「特別講師からの説明がありましたが、今回のホワイトクリスマスに
対して実施するかどうか多数決をとりたいとおもいます。賛成の方は
挙手を!」
女性死神たちは周りの出方を伺っていたが、意外にも一番に卯ノ花隊長が
ゆっくりと手を上げた。
「普段お世話になっている男性に何かすることはいいことだとおもいます」
その落ち着いた微笑みをみて、
「あたしもーーー!!」乱菊も手を大きく上げて胸が上下に揺れる。
「・・・ワタシも・・」顔を赤らめて清音も小さくあげる。
「・・わたしも・・です」七緒も顔を赤らめて手をあげる。
ネムは表情を変えずに座っている。
砕蜂は困ったような表情のままうつむいてしまっている。
七緒は見渡すと、「多数決により、このイベントは実施することにします。
各自、ホワイトクリスマスを実施してください」
突っ込みのいない朽木ルキアの説明によって、
女性死神協会主導の怪しげなホワイトクリスマスが始まった・・・・
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