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部活ネタ【石田×織姫】

大会前だというのに、部室は閑散としている。
閑散、という表現ですら控えめではある。
現在、熱心な上級部員が2名、窓際で活動にいそしんでいるのみなのだから。
他の部員は何だかんだと理由をつけて、自宅で作業をすると言い毎週帰宅してしまう。
今日は部長までが作品を持ち帰ってしまっていて、どうやら全員再来週の定期テストに備えるつもりらしい。
それが終わればすぐ大会だというのに、果たして何人がまともに作品を仕上げてくるのか。
机を寄せて向かい合わせに座り、裁縫道具を広げている雨竜と織姫も、気付けば単語帳を片手に作業を中断させてしまっていた。
「えーと、じゃあね、『魅了する』」
「attract?」
「あたりでーす! じゃあね、次は『故意に』」
「on purpose。さっきから僕ばっかり答えてない?」
「そんなことないよ、ないない」
そう言いながら織姫は手の中の単語帳を指でめくり、口の中で数え始める。
「全問正解。さすが完璧ですね、学年首席」
「暗記なんて勉強のうちじゃないよ。井上さんみたいに要領よく出来てるわけじゃないし」
「うーん、誉められてるのかな? 微妙?」
えへへ、と何がうれしいのか小首をかしげ、織姫は真新しい単語帳を鞄から取り出す。
「作品は?」
「裁縫は家でもできますからー。今は石田くんの頭脳に頼らないと。せっかく学校で話せるんだし」
たしかに貴重なシチュエーションではある。
付き合っているとはいえ、学校でちょっかいを出し合っているわけにはいかない。自宅と屋外とでは全く意味が違うのだから。
休み時間、部活中でも「友達」以上の付き合いに発展していることは極力隠し、時折最低限の会話をするだけにとどめている。
今は、放課後でふたりきり。
思わずそれを意識して、一瞬雨竜の手が止まり、すぐにまた針を進め始める。
(井上さんはこんなことで動揺なんかしないんだろうな)
焦っているのかもしれない。
何に対してかと聞かれたら困ってしまうが。
(強いて言うなら)
強いて言うなら、一護の前でも以前と同じように振舞うことができる織姫に。
黙々と機械的に手を動かしながら、雨竜は堂々巡りに陥ろうとしている思考を打ち切る。
(井上さんの気持ちはわかっていたじゃないか。誰のことを思っていたとしても、わかっていて僕は、今井上さんといるんだから)
わかっているんだから。目の前の彼女に、何か要求できるような関係ではないことを。
付き合ってもらっているんだから。
(……卑屈だな)
二人の間に降り積もる沈黙がいけない。
手を止めることもできず、針を繰る雨竜の眼前に、突然単語帳が突きつけられた。
「できたー」
「早いね」
「うん、石田くんに問題出してもらおうと思って。少しだけだから、和英だけ付き合って?」
ね? と可愛らしく両手を合わせてみせる織姫に逆らえず、縫いかけの布と針を置いて単語帳を受け取る。
ずるずると椅子を引きずって、織姫は机を周りこんで雨竜の隣に移動する。
何でこう、女の子というやつはくっつきたがるんだろう。
相手の気も知らないで。
「ランダムでいい?」
「えっとね、最初から順番で」
「いいよ。じゃあまず……」
めくる。その手が止まった。
「……これ」
「うん」
「今回の範囲だっけ?」
「違ったかな」
声のトーンが落ちる。
目が合いそうになったのを、織姫から逸らされた。
手の中には、

『 kiss me ヾ(´ε`*)ゝ』

(顔文字が……)
意味を推し量ろうにも、織姫は少し俯いて口元に笑みを浮かべたまま、誉められるのを待つ子どものように行儀良くしている。
待っている?
期待している?
「……kiss me……」
「キスして」今度は目が合ってしまう。計ったかのようにぴたりと視線が合い、離すこともできない。
織姫は手を膝に置いて、やや見上げる形で雨竜の目を覗き込んでいる。
「答えは?」
唇の動きが震えている。
笑顔は昼間の教室よりも少し強張っていて、触れた肩が緊張を隠せない。
雨竜は吸い込まれるように、織姫の唇に自らのそれを重ねていた。

ほんの15度体を倒すだけで、こんなに甘美なものが手に入るなんて。
「ん……っ……んっふ」
織姫が視界の端で小さくガッツポーズするのが見えた。
笑い出したいような衝動が体を駆け巡り、雨竜は両手で織姫の肩を掴む。
逃げられないようにしてから、堰をきったように柔らかな感触を貪り始めた。
ぶつかった椅子ががたがたと音を立て、いつの間にか二人は密着して互いの唾液を交換していた。
織姫は雨竜のベストの胸元を掴み、しがみつきながら交じり合った液を嚥下する。
雨竜が織姫の唇を舐め、舌を捻じ込み、逃げようとするそれを追い回して自らの口内へ引き込む。
薄くて骨っぽい手が織姫の肩をさするように愛撫し、時折胸元をかすめて身をよじらせる。
その逃げようとするような動きに誘われるように、雨竜の左手は下から持ち上げるようにして織姫の豊かな胸を揉み絞っていた。
数分かけて顔を擦り合わせるように、互いの唇を堪能した二人の頬が離れたときには、唇から銀糸が橋をかけてしまっていた。
肩で息をしている間も、手は休むことなく外から内へと輪を描くように、柔らかく形を変える乳肉に執着している。
「い、ぃしだく……それは……不正解」
「ご、ごめ……」
慌てて我に返り、未練を残す左手を引き剥がす。
妙に気恥ずかしくて、揃って膝に手を落ち着かせ、二人は向かい合った。
「ううん……私こそ、ごめんね。悪戯のつもりじゃなかったんだけど……」
「びっくりした。やられたよ」
「やった」
また小さく胸の前でガッツポーズを作ってみせる。
「最近……石田くん、あんまりしてくれないから。ちょっとだけね、その……きっかけ欲しいなあって」
「そんな、つもりじゃ……」
「ううん! わかってるの、ちょっと私が勝手にね!」
寂しいなあって。
顔の前で勢いよく振った手をまた膝に落とし、織姫はその呟きを飲み込む。
ほんのりと顔が上気して、常よりも半音上がった声のトーン。
息の吹きかかる距離で、ゆっくりと肩に合わせて上下する双乳。
奇矯な振る舞いが多いように見えて、感情の幅は意外と抑制されている織姫の、その仕草。
期待していいのかもしれない。
雨竜は生唾を飲み込んだ。
「僕は……あんまりがっついて、井上さんに負担をかけるわけにもいかないし」
「負担なんて、ないよ」
「その……するようになってからだって、週末には会って、色々してたし……大会前だから、少し自制しようと」
「でも、そんなの……男の子はその、溜まるっていうし」
また。
このままでは奉仕癖がついてしまうかもしれない。
奇妙に跳ねている心臓を押さえつけ。雨竜は慎重に言葉を選ぶ。
「処理もできるし、井上さんが気にすることはないんだよ。無理しなくても」
「無理じゃないよ。そんなの気にしないで」
「井上さんも気にしすぎだよ」
「でも……」
どこか織姫には、役に立たなくてはという強迫観念めいた必死さがある。
いじらしく、痛々しい。
雨竜が何か言わなくては、と口を開きかけると、
「でも、せっかく勉強してきたし」
「……勉強?」
「うん、これ」
ごそごそと鞄の中を漁り、極彩色の雑誌を一冊取り出す。
『赤裸々過激企画! 会社、学校、自室、あらゆる体験丸裸にしちゃいました!』
「これっ!?」
「うん、千鶴ちゃんが貸してくれたんだけどね、石田くんと参考にできるんじゃないかなーって」
「参考っ!?」
雨竜は鸚鵡返ししながら慌ててパラパラとめくる。
『恋人はどこでも発情中』 『素人屋外体験記』 『秘匿できない女学生欲情写真』
「うわあ!?」
「石田くんあのね!」
「はい!?」
「あのね、どうせならちゃんと楽しめた方がいいと思って、その方が石田くんにも迷惑かからないし! 迷惑だった?」
飛びつかんばかりの涙目で覗き込む織姫に、雨竜は首を外れんばかりの勢いで横に振る。
「よかったぁ! 最近避けられてるからやっぱりマンネリなのかなって思って。毎日会うから学校でできれば良いと思って、色々考えてきたの!」
ぱっと満面の笑みを浮かべ、織姫は雨竜の手をとり上下に揺さぶった。
天性の小悪魔だった。
しかしそれに逆らえず、雨竜のモノで制服の前は緩く張っていた。完敗だった。
「ちょうど部室に誰もいないし……とりあえず一回出しちゃうね」
「出しちゃうって……い、井上さ」
「石田くんも……さっき喜んでくれたみたいだし、やっぱりおっぱいかなあ」

雨竜が思わず腰を引くと、それを追うように織姫が膝に手を乗せる。
「おっぱい……石田くん好きだったよね」
「な……井上さん、ここ……」
「大丈夫だよ、ほら」
えへへ、と照れたように笑いながら、スカートのプリーツを片手で探りチャラッと音をさせる。
「鍵預かってきたの。あんまりうるさくしなければ大丈夫だよ」
そうは言っても、部活棟がこの時間に無人になっているはずはない。
校舎の端の端に追いやられたマイナー部の部室とは言え、いつ誰が通りかかるかもわからないのだ。
「そうは言っても……こんなこと、始めたら」
「……嫌?」
急に心細そうな声を出し、織姫はじっと雨竜の顔色を窺う。逆らえるはずもなく、雨竜は首を横に振ってしまう。
「嫌なわけないよ。ただ、もし見つかったとき……困るだろう?」
「そのときは、私が石田くんにふざけちゃっただけですって言うよ」
それで済むはずなどない。
現場を押さえられれば、良くて停学。悪くすれば……皆に知れ渡り、強姦魔のレッテルを貼られ、まず間違いなく一部の人々からリンチを受けるだろう。
「…ねー?」
「ぅ……」
あやされるように頭を撫でられ、その隙に膝にあった手がするすると撫でるように這い上がってくる。
「はーい、脱ぎ脱ぎしましょうねー」
チー……と軽い音をたて、ジッパーを下ろされる。
制服の前は立ち上がれないほど盛り上がってしまっていて、布越しに微かに触れる織姫の手の感触だけで、腰に熱い塊が溜まっていくのがわかる。
もう後には引き返せないその欲望の質量に、雨竜は観念して嘆息した。
織姫がもたつきながらベルトのバックルを緩め、ズボンの前をくつろげて下着越しにそれを撫でる。
「いい子いい子。石田くん、大きくなるとすっごく苦しそうな顔になるんだもん。すぐに出さないと、眉間に皺ついちゃうよ」
それを聞いた瞬間、笑いながら眉の間を撫でようとする織姫の手を振り払っていた。
さほどの勢いはなかったが、手の甲同士があたってぱしん、と乾いた音を立てる。
「…ぁ…」
「…石田、くん」
笑顔のまま凍りついた織姫が、慌てて雨竜の股間から手を離す。
「ごめん、ごめんね。本当に嫌だったのに、私嫌な子だよね。ごめんね、こういうの気付かなくて…」
「ちが……」
謝らなければ。
勝手な感傷で意固地になって…たったそれだけで、これっきりになってしまうのが怖かった。
「違うんだ、僕は……」
「もう帰ろ、石田くん。本当に……ごめんね」
「僕は……」
引き止めなければ。
「僕は……井上さんの口で……」
鞄を拾っていた織姫の動きが止まる。
見上げて、目が合った瞬間に、雨竜の口から言葉が零れる。
「井上さんの口で、して欲しい……」
きょとんと目を丸くして、織姫が椅子に腰掛け直す。
「あ……そうだった?」
「うん……ごめん、井上さんの口で、気持ちよくなりたいんだ」
やってしまった。
よりによって、長い目で見れば最悪な引き止め方だった。
雨竜は後悔しながらも、すらすらと自分の口が別物のように自分勝手な欲望を紡ぐのを聞いていた。
「胸だと、制服が汚れるしね。じゃあ……」
織姫は何もなかったかのように雨竜の前に座り込み、広げたままの足の間に入り込む。
底なしに応えようとする人に、拠り所を与えてしまえば、際限なく貪られるだけだった。
もうすっかり日も傾いて、部室は薄闇に包まれて、二人の間にも濃い影が落ちている。
逆光になった雨竜の影にかくまわれるようにして、織姫がその股間に顔を埋めた。
引き出した性器を、軽く手で包む。
栗色の髪がさらさらと雨竜の腿にかかっては流れ落ちる。
飴色に染まった埃臭い部室で、二人の呼吸はすでに多少乱れていた。
「気持ちよくするね」
「うん」
「ちゃんと、どうしたらいいとか、言ってくれる?」
「……うん。ちゃんと言うよ」
妙な諦観に押し切られ、雨竜はさらに少し足を広げた。
感情とは裏腹に、身体は昂ぶって制服から引き出したときには半勃起だったそれは、織姫の柔らかな指の感触に硬さを増している。
「ん……ふ……」
ちゅ、と水っぽい音を立て、唾液たっぷりの口内に亀頭を迎えられる。
にゅるにゅると軟体動物のように蠢く織姫の舌が、まだ半分皮を被ったままのそれを舐った。
「ぅ……ぁ……そこ……」
「んー」
「裏の……盛り上がったところ、を……」
「んん……」
指示らしい声を出せば、待っていたとばかりに温かい舌がそこを重点的に舐めまわす。
押し付けて削ろうとするかのように裏筋を擦り、亀頭を頬肉に擦りつけ、唇で深く飲み込んで吸い付きながら……瞬く間に雨竜の腰の奥から精液を搾り出そうとしていた。
「ぃ、のうえさ……」
「んー……ちゅ……ちゅぶ……じゅる……」
時折唾液を啜る音が部室に響き、そのたびに雨竜の腰が椅子から浮きかける。
ゆっくりと緩慢に織姫の頭が前後し、亀頭を飲み込み半分ほど肉茎を舐っては、ずるずると裏筋を擦ってカリまで引き出す。
それを繰り返し、時に根元を細い指でしごいて……織姫は探るように、または指示を待ちながら雨竜の快楽に奉仕することに集中していた。

「部長ー」

思わず背中が跳ね上がる。
寄りかかっていた背もたれから身を起こし、雨竜はドアが閉まっていることを確認した。
「部長ー、聞こえてるー?」
窓の外だ。
雨竜が窓に手をやり織姫を見やると、性器をくわえ込んだままこくり、と頷いて見せた。
カラカラとサッシを開き、二階の窓から気持ち覗き込むように下を見る。
一学年上の、女子の先輩だった。
「部長ー、その辺に指貫ないー? 赤っぽいやつ」
忘れ物をして戻ってきたらしい。鞄を下げたまま、手をメガホンにしてこちらを見上げている。
「ちょっと待って!」
鋭く叫んで雨竜が慌てて窓から顔を引っ込め、織姫に声をかけようとした瞬間、すさまじい快感が背筋を這い上がった。
「ぐ……っぁ……」
織姫が頭を激しく前後に振りたて、髪を乱してペニスに奉仕していた。
「んっ」「ふっ」というくぐもった声を漏らし、ちゅぶちゅぶと規則的な音を立てて、ぬるぬると性器を擦り強く吸いたてている。
「井上、さ……ま……まずいって……」
雨竜の制止も聞かずに、織姫は舌を絡め、両手で雨竜の股間を押さえて、明らかな意思を持って精液を搾り取ろうとしていた。
腰が痺れ、椅子から立つこともままならない。
「部長ー? ありましたー?」
ガタッ、と背もたれを鳴らし、振り向きざまに雨竜が窓の向こうに叫ぶ。
「ちょっと待って……!」
「はーい」
織姫は待つわけもなく、なおも激しく頭を前後させ、喉に亀頭がぶつかっても怯まずに奉仕を続ける。
「やば……井上さ……っ……もう……っ……」
「……んん」
その瞬間、勢いよく噴出した濃い精液が織姫の喉を叩いた。
びゅー、びゅーっ……と断続的に欲望を吐き出し、雨竜は天井を仰ぐ。
「ぐ……くぁ……っ……」
こらえるように首を振り、その瞬間、隣の机の上に赤と茶の指貫が転がっているのを見つけた。
反射的にそれを掴み、窓の向こうに「これ!」と言って投げる。
受け取るところまでは見られなかったが、
「おぉっ」
と慌てる様子が聞こえ、
「部長、ありがとー!」
と明るい声が響いて、それきり何も聞こえなくなった。
虚脱していく身体を椅子にもたれて、雨竜はぼんやりと目の前の空を見つめた。
埃が夕日に透けてきらきらと沈んでいく。
織姫は荒い呼気を整えながら、なおも尿道に残る残滓を指で扱き、舌で鈴口をほじって搾り出していた。
「井上、さん……」
その声に応えるように、ちゅぶっと音をたててようやく織姫が唇を離す。
亀頭は痺れたようになっていて感覚もわからない。
飲み込んでしまったのか、精液は肉茎にわずかに付着しているだけだった。
「……石田、く……」
「井上さん……見つかったら……」
「……燃えた?」
「……は?」
「……その……また、学校でしたくなった?」
おずおずと、床に座り込んだままで織姫が口元を抑え、眩しそうにこちらの様子を窺っている。
その様子に押され、雨竜は小さな声で
「……うん」
とだけ呟いた。

こんなに流されっぱなしの日が、今までなかったわけではない。
しかし、今日で何か必要な箍が外れてしまったと雨竜は確信していた。


結局、日が暮れるまで部室で奉仕され、部活も勉強も何もできずに二人は帰宅することになった。
どこか織姫に従うように後をついていきながら、自宅まで彼女を送り届けた雨竜の顔は憔悴しているようにも見えたという。
終わりです。いつもこんなんですみません。
次はまともに本番書きます。
一たつとのコラボとかまだ夢を捨ててませんチクショー
他の人が石田と織姫書いてくれますように

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